「ギャラリー酔いどれ」から転載。
「スプートニク」は私も読んでいるが、毎日読むわけでもないし、すべての記事を読むわけではもちろんないから、この記事は知らなかった。現在のウクライナ情勢に関するネット情報は案外少ないから、貴重な記事だ。
ウクライナの停戦合意は予想したより案外有効だったようだが、いつ破棄され、内戦が再開されるかは分からない。下の「スプートニク」記事では、ポロシェンコ大統領はミンスク和平合意を守りたがっているが、議会がそれに反対していると書かれているが、これは私がこれまで考えていた大統領像とは正反対である。ポロシェンコこそが米国好戦派の傀儡であり、その政府や内閣はネオ・ナチを重用していると考えていた。議会は、まあ、「大政翼賛会」体制になっていて、大統領とは歩調を揃えているのだろう、くらいの理解であった。
この「スプートニク」の見方がロシア政府の見方と一致しているのか、また、その見方が正しいかどうかは分からないが、ウクライナ国民がこの内戦にうんざりしているのは当然だろう。なぜ同じ国民同士が殺し合わされなければならないのか。
アメリカの南北戦争も自国民同士の殺し合いだったが、それは南北の利益相反という具体的原因があった。(関税問題がその一番の原因であり、奴隷解放は「後付け」の口実にすぎないことは今では常識だろう。もちろん、南北の利益相反と言っても、南北支配層の利益相反にすぎず、庶民はただ殺し合わされただけだ。)ウクライナの内戦には何の大義名分も無い。ただ、東部の独立やロシアへの接近は許さない、というキエフ政権(その政権の成立自体が不法なクーデター政権である。)の意思で起こされた自国民虐殺である。
ウクライナの事態推移は、沖縄の今後を占うモデルになるかもしれない、と私はひそかに思っているので、ウクライナ問題は対岸の火事ではないのである。
(以下引用)
まずは、ネオ・ナチが仕切るウクライナ、
背後におるのは「ユダ米」です。 リビアなどからの難民の元兇も然り、
◆http://jp.sputniknews.com/politics/20150418/214382.html
Sputnik 日本 2015年04月18日
◎ウクライナ恐慌 : 嵐の前の粛清
リア・ノーヴォスチ評論員ザハル・ヴィノグラードフ氏によれば、
ウクライナでは今、政治的な粛清が進行している。
ある程度目立つ反体制派であれば、国外へ締め出され、
又は何らかの国家機関に固定され、又は不名誉な情報を公開され、
又は刑事告訴され、執拗に付きまとわれる。
政府にやや批判的な「Vesti」の刊行を停止させる試みも相変わらず続いている。
先日、地域党系の独自かつ著名な政治家、オレグ・カラシニコフ氏が、
自宅前で何物かに射殺される事件があった。
事件の外見は不穏反動分子の単発的凶行であるが、
ここにはひとつの傾向性がある。
政府に対する不満のうねりの高まりの阻止、である。
生活サービスや中小企業が閉鎖され、間もなく3月比で3-4倍に高騰した
4月分の住居・公共サービス費を支払うことになる住民たちは、怒りを隠しきれない。
大半の住民が、家賃等を支払うことが不可能なまでになっている。
こうした仲で政権内部の闘争が顕在化している。
高官の中にも、匿名を条件に、連立与党の事実上の分裂を語る者がいる。
唯一残された道は、法的手続きに訴えることである。
その時大統領は、議会を解散し、臨時の総選挙を宣言する、合法的な権限を手にする。
ポロシェンコ大統領には新しい議会が必要なのである。
議会が現在の構成のままでは、
ミンスク合意実現のための決定を一つとしてとることができないのだ。
現在の議会は昨年10月に成立したものである。
このときキエフはドネツクおよびルガンスクの義勇軍らに攻撃を行った。
当時は、あと一突きで義勇軍は倒れる、と思われたものだ。
しかしドンバスは耐え抜き、反転攻勢に出た。
今や東部の大部分を義勇軍が支配するようになっている。
キエフは義勇軍に対し、明らかな勝利を得ることができなかった。
今や、それが不可能であることは明白である。
