浜岡原発とならんで世界最大級の柏崎原発の再稼働が迫ってきた。
地元民は、もし大事故が起きたなら、フクイチ事故賠償により資産を枯渇させている東京電力に賠償能力があるのか? と問うた。
東電の回答は、事故処理費用を「全国の電気料金に上乗せする」だった。
(以下、フクイチ事故の尻拭い費用を、全国の電気料金に上乗せしている例)
現在30兆円に迫っているフクイチ事故処理費用は、時間が経てば経つほど天文学的に膨れ上がり、最終的には100兆円どころか、1000兆円でも不足する可能性がある。
理由は、放射能被曝の後遺障害が、数十年もの潜伏期間を持っているからで、被曝癌の特定=診断が可能になれば、その賠償は数百兆円を軽く超えると考えられているからだ。
なお、フクイチ事故時、東京電力の経営責任者だった勝俣恒久会長は、事故直後、23億円、清水政孝社長は5億円の退職金を受け取り、ドバイに逃亡した。
100万人を超える避難者には、十分な補償金が支払われなかった。逆に、避難場所から追い出し訴訟をかけられ、公務員宿舎の高額な居住料金を請求されている。
原発を運営する電力企業は、フクイチのような巨大事故を起こしたら、後始末を国に押しつけて、責任者はドバイに逃亡して悠々自適の生活をできる、という見事な先例を作って見せた。
これで全国の電力企業経営陣は、安心して原発事故を気にせず「親方日の丸」で運営できることになった。
事故を起こさなくとも、原子炉の解体費用は、一基1兆円にまで膨れ上がっている。(公称300億円だが、真っ赤なウソ)これを支払える能力のある電力企業は皆無であり、廃炉が絶対に不可能になっているが、何せ、国が原発事故の面倒をまるごと見てくれるわけだから、原子炉の寿命が来ても、巨大事故が起きるまで、素知らぬ顔をして稼働させればよいことになった。
事故が起きれば、国に始末を任せて経営陣は、ドバイに逃げるのだ。
原発事故時の賠償は「東京の人が負担してくれるのか」 柏崎刈羽、住民説明会で噴出した国と東京電力への不信 東京新聞 2024年7月17日
東京電力が再稼働を目指す柏崎刈羽原発への理解を求める政府の説明会が、新潟県で始まった。参加した住民たちは、能登半島地震で露呈した事故時の避難への不安を口にし、福島第1原発事故を起こした東京電力に資質があるのかと迫った。
「事故時の賠償金を大消費地である首都圏の住民は負担するのか」と問う場面もあり、政府が前のめりな再稼働に疑問符を付けた。(渡辺聖子)
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡り、新潟県民に向けて開かれた説明会
◆「自己責任」で切り捨てられるのでは
説明会は経済産業省資源エネルギー庁の依頼で、新潟県が8月までに計7回開く。初会合は長岡市で15日にあり、避難計画作りを支援する内閣府、原発の規制機関である原子力規制庁の担当者も出席。県によると、オンラインや中継会場も含め120人が参加した。
質疑で関心が集まったのは事故時の避難だった。「能登半島地震への対応も不十分だ。自己責任で切り捨てられる危惧がある」という参加者からの指摘に、内閣府の担当者は「ご理解をお願いしたい」。
原発周辺は豪雪地帯で大雪と大地震、原発事故の同時発生もあり得る。「最悪シナリオを考えた避難を想定しているのか」と問われ、担当者は「基本的な考えは示している。今後、作業部会で検討したい」と応じた。
◆賠償は「最終的に電気料金で対応」
東京電力への不信感もにじんだ。東京電力は再稼働に向けた国民との約束に、福島第1の廃炉をやり遂げ、柏崎刈羽の事故対策に必要な資金を確保するなど7項目を掲げる。参加者は「7項目を厳しく審査し東京電力に守らせてほしい」と注文した。
