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徽宗皇帝のブログ

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判断力の欠如した知識は危険な刃物
再び「隠居爺のブログ」から転載。
前にも書いたが、実に明晰な知性の持ち主で、「知識はあるが、共産党嫌いで、反共プロパガンダに乗せられてプーチン・習近平嫌いをせっせとブログに書くという、判断力に大きな欠陥のある某アマ氏」と対照的である。そもそも、顔を見れば、その人物の品性は分かるだろう。それができない判断力では、いくら知識があっても無駄どころか危険ですらある。たまたま登山で知り合った暴力団の組長を高く評価するような人間が「利他主義」を言うなど、無茶苦茶である。よほど友人・知人・協力者が多くて人望のある人物なのだろう。
まあ、前説が某氏批判だけになったが、下の記事は読む価値が高いからこそ紹介するのである。

(以下引用)

 今回もまた、耕助のブログから記事をご紹介したい。表題を見るなり、思考停止に陥っている日本人であれば不快感を持つのではないかと思う。ちょうど、「新型コロナ用ワクチンは、効果がないどころか弊害が目立つ」ということを聞かされるときのように。しかし、世の中にはごまかそうとしてもごまかし切れないことだってある。

 「ウラジーミル・プーチンの天才性?」(The Genius of Vladimir Putin? 2023.5.30)という記事を書いたのは「Julian Macfarlane(ジュリアン・マクファーレン)」という人で、詳しい情報は検索できなかった。

  それでも「Julian Macfarlane カナダのメディアアナリスト/ライター。日本在住40年。トヨタをはじめとするあらゆる大手日本企業の中東メディアアドバイザー、外務省、首相官邸を含むほとんどの政府省庁に勤務。 政治的事象やプロパガンダに関する記事は200本以上。著書に、進化心理学の代表的研究書『エイジング・ヤング:ロックンロールに歳は関係ない』。」と紹介しているところがあった。(「「バイバイ・アメリカン・パイ」アメリカが滅びる理由」2022.6.9 Alzhacker)

 このリンク先の記事も大変に面白い記事なので、興味を持てる人はご一読を。そして、この記事が掲載されているサイトの管理人のプロフィール欄には「事実上のジェノサイドでもありながら、メディアの沈黙、そして何もなかったように振る舞う多数の人々の存在は、この社会を見る目を変えさせるには十分な出来事です…。この問題の根がどれだけ根深いものなのか未だに想像がつきません。しかし、長い戦いになることは予想できます。おそらく終戦後の日本人がそうであったように、私たちの生き方も問われているのでしょう。そして、お互いにどう協力できるのか真剣に考えていく時期が近づいているのではないでしょうか。」などと記載されている。

 何だか私も、だんだん深みにはまっていくような気がしないでもないが、長年鍛えられたはずの自分の直観を信じることにしよう。

 さて、今回ご紹介する「ウラジーミル・プーチンの天才性?」をご紹介する前に、記事でリンクされているところに跳んでみたところ、以下のような記載があった。

 「数カ月前にメルケルが、"私たちがミンスク合意に関与したのは、ウクライナ人のために時間稼ぎをするのが目的だった"と語ったといわれている。私はそのインタビューのドイツ語版を読んだ。メルケルはそんなことは言っていない。メルケルが言っているのは、「振り返ってみれば、あの協定に署名したことでウクライナに時間を与えたことになる」ということだ。それは、"我々は最初からロシアを騙すつもりだった "というのとは全く違う発言だ。」

 おそらくこの理解が正しいというのが私の感触になる。メルケルがなぜ突然あんなことを言い出したのか、それまでの彼女の発言を考えると不思議だったが、米国側の意図的な捏造だったようだ。そうやって情報は歪められていく。

 それでは、本題の記事に移ろう。(記事は青色、私の感想等を黒色で記載してある。)


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1 プーチンは天才か?
 彼ほどの功績を主張できる政治家が他にいるだろうか? 戦争、混乱、腐敗に陥った国をわずか数年で立て直し、その成果を積み重ねていく。これほど成功した指導者は100年来他にいない。
 破綻国家であったロシアは、ウクライナにおける代理戦争、そして世界的な経済・外交戦争において、アメリカ帝国とヨーロッパに挑戦し、その両方で勝利するほどに強くなった。ロシアは中国とともに、より公平で公正な新しい多極的国際秩序を築こうとしている。