議会の多数派は戦闘の継続を主張する。
しかしそれは、政治的にも、経済的にも、また組織論の観点から、不可能である。
大統領は、強いられてか、はたまた内的確信に基づいてかはともかく、
内乱平定のためのミンスク合意に調印した。
合意は戦闘行為の停止と、東部諸地域の自治承認を内容としている。
後者は、現時点で特別な地位を認め、将来的には、憲法で自治権を大幅に拡大する、
というものである。
しかし現在の議会はこのような和平計画に甘んじることができない。
経済的にも戦闘の継続は不可能である。
国庫はすっからかんで、ガスに関するロシアとの決済も、
750億もの借金を償却することも、返済することもできないのが現状である。
組織論の観点からも、動員をかけることは不可能である。
勝利の日まで戦い抜く決意を固めた最も愛国的な国民でさえ、
軍事委員会から召集状を受け取ったとき、立場を豹変させてしまう。
あるいは農村の親類のもとへ隠れ、あるいは隣国・ロシアに逃亡してしまう。
それは臆病のなせるわざではない。
日々の洗脳にも関わらず、西部および中央部に住むウクライナ市民の大半にとって、
東部の義勇軍というのは、もはや切り離された一部であって、
彼らと戦い、ましてや死ぬことなど、彼らは望まないのである。
こうした現実はすべて、ウクライナ最高会議の堅牢な城砦の前に砕け散ってしまう。
ゆえに、ポロシェンコ大統領は、ミンスク合意に規定されたことを実現するには、
議会を解散し、より穏健な議会を新たに得るしか道はないのである。
◆http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20150420k0000m030085000c.html
毎日新聞 2015年4月20日(月)
◎<ウクライナ>親露派、相次ぐ暗殺・自殺 … 真相は闇
【モスクワ】
ウクライナで親ロシア派のジャーナリストや政治家の殺害や自殺が相次いでいる。
背景は不明だが、ウクライナのヘラシェンコ内相顧問は
「(ロシアが)ウクライナ情勢を内部から不安定化させようとしている可能性がある」
と述べ、ロシアの関与を示唆した。
これに対しロシアでは、
「ウクライナ民族主義の親欧米派が親露派の政治家らを粛清している」との観測が強い。
一連の暗殺事件は、両国間の関係悪化に拍車をかけそうだ。
ウクライナからの報道によると、著名なジャーナリスト、オレシ・ブジナ氏(45)が
16日昼、首都キエフで覆面姿の男2人が乗った車から銃撃され、
頭などに3発の銃弾を受けて死亡した。車は逃走した。
ブジナ氏は地元紙「セボードニャ」の編集長を務めたが、
「(当局などの)検閲の圧力」を理由に今年3月に辞職していた。
15日には、親露派で現政権に批判的だった政治家のオレフ・カラシニコフ氏(52)が
キエフの自宅前で銃弾を受けて死亡した。
カラシニコフ氏は、昨年の政変で失脚したヤヌコビッチ前大統領が率いた「地域党」の
元国会議員だった。
また、3月に地域党の元議員で南部ザポロージェ州元知事のペクルシェンコ氏が
銃弾を受けて死亡したほか、最近、地域党の別の元議員2人が自殺したとされる。
ブジナ氏の殺害について、ロシアのプーチン大統領は16日の
テレビを通じた国民との対話の生放送中に司会者から知らされ、
「ウクライナでの政治的な暗殺はこれが初めてではない。連続殺人だ」と語った。
ウクライナのポロシェンコ大統領は16日、ブジナ、カラシニコフ両氏の殺害について
「政治的であるのは明らかだ。我々の敵による計画的な犯行だ」と批判、
迅速かつ透明な捜査を命じた。
ポロシェンコ氏は明言しなかったが、「敵」はロシアを想定しているとみられる。
キエフの政治アナリスト、フェセンコ氏は17日、
「ウクライナ蜂起軍」を名乗る集団から、一連の殺害について犯行を認める手紙を
受け取ったことを明らかにした。
「反ウクライナ的な人物」の殺害を予告する内容という。
手紙の真偽は不明だが、地域党の元議員ら親露派の政治家たちの中には殺害を恐れ、
身を隠した者もいる。
