"経済・政治・社会"カテゴリーの記事一覧
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「Rockway Express」より転載。
アングロサクソンによるアラブ諸国侵略は着々と進んでいる。何度も書いたように、それは「草の根民主主義」を装って、標的の国家内の民主化運動として始まり、やがて欧米がそれを軍事的に支援して当該国家を倒すという形で実行される。
そしてその間、欧米のマスコミは一貫してその侵略を正当化する報道をし、欧米マスコミをニュースソースとする世界中の報道もそれに協力する。
これがアングロサクソンによる世界支配の構図だが、経済的にも軍事的にもアングロサクソンに世界は支配されつつある、ということだ。これが私が現代はなお帝国主義の時代であるという所以である。
アングロサクソンとはバイキングの子孫であり、自ら大地を耕すよりも、他の集団の収穫や財産を奪うことをむしろ誇りとする海賊・山賊の末裔なのである。それが西洋文明の精神なのだ。
我々非白人は、彼らのその正体を直視しなければならない。北米のインディアン、南米のインディオたちが白人に滅ぼされた事実を直視しなかったがために、多くの国家が彼らの侵略を許し、破滅してしまったのである。
もちろん、日本文化になじみ、日本と精神的に一体化した白人も多い。そのような例外を除く必要はあるが、少なくとも政治的には「白人国家は敵である」と考えないかぎり、イスラム諸国の次はすべての「非キリスト教諸国」が滅ぼされることになるだろう。
(以下引用)
アラブ連盟監視団長:シリアでは武装テロリストが公共施設を襲撃
シリア監視団団長モハマド・アル・ダビ中将と監視団員
◆1月25日
シリアのアラブ連盟監視団の団長が任務終了後の記者会見で、きちっとシリアでの現状を語ったようだ。内容はほぼこのブログで指摘してきた内容と一致するものだ。
ようするに武装勢力がかなりハデにシリア内で、特に政府施設、公共施設への襲撃を行ってきて、それに対して保安部隊や警察が応戦してきている、ということだ。
バスやパイプライン、発電所や橋への襲撃、ということは、これはゲリラ活動ということであり、これに対し政府が鎮圧部隊を送って掃討作戦を遂行することは当然の政府としての責任であり、任務であるが、欧米側の大手メディアはこれを平和的抗議デモに対する血の弾圧である、と喧伝してきたのだ。
このモハマド・アル・ダビ中将なる人物は、なかなかの人物のようだ。欧米側の誘惑や脅しや根回しのようなことはそれなりにあったのであろうが、この記者会見での発言内容を見る限り、真っ当なことを言っている。
もっともこのシリア監視団は派遣される前は世界中で騒がれたが、いざシリアが受け入れを認め実際に監視団が来てからは、欧米側の主張は手のひらを返すように変化し、監視団は失敗だ、という論調が体勢を占めた。これは監視団の陣容、恐らくはこのアル・ダビ中将なる人物が欧米側の意向に沿った動きをしない、ということが分かったからであろう。
この件では既に1月3日号「イギリスのシリアに対する陰謀」で以下のように書いたが、その通りになった。
「アラブ連盟の監視団は、シリアに入国していろいろな実態を見聞きしている。それを通して、シリアで何が起きているのか、実際に自分達の目で見て体験している。反政府デモが無いわけではないが、また同時にアサド政権支持のデモが大掛かりに何回も行われていることを目の当たりにしている。また武装勢力がテロ活動をしていることも分かってきた。だから、彼らが出す結論は欧米側の意図したものとかけ離れる可能性が出てきている」。
今、大手のメディアはこのアル・ダビ団長の記者会見の内容を無視して報じていない。だから、大手メディアは駄目だ、と言うのだ。監視団がシリアに入るまでは大騒ぎしたくせに、監視団の報告内容が、彼らの目論見、推測、期待と異なっていると、途端にこの「無視」という汚いやり方だ。NHK もその他の大手メディアも猛省せよ、と言いたい。
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●アラブ連盟監視団長:シリアでは武装テロリストが公共施設を襲撃
http://www.sana.sy/eng/337/2012/01/23/396023.htm
【1月25日 SANA】
アラブ連盟監視団長のモハマド・アル・ダビ中将は、シリアでは武装テロリストらが政府の施設を襲撃しており、そのため政府の保安部隊が応戦を余儀なくされている、と主張した。
23日カイロで行われた記者会見で、アル・ダビ中将は多くのテロリストの爆弾襲撃がイドレブ市の政府の施設に対して行われているが、これは全く受け入れることのできないことであり、軍・民間のバス、石油・ガスパイプライン、燃料タンク、橋、発電所、高圧線用鉄塔、などが襲撃の標的にされている、またダマスカス郊外でも爆弾事件が起きていると語った。
シリア政府は協力的であり、道路で我々監視団を保護してくれていることを強調し、更に政府は我々監視団への干渉はせず、また同伴もしていない、と語った。
アル・ダビ中将は、シリア政府は都市から軍を撤退させ、戦車や航空機その他は出動していないこと、メディアの信頼性に疑問が出てきていること、いくつかのメディアは監視団の扱いに厳しいこと、公表されたことが監視団の業務に影響を与えることは全く無いこと、監視団は見たことを叙述し、目撃した事実を描写する、監視団は推測、分析、個人的考え・意見に頼ることはしなかった、と語った。
彼は、暴力沙汰は監視団が到着してから徐々に減少している、また監視団は抗議運動の間、緊張を和らげる面で支援した、抗議運動に対する攻撃は起きなかった、と指摘した。
アル・ダビ中将は、反対派の中のある者たちは、拘留されている者たちの数に関して異なる数字を監視団に与えていたと語った。監視団はこういった数字は一般的推測で、正確ではないことを知った、と語った。そして、シリア政府は監視団に対して、特赦の判決前に4035名の逮捕者らが釈放され、釈放された者たちの数が合計7614名になった、と語った。更に監視団は、2316名ほどの者たちが軍事裁判で釈放され、2239名が報告書が書かれた後に釈放されることになっている、と語った。
中将は、シリア政府は147名の大手のマス・メディアのジャーナリストの入国を認め、監視団はシリア政府とジャーナリストのビザ期限の延長を話し合い、シリア政府はこれに同意し延長措置を取り、シリア入国を希望するメディアのエージェンシーに入国許可を与える姿勢を示した、と指摘した。
アル・ダビ中将は、監視団は政治的な意見を発表するという使命は与えられていないことを強調しながら、その任務内容はプロトコルの実施をモニターし、監督することであり、調査をすることにあるのではないという事実にも拘らず、いくつかのマスメディアは監視団の事を厳しく批判し、監視団は失敗だと非難していたと語った。
彼は、マスメディアは現地にいるのであるから、事実に依拠するよう要請した。
報告書は彼が発行したものではなく、むしろそれは全ての監視団メンバーが提出した内容を基礎として作成されたものだ、と語った。
「いくつかのアラブのテレビ局と機関は、彼らが望む内容を書かないと言って監視団に対する攻撃をしていた」と付け加えた。
アル・ダビ中将は、監視団はシリアでの任務遂行期間中に、国民的対話を始めるよう督促する必要がある、と強調した。それは、監視団の存在が好ましい結果に導くだろうと考えられるからだ、と述べた。
彼はまた監視団は多くの間違った報告を受け取ったが、監視団メンバーが安全であり彼らの任務遂行が妨害されていないことを確認しながら、立ち去る前に情報の出所を確認することを通してそれらを排除した、と語った。
オブザーバーらの何人かの声明について、アル・ダビ中将はファヒム・アル・アトラシ・オブザーバーはまだ監視団と共にあり、彼は声明は発表しておらず、報道されたものは事実ではないこと、またアンワール・マレクにおいては、病気であったため、外出したのはたったの1回だけだったということで、彼はホテルに残留している。ただし残留は監視団の任務とは関係ない、個人的なものだと彼が言った、ということを指摘した。
