「Voice of Russia」から転載。
ウクライナの現在の状況、及び、「西側」とロシアのどちらに理があるかが分かる、良い記事だと思う。これをロシア側のプロパガンダと思う人は、「西側」情報と突き合わせてみればよい。ロシアによる「人道的支援」も政治介入だとして、新たなロシア制裁の対象となる、という「西側」の「脅迫」を理がある、と思う人間は政治的狂人だろう。
(以下引用)
ドンバス市民、生存へのチャンスを与えられる
「いま我々はウクライナ側、ならびに国際赤十字委員会、その他国連付属の複数の国際人道機関と、ルガンスク・ドネツク両州に早急に人道支援を送る必要性について、協議を行っている。事態は急を要し、遅延を許さない、と考えている。問題はロシア大統領の肩にかかっている。支援の供給について、可能な限り早期に合意できることを確信している」
このような協議が行われていることそれ自体がひとつの進歩である。ほんの3日前、キエフも米国も、ドイツも英国も、ロシアのドンバスへの人道支援に強硬に反対していた。かの地に食料、医薬品、衛生上の必要品、日用品を送ろうというロシアの提案は正当化されないものだとされ、さらなる追加制裁をもって脅迫された。米国大統領府報道班は、「ウクライナにおけるロシアのあらゆる介入行為は、その自称人道目的のものも含め、ウクライナ側との公式の合意がない限り、受け入れられないものであり、また、国際法を侵害するものである」と述べていた。しかし、モスクワはすでに度々、国連やOSCE、欧州評議会、赤十字に対し、ウクライナ東南部への人道使節の派遣を求めていたではないか。物資の派遣・分配を赤十字の監督で行うように、という提案だった。しかし、そうした提案は、結果を生まなかった。ドンバス市民に支援を行うというアイデアそのものが、キエフおよびその西側のスポンサーのプランには適合しなかったようなのだ。そう語るのは、国際人道政治研究所のウラジーミル・ブルーテル氏だ。
「実は、ロシアとウクライナ東部市民との間に根太く安定した接触があると、人道危機や食糧不足をもって住民を脅迫することが出来なくなってしまうのである。すると、キエフが早期に軍事的勝利を収めることが遥かに困難になってしまうのだ」
しかし、キエフが最後まで国際人道支援を拒むことは出来ない。キエフは以前、軍事作戦は住民生活に損害を与えてはいない、ウクライナ軍は市街地を攻撃してはいない、住民を殺してはいない、と述べてきた。しかし今日、馬脚はすっかり暴かれた。国際赤十字委員会は人道使節派遣に関するモスクワの提案を受け入れた。また、ドイツのシュタインマイエル外相も、人道支援に関するありうべきロシア・ウクライナ合意への支持を表明した。ウクライナ軍の銃砲撃・空爆を耐え抜いたドンバス市民に、これで一縷の、飢餓や病で死なない望みが生まれた。
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