山本七平対談集の「日本教について」は、主に小室直樹との対談だが、その中には現在でも当てはまる事柄がたくさんある。「日本教」問題は前半の主題で、後半は政治論だが、後半の一部を要約、あるいは抜粋しておく。
1:ソ連の「北海道侵攻」はありえない。
これは、主に戦略的な問題で、渡洋作戦の困難さから、「北海道侵攻」は不可能だとしていて、山本七平も小室直樹もまったく同意見である。つまり、現在の問題として、同じ理由で「中国による渡洋作戦」もありえない、と言える。(気が向けば、なぜ「渡洋作戦」が至難の作戦なのか、山本七平による説明を後で追記する。)(人員や武器や糧食の大量輸送が不可能なのだから、中国による日本本土進攻もまずありえないと見ていい。つまり、軍事的な「中国脅威論」はナンセンス。中国が日本を敵視する理由もない。)
2:社会主義における「社会的所有」は、対象物が「無主物」、つまり「誰のものでもない存在」となり、だから「誰がどう使ってもいい」という論理になり、汚職がはびこる。当然、経済や産業は停滞する。(私自身は社会主義者だが、この点は重要な考察課題として特記しておく。)
3:日米安保条約は、条文が仮想法(仮定法)で書かれており、すべて「~かもしれない」と読める。つまり、日本が他国から攻撃されても、米国は日本を助ける「かもしれない」、という内容だと読める。契約に厳しい欧米人がわざわざこの条約を仮想法で書いたことは重要だろう。
4:アメリカは日本を「属国」だと思っている。
「属国」という言葉は副島隆彦が有名にした言葉だが、大元はこの本ではないか。
小室「日本にとって対ソ、対米の関係を考えた場合、実はソ連よりむしろアメリカのほうが恐い国なんだということを、日本人はもっと知る必要がある。私は、それを強調したいですね。なぜかというと、アメリカというのは国際舞台では、自分たちが決めたことこそが世界の法なんだと考えている。だから、何をやり出すかわからぬ恐さがあるんです」
山本「アメリカやイギリスは、そうですね。英米の考え方こそ、世界の考え方だ、自分たちが世界の文明の中心だという意識が、非常に強い」
小室「アメリカは、自分こそ国際法の本家本元だ、オレのやることが新しい慣行を作るんだと、こう思っているから始末におえない」
1:ソ連の「北海道侵攻」はありえない。
これは、主に戦略的な問題で、渡洋作戦の困難さから、「北海道侵攻」は不可能だとしていて、山本七平も小室直樹もまったく同意見である。つまり、現在の問題として、同じ理由で「中国による渡洋作戦」もありえない、と言える。(気が向けば、なぜ「渡洋作戦」が至難の作戦なのか、山本七平による説明を後で追記する。)(人員や武器や糧食の大量輸送が不可能なのだから、中国による日本本土進攻もまずありえないと見ていい。つまり、軍事的な「中国脅威論」はナンセンス。中国が日本を敵視する理由もない。)
2:社会主義における「社会的所有」は、対象物が「無主物」、つまり「誰のものでもない存在」となり、だから「誰がどう使ってもいい」という論理になり、汚職がはびこる。当然、経済や産業は停滞する。(私自身は社会主義者だが、この点は重要な考察課題として特記しておく。)
3:日米安保条約は、条文が仮想法(仮定法)で書かれており、すべて「~かもしれない」と読める。つまり、日本が他国から攻撃されても、米国は日本を助ける「かもしれない」、という内容だと読める。契約に厳しい欧米人がわざわざこの条約を仮想法で書いたことは重要だろう。
4:アメリカは日本を「属国」だと思っている。
「属国」という言葉は副島隆彦が有名にした言葉だが、大元はこの本ではないか。
小室「日本にとって対ソ、対米の関係を考えた場合、実はソ連よりむしろアメリカのほうが恐い国なんだということを、日本人はもっと知る必要がある。私は、それを強調したいですね。なぜかというと、アメリカというのは国際舞台では、自分たちが決めたことこそが世界の法なんだと考えている。だから、何をやり出すかわからぬ恐さがあるんです」
山本「アメリカやイギリスは、そうですね。英米の考え方こそ、世界の考え方だ、自分たちが世界の文明の中心だという意識が、非常に強い」
小室「アメリカは、自分こそ国際法の本家本元だ、オレのやることが新しい慣行を作るんだと、こう思っているから始末におえない」
PR
コメント