事故時の賠償の質問に、内閣府の担当者は「東京電力が無限の責任を負う」と強調。参加者が「消費地の東京などの人が電気代で負担するのか。了解はあるのか」と問うと、「最終的に電力料金で対応する」と述べた。福島事故では東京電力は責任を負いきれず、国が肩代わりしている。担当者は、国の財政支援を説明し、負担した分は「税金で跳ね返ってくる」と話した。
◆「原発はとんでもなくカネがかかる」
エネ庁担当者が原発の利点を強調すると、参加者らが「発電単価は再生可能エネルギーより原発が高いといわれている」「原発はとんでもなく金がかかる。命と暮らしを奪われるエネルギーに依存するべきではない」と相次いで発言した。
新潟市から参加した桑原三恵さん(76)は取材に応じ、「原発事故が起きたらどうなるのかという不安を受け止めてくれる国の機関がない」と訴えた。
◇ ◇
◆首都圏住民は受益者 「受苦者」への理解を
「国の方針を県民に知らしめようという、上意下達の姿勢が明らかだ」。新潟で始まった説明会を池内了(さとる)・名古屋大名誉教授(宇宙物理学)は批判し、「県民の声を反映する場がないなら、声を聴いているかのように見せるパフォーマンスにすぎない」と指摘した。
池内氏は、福島事故の原因や避難などを検証する新潟県の委員会で総括委員長を務めた。だが県側との運営方針の違いから昨年、事実上解任。「県民が疑問や意見を気軽に出し委員会で議論したい」と訴えたが、県が応じなかった。
県民の声を聴くことは、電気の受益者である首都圏の人々が、原発事故が起きれば苦しむ「受苦者」の立場を理解する上でも大切と説く。「原発は一度事故を起こせば元に戻らず、使うべきではない。それでも動かすなら、受益者は受苦との偏りを理解することが求められ、その偏りを消費者に語りかけ、小さくするのが国や電力会社の義務でもある」(大野孝志)
◇ ◇
◆残る「県の同意」、知事の判断は2026年か
柏崎刈羽原発の再稼働に向けた手続きは、新潟県の「同意」を残すだけとなっている。能登半島地震で原発事故時の避難への不安が高まり、花角英世知事が判断を示すのは、2年後の2026年6月に迎える任期満了に伴う知事選になるとの見方も広がる。
花角英世新潟県知事=2018年撮影
知事は判断材料として、住民避難がスムーズにいく避難計画ができるのかや、原発の事故対策が十分かを検証する県の有識者会議の議論、経済効果などを挙げている。結論が出たのは経済効果のみで、6、7号機が再稼働して10年間継続した場合に4396億円と試算。これには「過大評価」という批判が出ている。
◆大雪対策や屋内退避、国の回答まだなし
最も時間がかかるのが避難の問題だ。内閣府は6月、県が要望した避難路の整備などを国が全額負担すると表明。県はその際、大雪対策や、屋内退避の運用について原子力規制委員会の検討を踏まえるよう求めた。これらに国の回答はなく、規制委の検討は来年3月まで続く見通しだ。
そのため、年内に材料が出そろうのは難しい。自民党県議は「国は避難路を全額負担するというが、具体化もしていない。2年後の任期満了まで、知事は判断しないこともあり得る」と指摘した。(荒井六貴)
【関連記事】核燃料セットが完了 借金返済のための柏崎刈羽原発再稼働 残る手続きは新潟県の同意のみ
【関連記事】「私たちの命を無視している」原発再稼働に突き進む東京電力に怒る地元 柏崎刈羽で後回しにされた課題とは
【関連記事】坂本龍一さんも憂えた柏崎刈羽原発…検証委トップが「解任される」 新潟県は再稼働慎重論を嫌った?