アル・ダビ中将に対する何人かの疑念については、彼は、「私は自分を守らねばならないお尋ね者ではないので、メディアで言われた事柄について語ろうとは思わない」と語った。
反対派の非難について、アル・ダビ中将は、反対派の主張や彼らの幻滅に回答することは、彼の義務の範疇にはないことであり、自分には全く関係ないことだ、と語った。PR -
「本澤二郎の日本の風景」から転載。
転載する理由はこれからの中国経済の行方が日本の政治経済に大きな影響を及ぼすと見ているからである。
私は中国に対して好意的な文章を書くことが多いが、もちろん中国にも無数の欠点や腐敗はあるだろう。だが、全体的に見れば、これからの世界経済を牽引するのは中国であり、さらに10年後にはロシア経済が重要になってくるというのが私の見通しだ。
その中国経済の現状が、下記記事である程度分かるようだから転載した。
すなわち、これまでの中国経済の発展は労働者の低賃金、すなわち労働分配率の低さが原動力だった。しかし、これからはその労働分配率を上げていかないと、国民の不満が爆発する可能性がある。したがって、中国経済はこれまでのような低賃金労働中心から脱皮していくことになるだろう。
だが、すでに中国は「世界の工場」なのである。その有利さを過小評価している人間があまりに多い。これはたとえば以前に書いた、アフリカへの電機製品の浸透状況で、中国製品が他を圧倒していることなどで分かるはずだ。日本は技術で負けたのではなく、マーケティングの誤り、つまり購買動向の読み違いで中国や韓国に負けているのである。要するに電機業界の経営者が馬鹿ぞろいだったということだ。おそらく、自動車産業でも同じ轍を踏むことになるだろう。
もちろん、自らの手で新しい技術を開発する能力に関しては、中国は、現在はまだまだだろうが、その面でも近いうちに先進国に追いつきそうな気がする。
というわけで、若い人間は、これからは中国語でも勉強しておくことである。幸い、日本人は漢文を知っているから、その応用で現代中国語も比較的早く覚えることができるはずである。若者が、漢文など死んだ言葉だと考えていると、未来に生き残れないだろう。
(以下引用)
<富士総研の中国経済見通し>
可(木ヘンがつく)隆という富士総研主席研究員の「中国経済見通し」(1月16日、日本記者クラブ)を聞いた。彼は中国経済の強さを2点指摘した。「欧米の信用危機の背景は貯蓄がないことだが、中国の貯蓄率は国と家計を合わせると52%。これが投資を支えている」「欧米は実体経済がボロボロ。しかし、中国は強い」と。
日本では中国政府の悪口をいう中国人は、右派メディアが重用して有名人になれるようだが、彼もその一人のようだ。しかし、中国の経済の強さは、日欧米に比較すると、確かに上記の2点で圧倒している。
<課題はバブルとインフレ>
リスク・課題は「沢山ある」とも。筆者でも理解できる。何よりも住宅バブルに注目するのだが、現在のところ「価格が下がっている。3~10%の低下でバブルは少し落ち着いている」「しかし、庶民向けのアパートは下がっていない。需要は固い」と分析した。
理由は中国政府による昨年12月と今年1月微調整を実施したためだという。政治的要素もからむ。「胡錦濤主席・温家宝首相の引退花道をつくる」というのだ。「3月20日からの全人代で景気刺激策をとる。その先に春になる、と中国経済人は見ている」とも紹介した。
要するに、彼は3月ごろから内需が出てくる、と予想した。「2012年の輸出は落ち込むが、そんなに心配はない」とも。影響は高級な製品に出るが、クリスマス商戦に見られるように、そうでないものは落ちない」からである。
このほか地方政府が年金生活者に10%アップ、春先から全世帯の所得が増大する。日本と逆である。さらに労働分配率を引き上げる。これについて「中国の分配率はアメリカの70%、日本60%に対して40%と低い。中国は社会主義といえない」と決めつけた。頷くほかない。
「労働組合活動を認めるべきだ」との正論を導く。
<問題は物流の不透明>
中国の工業製品の値段は下がっている。車や家電製品はデフレ。ところが食品の値段が上がっている。冬場は季節的要因がある。それに資材の値上がりによるコストアップ、さらに「物流の不透明さが関係している」と指摘した。
物流レベルでのピンハネが大々的に行われ、これが食品値上げの元凶というのである。さすがは中国人の研究者だ。筆者は初めて知った。生産者の生産意欲を疎外させる原因でもある。
<46人の愛人と90億ドル資産>
中国の中期的リスクにも言及した。それは世界的な現象ともいえるが、格差の異常な拡大である。権力の1極集中が、より格差を拡大させる。腐敗だ。
「24歳まで南京で生活、88年に日本に来た。当時の国有企業の労働者と工場長の生活は大差なかった。30年を経て一変している」
「問題になった鉄道大臣はスイスの銀行に28億ドルも預金していた。また山東省副知事は90億ドル、家族全員アメリカに移住させ、自分は愛人を46人もかこっていた」
腐敗は、東京・インド・ロシアいたるところにはびこっている。脱税天国は各国とも共通といっていい。暴利をケイマン諸島などに隠匿している。現在、アメリカの共和党大統領候補の一人であるロムニーも、利益の一部をここに隠匿していることが発覚、批判を浴びている。
とはいえ中国の腐敗の金額はすさまじい。労働分配率の低さと労働組合の活動停止が、余計に腐敗を増大させる要因であると指摘した。説得力がある。「昔は人民公社が存在した。いま日本のような農協がないのも問題」という。
<格差拡大と税制改革>
格差の拡大の背景には、税制にも問題がある。富裕・特権層に有利な税制の存在は、どうやら間違いないだろう。「金持ちに財産が集中する税制」にも格差要因が潜んでいるからだ。
これに手をつけないと社会混乱を招くことになろう。従来は警察と軍隊で抑え込むという思考が支配層に強かったようだが、もはやインターネット社会はそれを不可能にしている。このことを党も政府も認識、早急な税制の抜本改革を推進すべきだろう。
問題は、腐敗官僚がスイスやケイマン島に資産を隠匿することに、どう対応するのか。特別の査察官制度を導入すればいい。もっとも、買収されるような査察官では意味はないが。これは日本も検討すべきだろう。東電OBの資産チェックも求められているのだから。
隠匿預金をチェックする国際機関の創設も急務かもしれない。そうでないと、不正腐敗に怒る若者の反乱が世界各地で多発することになろう。
<構造的課題>
勇敢な中国人エコノミストは、中国の構造的な課題にも踏み込んだ。彼によると「社会主義をいいながら、市場経済を作った」ことに起因しているという。
結論を言うと、それは「信用欠如の経済」ということになる。身近な例で説明した。「店で買い物をする。100元札を客が支払うと、経理担当者は札が本物かどうかをまず確かめる。一番信用のある紙幣が信用されていない社会」というのだ。
筆者は何度もこうした経験をしている。いつも不思議に思っていた。偽札が横行している中国なのか?彼の説明で少し納得できた。さらに教育にも批判の矛先を向けた。宗教政策にも。そこまで突っ込まれると、正直なところ、ついてはいけないのだが。この世に完璧なものはないのだから。
資本主義も共産主義も、ある意味では破綻している。双方のいいところを拝借するしかないのではないか。
<共青団が台頭>
彼は広東省の経済顧問だという。その関係で中国の権力機構の変動を察知することが出来るようだ。それは人事面に現れるのだが、江沢民派の衰退と共青団の台頭がみられるというのだ。
静かな権力の移行は、恐らく本当だろう。胡錦濤の時代は、習近平時代になっても変わらない。地方に台頭した共産主義青年団に包囲されている北京、という構図なのだ。問題は彼らが腐敗しなければ、格差解消に向けた一大改革に踏み切るだろうと予想したい。
