「阿修羅」から転載。
円安というのは円の価値が下がることだから、輸出企業にとってはメリット(モノを海外に売ることで外貨、主にドルを手に入れる。そのドルの価値が高くなる。)だが輸入企業(あるいは輸入原料を絶対的に必要とする企業)にはデメリットである。国民生活に関しては、輸入品の価格高騰はその他の製品の価格にも波及し、インフレ状態になる。しかも、世界的な不況の中だと「給与は下がって物価は上がる」状況になるわけだ。(デフレ不況は企業の話で、国民生活自体はデフレで守られていたわけだ。国民の給与が低いのは企業の会社防衛方針にすぎない。)
まあ、「円安政策」はアベノミクスの本質とも言えるわけで、それがインフレにならなかったのは、「価格を上げずに内容量や品質を落とす」という「企業努力(笑)」のためだったと言えるだろう。しかし、これから来る世界的インフレは、資源国家や実物経済の強い国だけが強力化する結果になるはずで、日本はこのままだと国民の悲惨な生活が待っていると言えるのではないか。
で、それについての「対策」を考察するのも面白いだろう。増田俊男が言うように日本の復活が本当にあるなら、素人の私にでもその手段を発見できないとも限らないのではないか。まあ、素人だからこそ「無責任に」自由な思考ができるということもある。
とりあえず、日本の「モノ作り」能力が低下したことでロクな輸出産業が無い、というのが一番の問題で、電機業界などその最たる事例である。モノづくりさえ復活できれば、円安はその発展の追い風になると言えるわけだ。どこかの記事にあったが、「軽自動車」などが潜在的な世界的需要があるのではないか。もちろん、それ以外にも「世界が知らない日本の長所」を日本自身も気づいていない可能性もあるわけだ。ヨーロッパやアメリカではなく、アジアやアフリカの需要に目を向けるべきだろう。「文化輸出」を企図した「クールジャパン」政策にしても、馬鹿がその企画の中心だったから大失敗しただけだろう。
(以下引用)
日本円はもはや安全資産ではないのか…1ドル=117円台後半に急落で5年2カ月ぶり安値
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/302561
2022/03/15 日刊ゲンダイ
「円」が急落、5年2か月ぶりの安値水準更新(C)日刊ゲンダイ
「円」が急落している。14日の東京外為市場の円相場は1ドル=117円台後半に急落、5年2カ月ぶりに安値水準を更新した。ロンドン市場では1ドル=118円台をつけている。
円が下落している直接の原因は、アメリカが金利引き上げをスタートさせることだ。アメリカとの金利差拡大が意識され、円を売ってドルを買う動きが強まった。さらに、原油高騰によって日本の貿易赤字の拡大が懸念されて円が売られた。
これまで円は安全資産と呼ばれ、戦争などの危機が勃発すると買われていたが、逆に売られている状況だ。いま世界では、スイス・フランが安全資産として評価されている。
この1年間で円は14円も安くなっている。これまで円安は株高につながり、プラスもあったが、最近は株高にも直結せず、むしろ輸入物価が上昇するなど、マイナスの方が大きくなっている。同じ“円安水準”でも5年前とは状況が様変わりしている。
それにしても、なぜ安全資産だったはずの円が買われず、売られているのか。円が国際的に安全資産とみなされてきた理由は、日本が多額の“経常黒字”を稼ぎ、世界最大の“対外純資産国”だったからだ。ところが、アベノミクスの失敗によって日本の足元は大きくグラつきはじめている。2022年1月には史上2番目の“経常赤字”が記録された。赤字は2カ月連続である。このままでは、いずれ“純資産”も切り崩さざるを得なくなる可能性がある。円はまだまだ下落していくのか。
経済評論家の斎藤満氏がこう言う。
「日銀の黒田総裁は、“悪い円”を指摘されても、いっこうに金融政策を見直そうとしない。ますます日米の金利差が開き、円は下落していく恐れがあります。円が“安全通貨”とみなされていたのは、日本には“稼ぐ力”があると評価されていたからです。ところが、アベノミクスの失敗によって、日本は稼ぐ力を失ってしまった。アメリカのようにGAFAといった新しい成長産業も生み出せなかった。いまや日本の労働生産性は、OECDに加盟する38カ国中23位です。日本の国力も日本円のステータスも急落しているのが実態です」
安倍政権の8年間の失政によって、国力は落ち、日本人はどんどん貧しくなっている。
