では、今回の日露首脳会談には意味は無かったか、と言えば、意味はあったと私は思う。これも何度も書いたが、3.11とフクシマと政府の人民切り捨て政策、大企業や外資の下層国民搾取によって死に瀕している日本の復興の可能性が、日露経済協力にある、と私は見ているからだ。まあ、可能性だけの話だが、可能性を追及しなければ、座して死を待つしかないのだから、可能性に賭けるのが理性的思考だろう。
ということで、下の記事は、漠然とではあるが、今後の日露関係を示唆しているものであり、資料としての意味はあると思う。
要するに、「具体的な成果」がどうこうではなく、日露関係が進展する道筋をつけたことにこそ、大きな意味があるのである。これまでは、アメリカに慮(おもんぱか)って、ロシア首脳との会見すらロクにできなかった日本の総理が、ロシア大統領を日本に招いて会うことができた、それをした、という事実が何よりも大きな進展なのである。つまり、日本が米国の属国状態から、自立に向けて、わずかに半歩踏み出したという、この事実を、なぜ誰も言わないのだろうか。安倍嫌いの私でも、この点に関しては、今回の会談と、それを実現した安倍総理の決断を高く評価している。
この会談で日米関係が悪化する、と騒ぐ、米国の飼い犬の吠え声など、気にすることはない。そもそも、現在の日米関係は、日本にとって利益などほとんど無いどころか、害悪しかないのだから。しかも、レームダック状態のオバマ政権が何を言おうと、次のトランプが就任すれば、アメリカの対ロ政策は大きく変わる可能性が高いのだから。
(以下「阿修羅」から引用)
日露首脳共同記者会見詳報
http://www.asyura2.com/16/senkyo217/msg/664.html
2016.12.16 16:50更新
【日露首脳共同記者会見詳報(1)】
安倍晋三首相「共同経済活動の特別な制度の交渉開始で合意」「自他共栄の新たな日露関係をともに築いていこう」
安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は16日午後、首相公邸で共同記者会見を開いた。安倍晋三首相は冒頭、プーチン氏に対し「自他共栄の新たな日露関係をともに築いていこう」と呼びかけた。詳細は以下の通り。
◇
プーチン大統領、ウラジーミル、ようこそ日本へ。日本国民を代表して君を歓迎したいと思います。
私が2013年にモスクワを訪れたとき、できるだけ頻繁に会談を重ねようと君と約束をしました。それから今回の訪日が実現するまで3年間かかりましたが、私のふるさとにお招きし、落ち着いた環境のもとでたっぷり時間をかけて話し合うことができ、待ち続けたかいがあったと思っています。
私たちの話し合いの進展を70年以上もの長きにわたり待ち続けている人たちがいます。かつて択捉島、国後島、色丹島、そして歯舞諸島に住んでいた元住民の皆さんです。その代表の方々から今週、直接お話をうかがう機会を得ました。元島民の皆さんの平均年齢は既に81歳を超えています。「もう時間がない」。そう語る元島民の皆さんの痛切な思いが胸に突き刺さりました。
島では終戦直後、辛い出来事もありましたが、日本人とロシアの人々は言葉の壁を越え、ともに助け合い、友情をはぐくみ、ともに暮らしていたそうです。離れ離れになってからも、さまざまな制約の中で、元島民の皆さんと島に住むロシアの人々が交流を深めてきた事実もうかがいました。
「最初は恨んでいたが、今は一緒に住むことができると思っている」。そう語り、北方四島を日本人とロシア人の友好と共存の島にしたい、という元島民の皆さんの訴えに私は強く胸を打たれました。
相当高年齢になられた元島民の皆さんが自由に墓参りをし、かつてのふるさとを訪れることができるようにしてほしい。この切実な願いをかなえるため、今回の首脳会談では人道上の理由に立脚して、ありうべき案を迅速に検討することで合意しました。
そして戦後71年を経てもなお、日本とロシアの間には平和条約がない。
この異常な状態に、私たちの世代で私たちの手で終止符を打たなければならない。その強い決意を私とウラジーミルは確認し、そのことを声明の中に明記しました。
領土問題について私はこれまでの日本の立場の正しさを確信しています。
ウラジーミルもロシアの立場の正しさを確信しているに違いないと思います。
しかし、互いにそれぞれの正義を何度主張し合っても、このままではこの問題を解決することはできません。次の世代の若者たちに日本とロシアの新たな時代を切り開くため、ともに努力を積み重ねなければなりません。過去にばかりとらわれるのではなく、日本人とロシア人が共存し、互いにウインウインの関係を築くことができる。北方四島の未来図を描き、その中から解決策を探し出すという未来志向の発想が必要です。
