忍者ブログ

徽宗皇帝のブログ

徽宗皇帝のブログ

情報人間の愚劣さと、想像力
「ギャラリー酔いどれ」と「播州武侯祠遍照院」から連続して引用する。
前者は「抽象化された」事実の報道、後者は、事実の背後にある具体的な出来事についてである。
我々は戦争のニュース報道を見聞するとき、その中の情報を「表層」としてしか捉えていない。しかし、現実にはそこに血が流れ、バラバラの手足や臓腑が散乱しているのである。そうした想像力を持たない「高度な知性」の持ち主などが、「退屈な戦争」などという愚かしい言葉を口に出すのである。


(以下引用)



キナ臭くなってきました、他人事ではありませんよ、

◆http://www.afpbb.com/articles/-/3020436
AFPBB News 2014年07月14日
ガザ北部の住民が大量避難、イスラエル軍の大規模作戦恐れ


http://afpbb.ismcdn.jp/mwimgs/d/e/500x400/
 img_de224720f69f1ee6f4193781b36fa022112683.jpg


【7月14日 AFP】

イスラエルは13日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza)で海兵隊による地上作戦を開始
同地区北部のパレスチナ人住民らに対し避難を勧告した。

国連パレスチナ難民救済事業機関
(United Nations Relief and Works Agency for Palestine Refugees、UNRWA)の
クリス・ガネス(Chris Gunness)報道官によると、
ガザ地区内各地にある同機関の施設には、命の危険を感じた約1万7000人が避難している。

イスラエル軍はまたガザ地区で、ハマスのロケット弾攻撃への報復措置として空爆を継続。
緊急当局によると、6日連続の空爆によるパレスチナ側の死者は170人、
負傷者は1145人に達している。
ガザに本拠を置くパレスチナ人権センター
(Palestinian Centre for Human Rights)によると、犠牲者の130人以上が民間人で、
うち35人が子ども、26人が女性だった。

各国からは停戦が呼び掛けられているが、イスラエルの
ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は閣僚らに対し、
同国軍がイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)に対する「攻勢を強めている」と述べ、
「この作戦がいつ終了するかはわからない」と述べた。

一方、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は、
国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長に対し、
ガザ地区の戦闘に対処するために「パレスチナ国家を国連の国際保護制度下に置く」
ことを要請する意向を表明している。(c)AFP



◆http://www.afpbb.com/articles/-/3020428
AFPBB News 2014年07月14日
ウクライナ東部で戦闘激化、民間人15人死亡


http://afpbb.ismcdn.jp/mwimgs/0/2/500x400/
 img_0284ab69e75e7045564b9756b4f07ef4286468.jpg


【7月14日 AFP】

ウクライナ東部で13日、政府軍と親ロシア分離派との衝突により、民間人15人が死亡した。
ロシアとの国境周辺で続く戦闘では、これまでに550 人以上が死亡。

東西間の緊張関係はこの週末でさらにエスカレートし、
全面的な内戦に発展する懸念が高まっている

西側諸国とウクライナ政府がロシアから武器提供を受けていると主張する親露勢力は11日、
ロシア国境近くでのグラート多連装ロケットランチャーを使用した攻撃により
政府軍の兵士19人を殺害、100人近くを負傷させた。

その後の攻撃でさらに兵士18人と民間人23人が死亡。

ウクライナ政府によると、うち15人はミサイル攻撃で、
その他は東部各地で親露派が夜間に実施した攻撃で死亡した。

政府当局者によると、親露派の拠点ドネツク(Donetsk)郊外では9人が死亡、
少なくとも8人が負傷した。
さらに別の親露派拠点ルガンスク(Lugansk)市の当局によると、
市内各地での事件で6人が死亡、7人が負傷した。

