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徽宗皇帝のブログ

徽宗皇帝のブログ

私はいかにして政治家を嫌悪するのをやめ、選挙を愛するようになったか
「ライブドアニュース」経由で「BLOGOS」記事を転載。
「BLOGOS」は既得権益層(財界)擁護の意図がステルス的に背後にある政治意見サイトであり、いわば産経や読売の政治コラムを集めたようなもので、私の大嫌いなサイトだが、中立性のある話題の時にはこういういい記事もあるようだ。
これは特定政党を支援する記事ではなく、若者の政治に対する無関心を嘆く記事である。もっとも、「BLOGOS」を読むような若者なら最初から政治に関心のある若者に決まっているのだから、これは真面目に学校に来ている生徒に向かって「学校をさぼらないようにしましょう」と呼び掛けるようなものである。いや、わざわざ日曜日に投票所に投票に来ている人間に「もっと政治に関心をもちましょう」と呼び掛けるようなものだ。
と憎まれ口をきくのもこれが「BLOGOS」記事だからだが、この記事自体はいい内容である。
だが、若者は政治に興味を持たないように社会的に仕組まれているのである。若者の頃政治に興味を持たないなら、ほとんどが一生そうであり、日本人の政治意識は先進国や中位国の中で最低だろう。
下記記事中の

「何故こんなに政治や社会問題について話さないんだろうと疑問に思って、周囲に聞いてみると、「興味がない」「よくわからない」「どうせ名前覚えてもすぐ変わってしまう」「みんなうそつきだから、そもそも信じない」というような意見が結構多かったんです。

でも、それって「何を根拠に言っているんだろう」と思うんです。そういう言葉って、自分の中から出てきた意見じゃないんですよ、確実に。「政治家はうそつきだ!」と言いますけど、「じゃあ、あなたは政治家に会って直接話を聞いて、それでウソをつかれたんですか!」と。

そういう風に追求すると何も出てこないし、「興味がない」「信用できない」といった意見の奥には特に何もない。どこかのニュースで聞いたから、そう感じているのだと思うのですが、そういう偏見みたいなものを持っている。」

というのは、我々大人の世界でもまったく同じである。
政治的な話になると、大マスコミの作った虚像を元に、こうした「定型文」が必ず出てくる。それどころか、「政治なんか興味ない」という言葉が大の大人の口から恥ずかしげもなく出てくることもある。
いや、他人のことは言えない。私自身、40歳近くなるまで同じだったのである。それが結婚した相手(もちろん女房だ)が必ず選挙に行く人間で、私にもそれを強要するもので仕方なく付き合っているうちに、だんだんと政治に関心を持つようになってきたのだ。
それを思うと、日本で投票に行かない人間や政治に無関心な人間が膨大にいるのは、これは社会的にそう作り上げられてきたのだ、と確信するようになってきたわけである。
そして、政治に関心を持つようになると、世界のあらゆることが「偽りのリアリティ」(カレル・ヴァン・ウォルフレン)の中にあることが見えてきたのだが、世間の大半の人はその偽りのリアリティの中で生きているわけだ。そして、彼らがその白昼夢の世界で毎日を過ごすことで、この世界から利益を得ているのが財界・マスコミ・高級官僚・一部の政治家である。
政治家が公務員や官僚を批判し、マスコミは政治家を批判する。ところが、選挙が終われば事態は何一つ変わっていない。それがこれまでの日本の政治である。つまり、これは一種の政治プロレスであって、「公務員批判・官僚批判」「政治家批判」にはほとんど意味はないのである。いや、それによって国民を「公務員はだめだ」「政治家はだめだ」と洗脳するという効果はある。しかし、批判されているのは「概念としての公務員」「概念としての政治家」でしかなく、それで高級官僚や政治家の利益が減ることは無い。「0増5減」くらいで大げさに「我が身を切る改革」などとほざいている始末だ。
話が長くなったので、ここまでにする。
まず、投票に行くこと。それが、あなたが本当に政治を知る第一歩である。
わざわざ日曜日という貴重な休日を潰して投票に行けば、自分の投票した政治家のその後の行動に無関心ではいられなくなる。その投票が失敗なら、後悔する。そして次にはもっと考えて投票するだろう。投票とは、庶民にとって最高の政治教育なのである。


*今回の記事タイトルは、言うまでもなく『博士の異常な愛情』の副タイトルのもじりである。




(以下引用)


来週末に投票日を迎える衆議院総選挙。高齢者に比べて、若者の投票率が低いことが問題視されていますが、今後の日本を支える若者の声を政治に届けることは非常に重要です。今年二十歳を迎えた若者でありながら、「政治家カルタ」を自作するなど筋金入りの”政治好き”として知られるタレントの春香クリスティーンさんに、政治の魅力を語ってもらいました。(取材・執筆:永田 正行【BLOGOS編集部】)
国会に無関心なのはおかしい

―春香さんが”政治好き”というのは既に多くのメディアで取り上げられていますよね

春香クリスティーン(以下、春香):そうですね。暇さえあれば永田町に行ったり、いろんな番組、フジテレビのプライムニュースやNHKの日曜討論、朝まで生テレビの出演者の” 出待ち”もしています。

―何故、それほど政治に興味があるのでしょうか?何かきっかけはあったのですか?