この新たなアプローチに基づき、今回、四島において共同経済活動を行うための特別な制度について、交渉を開始することで合意しました。
この共同経済活動は日露両国の平和条約問題に関する立場を害さないという共通認識のもとに進められるものであり、この特別な制度は日露両国の間にのみ創設されるものです。
これは平和条約の締結に向けた重要な一歩であります。この認識でもウラジーミルと私は完全に一致しました。そして私たちは、平和条約問題を解決をする真摯(しんし)な決意を長門の地で示すことができました。
過去70年以上にわたり解決できなかった平和条約の締結は容易なことではありません。
今、島々には1人の日本人も暮らしていません。たくさんのロシアの人々が暮らし、70年もの時がたちました。
他方、70年もの時を重ねたことで恩讐を越えて、元島民の皆さんと島に住むロシアの人々との交流や理解が進んでいるという事実もあります。日露両国民の相互の信頼なくして、日露双方が受け入れ可能な解決策を見つけだし、平和条約締結というゴールにたどり着くことはできません
。
本日、8項目の経済協力プランに関連し、たくさんの日露の協力プロジェクトが合意されました。
日本とロシアの経済関係をさらに深めていくことは、双方に大きな利益をもたらし、相互の信頼醸成に寄与するものと確信しています。
私とプーチン大統領はこの後、講道館へと足を運びますが、講道館柔道の創始者である嘉納治五郎師範の言葉を借りるならば、まさに「自他共栄」の精神こそが必要です。
ウラジーミル。今回の君と私との合意を出発点に、「自他共栄」の新たな日露関係を本日、ここからともに築いていこうではありませんか。ありがとうございました。
http://www.sankei.com/premium/news/161216/prm1612160012-n1.html
2016.12.16 18:14更新
【日露首脳共同記者会見詳報(2)】
プーチン大統領「平和条約がないのは負の遺産だ」「血のにじむような仕事をしている」
安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が16日午後、首相公邸で共同記者会見を行った。プーチン氏は冒頭発言で両国関係について「平和条約がないのは負の遺産だ。相互の信頼を確認するため血のにじむような仕事を行っている」と強調した。主な内容は以下の通り。
◇
尊敬する総理閣下、ご列席の皆さま、まず感謝の念をお伝えしたいと思います。温かいお迎え、ホスピタリティ、プログラムは非常に充実しておりまして、きのうは安倍首相の故郷である(山口県)長門市で、私たちは、非常に友好な環境の中で、露日関係の協力のキーとなる部分について、また喫緊の国際、地域問題について、話をすることができました。非常にすばらしい場所であり、あなたの故郷を訪れる機会を与えてくれて、本当に感謝しております。今朝も美しい場所を訪れることができ、非常にうれしく思っていますし、住民の皆さまにも温かいポスピタリティに感謝したいと思います。
きょう私たちは、双方の実業界、また政府関係者の参加のもと、詳細に貿易投資関係についてお話をさせていただきました。ビジネス対話が行われ、そして省庁間、実業界間の覚書が調印されました。
今、それをごらんいただいたと思いますけれども、新しい税制、貿易労働における制度が始められます。日本は地域における日本は隣国であります。最近、政治的対話は非常に活発化しておりまして、今年は4回目です。また議会間の交流、そしてさまざまな外務省など省庁間の関係も活発化しております。この2国間関係を真のパートナーシップに進めていき、経済的な交流を強めてきました。
省庁間のミッションによりまして、数十もの非常に多くのプロジェクトが協議されています。それは農業、イノベーション、人道的、すべての分野を網羅しています。
今後、将来性があると考えられるのは、新しい投資フォーラムが創設されるということです。
また、戦略的な分野としては、露日間の資源における交流ですけれど、日本の液化ガスの消費量の8%をロシアが供給しています。
日本とロシアの間は今後も技術における相互関係を構築していくつもりです。健康、医療の分野でも協業が計画されており、心臓血管系のセンターがモスクワに作られたり、ウラジオストクにおきましても医療センターの建設が計画されています。
農業では、ロシアは非常に大きなポテンシャルを持っていますが、日本に対する農作物の輸出の拡大を考えています。また、極東発展における日本との協力、そして今後、ロシアの極東地域を、アジア太平洋地域の物流、貿易のチェーンの中に組み立てることも計画されています。