「スプートニク」は私も読んでいるが、毎日読むわけでもないし、すべての記事を読むわけではもちろんないから、この記事は知らなかった。現在のウクライナ情勢に関するネット情報は案外少ないから、貴重な記事だ。
ウクライナの停戦合意は予想したより案外有効だったようだが、いつ破棄され、内戦が再開されるかは分からない。下の「スプートニク」記事では、ポロシェンコ大統領はミンスク和平合意を守りたがっているが、議会がそれに反対していると書かれているが、これは私がこれまで考えていた大統領像とは正反対である。ポロシェンコこそが米国好戦派の傀儡であり、その政府や内閣はネオ・ナチを重用していると考えていた。議会は、まあ、「大政翼賛会」体制になっていて、大統領とは歩調を揃えているのだろう、くらいの理解であった。
この「スプートニク」の見方がロシア政府の見方と一致しているのか、また、その見方が正しいかどうかは分からないが、ウクライナ国民がこの内戦にうんざりしているのは当然だろう。なぜ同じ国民同士が殺し合わされなければならないのか。
アメリカの南北戦争も自国民同士の殺し合いだったが、それは南北の利益相反という具体的原因があった。(関税問題がその一番の原因であり、奴隷解放は「後付け」の口実にすぎないことは今では常識だろう。もちろん、南北の利益相反と言っても、南北支配層の利益相反にすぎず、庶民はただ殺し合わされただけだ。)ウクライナの内戦には何の大義名分も無い。ただ、東部の独立やロシアへの接近は許さない、というキエフ政権(その政権の成立自体が不法なクーデター政権である。)の意思で起こされた自国民虐殺である。
ウクライナの事態推移は、沖縄の今後を占うモデルになるかもしれない、と私はひそかに思っているので、ウクライナ問題は対岸の火事ではないのである。
(以下引用)
まずは、ネオ・ナチが仕切るウクライナ、
背後におるのは「ユダ米」です。 リビアなどからの難民の元兇も然り、
◆http://jp.sputniknews.com/politics/20150418/214382.html
Sputnik 日本 2015年04月18日
◎ウクライナ恐慌 : 嵐の前の粛清
リア・ノーヴォスチ評論員ザハル・ヴィノグラードフ氏によれば、
ウクライナでは今、政治的な粛清が進行している。
ある程度目立つ反体制派であれば、国外へ締め出され、
又は何らかの国家機関に固定され、又は不名誉な情報を公開され、
又は刑事告訴され、執拗に付きまとわれる。
政府にやや批判的な「Vesti」の刊行を停止させる試みも相変わらず続いている。
先日、地域党系の独自かつ著名な政治家、オレグ・カラシニコフ氏が、
自宅前で何物かに射殺される事件があった。
事件の外見は不穏反動分子の単発的凶行であるが、
ここにはひとつの傾向性がある。
政府に対する不満のうねりの高まりの阻止、である。
生活サービスや中小企業が閉鎖され、間もなく3月比で3-4倍に高騰した
4月分の住居・公共サービス費を支払うことになる住民たちは、怒りを隠しきれない。
大半の住民が、家賃等を支払うことが不可能なまでになっている。
こうした仲で政権内部の闘争が顕在化している。
高官の中にも、匿名を条件に、連立与党の事実上の分裂を語る者がいる。
唯一残された道は、法的手続きに訴えることである。
その時大統領は、議会を解散し、臨時の総選挙を宣言する、合法的な権限を手にする。
ポロシェンコ大統領には新しい議会が必要なのである。
議会が現在の構成のままでは、
ミンスク合意実現のための決定を一つとしてとることができないのだ。
現在の議会は昨年10月に成立したものである。
このときキエフはドネツクおよびルガンスクの義勇軍らに攻撃を行った。
当時は、あと一突きで義勇軍は倒れる、と思われたものだ。
しかしドンバスは耐え抜き、反転攻勢に出た。
今や東部の大部分を義勇軍が支配するようになっている。
キエフは義勇軍に対し、明らかな勝利を得ることができなかった。
今や、それが不可能であることは明白である。
議会の多数派は戦闘の継続を主張する。
しかしそれは、政治的にも、経済的にも、また組織論の観点から、不可能である。