円安というのは円の価値が下がることだから、輸出企業にとってはメリット(モノを海外に売ることで外貨、主にドルを手に入れる。そのドルの価値が高くなる。)だが輸入企業(あるいは輸入原料を絶対的に必要とする企業)にはデメリットである。国民生活に関しては、輸入品の価格高騰はその他の製品の価格にも波及し、インフレ状態になる。しかも、世界的な不況の中だと「給与は下がって物価は上がる」状況になるわけだ。(デフレ不況は企業の話で、国民生活自体はデフレで守られていたわけだ。国民の給与が低いのは企業の会社防衛方針にすぎない。)
まあ、「円安政策」はアベノミクスの本質とも言えるわけで、それがインフレにならなかったのは、「価格を上げずに内容量や品質を落とす」という「企業努力(笑)」のためだったと言えるだろう。しかし、これから来る世界的インフレは、資源国家や実物経済の強い国だけが強力化する結果になるはずで、日本はこのままだと国民の悲惨な生活が待っていると言えるのではないか。
で、それについての「対策」を考察するのも面白いだろう。増田俊男が言うように日本の復活が本当にあるなら、素人の私にでもその手段を発見できないとも限らないのではないか。まあ、素人だからこそ「無責任に」自由な思考ができるということもある。
とりあえず、日本の「モノ作り」能力が低下したことでロクな輸出産業が無い、というのが一番の問題で、電機業界などその最たる事例である。モノづくりさえ復活できれば、円安はその発展の追い風になると言えるわけだ。どこかの記事にあったが、「軽自動車」などが潜在的な世界的需要があるのではないか。もちろん、それ以外にも「世界が知らない日本の長所」を日本自身も気づいていない可能性もあるわけだ。ヨーロッパやアメリカではなく、アジアやアフリカの需要に目を向けるべきだろう。「文化輸出」を企図した「クールジャパン」政策にしても、馬鹿がその企画の中心だったから大失敗しただけだろう。
(以下引用)
日本円はもはや安全資産ではないのか…1ドル=117円台後半に急落で5年2カ月ぶり安値
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/302561
2022/03/15 日刊ゲンダイ
「円」が急落、5年2か月ぶりの安値水準更新(C)日刊ゲンダイ
「円」が急落している。14日の東京外為市場の円相場は1ドル=117円台後半に急落、5年2カ月ぶりに安値水準を更新した。ロンドン市場では1ドル=118円台をつけている。
円が下落している直接の原因は、アメリカが金利引き上げをスタートさせることだ。アメリカとの金利差拡大が意識され、円を売ってドルを買う動きが強まった。さらに、原油高騰によって日本の貿易赤字の拡大が懸念されて円が売られた。
これまで円は安全資産と呼ばれ、戦争などの危機が勃発すると買われていたが、逆に売られている状況だ。いま世界では、スイス・フランが安全資産として評価されている。
この1年間で円は14円も安くなっている。これまで円安は株高につながり、プラスもあったが、最近は株高にも直結せず、むしろ輸入物価が上昇するなど、マイナスの方が大きくなっている。同じ“円安水準”でも5年前とは状況が様変わりしている。
それにしても、なぜ安全資産だったはずの円が買われず、売られているのか。円が国際的に安全資産とみなされてきた理由は、日本が多額の“経常黒字”を稼ぎ、世界最大の“対外純資産国”だったからだ。ところが、アベノミクスの失敗によって日本の足元は大きくグラつきはじめている。2022年1月には史上2番目の“経常赤字”が記録された。赤字は2カ月連続である。このままでは、いずれ“純資産”も切り崩さざるを得なくなる可能性がある。円はまだまだ下落していくのか。
経済評論家の斎藤満氏がこう言う。
「日銀の黒田総裁は、“悪い円”を指摘されても、いっこうに金融政策を見直そうとしない。ますます日米の金利差が開き、円は下落していく恐れがあります。円が“安全通貨”とみなされていたのは、日本には“稼ぐ力”があると評価されていたからです。ところが、アベノミクスの失敗によって、日本は稼ぐ力を失ってしまった。アメリカのようにGAFAといった新しい成長産業も生み出せなかった。いまや日本の労働生産性は、OECDに加盟する38カ国中23位です。日本の国力も日本円のステータスも急落しているのが実態です」
安倍政権の8年間の失政によって、国力は落ち、日本人はどんどん貧しくなっている。
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