緊密なパートナーシップは、日本とロシアとの間で、文化、教育、人道的な部分でも考えられておりまして、毎年、学長間の会合が行われております。
日本におけるロシア年、ロシアにおける日本文化年も計画されています。東京では2020年にオリンピックが行われます。このイベントに向けての準備、さまざまな私たちの経験を使って協力していきたい。
また、国際的な安全保障の点においても私たちは協力することができます。グローバル、また地域間の安定と安全保障においても協力を行います。
多方面の協力が考えられます。朝鮮半島における協力、国際テロリズムとの戦い、平和条約締結についての協議もしており、(安倍)首相も非常に大きな注目を払われているが、(戦後)70年がたった。ここにおいて、ロシアと日本の戦略的な利益にリンクした方向性を見いだすのは非常に理にかなっていますし、平和条約が今ないということは過去の負の遺産だと思っています。
相互の信頼を確認するための、血のにじむような仕事を行っています。この意味において、安倍首相のイニシアシブにおいて、南クリル諸島(北方領土)における共同経済活動も考えられています。このようなことを実現することで、平和条約締結に向けた信頼の醸成が行われていると思っています。
また、外務大臣の間では、日本の元島民のみなさんが、島を訪問するためのビザの簡素化を協議することになった。私は、きのう(15日に)元島民の方からの手紙を拝見させていただきました。ロシアの市民と元島民の間の非公式な相互関係が大事だと考えます。ですから、今のところ閉鎖されていた場所に関して、アクセスを確保していきたいと思うし、サハリンと北海道の住民にとっては自由な往来ができるようにしていきたい。
ぜひ、安倍首相にはご都合のいいときにロシアを訪問していただきたいと考えています。東方経済フォーラム、またその他のさまざまなイベントをロシアで行うので、ぜひお越しください。
http://www.sankei.com/premium/news/161216/prm1612160013-n1.html
2016.12.16 18:18更新
【日露首脳共同記者会見詳報(3)】
安倍晋三首相「今回大きな一歩を踏み出すことできた」「四島における共同経済活動はわが国の立場を害するものではない」
安倍晋三首相、プーチン大統領それぞれの発言が終了後、記者との質疑応答が行われた。主な内容は以下の通り。
◇
--安倍晋三首相にうかがう。16回目の会談となったが、領土交渉そのものの進展について手応えを得ることができたか。それとも双方の認識にかなりの隔たりがあるのか。首相は「時間がない」という元島民の気持ちを強調したが、領土問題の解決には相当時間かかるとの認識か。今後協議する共同経済活動について日本政府は法的立場を害さないことが前提条件との立場だが、今回の特別な制度はこの立場を変更するものではないと受け止めていいか。
安倍首相「今回、ウラジーミルを私の地元の長門市にお迎えしました。そして昨日は夜の11時35分まで約5時間会談を行いました。そして2人だけで95分間、膝を突き合わせて2人だけの会談も行いました。じっくり話し合うことできたと思います。そしてその結果、平和条約問題を解決するとの真摯な決意、両首脳の真摯な決意を示すことできたと思います。解決にはまだまだ困難な道は続きます。なんといっても70年間、解決できなかった問題でありますし、その間、長い間交渉すら行われてこなかった問題ではありますが、今回、まずはしっかりとした、大きな一歩を踏み出すことできたと思っています。
また今、ウラジーミルからも紹介いただきましたが、先般お目にかかった元島民の皆様からいただいたお手紙をお渡しをし、その場で1枚は大統領に読んでいただきました。島民の気持ちそのものが初めてロシアの大統領に伝わったと思います。元島民の皆様が自由に墓参りをし、かつてのふるさとを訪れたいとの切実な願いをかなえるため、今回ウラジーミルとの間で、人道上の観点から迅速に検討を進めていくことで合意できたことは元島民の皆様の願いを少しでもかなえることができたのではないかと思います。
また今回、4島において、経済活動を行うための特別な制度について、交渉を開始することで合意しました。日本の北方領土についての原則的な立場は全く変わりません。
4島における共同経済活動は平和条約問題に関するわが国の立場を害するものではないわけでありまして、この点は今回の声明にも明記されています。
