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徽宗皇帝のブログ

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相手に逃げる道がなければいくらでも暴力がふるえる
某2ちゃんねるまとめ板の「資本主義より良い体制って本当はあるんじゃないの?」というスレッドの次のコメント30が面白い。ついでに31も掲載しておく。
冷戦が終わってから資本主義国の労働者の待遇が急激に悪くなったというのは確かだが、冷戦の終了だけがもちろん原因ではないだろう。
グローバリズムによる、労働市場の後進国への移転により、先進国の労働者の待遇がどんどん劣化していった、というのがこのコメント30の印象の最大の原因だろうが、この場合は後進国(同じく資本主義国である)の労働者の待遇は逆にどんどん良くなっていっただろうから、コメント30はただ自国内だけの印象にすぎない。
しかし、冷戦の終了によって、資本家が「労働者の待遇をどんどん引き下げても、労働者が赤化して革命など起こされる心配は無くなった」という心理になったのが、先進国での労働者待遇の劣化の原因の一つでもあると思う。
まあ、選挙において、資本家優遇政党を選んだ大多数の労働者が自らそういう道を選んだだけのことである。これは、あらゆる先進国で同じだ。
ところで、コメント31に言う「成熟した資本主義」とは何か。現実には「資本家にとっての天国、労働者にとっての地獄」になっているようだ。
では、同じく31に言う「社会民主主義」とは何か。「社会主義」と「民主主義」は別の概念である。「民主主義」は政治の話、「社会主義」が経済の話だ。「社会民主主義」という意味不明な概念を語るより、はっきりと「社会主義」の是非を語るべきではないか。
そして、その際に、これまで「社会主義」を標榜してきた独裁国家や全体主義国家の事例だけを語るのではなく、キューバなどのように穏健な社会主義国家にも目を向けるべきだろう。もちろん、キューバは国全体としては貧しい。しかし、多くの「先進国」よりもはるかに健全な社会生活が営まれているように私には思われる。
以上のことはただの空理空論の話ではない。現実に、今の日本の就職難民やブラック企業の蔓延、格差拡大、労働者全体の貧困化は、本当ならば革命を招いていてもおかしくない状況だろう。ただ、「革命後の社会」についてのプランを語る者が誰もいないし、それに「確かにひどい状況だが、それは他人事」という人間は多く、「ひどい状況だが、それは自分の努力や才能の問題」という人間も多く、「ひどい状況だが、まだ我慢できる」という人間も多く、「ひどい状況だが、それを変えるために何か言ったりしたりすれば社会のはみ出し者、除け者にされる」という人間ときたら、無数にいる。
大多数が無知で臆病者である社会が変わる日など永遠に来ない。かくして、労働者の待遇は日々劣化していく。「資本家、天にしろしめす。すべて世は事もなし」である。




(以下引用)

30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/10/06(月) 20:39:31.18 ID:/DmAv8Y40.net
冷戦が終わってから資本主義国の労働者の待遇が急激に悪くなったと思う
31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/10/06(月) 20:41:41.20 ID:eXF7+2Rp0.net
資本主義は行き詰ってるよな
成熟した資本主義から社会民主主義、そしてその次の次世代型システムに移行する時期が来ていると思う
ただ次世代型システムをどのようなものにすればよいのかがわからない



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