「混沌堂主人雑記(旧題)」所載の「田中宇の国際ニュース解説」記事の一部で、田中宇の偏執狂的持論である「隠れ多極主義」や「意図的自滅」を元にした推論部分はカットした。ここに載せた部分はほぼ事実に基づいた記述と自然で妥当な推測だけなので、貴重な情報もあるだろう。
(以下引用)
(以下引用)
米国はクーデター誘発などでアフリカを不安定化し続けているが、ロシアや中国は逆に、アフリカを安定させようとしている。中国はアフリカ諸国に資金を貸し、交通インフラ整備や資源開発を手がけている。米国側のマスコミ権威筋は、中国がアフリカを借金漬けにしていると非難しており、建設したがうまく機能していない案件もあるが、全体として、中国はアフリカを発展させている。中国より米欧の銀行の方がアフリカへの融資総額が多く、借金漬けにしている。近年はロシアと中国が協力してアフリカの発展を助けている。これまでの100年間、米英がアフリカを混乱と貧困の中に置き続けてきたのと対照的だ。アフリカ諸国は、アフリカ連合を作って国際紛争や内戦など政治経済の問題を解決しようとしているが、そこでも中露がアフリカに協力している。米国(や英欧)がアフリカを混乱・不安定化する策をやるほど、アフリカ諸国は「米欧より中露の方がましだ」と考え、中露に頼るようになり、米国から中露への覇権移転を望むようになる。 (China 'not to blame' for African debt crisis, it's the West: study)
アフリカだけでなく、中東や中南米の諸国も、同様に、米欧に見切りをつけて中露に頼るようになり、米国から中露への覇権移転を望むようになっている。パレスチナ自治政府のアッバース議長は最近、中東和平の仲裁者として米国よりロシアの方が望ましいと公式に発言し、米政府を激怒させている。米国がパレスチナに自治政府を作らせてから30年以上経ったが、この間米国はイスラエルの言いなりになる傾向を拡大してきた(中東和平はロシアがやっても難しいが)。米国は、イラクとアフガニスタンに侵攻して合計250万人を殺したうえ混乱を放置し、シリアを内戦にして50万人を殺した。いずれの国も、米国が退いた後、ロシアやイラン、中国によって安定化がはかられている。サウジも米国側から非米側に転向した。 (US ‘furious’ over Palestinian leader’s comments to Putin) (‘I Know You Are But What Am I’: Russia’s Ready Response to US Africa-Alarmism)
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