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徽宗皇帝のブログ

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集団的自衛権を容認する声が7割を超えた?
小沢一郎定例記者会見での「集団的自衛権」についての発言が面白いのだが、この発言には問題になる部分があり、それを「阿修羅」コメント欄で議論していたので、紹介しておく。要するに、コメント66にある

(安倍に従うと)

「アメリカが言ったら行くことになるよ」


(小沢の言い分)


「国連が言ったら、(自衛隊に)出て行ってもらう」



何か可笑しいのでは。

という部分が問題だ、ということだ。湾岸戦争において国連軍が果たした役割が、今となってはイラクという国を滅亡させることにしかならなかったことを考えても、国連の下での(「元での」と書くのは誤りだろう。)軍事活動は、たとえそれが「PKO(平和維持活動)」と名乗っていても、かなり問題はあるはずだ。つまり、どうしても憲法第九条との矛盾は避けられない。そこで、まず九条を改正(改悪)する必要がある、ということになる。だが、憲法第九条を変えれば、それこそ歯止めなく日本の軍国化、および強権的全体主義国家化は進むだろう。それはもちろん、日本という国がやがて消滅する、という結果になる、と私は見ている。憲法第九条は、実は大きな働きをしているのである。つまり、それがあるために日本は戦争ができない。だからこそ軍事費に金を使わず、戦後のあの驚異的な復興もできたのである。
まあ、この問題はまた別に論じることにする。
それはさておき、確か「あいば達也の『世相を斬る』」で指摘されていたと思うが、読売の言う「集団的自衛権の行使を容認する」という声が7割を超えた、という主張がアンケートのマジックによるものだ、というものは広く知られるべきだろう。要するに、容認とも否認とも確信を持たないグレーの中間層をすべて「容認」にカウントした結果だということである。そもそも日本国民がそれほど「戦争をしたがっている」とは私にはとうてい思えないのだ。
もちろん、戦争はできればしたくないが、「戦争のできる国」にはしたい、という層はかなりな割合でいるだろう。だが、いざ、「戦争のできる国」にしたら、つまり憲法第九条を廃止したらどうなるか、私には先が見えているように思う。それは言うまでもなく、「アメリカの戦争」に日本国民が動員されるということだ。それは国連管理下の戦争でも同じことである。



(以下引用)



読売新聞 ; 今日の朝刊,弊紙の世論調査で,「集団的自衛権の行使を容認する」という声が7割を超えたが,これについての受けとめを。


小沢一郎 代表
 今,飛行機の中でチラッと見たけども,「集団的自衛権」ちゅうふうには,読売は言ってないね。「集団自衛権」つってるね。
 (困ったというふうに首を傾げつつ)もう,用語からしてゴチャゴチャなんだよ,メディアも。
 だから,意味が分かってないんでないか,皆な。
 集団安全保障って,旧来は,国連中心とした国際的な安全保障のことを,そう言ってきた。集団安全保障。
 片や,自衛権については,集団的自衛権っつってきた。
 最近では,「的」を除いて,「集団自衛権」っつって,なおさら,国連の安全保障と似たようなイメージになって捉えられていて,果たして本当に,国民が「集団的自衛権」 まあ簡単に言えば,アメリカと共同歩調で,海外で,日本と直接関係のない海外でも,武力の行使をできるという話しになりますから。アメリカだけじゃなく,どこの国とでもいいっちゅうことだっていうことを,何か,報じてるのもありましたが。
 いずれにしても,他の国と共同して国際紛争の解決に当たる,と。そのために,自衛隊派遣,という話しになりますから。
 それを明確に聞いた上でないと,訳分かんないんじゃないか,国民は。 集団安全保障,集団自衛権,似たようなものに考えんじゃないか。うん。どう分かってんの? 読売の調査は俺,詳しくは知らないけど。


読売新聞 ; 今回,設問としては「集団的自衛権」という聞き方をしておりまして,あのお,見出しで「集団自衛権」って,「的」を(外した)...


小沢一郎 代表
 何で,見出しで,外すんだ?


読売新聞 ; 設問の方では「集団的自衛権について,あなたの考えにもっとも近いものを選んでください」っていうふうに...