 プーチンは確かに天才かもしれないが、私にはプーチンが大変な常識人に見える。一つ一つ言葉を選び、突飛なことは言っていないように感じるからだ。先入観さえなければ、プーチンの言っていることに賛同する人は多いはずだ。
 そのように考えると、プーチンを天才に見せているものは、ロシアという国、ロシアの国力ではないかと思いつく。ロシアは国としての豊かさや経済力という面では日本よりも下だ。しかし、不思議なくらいものすごい力を持っている。
 かつて長年にわたりアメリカとの冷戦を戦い抜いたのだが、あの経済力でどうしてそんなことができたのだろうか。最終的には敗れて1991年に崩壊してしまったけれど、その堂々とした戦いぶりは、日本の岸田総理のようにただひたすらペコペコするしか能がないゴマスリ社員とは雲泥の差がある。
 ロシアは腐っても鯛であり、現在よみがえりつつある。日本は腐ったイワシに過ぎない。


2 経済戦争
 2014年、アメリカ帝国はバラク・オバマの下でロシアに制裁を科し、以後継続して経済戦争を仕掛けてきた。
 しかし、この経済攻撃は、想定とは正反対の結果をもたらした。ロシアのインフラと産業の成長を加速させる一方で、西側諸国の経済を衰退させた。アメリカの制裁によって、ロシアは自給自足の経済を構築せざるを得なくなり、食料品の純輸入国であったロシアは純輸出国に転じた。ロシアは主要な分野で必要なものをすべて欧米以外の供給業者から調達しており、輸出は増加している。新しい産業も育っている。


 欧米のロシアに対する経済制裁は、これ以上ない巨大なブーメランとなって欧米諸国を襲っている。ロシアは、欧米から経済制裁を科せられたことにより、以前よりも経済的自立を達成でき、欧米以外の国との関係を深くした。反対にロシアとの関係が切れた欧米は経済的苦境に立たされることになった。「奢れる人も久しからず 
ただ春の夜の夢のごとし

3 ロシアは苦しんでいるのだろうか?
 モスクワは、国連人間居住計画都市繁栄指数で3位にランクされた。また、健康、教育、レクリエーション、安全など合計14の指標を考慮した「品質生活指標」でも1位だった。残念ながらニューヨークは順位にも入っていない。
 ロシアの産業が発展していく一方で、ドル安及びドル・シェアの低下が進んでいるが、アメリカ経済が大不況に陥れば面倒なことになるだろう。ドル・シェアが40%にまで低下すれば、宇宙規模の負債を抱えるアメリカ経済は崩壊する可能性がある。
 金融崩壊は国内紛争につながりかねない。もちろんアメリカ文化の妄信的な状態や、車のキーと核のキーを常に混同しているリーダーを考えれば、それはアメリカにとって悪いことであり、世界にとっても危険なことだ。しかし、アメリカが核ミサイルを撃ち始めない限りは、世界全体としては良い方向に向かうだろう。
 それは、世界的ないじめっ子と距離を置こうとしたウラジーミル・プーチンという一人の男のおかげであることは間違いないだろう。ストリートファイトでは必ずしも体格のいい人が勝つとは限らない。また、訓練されたボクサーや総合格闘技のファイターでさえもそうである。なぜならストリートファイトにはルールがないからだ。重要なのは戦略である。


 現在のロシアは極めて健全な状態にある国であり、それに比べてアメリカは崩壊の危機を抱えていると書かれている。私ではそのあたりまで踏み込んで考察するだけの能力がないが、経済の専門家でも、アメリカ経済の危機的状況を指摘する人はいる。
 今やアメリカはすっかり木偶の坊扱いだ。無理もない。今のアメリカの政策ときたら、あまりにもデタラメ過ぎる。信じられないくらい愚かで、信じられないくらいの視野狭窄に陥っている。都合の悪いことをプロパガンダで隠すことくらいしか考えることができない。