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引用以上
現在、54基中10基の原子炉が再稼働を行ったが、国(自民党)の方針により、すべてプルトニウムMOX燃料である。
MOX燃料の特異な問題は、通常のウラン235燃料の使用済核燃料が約10~50年程度の地上冷却期間で、その後、地下恒久処分場に入れて、放射線レベルが自然界水準に戻るまで10万年放置しなければならない。
だが、MOX燃料の場合は、崩壊熱が莫大なため、地上で500年の強制冷却の後、100度以下の安定冷温にして、やっと恒久処分場に入れ、10万年保管が可能になる。
なぜプルトニウムMOXの地上冷却期間が、極端に長いのかというと、プルトニウムの危険な特性のため、燃料の20%程度しか利用できないこと。それ以上使うと、王水に溶けない白金族が生成されているため、再処理工程で溶解精製処理が不可能になること。
いわば生燃料が励起された状態で大量に残っているため、莫大な崩壊熱が500年間も続くのである。
もしもMOXを長期間使ってしまうと、プルトニウム240が239の30%も生成され、自発核分裂をおこしやすくなって原子炉が極めて不安定になる。
つまり、福島第一原発3号機が、「即発核臨界爆発」を起こしたように、原子炉を爆発させてしまう危険性が高まる。
この危険性によって、世界中でプルトニウムMOX核燃料の運用は避けられ、日本だけが再稼働原発に利用している。
理由は、自民党の方針で、六ヶ所村再処理工場が再稼働できた暁には、MOX使用済み燃料を精製して、核兵器用の高純度プルトニウム239を大量に備蓄したいからだろう。
残念ながら、自民党議員のなかで、プルトニウムMOXの恐ろしさを理解している者は青山繁晴を含めても、一人もいない。
みんな、核ミサイルを作れるという理屈に有頂天になっている議員ばかりなのだ。
「核武装した強い日本」は、放射能で滅亡することより高い価値を持つと信じているのが自民党・維新・公明・国民新党である。たぶん立憲議員の大半も同じだ。
「原子力には、それを安全に始末できるトイレが存在しない」
これは、80数年前に原子力開発が始まって以来、ただの一度も解決していない問題である。みんな「未来に科学技術が発展すれば、いつか解決できるだろう」と甘い幻想=期待を抱いて、未来に問題を先送りしたのだ。
だが、先にいる我々だって、誰一人、究極の物理学・生物学上の命題を解決することなどできない。
人は放射能に弱い、被曝すれば遺伝子が破壊され、癌になったり奇形児が生まれたりする。昔は弱いベータ線しかないから無害と考えられてきたトリチウムでさえ、エネルギーの弱さゆえに逆に、細胞に浸透しやすく有機化(OBT)によって毒性が高まることが明らかにされた。(ペトカウ効果)
だが、弱い放射線は無害と盲信した科学者たちは、トリチウムを莫大に生成する原子炉(CANDU炉・PWR)を稼働させた。さらに、開発以来70年間、ただの1ミリの成果も出していない核融合開発に、諦めきれずにしがみついている。
ピッカリング原発周辺ではダウン症が85%も増えたというのに……。
柏崎原発の再稼働に戻るが、東電は来年にも発電を再開したい意思を明らかにし、原発懐疑派の知事や議員を、さまざまな陰謀、例えば米山隆一については、ハニートラップを仕掛けて社会的評価を落とし、再稼働関門から追放してきた。
柏崎原発の地元は、私の母の故郷でもあり、親戚も住んでいて他人事ではない。
柏崎原発の過去の通常稼働であっても、たくさんの乳癌死者を出している。そのなかには小林麻央のような有名人もいたが、原発との関係を指摘する者はいなかった。
しかし、東電の目論見どおりに再稼働が行われるなら、小林麻央の悲劇が繰り返されることになる。14歳前後の初経時の若い女性は、とりわけ被曝に敏感であり乳癌のイニシエーションを受けやすいのだ。(情報がネットから削除されてしまったが)
柏崎原発の再稼働は、実は、浜岡原発とともに、リニア新幹線計画が関係している。
リニア中央新幹線は、30万キロワット時の電力が必要とされているが、これなら静岡市程度の電力であり、既存の電力網で間に合わないこともないのだが、実は、起動電力が含まれていない。
起動電力は運用電力の3倍を必要とするので、100万キロワットの発電量が必要なのだ。
これは現在の電力供給では不足するので、結局、浜岡や柏崎を再稼働させなければリニアは動かせないことになる。
なぜ、人口減少が止まらず、将来の需要が見込めないことで、ほぼ利用価値のないリニア新幹線が計画されたのか?