小沢一郎 代表
 「集団的自衛権」ちゅうこと自体が,どういうことなのか。
 共産党や社会党が,さあそれですぐ戦争だとか何とか言う言い方するけれども,それは別として,「集団的自衛権」の解釈ちゅうのは,法制局でさえいい加減だし,ましてやメディアの解釈も(曖昧で)はっきり分かってないんじゃないかな,と,俺は思うよ。うん。
 だから,自衛権の行使でさえ,武力行使できるっちゅうことになるだろ。(記者に向かって)違う? そうだろ。
 自衛権の行使ちゅうのは,武力行使(を)当然含むんだよ。当たり前でしょ。それで,国連の国連軍もしくは,それに準ずる多国籍軍に参加するっつうのは,旧来の内閣法制局だと,あれも「集団的自衛権」だと,こう言ってるわけだよ。俺は,まったくの論理的な過ちだと思うけれども。
 まあ,コロコロ,コロコロ(解釈が)変わった挙げ句に,(法制局は)そう言ってんだけども。
 そういう論理で,やろうとしているのか,そこまでも考えてんのかどうか,そこがよく分かんないけども,いずれにしろ,国連のこととはまったく別個に,どっかの国と一緒に国際紛争解決するために,海外に軍を派遣できるちゅう話しになっちゃうんで,そこを,皆な国民が分かってるかな,ちゅうの。
 「集団的自衛権」って言われたって,分かんねえんじゃねえか,あんま(り)。
 法制局でさえ,分かんねえんだから。 メディアだって,分かるわけないわな。


 (記者に向かって)分かるか?  国連(憲章)の41条,42条と「集団的自衛権」とは,どう違うか,ってのが。 (記者は返事ができない)
 俺は何回も言ってっけど,なかなか明快に説明できないでしょ。


 法制局でさえ,何度も言うように,間違えてる。俺から言わせれば,間違えた,おかしな解釈してるわけだから。
 だからまあ,何とはなしに「いいんじゃないの」ちゅう雰囲気が,あるのかなあ。そういうことかも知れない。
 それで「集団的自衛権,認めるか」(と聞いた)そのとき,じゃあ 「武力の行使もいいか」って,聞いてんの?


読売新聞 ; 武力の行使については,無いです。「集団的自衛権について,あなたの考えにもっとも近いもの1つを選んで」ほしいということで,「全面的に使えるようにすべきだ」と...


小沢一郎 代表
 何を使うの?「使えるように」って,何を使うの?


読売新聞 ; あの,「集団的自衛権」っていう権利...


小沢一郎 代表
 武力でしょ。
 「集団的自衛権」なんて,観念的なこと抽象論言ったって,分かるわけないんだ。
 アメリカと一緒にアフガン(に)行くか,っちゅうことでしょ。簡単に言えば。イラクへ行くのか,っちゅうことでしょ。
 「集団的自衛権」って,そういうことでしょ。違うの?
 何やるの,それじゃ,「集団的自衛権」ほかに。


読売新聞 ; 限定するかどうか...あのお...全面的に使えるようにすべきか,それとも最小限の範囲ですべきか,もう1つは...


小沢一郎 代表
 限定って,どういうふうに限定できんの,戦争を?


読売新聞 ; それが議論になって,歯止めをどういうふうに掛けていくか...


小沢一郎 代表
 戦争っちゅうのは,どんな形で,どういうふうに起きるか,分からないでしょ。
 今,問題になってるロシアとあれのことだって,戦争ちゃあ戦争だよ。それでアメリカがあそこに行くっつったら,日本も行くのか?
 「集団的自衛権」つっただろ。
 (記者に向かってニヤッっと笑いかけて)分かんねえんだろ,よく?
 ウクライナだって,ドンパチ,事実上パチパチやってるわけだし,これ,拗れたら本当にそうなるよ。
 ロシアの事実上は(軍事介入),覆面なんかして顔隠してるけど,ロシアの部隊が入ってることは事実なんだし。
 それとドンパチなるかも知らんのだよ。
 こと,国連の決定ではなくて,アメリカもしくはNATO,まあどっちでもいいけども(その)決定に従って,日本も行くっちゅうことになるか?
 (記者に向かってニヤッっと笑いかけて)そういうこと(に)なるだろ,理屈上。 それとも,遠いから,ダメっちゅうか? (笑)はははは,ヘンチクリンだろ。近いからいいけど,遠いからダメだって,それは理屈になんねえだろ。(笑)


<これ以降,記者の音声が自信なさげになり,大変聞き取りにくくなる>


読売新聞 ; ウクライナが地球の裏側かどうかってことも問題になる。


小沢一郎 代表
 え? 主権?