4 プーチンの道 (Tao)
 サブスタックに私(本記事の著者)が初期に書いた記事のひとつが「ウラジーミル・プーチンの道」で、これは非常に人気があり、Medium.com、Global Research、Dissident Voiceなどに再掲載された。(「The Tao of Vladimir Putin」2022.4.23)プーチン自身は、武道、特に柔道、そしてコンバットサンボ(軍隊格闘術)の経験が彼の人生を変えたと信じている。
 米国とNATOは名目上、ロシアよりはるかに強力だが、ロシアは戦略で勝っている。もちろん、ロシアが勝っているというよりも、アメリカが過信と思慮不足によって負けていると主張する人もいるだろう。
 プーチンが「天才」であるとすれば、それは西洋のように短期的ではなく、長期的に総合的に考える能力である。彼は点と点を結ぶ。プーチンにはビジョンがある。すべての天才がそうであるように。アメリカにはプーチンが必要なのだ。


 私はプーチンが偉大なる常識人であると感じるが、著者は長期的、総合的戦略の持ち主であると考えている。確かにアメリカという国は、短期的、局所的な戦略しか持つことができない。その理由は、目先の儲けにしか目が向かないからだ。その代表例が、四半期決算ではないかと思う。日本では、2003年から上場企業に義務づけられたようだが、無駄なことだ。

 アメリカにとってみれば、自分が投資をしている植民地の会社が、真面目に仕事に取り組んでいるか否かが気になるのだろう。それが故の四半期決算であって、きちんと会社経営をしようとする者にとっては、非効率的で邪魔なものになる。アメリカは搾取することが目的で日本企業に投資をしているだけなので四半期決算が気にならない。儲けを生み出さなくなれば資金を引き揚げればいいのだから。

 一事が万事そのような調子のアメリカが、中長期的な戦略を立てられるはずもない。滅亡への道を歩くばかりだ。
(四半期決算について検索していたら、「2024 年度から四半期報告書が廃止へ」(2023.3.29大和総研)というペーパーがあった。どうやら無駄な四半期決算が廃止されるらしい。私は経済のことはさっぱり分からないが、日本であっても正しいことをすることがあるということだろうか。その調子で軍備増強や増税、さらには憲法改悪も考え直してほしいものだ。)


 


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 「ウラジーミル・プーチンの天才性?」という記事のご紹介は以上になる。

 ところで今月23日、"日本の防衛費増額「私が説得した」バイデン大統領の発言に高まる岸田首相への不信感「国民への裏切り」「米国の傀儡」"(2023.06.22 Smart FLASH)という報道がなされた。

 バイデン大統領というのは、このようなスッパ抜きが大好きだ。根っからの悪人なのだろう。他人をいじめて自慢したがる癖がある。このようなことは、ロシア・ウクライナ紛争に対する言及でも見られたことだ。あんなのを大統領にしておくアメリカ人というのは軽蔑に値する。

 それはそれとして、岸田総理というのがやはり使い物にならないことがはっきりした。軍備増強のために増税を実施すると公言して批判されたが、その中でも、軍備増強の内容に一切触れられていないことが注目を引いた。軍備を増強するといっておきながら、何をどのように増強するかを誰にも伝えることができなかった。

 そりゃそうだ。バイデン大統領に命令されて、それをそのまま発言しただけなのだから。上で、プーチン大統領が偉大な常識人であると書いたが、岸田総理は卑小な非常識人だ。軍備を増強すると公言するからには、その目的と方法を、大まかにでもいいから発信するのは総理大臣として当然の責務になる。バイデンに言われたままを口にするだけのメッセンジャーボーイであるならば私にでもできる。

 軍備増強と増税というのは、日本の政治のテーマとしては大変に重大な問題になる。それを何も考えることなく口に出したということは、一方では岸田総理に相談相手となる同僚・先輩や政策を検討してくれる部下などが誰もいないということも意味する。要するに、総理大臣をしていても政治家として全く孤立しているのだろう。

 人を遠ざける人なのだろうなあ、息子以外は。よくまあ、そんなのが総理大臣に立候補する気になったものだ。そもそも政治家としても不向きだ。さらに言えば、アメリカのバイデン大統領の発言を、内容も検討せずにそのまま実行に移そうとする姿勢は、アメリカの奴隷になることを喜んで志願しているようにしか見えない。

 自民党にはたくさん国会議員がいるのだろうけれど、そして重鎮と呼ばれるような議員もたくさんいるのだろうけれど、誰か何とかしてはどうだろうか。今回取り上げた「ウラジーミル・プーチンの天才性?」というブログ記事は最後が「アメリカには自国のプーチンが必要だ。」で結ばれている。プーチンが必要なのは何もアメリカばかりではない。日本にも自国のプーチンが必要だ。


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