本当の理由は、リニア新幹線を口実にした原発再稼働だったと考えるのが唯一の結論である。
国=自民党政権は、何よりも原発を増やしたい。例え、日本の将来を放射能汚染の暗黒に閉じ込めてでも、核兵器を持ちたいのだ。
現在、原発電気のコストは、通常発電の数倍であり、500年にわたる強制冷却と、10万年にわたる恒久保管のコストに、フクイチのような事故処理コストを加えると、LNG火力発電の数十倍~数百倍のコストになるだろう。
国民一人当たり何百万円も支払わなければならず、電気代も何十倍にしなければならなくなる。そして、何よりもユダヤ金融資本=ダボス会議(世界経済フォーラム)が、世界のエネルギーの電気一本化を主張し、それを原発で作るよう求めている。
理由は、世界の核原料、ウラン鉱山の大半をダボス会議主宰グループが保有しているからだ。
自民党=日本政府は、彼らの飼育している犬なので、飼い主のために原発を増やそうとしているわけだ。
だが、ダボス会議の主張してきた「原発電気一本化社会」は、地球の摂理、自然の摂理を無視したものだ。
地球の生命活動が、「炭素循環システム」によって成立している本質を理解していない。
化石燃料、薪炭燃料の使用を止めてしまえば、炭素循環サイクルに障害が生じて、自然の循環サイクルに大きな異変が起きてしまうのである。
また山火事も激増するといわれている。
だが、これは実際に起きてみないと、人間社会にどのような影響をもたらすのか、誰も理解できない。
また、気候上の問題、酷暑現象も、ダボス会議の言うような二酸化炭素増加ではなく、太陽活動の問題であることが、研究者によって明らかにされている。
また、二酸化炭素抑制を口実にしたEV化なども、実は、とんでもないウソが含まれていて、EV化が逆に温暖化を加速している可能性も指摘され、環境適応力の少ないEVが、苛酷な気象の北方諸国で、大変な問題を引き起こして、EV化にそっぽが向かれている。
結論をいえば、原発社会に未来はない。それは、核武装=「強い自分たち」の優越感を求める人々の自己肥大、ナルシズム、妄想を満足させるものでしかない。
持続可能な未来には、何一つ役立たない。
地球上に、放射能を蔓延させ、被曝者を激増させ、癌患者・遺伝子障害者を桁違いに増やすことにしか役立たない。
他人に対し優越感を持ちたがる人々が、核兵器を熱望しているのだが、それが人類の未来を破壊することに気づく人も増えているだろう。
人間社会に本当に優れた人などいなくて、みんなアホばかりだと理解し、誰もが平等であることを知ることで、原発が消えてゆくことを期待したい。
地元民は、もし大事故が起きたなら、フクイチ事故賠償により資産を枯渇させている東京電力に賠償能力があるのか? と問うた。
東電の回答は、事故処理費用を「全国の電気料金に上乗せする」だった。
(以下、フクイチ事故の尻拭い費用を、全国の電気料金に上乗せしている例)
現在30兆円に迫っているフクイチ事故処理費用は、時間が経てば経つほど天文学的に膨れ上がり、最終的には100兆円どころか、1000兆円でも不足する可能性がある。
理由は、放射能被曝の後遺障害が、数十年もの潜伏期間を持っているからで、被曝癌の特定=診断が可能になれば、その賠償は数百兆円を軽く超えると考えられているからだ。
なお、フクイチ事故時、東京電力の経営責任者だった勝俣恒久会長は、事故直後、23億円、清水政孝社長は5億円の退職金を受け取り、ドバイに逃亡した。
100万人を超える避難者には、十分な補償金が支払われなかった。逆に、避難場所から追い出し訴訟をかけられ、公務員宿舎の高額な居住料金を請求されている。
原発を運営する電力企業は、フクイチのような巨大事故を起こしたら、後始末を国に押しつけて、責任者はドバイに逃亡して悠々自適の生活をできる、という見事な先例を作って見せた。
これで全国の電力企業経営陣は、安心して原発事故を気にせず「親方日の丸」で運営できることになった。
事故を起こさなくとも、原子炉の解体費用は、一基1兆円にまで膨れ上がっている。(公称300億円だが、真っ赤なウソ)これを支払える能力のある電力企業は皆無であり、廃炉が絶対に不可能になっているが、何せ、国が原発事故の面倒をまるごと見てくれるわけだから、原子炉の寿命が来ても、巨大事故が起きるまで、素知らぬ顔をして稼働させればよいことになった。