今年後半に古希を迎える胡錦濤は若い。彼の意図する政治・経済改革は、今年から地方から本格化するのではないか、そんな予測を抱かせるトレンドである。
「明るい上海から暗い東京に戻ったばかり」という富士総研の中国人エコノミストの、祖国愛に燃える中国経済分析は大いに参考になった。
2012年1月22日記 -
「ちきゅう座」掲載の、童子丸開氏によるジェームズ・ペトラスの論文の一部を転載する。
現代が新たな帝国主義、というより米国という巨大帝国と、それに追随するEU諸国という一国帝国主義の時代であることはこれまで何度も言ってきたが、米国が自分にとって邪魔な国を倒してきた卑劣なやり方(まあ、戦争や謀略に正々堂々などというのもナンセンスではあるが)を下記論文は明確に描いている。
つまり、「草の根民主主義」の利用である。これまで共産主義国家やイスラム諸国が倒されてきたやり方は、みな、その国内から「草の根民主主義」の声が上がり(もちろんCIAが背後にいる)、それに呼応して「自由主義」国家が軍事的支援をして「独裁国家」を倒すという図式であった。
今でもそういう表向きの図式を信じているおめでたい人間が庶民の中には無数にいるだろう。だが、そろそろ人々も目覚めてもいい頃ではないか。真の敵は外国にではなく、米国内にいると知った民衆の「戦う者の声」(ミュージカル『レ・ミゼラブル』「民衆の歌が聞こえるか」より)が聞こえる日が近いような気が私にはしている。
(以下引用)
帝国の広報官たちは、ライバルたちの実際のあるいは捏造された暴虐さを発表する。そして植民地化の被害者たちの苦境を強調する。企業エリートと強固な軍事主義者たちは、資産を保護しあるいは戦略的な資源を手に入れるために軍事行動を要求し、人道主義者や進歩的な人々は「人道に対する犯罪」を非難してジェノサイドの被害者を救うための「断固たる措置を行う」ことを呼びかける。左翼のグループがこの合唱に加わって、その抽象的なイデオロギーにぴったりの被害者の集団を見つけ出し、「人々が自らを解放するために武装させよ」(ママ)と帝国権力に懇願する。帝国主義戦争への道徳的な支援と社会的な体面のお飾りを借りることによって、そして「被害者を救うための戦争」というプロパガンダを丸呑みすることによって、進歩主義者たちは「愚者の反帝国主義」の典型になる。「反帝国主義」の土台に立った広範な大衆的支持を確保したときに、帝国主義権力者たちは、正義のためにという道徳的な熱狂に盛り立てられて、戦争を遂行するために安心して国民の命と公共の財産を犠牲にできるのだ。血みどろの戦いが続き戦死者が増大し国民が戦争とその犠牲を心配するようなときになると、進歩的そして左翼的な熱狂は沈黙に変わり、あるいはもっと悪くすると、「戦争の性質が変わった」とか「これは我々が考えていたような戦争ではない・・・」などといった主張をしながら道徳的な偽善へと変化するのである(3) 。あたかも戦争実施者たちが前もって、どのようにどうして帝国主義戦争を行うべきかを、進歩主義者や左翼と相談していたかのように!
現代という時代では、帝国による「反帝国主義戦争」と攻撃が、十分な資金を得た「草の根運動」、いわゆる「非政府組織」によって幅広く支持されそそのかされるようになった。それらは帝国主義的な攻撃を「招く」ことができる大衆運動を起こすために行動する(4) 。
過去40年以上にわたって米国帝国主義は少なくとも24の「草の根」運動を扇動してきたのだが(5) 、それらは、民主的な政府を破壊し、集団主義的な福祉国家を破滅させ、標的とされた国々の経済に大きな損害を与えてきたのだ。
チリでは民主的に選ばれたサルバドール・アジェンデ政府の下で1972年から73年を通して、CIAが資金を与えAFL-CIO(アメリカ労働総同盟・産業別組合会議)を通した巨大な支援によって、私営の運輸業者たちに物品とサービスの流れを止めるようにさせた。彼らはまた、銅の産出と輸出を止めるために(エル・テニエンテ鉱山で)銅鉱山労働組合の部門によるストライキに資金を与え、そしてついにクーデターにまで至らしめた(6) 。軍が政権を握った後、多くの「草の根」キリスト教民主主義同盟の役員たちが、選挙で選ばれた左翼の組合活動者へのパージに参加した。言うまでも無いことだが、運輸業者と銅鉱山労働者たちは直ちにストライキをやめてその要求を引き下げ、結局のところあらゆる交渉権を失ったのである!
1980年代に、CIAはバチカンの経路をとおしてポーランドの「連帯」を支援するために何百万ドルも送金した。そしてグダニスク造船所の労働者のリーダーであるレフ・ワレサを英雄にしたのだが、彼は共産主義政権を転覆させるためのゼネストの先頭に立った(7) 。共産主義政権が倒されると同時に保障された雇用と社会保障と労働組合組織もまた消えてしまった。ネオリベラル政権はグダニスクの労働者を50%に減らし終にはそこを閉鎖してしまい、全部の労働者を解雇したのである。ワレサは豪勢な大統領年金付きで退職し、一方でかつての彼の同僚は路上をさまよい、そして新たな「独立」ポーランドの支配者たちはアフガニスタンやイラクでの帝国主義戦争のためにNATOに軍事基地と軍需用品を提供したのである。
2002年にホワイトハウスとCIAとAFL-CIO、そして複数のNGOが、ベネズエラの軍と産業界と労働組合と官僚が率いる「草の根」クーデターを支援して、民主的に選出された大統領チャベスを追い落とした(8) 。48時間のうちに、都市の貧困階層による100万人の強力な自然発生的な草の根の運動が、軍隊内の護憲勢力を後ろ盾にして、米国をバックにする独裁者を打ち破りチャベスを権力の座に戻した。続いて石油産業の重役たちがロックアウトを命じたのだが、それは米国に資金を与えられた多くのNGOの支持を得たものだった。彼らは労働者たちが石油産業を奪い取ることで打ち倒された。この不成功に終わったクーデターとロックアウトはベネズエラの経済に何十億ドルもの損失を与え、GNPが2桁も下降する原因を作った。
米国は「草の根」武装イスラム聖戦主義者を支援してボスニアを「解放」し、「草の根」テロリストであるコソボ解放軍に武器を与えてユーゴスラビアを解体した(9)。米国がベオグラードを爆撃し経済を破壊してそれを「ジェノサイドへの返答だ」と主張したときに、ほとんど全ての西側左翼がこれを褒め称えた。コソボの「自由と独立」は、欧州最大の米軍基地を備えた巨大な白人奴隷商人のマーケットとなった(10)。そこは全欧州で外国に移住する割合が最も高いのである。
帝国主義「草の根」戦術は、人道主義的、民主的、そして反帝国主義的レトリック、資金と訓練を与えられる各地のNGOと結びついており、マスメディアによる西側の世論、特に「著名な左翼人士の道徳的な批評」を動員するための大キャンペーンがその権力掌握の背後に付き添っているのである。 -
「In Deep」というブログから転載。「東海アマ」ツィッターで知った記事である。Megauploadというインターネット会社が米当局によって摘発・逮捕されたというニュースについて、これはアメリカの内戦の始まりではないかと見た記事だ。
記事の一部がコピーできなかったので、前半が意味不明かもしれない。まあ、日本で言えば「阿修羅」が強制閉鎖され、管理者たちが逮捕されたようなものと思えばいいだろう。
さて、アメリカの「内戦」とは「政府対国民」の戦いである。それがまずインターネットから始まったと見るか、インターネット上だけで終わると見るか、見方は様々だろう。とにかく、米政府がインターネットを人民支配(情報収集・情報操作)の道具として開発しながら、その操縦に手を焼いているのは確実だ。「アラブの春」ではインターネットを利用してインチキ革命を操作したが、それが米国でも逆に本当に人民側から起こる可能性は十分にある。そこで、インターネット規制に乗り出したわけである。
まあ、米国で起こることは日本でも起こるのだから、今年中にも日本のインターネット規制が始まる可能性は非常に高い。すでに「2ちゃんねる」の一部が当局の指示で閉鎖されたはずである。
これはインターネットでの自由な発言の「終わりの始まり」か?
