軍人だから政治に詳しいとは限らない。むしろ、自分の知っている限定的情報でしか物事を判断できない、近視眼的な見方である可能性が高いわけで、それはあの太平洋戦争の前段である日中戦争を引き起こした中国や満州での軍部の暴走でも明白である。
下の引用部分だけを見ても、この男の視野の狭さ、情報の貧しさは明白だろう。確かにロシア国内の政治的問題、プーチンの長期的政権に対する不満はロシア国民にもあるだろう。では、プーチンが何かの政治的判断ミスをしたか、と言えば、私は寡聞にして知らない。下でのプーチン批判の言葉(赤字部分)が抽象的であり、西側マスコミによく見られるデマゴギー言論によく似ていること、それ自体が、この男の背後にいる存在を想像させるのである。
また、青字部分は、この男が今のロシアの置かれた軍事的状況に関していかに無知であるかを示している。軍人というのは基本的に「限定的情報」しか知らされないことがよく分かる。まったくの軍事的政治的素人である、異邦人の大衆である私ですら、ロシアの現在置かれた状況がそんな暢気なものではないと知っているのである。まあ、もちろん私も「新コロ詐欺や地球温暖化詐欺を終わらせる可能性のある動因としてのウクライナ戦争」に肯定的である、という思考の偏りはあるのだが。
この戦争による死者に関しては、「民間人に被害を与えない」というプーチンの言明と、ウクライナ側の戦争勢力がドンバスでテロリズムを行ってきたテロリスト集団であること(これは戦争というより「暴力団退治だ」ということ)で、ほとんど肯定している。要するに、ウクライナ政権(キエフ政権)が白旗を挙げればこの戦争は即座に終わるのである。それが一番賢明であり、国民を救う道であるのは間違いない。降伏して何か「ウクライナ国民」に被害があるか?
(以下引用)
また、現在のロシアの存在そのものを脅かすものは何か、そのような脅威はあるのか。脅威は確かに存在する-この国は歴史を完成させようとしているのだ、と言えるでしょう。人口動態を含むすべての生命現象は着実に悪化し、人口の絶滅率は世界記録を更新している。そして、劣化はシステム的なものであり、どんな複雑なシステムでも、ある要素の崩壊がシステム全体の崩壊につながるのです。
そしてこれこそが、ロシア連邦にとっての最大の脅威であると私たちは考えています。しかし、それは国家のモデル、権力の質、社会のあり方に由来する、内なる脅威である。そして、その形成の理由は、生存不可能な国家モデル、権力と行政のシステムの完全な無能と非専門家精神、社会の受動性と無秩序という内面的なものである。そんな状態では、どんな国も長生きはできない。
外的脅威に関しては、確かに存在します。しかし、専門家の評価では、現時点では、ロシアの国家としての存在とその重要な利益を直接的に脅かすような危機的状況にはありません。全体として、戦略的安定は保たれ、核兵器は確実に管理され、NATO軍団は増強されず、脅威的な活動もない。
したがって、ウクライナをめぐる状況は、主としてロシア連邦を含む一部の内部勢力にとって人為的であり、利己的なものである。ロシア(エリツィン)が決定的な役割を果たしたソ連邦の崩壊により、ウクライナは独立国として国連に加盟し、国連憲章第51条に基づく個別防衛・集団防衛の権利を持つようになった。
ロシア指導部は、DNRとLNRの独立に関する住民投票の結果をいまだに認めていないが、公式レベルでは、ミンスク交渉のプロセスを含め、繰り返しその領土と人口がウクライナに属することを強調している。
また、DPRとLPRを特別視せず、キエフとの正常な関係を維持したいというハイレベルな声明が繰り返されてきた。
キエフによる南東部での大量虐殺の問題は、国連でもOSCEでも提起されていない。当然、ウクライナがロシアの友好的な隣人であり続けるためには、ロシアの国家モデルや統治システムの魅力を示すことが必要だった。
しかし、ロシア連邦はそうではない。その発展モデルと国際協力の外交政策メカニズムは、ほとんどすべての近隣諸国を撃退している、それだけではない。
ロシアがクリミアとセヴァストポリを獲得し、国際社会がそれをロシア領と認めない(つまり世界の大多数がまだウクライナに属していると考えている)ことは、ロシアの外交政策の失敗、そして国内政策の魅力のなさを明確に示している。
最後通牒や武力による脅しによって、ロシアとその指導者を「好き」にさせようとする試みは無意味であり、極めて危険である。
ウクライナに軍事力を行使すれば、第一にロシアの国家としての存在意義が問われ、第二に、ロシア人とウクライナ人が永遠に不倶戴天の敵になることになる。第三に、片や健康な若い連中が何千(何万)人も殺されることになり、滅びゆく我が国の将来の人口動態に影響を与えることは間違いないだろう。そうなれば、ロシア軍はウクライナ兵(その中には多くのロシア人の子どももいる)だけでなく、多くのNATO諸国の兵士や装備品と対峙することになり、同盟加盟国はロシアに宣戦布告せざるを得なくなるのである。
トルコ共和国のエルドアン大統領は、トルコがどちらの側で戦うかを明確に表明している。そして、トルコの2つの野戦軍と海軍は、クリミアとセヴァストポリを「解放」し、場合によってはコーカサスへの侵攻を命じられることが想定される。
さらに、ロシアは明らかに平和と国際安全保障に対する脅威と分類され、最も重い制裁を受け、国際社会から排除され、独立国家としての地位を剥奪される可能性がある。
大統領も政府も国防省も、このような結果を理解できないはずはない。
戦争寸前の緊張を煽り、大規模な敵対行為を引き起こす真の目的は何なのか。そうなることは、当事者によって編成された軍隊の数と構成が示すとおりで、少なくとも両側で10万人の兵士がいる。ロシアは東部国境を露出させることで、ウクライナの国境に兵力を再配置している。
私たちの考えでは、国の指導部は、国をシステム的危機から導くことができず、それが民衆の蜂起と国の権力交代につながりかねないことを悟り、寡頭制、腐敗した官僚、育成メディア、治安部隊の支援を受け、ロシアの国家としての最終破壊と国の先住民の消滅を目指す政治路線を発動することにしたのである。
そして戦争は、彼らの反国家的権力をしばらく保持し、国民から略奪した富を維持するために、この問題を解決する手段である。それ以外の説明は考えられません。
(徽宗追記)この人物のウクライナについての無知ぶりは、下の記事からでも分かる。
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