大統領は、強いられてか、はたまた内的確信に基づいてかはともかく、
内乱平定のためのミンスク合意に調印した。
合意は戦闘行為の停止と、東部諸地域の自治承認を内容としている。
後者は、現時点で特別な地位を認め、将来的には、憲法で自治権を大幅に拡大する、
というものである。
しかし現在の議会はこのような和平計画に甘んじることができない。
経済的にも戦闘の継続は不可能である。
国庫はすっからかんで、ガスに関するロシアとの決済も、
750億もの借金を償却することも、返済することもできないのが現状である。
組織論の観点からも、動員をかけることは不可能である。
勝利の日まで戦い抜く決意を固めた最も愛国的な国民でさえ、
軍事委員会から召集状を受け取ったとき、立場を豹変させてしまう。
あるいは農村の親類のもとへ隠れ、あるいは隣国・ロシアに逃亡してしまう。
それは臆病のなせるわざではない。
日々の洗脳にも関わらず、西部および中央部に住むウクライナ市民の大半にとって、
東部の義勇軍というのは、もはや切り離された一部であって、
彼らと戦い、ましてや死ぬことなど、彼らは望まないのである。
こうした現実はすべて、ウクライナ最高会議の堅牢な城砦の前に砕け散ってしまう。
ゆえに、ポロシェンコ大統領は、ミンスク合意に規定されたことを実現するには、
議会を解散し、より穏健な議会を新たに得るしか道はないのである。
◆http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20150420k0000m030085000c.html
毎日新聞 2015年4月20日(月)
◎<ウクライナ>親露派、相次ぐ暗殺・自殺 … 真相は闇
【モスクワ】
ウクライナで親ロシア派のジャーナリストや政治家の殺害や自殺が相次いでいる。
背景は不明だが、ウクライナのヘラシェンコ内相顧問は
「(ロシアが)ウクライナ情勢を内部から不安定化させようとしている可能性がある」
と述べ、ロシアの関与を示唆した。
これに対しロシアでは、
「ウクライナ民族主義の親欧米派が親露派の政治家らを粛清している」との観測が強い。
一連の暗殺事件は、両国間の関係悪化に拍車をかけそうだ。
ウクライナからの報道によると、著名なジャーナリスト、オレシ・ブジナ氏(45)が
16日昼、首都キエフで覆面姿の男2人が乗った車から銃撃され、
頭などに3発の銃弾を受けて死亡した。車は逃走した。
ブジナ氏は地元紙「セボードニャ」の編集長を務めたが、
「(当局などの)検閲の圧力」を理由に今年3月に辞職していた。
15日には、親露派で現政権に批判的だった政治家のオレフ・カラシニコフ氏(52)が
キエフの自宅前で銃弾を受けて死亡した。
カラシニコフ氏は、昨年の政変で失脚したヤヌコビッチ前大統領が率いた「地域党」の
元国会議員だった。
また、3月に地域党の元議員で南部ザポロージェ州元知事のペクルシェンコ氏が
銃弾を受けて死亡したほか、最近、地域党の別の元議員2人が自殺したとされる。
ブジナ氏の殺害について、ロシアのプーチン大統領は16日の
テレビを通じた国民との対話の生放送中に司会者から知らされ、
「ウクライナでの政治的な暗殺はこれが初めてではない。連続殺人だ」と語った。
ウクライナのポロシェンコ大統領は16日、ブジナ、カラシニコフ両氏の殺害について
「政治的であるのは明らかだ。我々の敵による計画的な犯行だ」と批判、
迅速かつ透明な捜査を命じた。
ポロシェンコ氏は明言しなかったが、「敵」はロシアを想定しているとみられる。
キエフの政治アナリスト、フェセンコ氏は17日、
「ウクライナ蜂起軍」を名乗る集団から、一連の殺害について犯行を認める手紙を
受け取ったことを明らかにした。
「反ウクライナ的な人物」の殺害を予告する内容という。
手紙の真偽は不明だが、地域党の元議員ら親露派の政治家たちの中には殺害を恐れ、
身を隠した者もいる。
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