もともと、銀行の「信用創造」行為自体が詐欺だとも言えるわけである。詐欺は言い過ぎとしても、経済のバブル化の根本原因であり経済犯罪の温床である。自力でカネが調達できないから融資を受け、カネを返すためには非道な行為もするわけだ。カネが無い癖に事業を始めるという馬鹿行為がしばしば成功するから、経済犯罪者が無限に湧き出て来る。
次の記事は、それ自体興味深い。つまり、適当な理屈をつけて工事を始めたら、もはやそれを停止できなくなる、というのは沖縄の辺野古新基地で政府が使った戦法である。政府が率先してやるのだから、民間が遠慮するはずはない。そして、この記事が興味深いのは、同じページに載っているCMである。メガソーラー事業転売の危険性(民間に与える危険性)のことを書いた記事に、堂々と事業転売広告を出しているwww まさに、新自由主義の見本だなあ、と思う。
(以下引用)記事末尾の赤字部分は徽宗による強調。
5万枚のパネルに囲まれ メガソーラーから濁流 「命の危険感じて転居」
【動画あり】福岡県飯塚市 転売の末、外資が進出
土がむき出しの斜面に約5万4000枚(総出力2万1600キロワット)もの太陽光パネルが並び、住宅地を取り囲んでいる。
福岡県飯塚市の
6月に本社ヘリで上空から見ると、山の大部分は伐採され、住宅地近くに太陽光パネルが延々と並ぶ異様な光景が広がっていた。
元住人の大谷弘人さん(35)は21年5月の大雨の時、川のように水が流れる音で目覚めた。外に出ると濁流にくるぶしまで漬かった。「幼い子どもたちがいる。土砂崩れに巻き込まれたら大変だ」。命の危険を感じ、同年12月に一家5人で引っ越した。「住民の意見を聞かず工事が進んだ。危険な開発例ではないか」。大谷さんは憤っている。
白旗山では、3事業者が隣接する3地区で合わせて約50ヘクタールのメガソーラーを設置。その中で、新相田地区を取り囲むメガソーラーが最大の施設だ。
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事業者は当初、東京の住宅メーカーだった。
住民の反対が強まり、開発の是非を議論する福岡県森林審議会は15年にいったんは「継続審議」としたものの、16年に「災害防止などの条件は満たされている」と答申。県が開発を許可した。
その後も続いた住民の反対の影響なのか、用地は着工前に2度転売された。
福岡県の担当者は「開発計画は、安全性に配慮している」と許可に理解を求める。例えば「50年に1度の豪雨」があっても、下流域に一斉に水が流れない調整池が設置されたという。
住民が事業者に不信感を強めるには訳がある。飯塚市の片峯誠市長は19年9月、県に対し、着工前に住民説明会を開催するよう事業者への指導を要請。ただその後、「調査を口実に実質的な工事が始まった」と住民は証言する。県は少なくとも9回、説明会の開催を要請してきたが、いまだに開かれていない。21年6月には、防災工事の完了前にパネル設置の本体工事を進めたとして、県から文書指導を受けた。
地元自治会は6月、「樹林帯が計画通りに設けられていない」と県に問い合わせた。事業者が「景観に配慮するため、住宅地との間に幅約30メートルの樹林帯を設ける」としていたものの、元の森林は伐採され、現在は小さな苗木が植えられているだけという。
新相田地区の梅田将実さん(71)宅では、東西と北の3方向の窓からパネルが並ぶ斜面が目に入る。「怖くてたまらない。大雨が降れば、昨年の熱海のような土石流が起きるかもしれない」。パネル設置のため、盛土で谷を埋める造成工事を目撃した。梅田さんは「明確な土砂崩れ対策の説明も受けていない」と不満を募らせている。
飯塚市の担当者は「降雨時などに見回りをして、危険性がある時はすぐ県に連絡する」としている。
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この事業会社のオーナーは、カナダにある太陽光エネルギー企業だ。同社は取材に「安全確保のため最高水準で建設しており、県の指導に誠実に対応している」と回答した。
登記簿によると、カナダの企業の関連会社が19年に用地を買収し、ドイツ銀行から90億円程度の融資を受けて建設資金などに充てたとみられる。一方で事業会社の運営には、スペインを拠点とする再生可能エネルギーコンサルタント会社の日本法人が大きく関与しているようだ。
業界団体の太陽光発電協会は「転売を繰り返す中で、そのたびに転売益が抜かれ、安全対策のコストが出しにくくなる傾向がある」と問題視する。カナダの企業はこの点に関する質問には回答を拒否している。
福岡県森林審議会委員で、同県築上町の新川久三町長は「森林法の規定を満たせば開発を認めざるをえない。住民の不安にどう対処するか、国は規制の在り方などを考えるべきだ」と話した。(水山真人)
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