読売新聞 ; 地球の裏側。


小沢一郎 代表
 あ,地球の裏側。地球の裏側には行かないっつてるの? 表だと,いいの? 何処までが,裏なんだ?


読売新聞 ; それが,だから分からない。


小沢一郎 代表
 最初から,分かんないことを言ってるんだよ。
 地球の裏って言えば,まあ,真下に掘れば何処か?ブラジルかあっちの辺か?


読売新聞 ; チリとかアルゼンチンは,地球の裏側だと。


小沢一郎 代表
 アルゼンチンか。


読売新聞 ; この前,2~3か月前に防衛大臣が...


小沢一郎 代表
 そこへは行かない,ちゅうのか?(笑) はははは。ほおお,ふうん。
 だって,ウクライナはそれ以外じゃない。アフガンなんてそれに比べりゃ,すぐ傍じゃん。


読売新聞 ; そうですね。


小沢一郎 代表
 少し,まあ,諸君も議論してみたら?
 なんか,言葉の遊びみたいになっちゃってるな。うん。
 (たいへんに厳しい面持ちになって)それで,軍を動かすっちゅうのは,政治の最終の手段なんだよ。
 人を殺すことができるわけでしょ。
 政治の最終の手段を,そういう,いい加減なことで決定してはいけないと,俺は思うよ。
 だから,戦前の昭和史の悲劇ができたんでしょ,それがね。
 だから,武力で平和を乱す人間に対して,武力で以って鎮圧できるちゅうのは 国連の憲章に書かれてあるから,国連でもって決定してやるということに日本が参加することについて,私は大いに積極的に考えるべきだと思ってはいるけれども,国連ではなくて,アメリカなり どこでもいいけど,オーストラリアでもカナダでも どこでもいいけど,その一国が「けしからん。武力を使ってでも,やる」って言ったら,それに同調するっちゅうことになるだろ,「集団的自衛権」。
 違うの? (記者に向かってニヤッっと笑いかけて)読売のは,違うのか?
 そうだろ, 論理的には。違うか?


読売新聞 ; どこまで出ていくかっていうのが,今議論になってる...


小沢一郎 代表
 どこまでなんちゅうことを,限定できるかっつうんだよ。
 戦争っちゅうのは,どうやって起きっか,分かんないだろ。例えば、朝鮮半島有事だなんていう(事態のとき)は,(行使して)いいっつってんだろ,読売やその他は。何となく,アバウトに言うと。
 じゃあ朝鮮半島で,どういう事態が起きたら「集団的自衛権」行使するんだ?分からんだろう?
 分からないんだよ,その戦争が前以てどういう恰好で起きるかって,分かりゃせんだよ。
 だから,最終的には政府の判断なんだよ。どういう事態で自衛権の発動をするかっちゅうことはね。
 だけども「集団的自衛権」で,一般的にそれを認めて,簡単に言うと日米安保,その他のあれでもいいけど,同盟国と共同歩調を取るという理屈になるだろ。 そうすると,アメリカはそうでなくったって,日本(に) 参加しろ!参加しろ!って言ってるわけだから。 (厳しい口調で)アフガンのときも,イラクのときも,そうだった。
 前の(イラクの)クウェート(侵攻)のときのイラク戦争(=湾岸戦争)は,そうじゃないけどね。 これは,ソ連と中国が棄権したけれども,国連が安保理で決定したことだからね。これは国連の決定事項だったけれども,此間はそうでないし,アフガンも,そうじゃないでしょ。
 アメリカは,ベィビィ・ブッシュは「アフガンは,アメリカの戦争だ」と「とやかく,他の輩に言われる筋合いはない」と言って,戦争をおっ始めたわけだ。
 それに協力するっちゅう話しになっちゃうわな。だろ?(再び,記者に向かってニヤッと笑いかけながら)違うのか?
 分かんないじゃ,困るよ。ちゃんと,社内で議論してだな,「集団的自衛権」ちゅうのは,どういうことだと。あれは「的」を落としたら,どういう話しなんだと。やっぱ議論しないと。間違えてしまうよな,世論形成を。


