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徽宗皇帝のブログ

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ヘリコプターから投下したカネの行方
「株式日記と経済展望」から転載。
政治記事ではただのネトウヨレベルの発言ばかりの「株式日記……」だが、経済記事はマシである。
ヘリコプターマネーを実施するのはいいが、どこにどう投下するつもりなのか。貧困者に1万5000円を給付するとかいうのが近々行われるらしいが、たかだか1万5000円で、しかも給付対象が年収103万円以下の家庭だとかいう話を聞いている。焼石に水というか、まるで経済効果の見込めない話である。
その1万5000円が、せめてこれから毎月給付される、というなら話も分かる。月収が10万程度だのに、国民健康保険だけで毎月3万円も取られているという貧困家庭は我が家だけではないだろうwww  ヘリマネより、国民健康保険料を安くしてくれ。



(以下引用)

中央銀行が保有する国債を無利子の恒久国債に換えることで、国債を
事実上償却し、政府は債務に制約されずに財政出動できるようにする

2016年7月31日 日曜日

ヘリマネ論議にソロス氏の影ちらり 導入議論、今後盛り上がりそう 7月21日 田村秀男

日本を舞台に、カネをヘリコプターから大量にばらまけば、景気が良くなるという「ヘリコプターマネー」論議が活発になっているが、そこには著名投資家のジョージ・ソロス氏の影がちらついている。

 ソロス氏は英国のアデア・ターナー前金融サービス庁(FSA)長官を通じて、ヘリマネ・キャンペーンを展開している。ターナー氏はイングランド銀行総裁候補になった英金融界の実力者である。2013年4月にソロス・ファンド出資のシンクタンク「新経済思考研究所」ロンドン事務所上級研究員に迎え入れられると、すぐにOPMF(Overt Permanent Money Finance=中央銀行による公然恒久財政ファイナンス)と呼ばれる独自のヘリマネ理論を提唱した。

 中央銀行が保有する国債を無利子の恒久国債に換えることで、国債を事実上償却し、政府は債務に制約されずに財政出動できるようにする財政・金融一体化案だ。

 ソロス氏とターナー氏は安倍晋三首相に近い日本の要人、経済学者ともコンタクトして、盛んにヘリマネ政策導入の必要性を説き付けている。

 そんな雰囲気の中、ベン・バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が7月12日に安倍晋三首相に招かれた。バーナンキ氏はヘリマネ政策を最初に提起した故ミルトン・フリードマン教授の信奉者であり、あだ名は「ヘリコプター・ベン」。バーナンキ氏は安倍首相との会談で、「ヘリマネ」という言葉を直接引用しなかったものの、財政出動の必要性を認めると同時に、「金融政策の手段はいろいろと存在する」と語ったという。

 脱デフレ、経済再生へ政府・日銀連携を

 安倍首相の信頼の厚い本田悦朗前内閣官房参与(現駐スイス大使)は早くからヘリマネに関心を持ち、数カ月前にバーナンキ氏に会って安倍首相に会うよう勧めていた。バーナンキ議長の来日前には首相に対して、財政と金融政策の組み合わせによる財政出動に踏み切るよう、提言していた。本田氏はあからさまなヘリマネ策を取らなくても、異次元緩和を強化すると同時に財政をふかせばヘリマネと同様の効果が出せるという。いわばCMF(Covert Money Finance=中央銀行による非公然財政ファイナンス)で、現行の枠組みを活用するわけだ。

 こうみると、ターナー、バーナンキ両氏の理論は本田氏ら首相の経済指南役にかなり強力な影響力を及ぼしていることがうかがえる。公然あるいは非公然、恒久あるいは限定的かはともかく、財政と金融緩和の両輪を回すことを基本にした日本版ヘリマネ策導入の議論は今後、秋の大型補正予算、さらに来年度予算編成のプロセスの中で盛り上がるだろう。

 その間、投機家ソロス氏が円相場や日本株でどんな出方をするかも気になるところだが、要は政府・日銀が粛々と脱デフレ、経済再生に向け、最も有効な政策で足並みをそろえることが肝心だ。(産経新聞特別記者・田村秀男)



(私のコメント)

今日の都知事選挙は、投票率も高くて浮動票を獲得する候補に集まりそうだ。東京の天候も下り坂であり行楽に行く人も少ないだろう。今回の都知事選挙は三つ巴の戦いだから選挙戦も激しかった。このように参院選挙から都知事選挙まで続いたので、選挙がらみの記事が続いた。

久しぶりに経済記事を書きますが、ヘリコプターマネーが話題になっている。金融緩和だけしても効果が限られているのは、銀行が金を貸しださなければ意味が無い政策であり、誰も金を借りて事業をしたがらなくなってしまいました。バブル崩壊後の銀行による貸し渋りや貸し剥がしに遭ってひどい目に遭ったからだ。

7月27日の「株式日記」では、中国経済の事を書きましたが、中国ではとっくにヘリコプターマネーをばら撒いている。中国の国家体制は共産主義体制であり、国営銀行や国営企業が中心であり、それらの保証人は中国共産党政府がなっているようなものだ。だから不良政権が溜まれば政府がそれを買い取ってしまう。

国営企業も赤字が続いても、生産は続けられて鉄やセメントの在庫が積み上げられても倒産する事は無い。しかし保証人となっている中国政府そのものが転覆して破産する事になるだろう。それに対して日本は国家は永遠であり会社も永遠に続くと思い込んでいる。そんな事を考えているのは日本人だけだ。

世界的には借金は踏み倒すものであり、日本でも徳川時代には徳政令が出されて武士の借金は踏み倒された。最終的にはそれが武士社会の崩壊につながった。だから政府が借金を踏み倒すようになればその政府は崩壊するのであり、新しい政府が出来て新しい紙幣が発行される。

終戦時もハイパーインフレが起きて紙幣は紙切れ同然となりましたが、戦争に負けて工場もみんな焼けて廃墟になってしまったから、円の価値は紙切れ同然になった。ハイパーインフレで借金をチャラにしたから後遺症が残った。戦後の日本政府も赤字財政が続いて国債の残高は1000兆円を超えた。

GDPの2倍もの規模にまで膨らみましたが、円は高くなる一方であり金利はゼロ金利のままだ。日本は国債を発行して政府は資金を調達していますが、中国やアメリカは紙幣を刷り散らかしてばら撒き続けている。FRBはファンドにカネを渡して株を買わせていますが、ファンドが破たんすればFRBから供給されたドルはど市場に消えてしまった事になる。

中国にしても国営銀行や国営企業に政府から資金が渡りますが、国営銀行や国営企業が潰れれば政府が供給した人民元は市場に滞留したままになる。日本政府はバカ正直だから国債を発行して予算を組んでいますが、日銀に買わせる形で円を供給している。その日銀が国債を全部買い取って永久国債に買い替えさせてしまえば国債の償還は必要なくなり円を供給した事になる。

結局は通貨の価値は国家の信用と労働力と産業競争力の価値であり、国債の残高はあまり意味が無い。永久国債に変えてしまえば償還の必要はない。しかもゼロ金利というよりもマイナス金利だから利子負担も無いも同然だ。それに対してロシア帝国やソ連は国家倒産を繰り返して借金をチャラにしてきましたが、中国も同じことをするだろう。




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