春香:元々、そこまで興味はありませんでした。家族が政治の話ばかりしていたわけでもないですし、社会問題について意識的に考えていたわけでもありません。何かに特別不満を持っていたわけでもなく、そういう意味では平凡に育ってきました。

ただ、日本に来て、同世代の人たちの多くがあまりにも政治の話をしないことに違和感を覚えました。日本では、政治に限らずあまり社会の話をしないように感じます。

当たり前ですけど、みんな自分のことには興味があるわけですよ。「ネイルを変えた」「髪を切った」「彼氏が出来た」…。そういうことには興味がある。でも、少し先の社会というか、近所で起きている問題には余り興味がない。例えば、消費税が上がるなんてことは、自分に直接関係するわけです。でも、そういうのが急に遠い世界の、全然自分と関係ないものとして、まったく語られないという状態に違和感を覚えたんです。

―スイスでは若い方でもカジュアルに政治の話をするものなのですか?

春香:比較的しますね。中学に入ると学校に置いてある無料の新聞を読んだり、休み時間には、新聞に書いてあったニュースについて話したりします。

「スイスはEUに加盟すべきかどうか」とか、「銃規制をすべき」とか、そういうテーマを話しあいます。学生ですから、「ある地域ではこんな制服を導入したらしいけど、これ可愛い??」みたいなことも話します。授業中だけじゃなく、休み時間でも話していますね。

―確かに日本の学校でそういう話題が話されている光景はあまりイメージできませんね。

春香:私が、日本で同じような場面を見たのは、高校の倫理の授業の時だけですね。「脳死を死と認めるべきか否か」というテーマがあって、それについてディベートしましょう、という授業の時です。でも、授業が終われば、その話をまったくしない。それってちょっとおかしいですよね。

何故こんなに政治や社会問題について話さないんだろうと疑問に思って、周囲に聞いてみると、「興味がない」「よくわからない」「どうせ名前覚えてもすぐ変わってしまう」「みんなうそつきだから、そもそも信じない」というような意見が結構多かったんです。

でも、それって「何を根拠に言っているんだろう」と思うんです。そういう言葉って、自分の中から出てきた意見じゃないんですよ、確実に。「政治家はうそつきだ!」と言いますけど、「じゃあ、あなたは政治家に会って直接話を聞いて、それでウソをつかれたんですか!」と。

そういう風に追求すると何も出てこないし、「興味がない」「信用できない」といった意見の奥には特に何もない。どこかのニュースで聞いたから、そう感じているのだと思うのですが、そういう偏見みたいなものを持っている。

―そうした違和感が、政治への興味につながっているということですね。

春香:いろんなことを知った上で、「興味がない」というのは良いと思います。でも、知らないのにそういう態度を取っている。国会議事堂に行ったこともない人が、「国会に興味がない」という権利はないと思うんです。国の動きというのは、国の一部である自分たちにとっても関係のある身近な問題ですから、国会で行われていることに興味も持たず、行ったこともないのに、無関心なのはおかしいなって。

私は4年前に日本に来るまで、日本の政治に触れることはありませんでした。でも、この4年の間に"麻生降ろし"があったり、民主党への政権交代があったり、支持率が急に下がったりといろんなことがありました。「何でこんなにいろんなことが起こってるんだろう」というのは、とりあえず国会議事堂にいってみないことには理解できないと思ったんです。そうやって、実際に国会議事堂に行ってみたことが、国会に通うようになったきっかけです。

―その後も「政治家カルタ」を作られたりとか、興味を持ち続けていますよね。何がそこまで春香さんをひきつけるのでしょうか?

春香:一度行くと、ライブ感を感じて他人事じゃなくなるんですよ。実際に、「この場所で人が話して、こういう空気の中で話し合われている」ということが、自分に身近なものになるんです。国会議事堂の見学のツアーなどで、本会議場の傍聴のイスに座って、見渡して、「ここでやってるんだ」と思うだけでも違うと思います。ここでいろんなことが決まっていると思うと、「面白いなー、もっと知りたいなー」と思い始めるんです。
選挙は情報をたくさん得る"チャンス"

―国会議員というと衆参あわせて700人以上いるわけですが、かなり多くの方の情報を細かく調べていますよね?

