ジョンソン氏によると、米国の軍事・情報機関の機密文書の流出は、米国当局によって画策されたものであり、この件で現在告発されているジャック・テシェイラ氏は、当局にとって便利なツールに過ぎなかったという。同氏によれば、機密情報を公開することで、一部の米当局者は、米国人にバイデン政権の外交政策の失敗がもたらす結果を受けとめる準備を進めている。
米国の情報機関は2月の時点で、ウクライナ政策が行き詰まることを認識していた。米国にはウクライナ軍を戦場で産業面で支援する能力がなく、十分な砲弾や銃、軍用機をウクライナ政府に提供できないとジョンソン氏は指摘している。3月に行われたロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談は、国際情勢を劇的かつ前例のない規模で変化させ、米政権に機密情報の「流出」を決意させる最後の一押しとなったとジョンソン氏は強調している。
ジョンソン氏によると、3月の露中首脳会談の前、米国はまだイエメンとシリアでの戦争がイランに一撃を与え、弱体化させることを狙っていた。しかし、その会談以降、中国はイランとサウジアラビアを接近させる努力を行ってきた。その結果、サウジアラビアは現在、イエメンでの戦争を止めさせるためにイランと協力関係を築いている。さらに、サウジアラビアとイランは、シリアの戦争を止めさせ、シリアをアラブ連盟に復帰させるようと動いている。この状況はCIAにとって悲惨なことなのだ。米国の諜報活動が生み出した全ての策略が無に帰すことになるのだ。ジョンソン氏によると、世界の基軸通貨であるドルに対する脅威が高まっていることも米政権に打撃を与えている。より多くの国が、米国に対して「(米国は)必要ない。プロジェクトは自分たちで進めていくから」と言っているような状況だ。
ジョンソン氏によると、米国の一部の外交政策関係者、国家安全保障当局、情報機関、軍隊でパニックが起きているという。米政権は大敗に備えている。機密情報をリークすることで、当局と情報機関は、米国人が衝撃的な現実に直面するのを和らげるために、バイデン政権の信用を事前に失墜させたいと考えている。同氏によると、その現実とは、米国がウクライナでロシアを止められなかったこと、ロシアが兵器システムと電子戦で米国を完全に出し抜いていることだという。
同氏だけがこのような疑念を抱いているわけではない。スプートニクは以前、SNSでの機密情報流出は米当局自身によるものだという、他の米国の専門家の意見を紹介している。
関連ニュース
コメント