velvetmorning blogさんのサイトより
http://velvetmorning.asablo.jp/blog/2015/09/29/7818047
<転載開始>
スプートニクに重要なことが多く出ていますので引用します。

以下引用


第70回国連総会を前にプーチン大統領が米国人ジャーナリスト、チャーリー・ローズ氏のインタビューに応じた。インタビューはCBSおよびPBSテレビのためのもの。

ローズ氏(以下R):あなたの国連演説に注目が集まっている。 実に数年ぶりの演説となるからだ。国連で、米国に対し、全世界に対し、何を言うつもりか。

プーチン大統領:このインタビューの放送は演説より先だということなので、演説で言う予定のことを全てここで言ってしまうのもうまくない。だが、全体的なことなら言える。国連総会の歴史をふりかえれば、国連創設の決定はほかならぬ我が国でとられたのであった。つまりは、ソ連のヤルタ会談で。ソ連およびソ連の法的継承国たるロシアは国連の設立メンバー国であり、安全保障理事会常任理事国だ。


もちろん、今日的問題について、国際関係について、また、国連が今もユニバーサルな国際組織として唯一のものであること、国連が世界の平和を支える使命を帯びていること、などに触れないわけにはいかない。そういう意味で、国連に代わるものは無いのだ。
しかし一方で、国連が世界の変化に適応していかなければならないことも確かなことだ。国連がどのように、またどのようなスピードで変化しなければならないか、どの点において本質的に変化しなければならないかということは、我々誰しもが常日ごろから議論していることだ。

言うまでもなく、国連総会で演説する機会を利用して、今日の国際関係や、国連および国際社会の未来について、ロシアがどのようなヴィジョンを持っているかということも、話すことになる。「ことになる」というか、話す必要がある。

中略

シリアにおけるロシアのプレゼンスについてだが、現状それは、シリア政府向け武器供給、人員の育成、シリア国民への人道支援という形で行われている。

我々は現代国際法の根幹たる国連憲章に基づいて行動している。国連憲章によれば、軍事支援を含むあらゆる支援は、ある国の合法的な政府が同意し、または要請した場合、または国連安保理の決定があった場合にのみ、かつ、その合法的な政府に対してのみ、なされうる。

当該ケースでは、我々は軍事技術支援を求めるシリア政府の要請を受けた上で、合法的な国家間契約の枠内においてのみ行動している。

R:米国のケリー国務長官は、「イスラム国」対策にロシアが参戦することを歓迎する旨、述べた。ただ、他の人々は、戦闘機や携帯式防空ミサイルシステムは過激派に対してでなく通常の軍隊に対して用いられているのだ、と主張している。


メディア報道:プーチン大統領はイスラム教徒に対し「西欧の十字軍」とは異なるアプローチをとっている


プーチン大統領:あそこには通常の合法的な軍隊は一つしかない。シリアのアサド大統領の軍隊だ。我々の国際的なパートナーたちの一部の解釈では、それと戦っているのは反体制派である。しかし本当は、実際には、現実には、アサド軍はテロ組織と戦っているのだ。先日米議会上院で行われた公聴会についてはあえて私が言うまでもないだろう。たしか国防総省の代表者が議員らに対して、米軍が反体制派の軍事訓練を行った結果どうなったかを報告した。目標は当初、5-6000人を育成するということだった。のちにそれは1万2000人に引き上げられた。しかし結果的には、たったの60人しか育成できなかった。手に武器をもって戦っているのはたった4人か5人だという話だった。残りは全員、米国製の武器を持ったまま逃亡し、「イスラム国」に寝返った。これが第一。


第二に、非合法組織を軍事支援するというのは、現代国際法の原則および国連憲章に違反しているのではないか。その点我々は合法的な政府機関のみを支援している。

これとの関連で、我々は、地域諸国に協力を呼び掛けている。我々はともに何らかの調整機関を作ろうとしている。私が個人的にトルコ、ヨルダン、サウジアラビアの各国大統領に話を持ち掛けた。米国にも、先ほど名前の出たケリー氏にも話したし、ラヴロフ外相とは詳細な討議を行った。軍当局ももちろんこれについて議論をしている。テロと戦うための共通の土台が見つけられたら嬉しい。

以上引用
jp.sputniknews.com/politics/20150927/961167.html#ixzz3n7nOcIrN


かなり重要なことが書かれてますよね。
イスラム国がどういう風に生まれたのかも、ちゃんと説明しています。



もう一つ、ラブロフ外務大臣の発言から

以下引用

またロシアは、様々な問題を抱える国に対し、その解決を支援する用意がある。
しかしその際、ロシアは、相手国に対し、『いかに生くべきか』を教え諭したり、政治モデルや価値観を押し付けたりしないよう気を付けるつもりだ。

グローバルレベルで国際的な成長を追求するべく協調行動をとっていくに際して、ロシアが最も重視するのは、貧困の克服である。そのために最も効果的なのが、税の軽減だ。

高債務貧困国に関するイニシアチブの枠内で、ロシアはアフリカ諸国の債務200億米ドル超を取り消した。同イニシアチブの枠外の貧困国についても、「債務と開発援助の交換」というアプローチをとり、協調して債務を軽減させる。