親露派の司令官は、ウクライナ軍が戦車数十台をルガンスク郊外に配備し、
同市への侵撃を準備していると述べている。

ロシアの国営テレビ局は13日、ルガンスク市内の舗装道路を
2台の戦車が移動している場面とされる映像を放送したが、
ウクライナ東部での軍事作戦に関わる当局者はこの映像について
「パニックを引き起こすために作られたもの」として、
戦車が政府軍に所属するものであることを否定した。(c)AFP/Dmitry ZAKS



(引用2)





泥 憲和 




710· 編集済み




【戦争と想像力 バスラ攻防戦の話】

イランイラク戦争を覚えておられるだろうか。
最新兵器を装備したイラク軍が、イスラム革命で経済封鎖されていたイランに攻め入って起きた戦争だ。
それがあったことは知っていても、どんな戦争だったかを知る人は少ないだろう。
なかなか勝敗がつかない戦争を、日本のメディアは「イライラ戦争」と名付けた。
どちらかが勝ってどちらかが負ける、ゲームみたいなものだと思っていたのだろう。
そんな頃、高名な評論家がこの戦争を評して書いた。
 「だらだらと、退屈な戦争」と。
平和な国で机に向かって「だらだらと退屈な戦争」と書くのは簡単だ。...
だが戦う兵士は、そんな奴らの興味を満たすために戦っているわけではない。
イランイラク戦争とは、どんな戦争だったか、その一端を書いておきたい。

開戦当初は優勢なイラク軍だったが、イラン国民の死に物狂いの抵抗にあい、イラン領土から追い返された。
 復讐心に燃えたイラン軍は、逆にイラク国内に攻め込んだ。
 国境に近いバスラは、イランの大軍に包囲された。
バスラ攻防戦の始まりである。

補給が途絶え、飢え乾いたイラク兵は、自分の小便を飲んで耐えたという。
バスラの巨大なイラク軍陣地を攻略するイラン軍は、陣地周辺に無数に埋められた地雷原に苦慮した。
バググダッドから援軍が到着するまでに陣地を攻略したいイラン軍は、焦った。
そこで彼らは、革命防衛隊に少年少女を招集した。

武器を持たない子どもたちは、何千人もが隊列を組み、手をつなぎ、革命歌を歌いながら地雷原を歩いて渡り始めた。
たちまち地雷を踏みつけて、轟音とともに子供たちの体が吹き飛ぶ。
つぎつぎに地雷を踏んで肢体をバラバラに吹き飛ばされたが、生き残った子どもたちはひるむことなく歩き続けた。
どうにか地雷原を渡り切った彼らを待ち受けていたのは、イラク軍の容赦ない機銃掃射である。

死屍累々たる殺戮の後、啓開された地雷原をイラン軍の本体が突撃していった。
その大部隊に降り注いだのは、イラク軍の無数のロケット砲撃の雨だった。
あっという間もなく、数万人のイラン軍兵士が跡形もなく吹き飛ばされた。
この惨状に、イラク軍兵士でさえトラウマに襲われたという。

これが、国の存亡をかけた戦場というものだ。
この戦争を、「だらだらと退屈な戦争」と書いた評論家の名を今でも覚えている。
 立花隆といった。
だらだらだと?退屈だと?
知識のないことからくる想像力の欠如は恐ろしい。
それは思想の左右を問わない。
まして権力を握ったものの想像力欠如は、国の将来を左右するだけに、本当に恐ろしい。

はたして安倍さんは、どうなんだろう。
 戦場の実態を知って政治をしているのだろうか。
それは怪しいものだと、私には思えてならない。
安倍さんはいちど戦場に出かけて前線で砲撃の洗礼を浴びれば良い。
だが、勇ましいことを唱える政治家は、自分の身を危険にさらすことがないのだ。
 命をかけて苦労するのは、いつでも下っ端なのだ。
そして死んだものは二度と声を上げることができない。
ならば、生きている私たちがせめて彼らの代弁をするしかないではないか。











拍手

PR

コメント

コメントを書く