(以下引用)
和解点が見いだせない場合は、特に西洋では「戦闘」に入ります。
私が思う「内戦」とはこのことです。
今の時代はサイバー戦は甘く見られないのですよ。
場合によっては、実際の戦争よりも壊滅的な結果を導く可能性があります。
政府から大企業の機能停止から、あるいは、昨年たまに記事にしていた「スタクスネット」( Stuxnet )なども、サイバー戦の象徴的なものです。
過去記事として、
・世界のインフラの終末を加速させるワーム Stuxnet (2010年10月19日)
があります。
今回の Megaupload のニュースをきいて、「なるほど、これが2012年か・・・」と正直思いました。
そして、これは Good News ではなく、強烈な Bad News です。
今回は、このニュースを聞いて私と同じような感想を持ったアメリカ人のブログをご紹介します。
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WAR! U.S. Shut Down Megaupload, Raid Addresses in 9 Countries, Hacktivists Go On Revenge Spree
Liberty Confidential 2012.01.19
戦争が始まった! Megaupload が閉鎖され、世界9カ国で捜査令状が発行された。そして、ハッカーたちは復讐を誓っている
今日はいったい何という日だったんだ。
こんなに唐突に予想外の出来事が次から次へと起こるなんて。
そして、私だけではなく、多くの人たちが、まさに「これが始まりだ」ということに気づいていると思う。ニュースの要点は各メディアを参照してほしいが、 Megaupload の創業者は、ニュージーランドのオークランドで逮捕された。司法省と FBI が9ヶ国で捜査令状を発行した。これは、全世界の警察機構を組織化したことを意味する。
当局側は Megaupload が犯罪的なおこないをしている企業だとするが、Megaupload の筆頭弁護士は、これは民間の問題であり、米国政府はやり過ぎだと言う。
一方で、ニューヨークの著作権担当の弁護士のスティーブン・T・シェルトンは、「これは、まさに始まりだ」と語る。
その後、すぐにハッカー集団アノニマス(Anonymous)は、強烈な DDoD 攻撃(サイトをダウンさせる攻撃のひとつ)をおこない、すばやい報復活動を開始している。
アノニマスによって攻撃されたサイトは現在以下の通り。
・アメリカ司法省
・アメリカレコード協会( RIAA )
・米国ユニバーサルミュージック
・アメリカ映画協会( MPAA )
・アメリカ著作権局(政府組織)
・EMI
・FBI
・フランス著作権当局( HADOPI )
その攻撃の際にアノニマスは、それらのサイトからアメリカ著作権局などを含めた様々な個人情報を入手し、ウェブサイトで公開した。
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(訳者注) 衝撃的なニュースでしたので、あまり調べずに書いていますが、今後の動き方次第では、「インターネットの世界が一変してしまう可能性」さえありますので、いろいろな人が注目している件だと思います。
これが増長していくと、場合によっては、 YouTube も(事実上)消える可能性があります。少し前まで想像もしなかった、「インターネットの死」が少し現実味を帯びています。ラインがあっても、「中身」がなければ、インターネットには意味がありません。
どうなりますかね。
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「スロウ忍ブログ」に面白い記事があったので転載する。
長いので、途中を省略して掲載するが、趣旨はこれで十分に分かるだろう。
こういうように自分の過去の発言が自分に跳ね返ってくるのを「ブーメラン」と言うようだが、慣用句にも「天に唾する」という言葉がある。まあ、口先人間の多いのが政治家だが、自分が過去にどんなことを言ったのか覚えておいてほしいものである。
「詐欺師になるには良い記憶力が必要だ」という言葉もある。大人しい日本人(我が国民と書いたらさすがにブログネーム上からはばかりがある)もさすがにこういう人間が総理であることは許さないだろう。
(以下引用)
野田首相は現在、自民党の谷垣禎一総裁らから、民主党のマニフェストに書いていない消費税増税を実施しようとしている、として批判を浴びている。
これに対し、野田首相は1月6日、マスコミ主催の新年互例会のあいさつで、谷垣氏を前にして「マニフェストに書いてあることをやるのもけしからん、書いてないことをやるのもけしからんと言われたら何もできない」と反論した。
しかし、野田首相自身がかつて、「書いてないことをやるのはけしからん」という趣旨の演説を行っていたわけだ。
■「4年間は消費税を上げない」発言に賛同していた
該当する演説動画は複数ある。大阪府内の同じ選挙区で複数回、場所をかえて演説したようで、それぞれ別の動画として投稿されている。
交差点の角付近で演説する動画をみると、背広姿の野田氏は時折右手を振り上げながら熱く語っている。マニフェストについて、
jiji6254 さんが 2012/01/07 にアップロード
マニフェスト、イギリスで始まりました。
ルールがあるんです。
書いてあることは命懸けで実行する。
書いてないことはやらないんです。
それがルールです。
書いてないことを平気でやる。
これっておかしいと思いませんか。
書いてあったことは四年間何にもやらないで、
書いてないことは平気でやる。
それはマニフェストを語る資格がないと、
いうふうにぜひみなさん思っていただきたいと思います。
その一丁目一番地、税金の無駄遣いは許さないということです。
天下りを許さない、渡りは許さない。
それを、徹底していきたいと思います。
消費税1%分は、二兆五千億円です。
十二兆六千億円ということは、消費税5%ということです。
消費税5%分のみなさんの税金に、天下り法人がぶら下がってる。
シロアリがたかってるんです。
それなのに、シロアリ退治しないで、今度は消費税引き上げるんですか?