事故が起きれば、国に始末を任せて経営陣は、ドバイに逃げるのだ。
原発事故時の賠償は「東京の人が負担してくれるのか」 柏崎刈羽、住民説明会で噴出した国と東京電力への不信 東京新聞 2024年7月17日
東京電力が再稼働を目指す柏崎刈羽原発への理解を求める政府の説明会が、新潟県で始まった。参加した住民たちは、能登半島地震で露呈した事故時の避難への不安を口にし、福島第1原発事故を起こした東京電力に資質があるのかと迫った。
「事故時の賠償金を大消費地である首都圏の住民は負担するのか」と問う場面もあり、政府が前のめりな再稼働に疑問符を付けた。(渡辺聖子)
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡り、新潟県民に向けて開かれた説明会
◆「自己責任」で切り捨てられるのでは
説明会は経済産業省資源エネルギー庁の依頼で、新潟県が8月までに計7回開く。初会合は長岡市で15日にあり、避難計画作りを支援する内閣府、原発の規制機関である原子力規制庁の担当者も出席。県によると、オンラインや中継会場も含め120人が参加した。
質疑で関心が集まったのは事故時の避難だった。「能登半島地震への対応も不十分だ。自己責任で切り捨てられる危惧がある」という参加者からの指摘に、内閣府の担当者は「ご理解をお願いしたい」。
原発周辺は豪雪地帯で大雪と大地震、原発事故の同時発生もあり得る。「最悪シナリオを考えた避難を想定しているのか」と問われ、担当者は「基本的な考えは示している。今後、作業部会で検討したい」と応じた。
◆賠償は「最終的に電気料金で対応」
東京電力への不信感もにじんだ。東京電力は再稼働に向けた国民との約束に、福島第1の廃炉をやり遂げ、柏崎刈羽の事故対策に必要な資金を確保するなど7項目を掲げる。参加者は「7項目を厳しく審査し東京電力に守らせてほしい」と注文した。
事故時の賠償の質問に、内閣府の担当者は「東京電力が無限の責任を負う」と強調。参加者が「消費地の東京などの人が電気代で負担するのか。了解はあるのか」と問うと、「最終的に電力料金で対応する」と述べた。福島事故では東京電力は責任を負いきれず、国が肩代わりしている。担当者は、国の財政支援を説明し、負担した分は「税金で跳ね返ってくる」と話した。
◆「原発はとんでもなくカネがかかる」
エネ庁担当者が原発の利点を強調すると、参加者らが「発電単価は再生可能エネルギーより原発が高いといわれている」「原発はとんでもなく金がかかる。命と暮らしを奪われるエネルギーに依存するべきではない」と相次いで発言した。
新潟市から参加した桑原三恵さん(76)は取材に応じ、「原発事故が起きたらどうなるのかという不安を受け止めてくれる国の機関がない」と訴えた。
◇ ◇
◆首都圏住民は受益者 「受苦者」への理解を
「国の方針を県民に知らしめようという、上意下達の姿勢が明らかだ」。新潟で始まった説明会を池内了(さとる)・名古屋大名誉教授(宇宙物理学)は批判し、「県民の声を反映する場がないなら、声を聴いているかのように見せるパフォーマンスにすぎない」と指摘した。
池内氏は、福島事故の原因や避難などを検証する新潟県の委員会で総括委員長を務めた。だが県側との運営方針の違いから昨年、事実上解任。「県民が疑問や意見を気軽に出し委員会で議論したい」と訴えたが、県が応じなかった。
県民の声を聴くことは、電気の受益者である首都圏の人々が、原発事故が起きれば苦しむ「受苦者」の立場を理解する上でも大切と説く。「原発は一度事故を起こせば元に戻らず、使うべきではない。それでも動かすなら、受益者は受苦との偏りを理解することが求められ、その偏りを消費者に語りかけ、小さくするのが国や電力会社の義務でもある」(大野孝志)
◇ ◇
◆残る「県の同意」、知事の判断は2026年か
柏崎刈羽原発の再稼働に向けた手続きは、新潟県の「同意」を残すだけとなっている。能登半島地震で原発事故時の避難への不安が高まり、花角英世知事が判断を示すのは、2年後の2026年6月に迎える任期満了に伴う知事選になるとの見方も広がる。
