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徽宗皇帝のブログ

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左翼・右翼、社会主義・共産主義とは何か
久しぶりに、政治論の根本について考える。つまり、政治用語の問題だ。前回記事で書いた、「左翼・右翼」とは何か、という話だ。
一応、手元の辞書ふたつを見てみる。最初が「旺文社標準国語辞典」次が「三省堂新明解百科語」である。辞書ではないが、「山川出版社政治経済用語集」の説明も最後に付ける。

左翼:1)急進的な思想を持つ人や団体。社会主義・共産主義などの立場。
   2)急進的・革命的思想、ことに社会主義的・共産主義的傾向の人や団体。
   3)(索引に項目が無い。つまり、学術語ではない、ということだろう。)
右翼:1)保守的・国粋主義的傾向を持つこと。またそういう人や団体。
   2)保守的・国粋主義的な思想傾向。またその立場に立つ人や団体。
   3)(索引に項目が無い。これも学術語ではない、ということだろう。)

一応、社会主義と共産主義について「山川出版政治経済用語集」の説明を引用する。

社会主義:資本主義を批判し、生産手段の社会的所有に基づいて、人間の平等を可能にする未来社会の建設を目指す理論と運動のこと。理論を体系化したものを「社会主義思想」という。
共産主義:生産手段を社会的に共有した社会の実現を目指す、政党活動や思想のこと。(以下略)

つまり、「社会主義=共産主義」という解説になっている。これはいつのまにかそういうようになっているのであり、私が昔調べた時には「社会主義=生産手段の社会的共有」「共産主義=生産手段の共有と、さらに、財産の共有」と区別されていたのである。

ネットで調べると、たとえば次のような説明があり、明らかに社会主義と共産主義は違うと分かる。

「社会主義」と「共産主義」の違いは分配のしかた

「社会主義」体制下で得られた生産物や利益は国が管理し、分配は各人の働きに応じて国が行います。しかし、「共産主義」では利益は分配するのではなくみんなで共有するものとしており、必要に応じて受け取ることができるものです。



この説明は私が昔調べたものとほぼ同じである。しかし、学校教育ではその区別が為されていない。これは、同じ四つ足だから犬と猫は同じだ、というようなものだ。
両者の違いが分かれば、簡単に「共産主義」とか「共産主義者」という言葉は使えなくなるだろう。社会主義はすでにある程度実行した政府や国がいくつかあるが、共産主義政府(国家)はまだ存在したことがない。それは、共産主義思想が、「言うのは簡単だが、実現可能性はゼロに近い」思想だからだと私は思っている。もちろん、機械文明の発達で生産力が極限まで発達し、労働はほとんど機械がやるという社会になれば、人々は「利益を必要に応じて受け取る」だけで満足するようになるかもしれないが、それは人間の強欲というものを度外視したファンタジーだろう。そして、「働かないが、利益は欲しい」という人間にどう対処するのか。おそらく「厳罰主義」が、この一見ユートピア的な世界の必須要素となるだろう。つまり、「必要に応じて」の「必要」は官僚が判定する社会となり、官僚独裁社会になるしかないだろう。

とりあえず、私が社会主義思想の中で一番賛同する「フェビアン主義(漸進的社会主義)」についてネットから引用して、この論考を終わる。

フェビアン社会主義【フェビアンしゃかいしゅぎ】

英国における社会主義運動の主流をなす思想。19世紀末ころからフェビアン協会を中心に唱えられ,マルクス主義に反対し,資本主義の弊害を克服して漸進的に社会主義の実現を期した。功利主義の伝統を受け継ぎ,国家を階級支配の道具とはみず,社会福祉の道具と規定。議会主義による福祉立法,産業国有化の実現を説く。労働党の福祉国家政策の理論的根拠となった。



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