消費税の税収が二十兆円になるなら、またシロアリがたかるかもしれません。
鳩山さんが四年間消費税を引き上げないといったのは、そこなんです。
シロアリを退治して、天下り法人をなくして、天下りをなくす。
そこから始めなければ、消費税を引き上げる話はおかしいんです。
徹底して税金の無駄遣いをなくしていく。
それが民主党の考え方です。 -
最近、ブログの更新が途絶えがちだが、(今確認したらそうでもなかった。これは並行的にやっている他のブログとの混同だった。頭がぼけ始めたか?)特に書くほどのニュースが無いから書かないだけである。べつに毎日更新を自己義務化しているブログでもないので、それでいいだろうという、これは自分の怠け心への言い訳。
まあ、そうは言っても、イラン戦争の気配だとか、TPP問題の行方だとか、進行中の問題はいろいろあるのだが、それらについても言いたいことはこれまで言ってきたので、今更付け加えることもないのである。
やはり、これは気力が少々低下してきたのかもしれない。年かな?
下記記事は「ちきゅう座」の孫埼亨ツィッターからの転載。
原発60年期限については、ニュースを知った時にすぐ書こうと思ったまま忘れていた。どんな設備でも60年も使えば老朽化して危ないに決まっている。しかもそれが毎日何千度だか何万度だかの高温にさらされている設備なのである。20年程度でもガタが来るだろう。実際、小さい事故は無数に起こっており、それを隠しながらこれまでやってきたのである。
TPPについても、日本人の運命がインディアンの運命と比較されているのは的を射ている。(よく雑誌やブログで見る「的を得ている」は間違い。これは「当を得た」からの類推による誤りだろう。)
「いいインディアンとは死んだインディアンだけだ」という白人の言葉があるが、そのうち我々は「いい白人とは死んだ白人だけだ」と言わねばならなくなるはずだ。と言っても、私は個々の白人に対する偏見は無いと、一応は断っておく。身近な外国人のほとんどは善良なのであるが、世界支配層の白人が問題なのである。
このまま行けば、22世紀の日本の人口は5000万人程度で、しかもその半数は外国からの移民になるだろう。それがグローバリストの望む未来なのかねえ。
まあ、俺にはどうでもいいことだがネ。と井口博士風。
(以下引用)
原発運転、最長で60年
原発:原発でなくったって60年も施設が安全に持つか!どこまでいいかげんな規則を作れば気が済む。世論誤魔化しだけ。17日読売「原発運転、最長で60年…例外延長1回20年」「「原発運転を原則40年内の規制を巡り、政府は、例外1回最長で20年延長を認めるとする規定を盛り込む方針」
1月17日
TPP 米国インディアンの運命
TPP:外務OBが紹介。「米国インディアンの運命。殖民当初は推定2百万人。20世紀当初24万人。この中チュロキー族は広かった領域を譲る条約を次々と結ばされ文明開化路線。滅ぶ道へ」。この伝統見れば米韓FTAで搾取一方でも米国何等胸痛まない。異人種は搾取の対象。TPPで次は日本です。
1月17日
「日本には鎖国の壁の中に宝物を隠匿する権利はない」そうです
TPP:外務OBが紹介:ペリーの日本遠征頃、創刊直後のNYタイムズ「日本には鎖国の壁の中に宝物を隠匿する権利はない」。そうです。日本の冨は日本人だけのものではない。隠匿されるべきでない。我々米国人にも利用の権利がある。これがTPPの精神。ペリー時代と見事な一貫性
1月17日 -
日本の自殺者数が14年連続で3万人を超えているという話だが、実はそれどころではない、という説がある。
「主夫ブログ」というブログからの転載だが、その中に加賀乙彦の「不幸な国の幸福論」の引用があり、その中に驚愕の事実が書かれているという。
要するに、自殺認定には要件があって、そのために自殺認定されない変死者が無数にいるのだが、実はその中のかなりの割合が自殺だろうということだ。変死者(死因不明者)の半数だけでも自殺と考えると(逆に、その半分が迷宮入りの他殺だとする方がもっと怖い。まあ、独居者の病死、孤独死というのもあるから、そちらが半数だろう。)年間7万人の自殺者がその中に含まれ、認定された自殺者と合わせると年間10万人の自殺者がいることになる。
つまり、地方小都市くらいの人口が毎年自殺で消えているのである。
これは恐るべき事態ではないだろうか。
で、自殺者が自殺する理由は、ほとんどが経済問題だと私は考えている。健康問題で自殺したり、鬱病などで自殺したりするのも、もともとは経済問題に起因しているはずだ。
で、日本社会に貧困が蔓延したのは小泉改革以来であるから、小泉は日本歴史始まって以来の大量殺人者である、という結論になる。
まるで風が吹くと桶屋が儲かるみたいな因果論だが、しかしこの因果関係はそれほど的外れではないと思う。小泉・竹中コンビこそは史上最大、最凶悪の犯罪者なのである。
(以下引用)
去年、ビジネス書ばかり読んでたので、今年は哲学とか宗教とかの本をたくさん読みたいと思って先日、この本を読んでました。
不幸な国の幸福論 (集英社新書 522C)
読み進めているうちに驚愕した部分がありました。引用します。
『年間3万人どころか実際には10万人が自殺しているという説もある。病院以外の場所で医師に看取られず不慮の死を迎えると、全て変死扱いになるのはご存じでしょう。WHOは、変死者のおよそ半数が自殺だと述べています。そのため、変死者の半数を自殺統計に加えている国が多いのですが、日本はそうではありません。
わが国では変死者数も90年代後半から急増しており、ここ数年は年間14~15万人で推移している。諸外国のようにその半分を自殺に含めれば、自殺率世界一のリトアニアをも軽く抜き去ってしまいます。 』
って、・・・・・ムチャクチャじゃないですか、この国の数字は!!
いろんなブログを見てると、日本の死因の統計って、かなりいい加減なようですね。
⇒日本の死因統計のいいかげんさ -
政治と経済は我々の生活の基盤なのだが、それに無関心な人間があまりに多いのは驚異的ですらある。今にも割れかかっている氷の上で呑気に飲み食いし、毎日を過ごしているというイメージだ。
もちろん、何の力も無い庶民が政治や経済を学んで語って何になる、と冷笑する向きもあるわけだが、そういう姿勢こそが政治や経済をどんどん悪化させてきたのではないか?