しかし、過去にばかりとらわれるのではなく、北方4島の未来図を描き、その中から解決策を見いだしていくという新しいアプローチ、まさに未来志向の発想が必要であり、その未来志向の発想である新しいアプローチこそが最終的な結果に続く道であると確信をしております」
http://www.sankei.com/premium/news/161216/prm1612160014-n1.html
2016.12.16 19:43更新
【日露首脳共同記者会見詳報(4)】
プーチン大統領「一番大事なのは平和条約の締結だ」
--プーチン大統領にうかがう。シリア情勢について。シリアの軍隊は(シリア北部の都市)アレッポでいい結果を出しているとか戦闘が続いているとかと、大統領は現状をどのようにとらえているか。どのような展望を抱いているか。アレッポの現状を良くすることは可能か
プーチン大統領「今のシリアの情勢については、シリアとロシアと、国際間でしっかりと意見交換ができていないことの象徴です。われわれは協力し合うべきです。アレッポはとても重要な問題で、最近の事情は、今こちら(東京)にいるのでちょっと分かりませんが、トルコのエルドアン大統領と話をしたことをもとに合意したことが行われていると思っています。作戦が成功し、国民が普通の生活ができると信じていますし、何千人もの人々が自分の家に帰っていることができています。
次のステップは、停戦を合意すること、シリア全体で停戦を実現することです。われわれはトルコと共同で協議をしておりまして、エルドアン大統領とも合意したことは、継続的に平和的交渉を新しい場面で行う方針を決めています。カザフスタンの(首都)アスタナに話し合いの場を移したいと考えており、ジュネーブでの交渉(シリア和平協議)に追加する措置として考えています。そして政治的な合意点を見いだそうと、われわれは頑張っています」
--プーチン大統領にうかがう。今回の山口、東京での会談を通じて、大統領にとって政治分野、経済分野のそれぞれの最大の成果は何であったか。共同経済活動をどのように平和条約締結に結びつけていくのか。平和条約締結に関しては、先日の日本メディアとのインタビューで「われわれのパートナーの柔軟性にかかわっている」とも述べた。かつては「引き分け」という表現も使った。大統領の主張は後退しているような印象があるが、日本に柔軟性を求めるのであれば、ロシア側はどんな柔軟性を示すのか。
プーチン氏「その質問に満足に答えるためには、まずとても短く歴史の問題に触れる必要があります。 日本はまず、1855年にその島々を受け取った。プチャーチン提督がロシア政府と皇帝の合意のもとづき、これらの島々を日本の施政下に引き渡した。それまでは、ロシア側はクリル諸島はロシアの航海者によって発見されたため自国の領土と認識していました。
条約を締結するためロシアはクリル諸島を日本に引き渡しました。ちょうど50年たって、日本はその島だけでは満足できないように思うようになった。
1905年の日露戦争のあとに、戦争の結果としてサハリンの半分を取得しました。あの時、国境は北緯50度の線で決められたのちに日本はサハリンの北半分も獲得しました。
ちなみにポーツマス条約のおかけでその領土からロシア国民を追放する権利もありました。40年後の1945年の戦争の後にソ連はサハリンを取り戻しただけでなく南クリル諸島も手に入れることができました。
昨日、非常に感動的な元島民の方々のお手紙を読ませていただきましたけれども、私たちの考えでは、このように領土をめぐる(主張を繰り返す)「歴史のピンポン」、卓球のように球をやり取りするようなことはもうやめた方がよいのではないかと思います。結局のところ最終的で、長期的な解決が日本のロシアの利益であることを理解すべきなのです。
もちろん、多くの課題ははあります。まず経済活動の問題もありますし、安全保障の問題もあります。1956(昭和31)年に、ソ連と日本はこの問題の解決に向けて歩み寄っていき、「56年宣言」(日ソ共同宣言)を調印し、批准しました。
この歴史的事実は皆さん知っていることですが、このとき、この地域に関心を持つ米国の当時のダレス国務長官が日本を脅迫したわけです。もし日本が米国の利益を損なうようなことをすれば、沖縄は完全に米国の一部となるという趣旨のことを言ったわけです。
私がなぜこのようなことをお話しするのか。私たちは地域内のすべての国家に対して敬意をもって接するべきであり、それは米国の利益に対しても同様です。これは明白なことです。
例えば、ロシアには(極東)ウラジオストクと、その北に大きな艦隊の基地があります。わが国の艦船は(その港から)太平洋に出ていく。私たちはこの面で何が起こるかということを理解しなければなりません。
この点において、日米の特殊な関係と、日米安保条約がどのような立場を取るのか。私たちは分かりません。
