私は知らなかったが、ジェームズ・バーナムという人物が1930年代に既にDSの出現を予言していたらしい。まあ、その当時からDSは「存在していた」と言うべきか。下に引用した文中の「超国家」とはまさにDSではないか。そして、世界の三大地域が少数の支配層と残りの最下層大衆だけで構成される、というのはまさに今の現実ではないか。下の「貴族階級」は血筋による現在の貴族ではなく、たとえばビル・ゲイツのような存在だろう。「経営者時代」という軽い表現が、彼のこの思想の先駆性や重大性を埋もれさせてきたように思う。
(以下引用)
すなわちバーナムによれば、まもなく経営者時代とでも呼ぶべき時代が訪れて、産業を支配する人びとが権力を握り、業界別の「超国家」がヨーロッパ、アジア、アメリカに出現する。この三国は相互に滅ぼしあうことはできず、ただ残った土地だけを争うというのである。どの国も階級制国家となる。そして才能のある貴族階級が最上層をしめ、なかば奴隷も同然の大衆が最下層となる。(小野寺健「イギリス的人生」より)
(以下引用)
すなわちバーナムによれば、まもなく経営者時代とでも呼ぶべき時代が訪れて、産業を支配する人びとが権力を握り、業界別の「超国家」がヨーロッパ、アジア、アメリカに出現する。この三国は相互に滅ぼしあうことはできず、ただ残った土地だけを争うというのである。どの国も階級制国家となる。そして才能のある貴族階級が最上層をしめ、なかば奴隷も同然の大衆が最下層となる。(小野寺健「イギリス的人生」より)
ジェームズ・バーナム
ジェームズ・バーナム(James Burnham、1905年11月22日–1987年7月28日)は、アメリカ合衆国の思想家。
シカゴ生まれ。プリンストン大学およびオックスフォード大学ベリオールカレッジで学ぶ。1930年代に共産主義、なかでもトロツキー主義に傾注し、社会主義労働者党(Socialist Workers Party: SWP)に参加していたが、党内路線をめぐる対立の結果、1940年離党し、アメリカ労働者党に参加するとともに、次第に反ソ・反共主義へと転じていった。第二次世界大戦中は戦略情報局に勤務し、戦後、雑誌『ナショナル・レビュー』などを舞台に対ソ強硬論を展開した。日本では株主資本主義を批判するその経営者革命論が大塚万丈の修正資本主義に大きな影響を与えた。
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