庶民の一人ひとりが及ばずながらも政治や経済に真剣に向かい合うことから真の民主主義と、一般庶民が幸福になる新しい経済システムが生まれるのではないだろうか。
で、新しい経済システムが今求められているわけだが、それを私は「制限付き資本主義」「制限付き自由主義」であると見ているわけである。
もともと「無制限の自由」とはナンセンスな思想である。真に自由ならば「何をしても許される」わけだから、法も道徳も存在しない社会になるしかない。
それが「新自由主義」がもたらす社会なのである。
人々はやっとその事に気づきはじめている。
社会システムとは本来自由の制限なのである。したがって、社会全体の秩序は個人の恣意的な自由に優先する。法も道徳もそれである。その秩序をすべて取り払い、「自由な企業活動」を許せば、力あるものが無力なものを虐げ、奪い尽くす弱肉強食のジャングルになるしかない。
それが「新自由主義」の目指す社会である。
私は資本主義自体は否定はしない。しかし、資本主義が欲望の肯定を発展エンジンとする社会システムである以上、それを放置すると怪物化すると考えている。政府の役目、そして国民の役目はそれを監視し、操縦することにある。
下の二つの記事はどちらも「阿修羅」からの引用である。
引用1では資本主義の牙城であるフィナンシャルタイムズが、社会主義(あるいは共産主義)の牙城である赤旗と同じように資本主義の現状について否定的な見解を述べているわけだ。
引用2は日刊ゲンダイ掲載の記事のようだが、「引用1」より具体的に資本主義がどう行き詰っているかを述べている。新自由主義は値段がつかないものを切り捨ててきた、というのは明確な分析であり、それが世界中にはびこる貧困と格差の原因だろう。今、それをどう是正していくかが世界的な課題なのである。
それには社会システムの根本的変更以外は真に有効的な解決策は無い、というのが私の考えだ。
(引用1)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2012-01-16/2012011606_01_1.html
「しんぶん赤旗」 2012年1月16日(月)
「危機にある資本主義」/英国主要経済紙がシリーズ企画/格差拡大・高失業率…揺らぐ信頼
英国の主要経済紙フィナンシャル・タイムズが1月9日付から、「危機にある資本主義」と題したシリーズ企画を開始し、格差が広がり、高失業率、金融危機が続くもとで、資本主義への信頼が揺らいでいることを指摘しています。
フィナンシャル・タイムズは世界中に読者を持つ国際的有力紙。同紙が個々の資本主義国の経済、金融戦略への言及だけでなく、資本主義そのものの「危機」を取り上げることは極めて異例です。
「5年前ならフィナンシャル・タイムズがこのような企画をすることなど考えられなかった」
シリーズ開始日に寄せた論評で、こう述べたのは、元米財務長官でハーバード大学学長も務めたローレンス・サマーズ氏。資本主義の牙城と言われた米国で、資本主義を肯定的に考えていない人が40%に達していることを指摘しています。
その背景について同氏は「不況の広がりと異常なほどの高失業率のもと、資本主義が雇用創出と中間層の生活水準向上に有効なのかという疑問が持ち上がっている」と分析しています。
同紙コラムニストのジョン・プレンダー氏は、昨年秋から欧米で広がった格差是正を求める「オキュパイ(占拠)」運動の広がりを念頭に置きながら、「強欲な銀行家、過剰なほど高収入の企業経営者、活力のない景気、高率なまま張り付いた失業率…。これらは街頭での抗議行動を引き起こし、発達した国で資本主義への不満を引き起こす原因となっている」と指摘。米国での最高経営責任者(CEO)と一般労働者との所得格差が、1965年の24倍から、2000年には299倍、10年には325倍へと跳ね上がり、格差拡大が無視できない状態になっていることを挙げています。
シリーズの執筆にあたっているのは、同紙のコラムニストや世界各地の国際金融・政治のリーダーたちです。
マレーシアで20年余りにわたって首相を務めたマハティール・モハマド氏は12日付で、かつて欧州資本主義諸国の工業製品は世界を席巻したが、第2次大戦後の日本の台頭に続き、今では韓国、中国などからの製品輸出が増えていると指摘。「欧州諸国は、急速にその市場を失っている。欧州中心主義を改めなければならない」と主張しています。
展開されている議論の中には、資本主義がもたらす弊害を認めつつも、「危機は資本主義そのものに対する告発ではない。いかに政策運営をするのか、改善方向を見いだすべきだ」(11日付、コラムニスト、ビクラム・パンディット氏)など、資本主義存続のために政策の見直しが必要との主張もあります。
同紙は、このシリーズを2週間は続けると予告しています。
(引用2)
ユーロ崩壊で世界はどうなる!? 資本主義が行き詰まってもいいじゃないか
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-4775.html
2012/1/16 日刊ゲンダイ
経済学者・中谷巌氏インタビュー
経済学者の中谷巌氏(写真/現・三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長)が今週、新著を出す。タイトルはズバリ、「資本主義以後の世界」(徳間書店)だ。ユーロ崩壊が決定的になりつつある今、多くの人が知りたいのがこのテーマだ。資本主義はどうなり、その後、何が起こるのか。中谷氏に聞いてみた。
「西洋が主導してきた資本主義は完全に壁にぶち当たりましたね。日本は20年前から停滞していますが、今後、米国もユーロも失われた20年に突入する。フロンティアが完全に消滅したからです」
コロンブスの新大陸発見以降、西洋は自分たち以外の大陸を征服し、そこから富を得ることで資本主義を発展させてきた。アフリカ、オセアニア、インド。もちろん、日本もそれに入る。主役は2つの大戦で無傷だった米国が担った。しかし、そういう意味での地理的フロンティアはもうなくなってしまったのである。
「そこで米国はグローバル金融市場に目をつけた。世界の覇権国が自分たちのものづくりがうまくいかなくなると、金融立国を目指すのは必然です。通貨機軸国としての立場を利用できるからです。英国はシティーをつくり、米国もそれに倣った。日本には猛烈な構造改革を要求し、閉鎖的な市場慣行を潰しにかかった。そうやってかなりの利益を上げたけれど、リーマン・ショックで、自粛せざるを得なくなった。いい加減なことをやってきたのが世界に露見してしまったからです。
地理的フロンティアもない、金融もダメ。それでは、どこにフロンティアが残っているのか」
こう問いかける中谷氏は、その副作用を列挙した。
◆もともと成長を続けることに無理がある
「資本主義国に余裕があれば、寛大に所得再分配ができるが、それができない。限界はアチコチに露呈しています。99%対1%という格差の拡大、それによる社会の不安定化。環境破壊に対してもCOPは何も決められない。欧米も日本も財政赤字を抱えて身動きが取れない。金融政策も限界で、FRBは6000億ドルもの国債を引き受けたが景気回復どころか、流動性を確保するのが精いっぱいです。みんなが使えるものをすべて使い切ってしまったのです」
資本主義とは、資本家がなんとしても毎年、プラス成長して増殖することを義務付けられているシステムだ。それが止まるとどうなるのか。
「自転車が止まるように倒れてしまうと多くの人が信じているが、そうなのでしょうか。コストが安ければ、使用済み核燃料を処理できないのに原発をつくってしまうのが資本主義です。新自由主義者は何事もマーケットで解決できると考え、その思想はマーケットで値段がつかないものの切り捨てにつながった。文化であり、共同体であり、環境であり、高齢者です。それでも経済成長を続けなければいけないのか。人類学者の中沢新一氏は『日本の大転換』という著書の中で『原子力と資本主義は同じだ。いったん暴れだすと収拾がつかない。健全な人間社会の形成において異物だ』と書いているが、面白い見方だと思います。それに、資本主義における資本とは異星人のようにやってきて、ポンと工場をつくり、都合が悪くなるとどこかへ行っちゃう。もともと、その土地、生活圏には馴染まないものなのです。今後は自己増殖を求めるだけでは人類社会はうまくいかない。文明、発想の転換が必要なのに、儲け話ばかり考えている人々やメディアは耳を貸そうとしない。そこも問題だと思います」
資本主義の崩壊は必然として、それは悪いことではないかもしれない。その後にどんな社会を築いていくかだ。 -
「Peace Philosophy Center」という、科学者有志が中心であるらしいホームページから転載。直接には「東海アマ」ツィッターの記事で知った。
まあ、福島原発事故は収束することも終息することもないだろう。つまり我々はこの放射能という毒気を延々と吐き出す怪獣と永遠に同居していくしかないのである。それが原子力の宿命だからだ。原子力施設そのものが、稼働し始めると同時に核廃棄物になるということである。
フレドリック・ブラウンの短編小説にこういうのがある。
原爆を研究中の科学者の家を訪れた正体不明の男が、その研究をやめるようにその科学者に求め、科学者はそれを拒否するが、男が帰った後、その科学者は自分の幼い息子がいつの間にかピストルをおもちゃにして遊んでいることに気が付いてぞっとしながらそのピストルを取り上げる。そして叫ぶのである。「幼い子供にこんな危険なものを持たせるなんて、あいつはキチガイか!」
まあ、うろ覚えで書いているので、中心の人物が原子力科学者だったかどうか確かではないが、似たような「危険技術」開発者の話である。
科学者は真理を追究しさえすればいいのであり、発見された事実がどう利用されようが責任は無い、という考え方もあるが、その新発見や新発明が人類を滅亡させるようなものなら、そうはいかないだろう。
そして、原爆と原発は要するに同じことであり、人類という赤ん坊のおもちゃにはさせられないということだ。
(以下引用)
Wednesday, January 11, 2012
「収束宣言」後原発からまた水漏れ: リットルあたり5億ベクレル!