花角英世新潟県知事=2018年撮影
知事は判断材料として、住民避難がスムーズにいく避難計画ができるのかや、原発の事故対策が十分かを検証する県の有識者会議の議論、経済効果などを挙げている。結論が出たのは経済効果のみで、6、7号機が再稼働して10年間継続した場合に4396億円と試算。これには「過大評価」という批判が出ている。
◆大雪対策や屋内退避、国の回答まだなし
最も時間がかかるのが避難の問題だ。内閣府は6月、県が要望した避難路の整備などを国が全額負担すると表明。県はその際、大雪対策や、屋内退避の運用について原子力規制委員会の検討を踏まえるよう求めた。これらに国の回答はなく、規制委の検討は来年3月まで続く見通しだ。
そのため、年内に材料が出そろうのは難しい。自民党県議は「国は避難路を全額負担するというが、具体化もしていない。2年後の任期満了まで、知事は判断しないこともあり得る」と指摘した。(荒井六貴)
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引用以上
現在、54基中10基の原子炉が再稼働を行ったが、国(自民党)の方針により、すべてプルトニウムMOX燃料である。
MOX燃料の特異な問題は、通常のウラン235燃料の使用済核燃料が約10~50年程度の地上冷却期間で、その後、地下恒久処分場に入れて、放射線レベルが自然界水準に戻るまで10万年放置しなければならない。
だが、MOX燃料の場合は、崩壊熱が莫大なため、地上で500年の強制冷却の後、100度以下の安定冷温にして、やっと恒久処分場に入れ、10万年保管が可能になる。
なぜプルトニウムMOXの地上冷却期間が、極端に長いのかというと、プルトニウムの危険な特性のため、燃料の20%程度しか利用できないこと。それ以上使うと、王水に溶けない白金族が生成されているため、再処理工程で溶解精製処理が不可能になること。
いわば生燃料が励起された状態で大量に残っているため、莫大な崩壊熱が500年間も続くのである。
もしもMOXを長期間使ってしまうと、プルトニウム240が239の30%も生成され、自発核分裂をおこしやすくなって原子炉が極めて不安定になる。
つまり、福島第一原発3号機が、「即発核臨界爆発」を起こしたように、原子炉を爆発させてしまう危険性が高まる。
この危険性によって、世界中でプルトニウムMOX核燃料の運用は避けられ、日本だけが再稼働原発に利用している。
理由は、自民党の方針で、六ヶ所村再処理工場が再稼働できた暁には、MOX使用済み燃料を精製して、核兵器用の高純度プルトニウム239を大量に備蓄したいからだろう。
残念ながら、自民党議員のなかで、プルトニウムMOXの恐ろしさを理解している者は青山繁晴を含めても、一人もいない。
みんな、核ミサイルを作れるという理屈に有頂天になっている議員ばかりなのだ。
「核武装した強い日本」は、放射能で滅亡することより高い価値を持つと信じているのが自民党・維新・公明・国民新党である。たぶん立憲議員の大半も同じだ。
「原子力には、それを安全に始末できるトイレが存在しない」
これは、80数年前に原子力開発が始まって以来、ただの一度も解決していない問題である。みんな「未来に科学技術が発展すれば、いつか解決できるだろう」と甘い幻想=期待を抱いて、未来に問題を先送りしたのだ。
だが、先にいる我々だって、誰一人、究極の物理学・生物学上の命題を解決することなどできない。
人は放射能に弱い、被曝すれば遺伝子が破壊され、癌になったり奇形児が生まれたりする。昔は弱いベータ線しかないから無害と考えられてきたトリチウムでさえ、エネルギーの弱さゆえに逆に、細胞に浸透しやすく有機化(OBT)によって毒性が高まることが明らかにされた。(ペトカウ効果)
だが、弱い放射線は無害と盲信した科学者たちは、トリチウムを莫大に生成する原子炉(CANDU炉・PWR)を稼働させた。さらに、開発以来70年間、ただの1ミリの成果も出していない核融合開発に、諦めきれずにしがみついている。
ピッカリング原発周辺ではダウン症が85%も増えたというのに……。