春香:話題になっている人の情報をキャッチしたいなというのはありますね。例えば、田中防衛大臣(注:田中直紀氏。~2012年6月14日まで)が予算委員会の最中にいなくなって、コーヒーを飲みにいっていたという報道がありましたよね。そういう報道を見ると、私は「そのコーヒーってなんだろうな?」「どういうコーヒーなんだろうな?」と同じコーヒーを味わいたくなるわけです。

普通の人は議員食堂には入れないんでしょうけど、そこはちょっと頑張りまして、議員食堂で「田中防衛大臣が飲んだコーヒーですか」と店員さんに確認して飲みました。250円払って。

あと今はTwitterをやっている議員がいるので、Twitter上で、議員さんが「どこどこの店で○○を食べました」とつぶやいているのを見たら、とりあえず同じ店にいって同じものを味わってみる。そうやって、「この人の味覚はどんな味覚なんだろう」「どんな生活してるんだろう」というのを想像する。そういうのを味わったり、人がやったことと同じことやってみたりしています。

みんな勝手に偏見を持ってるじゃないですか。「政治家は、毎日美味しいものを食べて、何にも苦労しないで…」と思っている。知りもしないで、そういう風に語っている人もいますけど、みんながみんなそうじゃないでしょう。食事だって議員食堂で食べている人もいますし、色々です。そういうことを自分で試してみたり、聞いたりして、自分の中で消化した方がいいなと思うんです。わかってもいないのにわかったふりをするのは正しくないなと思うんです。

―今のお話はどちらかというと政治家の人間としての部分だと思います。一方、政治家の主張している政策などについても、かなり積極的に情報収集をされているようですね

春香:新聞は複数紙読み比べています。私は「たくさん見ること」が重要だと思ってるんです。一つのものだけを見て知ったふりをするのはよくない。まず生で見に行って、個人的な「何を食べてる」みたいな情報も拾って、新聞やテレビの情報も見て、本人のTwitterも見る。いろんな情報をあわせて立体的に、3Dで見たいと思っているんです。

―春香さんから見ると、日本の若者は割りと平面的に見てしまっていますか?

春香:平面どころか点ですよ。パッと見ただけ、どこかで一つの情報を聞いただけで、わかった気になっている。最早意見じゃない人も多いと思います。「TPP」とかのキーワードだけしか知らないという人も多いように思います。

―若者がなかなか政治に興味を持たないというのは常々問題視されています。

春香:少しずつ変わりつつあるとは思います。Twitterなどの登場で、身近にはなってきている。フォローすることによって議員さんが自分のタイムラインの中に自然と出てきて、無意識のうちに読んでいる状況が生まれたりもしている。今までは自分で情報を追っかけるのが大変だったという部分もあると思います。Twitterで自然と入ってきた情報を調べてみたりとか、気にしやすくなってきているとは思います。

―逆にもっと興味を持ってもらうためには、何が必要だと思いますか。

春香:まず根本的な意識から変えていかなきゃいけないと思います。60代、70代は80%近く投票しているのに、20代なんて49%ぐらいです。こういうのを見ると、投票しないのに、それで文句言うのはおかしいと思うんです。

若者が「政治家が年上の人ばっかりだし…」「自分の意見を代表して言ってくれる人がいないし…」とか言いますけど、この投票率だと、「いない」じゃなくて、「出て来れない」わけですよ。

若者の声を代弁してくれる政治家がいて、それを訴えたところで、若者の投票率が低すぎるから選ばれるわけがないんですよ。投票率があがれば、もう少し可能性が上がるでしょうけど、その可能性すら否定しているのは若者自身なんですよ。

もし意見はあるけど、投票したい人が誰もいないというのであれば、せめて「白票を入れる」という意見を出すべきで、何もしないで語るのはおかしいと思います。そういう意識を変えていけば、自然と「自分が投票することで、もしかしたら変わるかもしれない」と思うようになるんじゃないでしょうか。

―最後に選挙に向けて、若者にメッセージをいただけますか。

春香:選挙は、お祭りじゃないですけど、この国について考える一大イベントだと思います。いろんな地域を、各党の代表が一生懸命回って、頑張っている。こんなにもたくさんの人が一生懸命動いているのに、それに対して無関心だったり、「フンッ」って態度はおかしいと思います。「あなたは国民じゃないの?」って思ってしまいます。

選挙に関心を持つことは重要ですし、ビラとかも配られたからもらうじゃなくて、自分からもらいにいくというような意識を持つだけで変わると思います。「勝手にくれるから…」という意識だとあっちからもこっちからも押し付けられてという風に思いますけど、自分から色々見てみようと思ったら、ありがたいことですよ、あちこちからビラもらえて、説明してもらえるなんて。それを勝手に国がやってくれるわけです。

それを楽しむべきだと思いますし、情報をたくさん得るチャンスなわけです。それを楽しんで、ゆっくり知識を深めて、自分が「いいな!」と思ったところに投票して、自分の意見を政治家の方に届けるチャンスを生かしてほしいと思います。




プロフィール


春香クリスティーン:タレント。スイス・チューリヒ出身。上智大文学部新聞学科に在学中。4カ国語を操る才媛。



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