(1月17日に追記しています。下方参照)
原発事故が「収束」したと野田首相が言って内外で呆れられた福島第一原発では相変わらずトラブルが続いている。今回の水漏れの以下のニュース(下方参照)を見て思ったことは:
• ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1立方センチあたり50万ベクレル。わざわざ立方センチにして小さく見せているが、1リットルにしたら5億ベクレルである。「ストロンチウム90など」と曖昧に書いているが、詳細が必要である。また、セシウムは「微量」とあるが、リットル50億ベクレルある中での「微量」とは一体どれくらいなのだろう。東電はこんなとてつもない汚染水をどれだけ敷地内に抱え込んでいるのだろう。
• 巡回中の社員がたまたま水たまりを見つけたということで、これ以上漏れている可能性があるのではないか。気の遠くなるようなストロンチウム90の濃度の汚染水が海に流れ出ている可能性を、この報道を読んだ人は誰もが思うであろう。
• 凍結用ヒーターが故障して水が凍り装置が壊れるなど、この真冬ではいくらでもあり得ることだ。凍った状態でまた地震があったら機材や配管などがバリバリ壊れてしまうのではないか。このような故障の情報は氷山の一角なのではないか。
• そしてまた心肺停止状態で病院に運ばれた作業員の話が出ている。汚染水処理後の廃棄物というのは、上記のようにリットル何億ベクレルといった、想像を超えた高濃度でそれらを扱う作業員が高い被曝をするのは想像がつく。病人や死人が出るたびに「被曝と関係ない」と言う東電や政府を信用するバカはもういない。本当に、いい加減にしてほしい。「収束宣言」を撤回して、情報を開示してほしい。@PeacePhilosophy
時事
廃塩水タンクから水漏れ=ボルトの緩みか-福島第1原発
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012011000937
東京電力福島第1原発事故で、東電は10日、高濃度汚染水処理後の廃塩水貯蔵タンクから、放射性物質を含む水約10リットルが漏れたと発表した。水はタンク周辺のコンクリート上にたまっており、土壌への浸透はないとしている。
経済産業省原子力安全・保安院は同日、東電に対し、タンク周辺のパトロールの強化と水漏れ原因の究明、再発防止策の策定を指示した。
東電によると、10日午前10時半ごろ、巡回中の同社社員が貯蔵タンク下部のゴム製パッキン付近から水が漏れているのを発見。タンク本体と基礎部分をつなぐボルトを締め付けたところ、午後0時半ごろ水漏れは止まった。
漏れた水には、微量の放射性セシウムのほか、ストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質が1立方センチ当たり50万ベクレル含まれていた。(2012/01/10-20:32
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120110/t10015170831000.html
第一原発 また汚染水漏れ出す
1月10日 19時33分
東京電力福島第一原子力発電所で、汚染水のタンクから、放射性物質を含む水およそ10リットルが、敷地内のコンクリートの上に漏れ出しているのが見つかりました。福島第一原発では先月、汚染水の水漏れが相次ぎ、海に流れ出るなどしたため、国が東京電力を厳重に注意したばかりで、汚染水の管理が依然、課題になっています。
経済産業省の原子力安全・保安院などによりますと、10日午前10時半ごろ、放射性物質の一部を取り除いたあとの汚染水をためているタンクから、水が漏れているのを社員が見つけました。汚染水はタンクの下のほうから漏れ出していて、継ぎ目のボルトを閉めたところ、水漏れは止まりましたが、コンクリートの上におよそ10リットルの水たまりが出来ていたということです。東京電力は、汚染水は敷地の外に漏れ出していないとしています。福島第一原発では先月、汚染水から塩分を取り除く装置で汚染水およそ150リットルが海に流れ出るなど、水漏れが2度起きたため、原子力安全・保安院が東京電力を厳重に注意しました。今回の水漏れで、原子力安全・保安院は、東京電力に原因を究明するとともに、監視を強化するよう、改めて文書で指示しました。政府と東京電力は、先月、福島第一原発の事故の収束を宣言していますが、原子炉の冷却によって発生する汚染水の管理が依然、大きな課題になっています。
共同
http://www.47news.jp/47topics/e/224373.php
東京電力は9日、福島第1原発の汚染水浄化システムの一部で、放射性物質を取り除いた後の処理水11リットルが漏れたと発表した。凍結防止用のヒーターが故障して水が凍り、装置が壊れたのが原因とみられる。
東電によると同日午前10時40分ごろ、作業員が水たまりを発見。装置内のガラス部分が割れて隙間から外に漏れたらしい。気象庁によると、第1原発に近い福島県いわき市の同日の最低気温は氷点下1・3度。
また東電によると同日午後2時20分ごろ、汚染水処理で生じる放射性廃棄物を一時貯蔵する施設の工事中に、60代の男性作業員が体調不良を訴えて心肺停止状態となり病院に搬送された。外傷はなく放射性物質の付着もないという。
(共同通信)
以下、1月17日追記。このような報道があった。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20120117-00000007-jnn-soci
一部海に流出、汚染水濃度は366万倍
TBS系(JNN) 1月17日(火)2時56分配信
去年12月、東京電力・福島第一原発の汚染水処理施設から海に汚染水が流出した問題で、東京電力は漏れた水の放射性物質の濃度は最も高いもので法律で定められた366万倍に上るという分析結果を発表しました。
この問題は去年の12月4日、東京電力・福島第一原発の汚染水処理施設で水漏れが見つかり、放射性ストロンチウムを含む汚染水およそ45トンが漏れたうえ、その一部の150リットルが海に流出したものです。
東京電力が汚染水を分析した結果、ストロンチウム90は法律で定められた濃度のおよそ366万倍の1リットルあたり1億1000万ベクレル、ストロンチウム89はおよそ16万倍の4900万ベクレル、セシウム134はおよそ200倍の1万2000ベクレルだったということです。ただ、福島第一原発の沖合15キロの地点ではほぼ検出見解値未満になっており、東京電力では環境への影響はほとんどないと説明しています。
また、東京電力はこうした汚染水の海への流出を防ぐための「遮水壁」の設置工事を進めていて、16日、海中に沈んだがれきを撤去する作業の様子を公開しました。重機を運び込むため海に設置された防水フェンスを開けましたが、東京電力によりますと海水のモニタリング結果に大きな変動はないということです。(17日00:31)
やはりここでもリットル億単位のストロンチウム90が報告されている。
「環境への影響はほとんどない」など有り得ない。NHKで1月15日放映された「シリーズ原発危機
