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徽宗皇帝のブログ

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イスラエルの行為は「意図的自滅策」か? www
「田中宇の国際ニュース解説」記事の後半で、お得意の「隠れ多極派」と「意図的自滅策」の妄論が爆発している。「間抜けな行為」は、すべて意図的自滅策という「合理的行為」らしいwww

(以下引用)

ハマスがシファ病院を拠点にしていることは公然の秘密だった。記者たちの中にはユダヤ人も多く、ハマスの病院利用は報道されなくてもイスラエル側に筒抜けだった。イスラエルは、自分たちが作った地下室などシファ病院をハマスが使っていることを知りつつ黙認していた。ハマスもイスラエルの黙認を知っていた。
今回の戦争でIDFの地上軍がガザ市街に入り始めた時点で、IDFがシファ病院に突入してくることをハマスは予測し、ハマスが病院を使っていた痕跡を消してトンネル網経由で退避していたはずだ。イスラエルも、ハマスが逃げたことを十分予測できたはすだ。
Shifa Hospital Bunker - How Would They Know?

それなのに、イスラエルは開戦直後からシファなどの病院群を空爆・射撃し続け、入院患者や避難民をたくさん殺す戦争犯罪をわざわざやらかした。
それでハマスが掃討できたのなら少しは合理的だが、ハマスは事前にやすやすと逃げ出しており、ハマスを標的にしたとイスラエルが豪語する病院攻撃は全くの誤爆だった。
イスラエルは、少し考えれば人道犯罪の誤爆を回避できたのにそうせず、おまけにハマスを逃して掃討できていないのにハマスを掃討したと宣言している。超間抜けだ。

シファ病院への攻撃だけでなく、議事堂の破壊も同様だ。病院も議事堂も、開戦前の平時(準平時)にハマスが使っていた公式的な施設であり、開戦後の有事に漫然とハマスが居続けるわけがない。病院攻撃や議事堂破壊は、世界人々のイスラエル非難に拍車をかけるだけの間抜けな自滅行為だ。
ハマスはまだ勢力の大半を温存している。イスラエルがハマス掃討に成功したと宣言した後、ハマスは再びイスラエルに攻撃を仕掛けてくる。ガザ戦争は長期化する。イスラエルは軍事・倫理の両面で苦戦し続ける。

イスラエルは今回の戦争の開戦時にも、ハマスが攻撃してくることを事前に知り得たはずなのに攻撃を予測しておらず、240人の人質をとられるなど大きな被害を出している。
常時ガザを監視しているイスラエルは、ハマスが攻撃の準備や訓練を重ねているのを察知できる技能を持ちながら見逃し、エジプトの諜報機関がネタニヤフに警告したのに聞き流して無視した。
イスラエルとハマス戦争の裏読み

これらの超愚策の連続は、意図的なものなのか??。意図した超愚策なら、何のためなのか??。
意図した超愚策として、米国の覇権自滅策である隠れ多極主義がある。米国は、自らの覇権を消失させたいが英国など同盟諸国によってがんじがらめにされているので、ベトナム戦争やイラク戦争、ウクライナ戦争など、米国側を弱体化させ、露中など非米側を強化する自滅的な隠れ多極主義の策を断続的にやってきた。

ガザ戦争がこの策に関係しているとしたら、米国を牛耳ってきたイスラエルに間違った諜報を注入して自滅に追い込み、イスラエルが米国を見限って露中など非米側に頼る転換をやるよう誘導し、非米側を強化するシナリオが考えられる。
ウクライナ開戦後、米国はロシアが惨敗しているという事実と正反対の諜報を欧州に注入して信じ込むよう強要し、欧州の自滅と露中・非米側の台頭を引き起こす多極化策をやった。米国はガザに関して同種のウソ注入をイスラエルにやったのか??。
このシナリオの難点は、イスラエルはガザなど自国周辺の状況について独自の諜報網を持っており、米国からの間違った諜報を信じ込む状況にないことだ。
米国発の諜報でなく、イスラエル諜報界の内部にいる入植者勢力(米国からイスラエルに移住した、親イスラエルのふりをした反イスラエルの勢力)がウソ注入をやったのなら、可能性はある。この場合、イスラエル中枢はネタニヤフvs入植者勢力の激しい暗闘になっている。

もしくは、イスラエルが騙されたのでなく、イスラエル(ネタニヤフ)自身が自国をわざと負けさせる、わざと窮地に追い込む策をやって、自国を米国側から非米側に転換させようとしている可能性。
これは、アルメニアのパシニャン首相がやった策だ。アルメニアはイスラエル同様、米国から移住(帰還)してきた入植者勢力がナゴルノカラバフをアゼルバイジャンから奪って戦争し続ける好戦的な拡張主義をやってアルメニア政界を牛耳ってきた。
だが、近年の米覇権の低下によって好戦策の維持が困難になったので、首相になったパシニャンはアゼルバイジャンとの戦争にわざと負け続け、ナゴルノカラバフを放棄してアゼリに返還して和解し、米国からの帰国組の政治力を削いで自国を安定させた。
ナゴルノカラバフ紛争の終わり

アルメニア人は、ユダヤ人と似た境遇を持つ中東発祥の離散民族だ。在米アルメニア人は1990年代、在米ユダヤ人に入れ知恵されてナゴルノカラバフ占領の好戦策をやり出した。今回は逆に、ユダヤ人(ネタニヤフ)がアルメニア人(パシニャン)の手口を見習って、ハマスにわざと負け続ける策をやっているのかもしれない。

もっと歴史を見ると、イスラエルでもゴルダ・メイア首相が第4次中東戦争でエジプト軍にわざと負け、その後のエジプトとの和解につなげ、自国周辺の状況を安定させている。
今回のガザ戦争の開戦日は、第4次中東戦争の開戦日からちょうど50周年の記念日だった。開戦日を設定したのはハマスだ。ハマスとネタニヤフが密通し、最終的な和平につなげる今回のイスラエルの意図的な敗北策を50周年の記念日にやり出したともいえる。

稚拙な戦争犯罪をわざとやりまくって最終的な和平につなげる、などという策があり得るはずがない、と思う人が多そうだ。戦争犯罪の濡れ衣を丸呑みして本気で信じ込むことしかできない日本人(やドイツ人の、とくに左翼)の頭では、想像もつかないことだろう。
戦争犯罪のイメージを自由に操って敵性諸国に次々と濡れ衣をかけた挙げ句、最後は自国を戦争犯罪の構図にはめ込んで和平策として使う。ユダヤ人はすごい。こっそりネタニヤフを応援したい。皆さんは私を妄想屋として扱うぐらいが良いです。(笑)

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