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徽宗皇帝のブログ

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まもなく拝金主義は捨てられるだろう
私は、マルクスではないが政治の土台には経済がある、という考えだから、今後の経済がどうなっていくかに興味がある。
「阿修羅」記事から、今後の経済を予測した一文の一部を転載する。10年後に生き残る企業はどこか、という記事だが、個々の企業名よりも、生き残りや発展のポイントはどこかという部分だけをコピーする。
実を言うと、この記事は前にも読んだ記憶があるのだが、もう忘れていた記事なので、復習のつもりでの再掲載である。

ビジネスの基本は「足りないものやサービスを供給すること」である。
とすれば、21世紀に不足するものは「食糧、水」という物質と、「安全、安心、安定」という心理的要因だろう。20世紀的な「娯楽産業」や「虚業」は衰退すると私は見ている。
というのは、娯楽を提供する側に「金を持つ者には目がない」「作る者には金がない」という乖離がすでに出ているからだ。もうすでにテレビなど見ないという層はかなり増えているし、それは映画も同様だ。音楽も今後は商売にはならなくなるだろう。つまり、「生存に絶対的に必要なもの」だけが消費対象になり、趣味的なものは個人個人が離れ小島のように自分だけで楽しむようになるだろう、ということだ。要するに、「虚業」は衰退していくのである。その衰退の原因の一つは著作権だと私は考えている。厳格な著作権はクリエイターの富を増やすよりも、減らす方に作用するだろう。
「生存物資」と「虚業」の中間にあるのが「生活水準向上物資」である。簡単に言えば電化製品や自動車などだ。これらは無くても生きられるが、あれば生活水準が上昇する。つまり、贅沢品である。20世紀の経済は庶民が贅沢品を一つ一つ手に入れていく過程であった。ところが、もはや庶民には「欲しい物」は無くなったのである。
電通などの広告代理店は「需要がなければ需要を作り出せ」という哲学で消費文明を押し進めてきたが、もはや庶民の欲しがる贅沢品は発明されないだろう。いや、発明されても、「今あるものだけで十分だ」と拒否する人間が増えるだろう。
それが21世紀の社会だと私は見ている。
つまり、人間性の次元上昇(アセンション)は経済面でも起こってくる、ということだ。
したがって、21世紀型ビジネスでは、根底にヒューマニズムを持ったものが成功するようになっていく、と私は予想する。いや、難しい話ではない。水や食料などは生存の第一要件であり、それを供給することは立派なヒューマニズムなのである。
芸術にしても、金のためではなく、美的感動を人々に与えることを目的とするなら、それはヒューマニズムなのである。
つまり、金のために人間を殺すようなビジネスは、あるいは内部や背後でそういうことをしている企業は、これからは生き残っていけないだろう、ということだ。


(以下引用)



セゾン投信代表取締役の中野晴啓氏は、高評価企業にさらに別の共通点を見出し、「10年後は21世紀型の不安ビジネスが台頭する」と言い切る。

「新興国やアフリカの人口がまだ増加を続ける中で、10年後は食料・水不足が深刻化する。国内では一人暮らしのお年寄りが増え、社会不安も増大する。ここに商機を見出してすでに動き出している企業は、10年後にたわわに実った果実を収穫するタイミングに入る。

海水を淡水に変える逆浸透膜技術に優れる東レ、食の安全が求められる中で圧倒的な信頼感とブランド力を持つ日清食品HDや味の素、山崎製パン、古くからの顧客である富裕層情報を握りながら、その顧客網を生かして健康・医療、保険などに多角化を進めているセコムなどは不安ビジネスの筆頭格となる」

 一方でかつての「花形」だった鉄鋼、セメント、石油業界などは評価が低い。いずれも大規模なコストを投じて巨大な設備をどれだけ作れるかが生き残りのポイントになる業界だが、日本勢は企業数が多すぎることがネックになっている。

「鉄鋼業界が象徴的で世界最大手のアルセロール・ミタルが合併を繰り返して拡大路線をひた走る中で、世界で戦えるのは新日鉄くらい。セメント、石油業界は内需に依存しているため、人口減少がさらに経営を圧迫する」(百年コンサルティング代表の鈴木貴博氏)

そうした中で意外としぶといとされるのが実は水産業界で、信州大学経済学部の真壁昭夫教授によれば「海外には巨大水産会社が少なく、日本勢は相対的に規模の大きさを維持。新興国の貧困層を中心に冷蔵庫の普及が進めば冷凍食品の需要も増える。特に日本水産は有望だ」という。

少子高齢化・人口減少、財政破綻、TPPの開始、消費税増税、中国・インドという二大経済大国の隆盛・・・・・・。これから10年で日本経済を取り巻く環境は激変する。どんな企業も転換を余儀なくされ、それに成功した者だけが世界を舞台に活躍できることになる。

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