柏崎原発の再稼働に戻るが、東電は来年にも発電を再開したい意思を明らかにし、原発懐疑派の知事や議員を、さまざまな陰謀、例えば米山隆一については、ハニートラップを仕掛けて社会的評価を落とし、再稼働関門から追放してきた。
柏崎原発の地元は、私の母の故郷でもあり、親戚も住んでいて他人事ではない。
柏崎原発の過去の通常稼働であっても、たくさんの乳癌死者を出している。そのなかには小林麻央のような有名人もいたが、原発との関係を指摘する者はいなかった。
しかし、東電の目論見どおりに再稼働が行われるなら、小林麻央の悲劇が繰り返されることになる。14歳前後の初経時の若い女性は、とりわけ被曝に敏感であり乳癌のイニシエーションを受けやすいのだ。(情報がネットから削除されてしまったが)
柏崎原発の再稼働は、実は、浜岡原発とともに、リニア新幹線計画が関係している。
リニア中央新幹線は、30万キロワット時の電力が必要とされているが、これなら静岡市程度の電力であり、既存の電力網で間に合わないこともないのだが、実は、起動電力が含まれていない。
起動電力は運用電力の3倍を必要とするので、100万キロワットの発電量が必要なのだ。
これは現在の電力供給では不足するので、結局、浜岡や柏崎を再稼働させなければリニアは動かせないことになる。
なぜ、人口減少が止まらず、将来の需要が見込めないことで、ほぼ利用価値のないリニア新幹線が計画されたのか?
本当の理由は、リニア新幹線を口実にした原発再稼働だったと考えるのが唯一の結論である。
国=自民党政権は、何よりも原発を増やしたい。例え、日本の将来を放射能汚染の暗黒に閉じ込めてでも、核兵器を持ちたいのだ。
現在、原発電気のコストは、通常発電の数倍であり、500年にわたる強制冷却と、10万年にわたる恒久保管のコストに、フクイチのような事故処理コストを加えると、LNG火力発電の数十倍~数百倍のコストになるだろう。
国民一人当たり何百万円も支払わなければならず、電気代も何十倍にしなければならなくなる。そして、何よりもユダヤ金融資本=ダボス会議(世界経済フォーラム)が、世界のエネルギーの電気一本化を主張し、それを原発で作るよう求めている。
理由は、世界の核原料、ウラン鉱山の大半をダボス会議主宰グループが保有しているからだ。
自民党=日本政府は、彼らの飼育している犬なので、飼い主のために原発を増やそうとしているわけだ。
だが、ダボス会議の主張してきた「原発電気一本化社会」は、地球の摂理、自然の摂理を無視したものだ。
地球の生命活動が、「炭素循環システム」によって成立している本質を理解していない。
化石燃料、薪炭燃料の使用を止めてしまえば、炭素循環サイクルに障害が生じて、自然の循環サイクルに大きな異変が起きてしまうのである。
また山火事も激増するといわれている。
だが、これは実際に起きてみないと、人間社会にどのような影響をもたらすのか、誰も理解できない。
また、気候上の問題、酷暑現象も、ダボス会議の言うような二酸化炭素増加ではなく、太陽活動の問題であることが、研究者によって明らかにされている。
また、二酸化炭素抑制を口実にしたEV化なども、実は、とんでもないウソが含まれていて、EV化が逆に温暖化を加速している可能性も指摘され、環境適応力の少ないEVが、苛酷な気象の北方諸国で、大変な問題を引き起こして、EV化にそっぽが向かれている。
結論をいえば、原発社会に未来はない。それは、核武装=「強い自分たち」の優越感を求める人々の自己肥大、ナルシズム、妄想を満足させるものでしかない。
持続可能な未来には、何一つ役立たない。
地球上に、放射能を蔓延させ、被曝者を激増させ、癌患者・遺伝子障害者を桁違いに増やすことにしか役立たない。
他人に対し優越感を持ちたがる人々が、核兵器を熱望しているのだが、それが人類の未来を破壊することに気づく人も増えているだろう。
人間社会に本当に優れた人などいなくて、みんなアホばかりだと理解し、誰もが平等であることを知ることで、原発が消えてゆくことを期待したい。
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