知られざる放射能汚染~海からの緊急報告~」では、原発周辺の海では、海底に近付くほど放射性物質の濃度が増し、海産物もキロ2000ベクレル以上のものが見つかっている。(この番組は必見。http://www.nhk.or.jp/special/onair/120115.html オンデマンド等であれば見てください。)
投稿者 Peace Philosopher 時刻: 3:04 AM
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ラベル: Fukushima Nuclear Power Plants 福島原発問題, In Japanese 日本語投稿、, Nuclear Waste -
「毎日JP」より転載。
受験生やその親にとっては、一生に一度の大学受験を台無しにされたという思いだろう。こういう制度いじりは、決めるのは簡単だが、実施する立場の人間、制度を適応される立場の人間には面倒極まりない話である。
耶律楚材(字はうろ覚え)というのはチンギス・ハーン(これも我々の時代にはジンギス・カンだったのが、いつのまにか変更された。こういうのも迷惑な話だ。鎌倉時代の始まりの年号さえ「いい国作ろう」の1192ではないという話もあるし、西暦はキリストの誕生の年が紀元のはずだのに、キリストはその数年前に生まれていたというに至っては、笑い話である。)の宰相であった男だが、彼が言った名言がある。「一利を興すは一害を除くに如かず」という言葉だ。「改革」や「改善」を考えている、組織の上にいる人間は覚えておくべき言葉だろう。
大学入試センターの制度いじりは数年置きに必ず出てくる。その度に受験生は新しい制度がどんなものになるのか、実施されるまで分からず、不安でたまらないはずだ。しかも下記記事のように実害まである。これでは受験生いじめである。
(以下引用)
. 大学入試:センター試験 トラブル「予想された」 4500人影響、受験生「ずっと動揺」
「みんな緊張して受験している。しっかりやってほしい」--。15日終了した12年度の大学入試センター試験では、問題の配布方法や英語のリスニング機器の搬送漏れなど、基本的な準備不足によるミスやトラブルが相次ぎ、受験生からは怒りや落胆の声が上がった。1990年から始まったセンター試験の歴史に、大きな汚点を残した今回の混乱。予備校関係者は「予想されていた」と指摘、センターは会見で「大変申し訳ない」と陳謝した。【まとめ・福田隆】
「初日はずっと動揺したままで力を十分発揮できなかった。二度とあってほしくない」
大分県立看護科学大(大分市)の試験会場で、「地理歴史」と「公民」の問題冊子を誤配布された私立高3年の男子生徒(17)は、残念そうに話した。
男子生徒は「公民」の倫理を第1解答科目にするため、試験開始直前まで勉強をしていた。だが、午前9時半の試験開始時に配られたのは「地理歴史」のみ。「『あれっ』とびっくりしてすぐに配布の間違いに気付いたが、緊張と試験官が出たり入ったりするので言い出せなかった」。同大がミスに気付いたのは開始30分後で、第1解答科目終了後に「公民」の問題冊子を配布した。結局、男子生徒は最初に本来第2解答科目とするはずだった日本史を解き、次に倫理を解答。希望と逆受験となった。
2科目終了後、試験官が誤配布を告知し、本来と逆になった受験生は申し出るように指示、男子生徒を含む2人が手を挙げた。別室で倫理を第1解答科目の、日本史を第2解答科目の解答用紙に、約20分かけてそれぞれマークし直した。
男子生徒は「試験は別教室だし、休み時間が友人とずれてリラックスできなかった」と不安そうな表情。同大は「申し訳ない」と陳謝している。
また、科目選択の複雑化で、問題冊子の配布に時間を要した試験会場も相次いだ。
兵庫県西宮市の関西学院大B号館では、冊子を間違いなく配布するため開始時間が10分繰り下げとなり、1会場では全国最多となる270人の受験生に影響が出た。県立高3年の女子生徒(17)は、「休み時間も削られた。その時間に次の科目のために何か覚えることができた。人数を確認しておけば遅れずにすんだはずだ」。
トラブルの原因として大学側から聞こえるのが、今回の科目選択方式の複雑さだ。配布ミスで受験生4人が解答を書き直した鹿児島純心女子大(鹿児島県薩摩川内市)は、試験前に研修会を5回開きうち2回は冊子の配布方法を指導したがミスが起き、「確認が十分でなかったのかもしれない」と悔やむ。5会場で問題冊子の配布が遅れた信州大(長野県松本市)は「試験のやり方が複雑化したためではないか」と話した。
◇センター理事陳謝 「試験は共同実施」責任明言せず
大学入試センターの惣脇宏理事は15日夜、東京都目黒区のセンターで記者会見し、多発したトラブルについて「多数の受験生の方にご迷惑をお掛けし、大変申し訳なくおわび申し上げます」と陳謝した。トラブルを招いた責任については「センター試験は、センターと参加大学との共同実施」などとの説明を繰り返し、センター自身の責任を明言しなかった。【木村健二】
◇再試験対象、7会場148人
大学入試センターは、14日に実施した英語のリスニング試験でICプレーヤーの届け忘れがあった宮城県立気仙沼高(気仙沼市)で、機器到着までの待機中に体調不良を訴えた受験生1人について、21日に再試験を実施するとした。
このほか、再試験の対象になったのは6会場で計147人。長崎県立対馬高(対馬市)では、地理歴史と公民の2科目受験で、試験開始後に公民の問題冊子を配り、試験時間が2分間不足。32人に再試験の可能性がある。また、外国語(筆記)では計51人が再試験の対象になった。岩手大は同大試験場(盛岡市)で、暖房機の音が約30分間にわたって断続的に鳴ったため、受験生49人が試験に集中できなくなった。
◇問題訂正6カ所、解答に影響なし
12年度の大学入試センター試験では、誤植などによる問題の訂正が計6カ所あった。大学入試センターは、いずれも解答に影響がないとしている。
センターは15日、14日に行われた外国語の英語(筆記)について出典文献の著者のつづりにミスがあったと発表。15日午後に大学教員からの指摘で判明した。このほか、理科総合B▽数学2・数学B▽地理B▽外国語の韓国語▽地理Aと地理Bの共通問題で、地図の欠落や選択肢の表現ミスがあった。【木村健二】
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■ことば
◇第1解答科目
日本史と世界史を同時に選択できないなど、従来のセンター試験の硬直的な面を改善し、受験生の選択の幅を広げるため、今回の試験から地理歴史と公民(計10科目)、理科(計6科目)の各教科で、最大2科目ずつ受験できるようになった。
最初に解答する科目を「第1解答科目」、二つ目を「第2解答科目」とする。センター試験の点数を合否に使う大学では、2科目とも採用したり、2科目の中から高得点の方を採用したりするパターンがあるが、国立大の多くは第1解答科目の点数を採用するため、受験生にとってはこの科目の出来が勝負どころとなる。今回のトラブルでは、第1解答科目とするはずだった科目の問題冊子の配布が遅れ、やむを得ず第2解答科目から解いた受験生もおり、大学入試センターが救済策を実施している。
毎日新聞 2012年1月16日 東京朝刊