柔軟性ということについて言うならば、日本の首相および友人の皆さんには、この問題の微妙な部分、またロシア側の懸念の部分を考慮してもらいたいと思います。
私たちは「56年宣言」(日ソ共同宣言)に基礎を置く方針に戻りました。
この宣言は日本に2つの島を引き渡すという内容になっていますが、どのような形で引き渡すかは明解に定義されていません。
ただし、平和条約の締結の後に島を引き渡すとなっています。
この宣言のなかには非常に多くのニュアンスや課題が存在しています。しかし、この地域に関係するすべての人々のために、私たちはプロフェッショナルとして、友好的な気持ちをもって最終目標に向けて動かなければなりません。
最初も申し上げましたが、もし安倍首相の計画が実現していけば、これらの島々はロシアと日本の間をと、これはロシアと日本の「争いの種」ではなく、逆にロシアと日本を結びつける存在になりうる可能性がある。
首相からご提案いただいた項目、つまり、共同経済活動のための特別な制度をつくる、相互協力メカニズムをつくり、それを基盤にして、私たちが最終的な平和条約に向けての最終的な決定に近づくことができる形に持っていくことが大事なんです。
もし誰かが、私たち(ロシア側)が経済関係の発展だけに関心があり、平和条約の締結を二次的なものだと考えているというのであれば、それは間違いです。私たちにとって一番大事なのは平和条約の締結なのです。
なぜかと申しますと、平和条約は、歴史的な、中長期的な見通しの中で、長期的な互恵関係のための条件を生み出すからです。これはあの島での活動よりももっと重要です。
日本はロシアと緊密な関係をしなくても、存続してきたわけです。ロシアもそうです。ただし、それは正しいでしょうか。いいえ、そうではありません。
もし、私たちが力を合わせれば、私たちは両国の経済の競争力を数倍に拡張していくことができる。これが、私たちの目指すべきことです」
http://www.sankei.com/premium/news/161216/prm1612160017-n1.html
2016.12.16 20:07更新
【日露首脳共同記者会見詳報(5完)】
プーチン氏「日本酒『東方美人』はすばらしい。ただし、ほどほどにしなければ…」
--安倍晋三首相とプーチン大統領双方に、8項目の経済協力プランについて質問する。すでに安倍首相から数百の提案があるが、どれが一番重要なものと考えるか。(プーチン氏に対して)日本のホスピタリティはどうか。日本の食事、温泉など何を試すことができたか。
安倍首相「それはまず、初めに私からお答えをいたします。8項目の提案に未来はあるか。
結論から言えば、未来はあります。私は従来、日本とロシアの関係を『最も可能性を秘めた2国間関係』と、このように申し上げてきました。経済を含む幅広い分野で、ウィンウィンの日露協力の大きな可能性を開花させたい。
そして開花させていくことは、日本とロシア双方が大きな利益を得ていく。国民が大きな利益を得ていくことにつながっていくと思います。
私が5月にソチで提案した8項目の協力プランと関連する日露の協力プロジェクトを通じて、日本とロシアの経済関係をさらに深め、そして日本がロシアの国民生活の革新に協力していくことは、双方に大きな利益をもたらし、そして間違いなく、相互の信頼関係醸成に役立つと確信をしています。さきほど交換された文書も含め、今回の大統領の訪日を機会に、政府間と民間で合わせて約80本の成果文書が署名をされ、数多くのプロジェクトがすでに動き出しています。これは今までの日露関係に前例のないことだと思います。
まさに8項目の協力プランというのは、ただ紙に書いたものではなく、われわれとウラジーミルとの間で、そして両国の経済界の熱意によって、魂がすでに入れられたと思っています。9月にウラジーミルに約束した通り、来年の東方経済フォーラムに出席する予定です。その際にはこの8項目の協力プランのさらなる進捗(しんちょく)を確認をし、日露関係の持つ大きな可能性を開花させていきたいと思っています」
プーチン大統領「そうですね。共同協力に関しては首相がおっしゃっている通りですが。私はひとつの温泉だけ、試すことができました。(山口県萩市の日本酒である)『東方美人』という酒を試すことができました。すばらしいお酒です。おすすめします。ただし、ほどほどにしなければいけません」
http://www.sankei.com/premium/news/161216/prm1612160018-n1.html
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