ロシアは教育、保健、エネルギー、食料安全保障、インフラといった分野でプロジェクトを推進し、また投資している。世界経済は堅調とは言えないが、ロシアの国際的な成長への貢献は金額的に見て増大している。
昨年一年間で、その金額は20%増大した。その額は、国連経由では1億2700万ドル、OECD(経済協力開発機構)経由では8億7500万ドルに上っている。

最低限の社会・経済システムの構築を必要としている国に支援を施すことは、取りも直さずグローバルな安定性への投資であり、効果的かつ、たとえ危機が起こっても揺らぐことのない国際システムを形成するための重要な前提条件づくりであり、さらには、人類全体の発展の要になることだと我々は考えている。

以上引用
jp.sputniknews.com/politics/20150928/963220.html#ixzz3n7mGqjC4


ここでも、かなり重要な発言をしていることが分かります。

ロシアは、様々な問題を抱える国に対し、その解決を支援する用意がある。
しかしその際、ロシアは、相手国に対し、『いかに生くべきか』を教え諭したり、政治モデルや価値観を押し付けたりしないよう気を付ける

一番重要なのは、貧困の克服



以下、プーチンの国連演説から


以下引用


プーチン大統領は国連を迂回するあらゆる行為は国際法に矛盾と強調。

国連の合法性を揺るがす試みは極めて危険。


ISは無から発生せず、不要体制への対抗武器として養育された」

「『イスラム国(IS)』は何もないところから発生したのではない。これは不要な体制に抗する武器として大切に育てられたのだ。」


「シリアとイラクに対抗する前進基地として作られたISは積極的に他の地域へと勢力を拡大しており、イスラム世界の覇権を目指しているが、明らかにこれらの諸国だけには限定していない。状況は危険というレベルを超えている。」

「こうした状況で国際テロリズムの脅威を声高に語るのは偽善的であり、無責任だ。しかも麻薬売買、石油、武器の違法取引などのテロの資金供与チャンネルには目をつぶり、また急進主義的集団を操ろうとし、彼らを自分の政治的目的を達成するために働かせようとしている。」



ウクライナの国家転覆は国外から煽動

「最初はNATO拡大路線が続行された…。何のためか?それから旧ソ連諸国には選択を突きつけられた。西側と共にあるか、東側と共にするか? 遅かれ早かれ、こうした対立的論理は深刻な地政学的危機を迎えるはずだ。そしてこれがウクライナで起きた。ウクライナでは圧倒的多数の住民の現行政権に対する不満が利用され、国外から武力クーデターが煽動された。その結果、燃え上がったのは内戦だ。」



1つの発展モデルに従う義務は誰にもない。

「我々みんなが過去の教訓を忘れてはならない。我々はソ連の歴史の例を記憶している。社会的実験の輸出、自分のイデオロギー的状況から考え、他の諸国の変化を後押しする試みはしばしば悲劇的結果を招き、成長ではなく、退廃を招いた。

だが、他人の誤りに学ぼうという者はどうやら誰もおらず、間違い、革命の輸出を繰り返すだけで、それが今や、いわゆる『民主主義』(革命)という名で続けられている。」
「攻撃的な外からの介入の結果、国家制度の改革が起きる代わりに、暮らしのしきたりは不躾に破壊された。民主主義と成長が謳歌する代わりに暴力、貧困、社会のカタストロフィーが横行し、人権は、生きる権利も含め、一切掲げられていない。」

以上引用
jp.sputniknews.com/politics/20150929/967801.html#ixzz3n6mnO3LF


今回の国連総会ですが、筆者はかなり重要だと考えています。

特に、プーチン大統領の発言ですよね。


ロシアは、ソ連の失敗から学んでいるのです。

そして、その反省から「イデオロギーの輸出革命を止めろ」と言っている。


元KGBのプーチンが、ソ連の失敗から学んで「イデオロギーの輸出革命を止めろ」と国連で言ってるのです。


時代は変わったのです。

正直、筆者は、ロシアが、これほどまともな発言をするようになるとは、つい最近まで思ってもみませんでした。


結局、様々な失敗や戦争から、ロシアは学んだということなんだと思います。


私達は、第二次大戦後『民主主義』というイデオロギーを植え付けられてきたわけですけど、『不正選挙』を理解していく上で、何が分かったのかというと、日本に『民主主義』なんていうものは無かったということです。


あったのは、『不正選挙』による、『なんちゃって民主主義』、『民主主義風味の植民地政治』があったということです。


それでも、1980年代半ばくらいまでは、日本はそれなりに機能していたと思います。

中選挙区の多党制だった頃は、まだセーフティーネットが生きていたのです。

でも、プラザ合意から国際金融マフィアの暗躍、小選挙区制の導入、さらに不正選挙システムと新自由主義改革によって、どんどん日本は酷くなっている。


そんなものを『革命輸出』しても仕方無いのです。


世界に必要なのは、人々が幸福に、等しく生存権を認められて生きていける社会です。


そのやり方は、地域や社会、環境によって大きく異なるわけですから、様々な解決方法があると思います。

今回のロシアの国連での行動や発言は、歴史的転換点として記憶されていくのではないかと思います。