自民党の岸田文雄総裁は1日、財務相に鈴木俊一元環境相(68)を充てる方針を決めた。茂木敏充外相(65)は続投させる。午後に臨時総務会を党本部で開く。幹事長に甘利明税制調査会長(72)を起用するなど党四役人事を正式決定し、新執行部が発足。その後、公明党の山口那津男代表との党首会談に臨み、連立政権樹立の合意文書に署名する構えだ。岸田氏は午前、党本部で記者団に「新しい人事がスタートする。新しい気持ち、強い気持ちで体制づくりに臨みたい」と述べた。
4日召集の臨時国会で首相指名を受け、直ちに組閣に着手。皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て新内閣を立ち上げる。閣僚人事では、官房長官に松野博一元文部科学相(59)を起用する方針で、引き続き人選を進める。財務相の交代は、麻生太郎財務相(81)が2012年12月の第2次安倍内閣発足以降務めており、約8年10カ月ぶり。
党四役には、甘利氏のほか、総務会長に衆院当選3回の福田達夫議員(54)を抜てき。政調会長には総裁選で争った高市早苗前総務相(60)、選対委員長に遠藤利明元五輪相(71)を充てる。
副総裁には財務相を務めてきた麻生副総理、国対委員長に高木毅衆院議院運営委員長(65)が就任する。政権の要となる官房長官は安倍晋三前首相の出身派閥・細田派、幹事長は麻生派に配分し、安倍、麻生両氏への配慮が鮮明となった。
このほか、党役員では組織運動本部長に小渕優子元経済産業相(47)、幹事長代行に梶山弘志経産相(65)を据え、決選投票で敗れた河野太郎行政改革担当相(58)は広報本部長を務める。(共同)
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