 (極めて厳しい眼差しで諭すように)だから,地理的に制限するちゅうことも,事実上不可能だし,あるいは戦争の形態で以って限定するということも不可能だし。あらかじめ戦争について,これが日本の自衛権の発動として妥当かどうかということを,あらかじめ文章で決めておくっちゅうのは,不可能じゃないか。と,思うけどな。俺は「集団的自衛権」否定してないんだよ。もうずうっと何十年も前から。知ってるだろ,それは。うん。
 ただ,日本とまるっきり関係のないところに行って,紛争解決のために自衛権の発動=軍を派遣するということは,(憲法)9条がある以上,できませんよと。だから,やるんなら9条改正せにゃいかんよ,と。やりたいんならね。
 僕は,9条のあの基本は改正する必要はない。それは,国連の平和活動に積極的に参加することで,紛争解決に努力する,という議論だから,違うけれども,真向から,とにかく日本はやりたいんだ,ということになれば,9条改正する以外ないわな。と,俺は思うよ。(小沢氏・微笑)








66. 2014年5月17日 19:06:16 : 97CuEqzTeo
(安倍に従うと)

「アメリカが言ったら行くことになるよ」


(小沢の言い分)


「国連が言ったら、(自衛隊に)出て行ってもらう」



何か可笑しいのでは。


国連の決議が出たら自衛隊員に死んで来いと言うのか。
自衛隊員は我が国の同胞を守るために命をかける覚悟であるのと違うのか。


どのような理由があろうとも自衛隊員を戦場に出すときは、国民、自衛隊員の納得が必要ではないのか。


小沢の論理には、このように致命的な欠陥があるのだ。
まあ、原発事故のあと、福島へ足を入れなかったくらいの小沢が考えそうな事である。


安倍などは大嫌いであり、安部の政策を支持するものではないが、小沢のはふざけすぎていて、安倍以下の認識である。


国連と言う言葉にカムフラージュされていて、これが解らない人間がいると言う事(小沢信者)。


こんな簡単な理屈も理解できず、他人に賢しらに言って欲しくないもの。


67. 2014年5月17日 19:15:25 : jiAc1Bjjgs
なんか小沢の「国連中心主義」を集団的自衛権の話と一緒くたに議論してる人間がいるけど、それは完全に的外れ。
小沢の国連中心主義は、自衛というより国際貢献の観点から自衛隊を国連軍に参加させ、国際的に日本のプレゼンスを高めようという思想。
その意味では三島の「国連予備軍構想」に近い。

>>65
小沢はかつて「9条を”戦争放棄”から”自衛権の発動”に変えろ」と主張し
その憲法改正私案もつくってたはずだぜ?
それには「国連の元」なんて条件はなかったけどなぁ。



68. 2014年5月17日 19:16:19 : CnxvuuLTGr
>>66
>(安倍に従うと)
>「アメリカが言ったら行くことになるよ」
>(小沢の言い分)
>「国連が言ったら、(自衛隊に)出て行ってもらう」
>何か可笑しいのでは。

その後のテロ報復とか、リスクの違いでしょう。
アメリカと日本の二国だけでどっかの国と戦争する場合を考えてみたらわかると思うけど。



69. 2014年5月17日 19:18:57 : jiAc1Bjjgs
端的に言えば、小沢の国連中心主義は

日本が国際的な信用を得るためには「金だけでなく血を流せ」


という思想
自衛権がどどうこうじゃなくね



70. 2014年5月17日 19:21:54 : CnxvuuLTGr
>>67
>それには「国連の元」なんて条件はなかったけどなぁ。

そうなんだ!?
ならなんかの機会に国連を重視しようと考えはじめたんじゃない?
私は「国連の元」が賛成の絶対条件だけど。



71. 2014年5月17日 19:30:19 : CnxvuuLTGr
>>69
>端的に言えば、小沢の国連中心主義は
>日本が国際的な信用を得るためには「金だけでなく血を流せ」
>という思想

国際的な信用ねー。ま、分からないでもないか。



72. 2014年5月17日 19:40:58 : jiAc1Bjjgs
現実的な話をすると

”国連決議が出せない”日本の自衛・安全保障に関わる有事(つまり中国絡み)


もあれば


”国連決議が出せる”日本の自衛・安全保守保障に全く関係のない有事(アフリカの紛争とかな)


もあり得る訳だ。
自衛隊を派遣すべきかどうかの判断に、国連決議なんてもんを絡めると
自立国家としての主体的な判断がおかしくなってくる。
当然の事だがな。



73. 2014年5月17日 20:00:12 : CnxvuuLTGr
>>72
>自衛隊を派遣すべきかどうかの判断に、国連決議なんてもんを絡めると
>自立国家としての主体的な判断がおかしくなってくる。

そうだね。同盟国の船がすぐ近くで攻撃された場合は?など考えると難しいのはわかるけど
私の考えは「国連の元」が賛成の絶対条件だね。

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