痛快、痛快!
これは今回の「戦争法案」の成立に大きな影響を与えるかもしれないし、与えないかもしれないが、少なくとも「戦争法案」が憲法違反であることだけは明確になったのは確実である。
さて、安倍政権がそれでもごり押しで「戦争法案」を成立させるかどうか、見ものだ。
そうなった場合でも国民が動かなければ、日本はそれまで、ということである。
このニュースの記事を三つ転載しておくが、案外と産経新聞記事が詳しいし、政界現場の表情を良く伝えている。ヤフーコメントも、珍しくネトウヨのものではないので、これも転載しておく。
(引用1)
集団的自衛権行使「違憲」=憲法学者3氏が表明―衆院審査会
時事通信 6月4日(木)11時9分配信
衆院憲法審査会は4日午前、憲法学者3氏を参考人として招き、立憲主義などをテーマに意見聴取と質疑を行った。民主党委員から集団的自衛権の行使容認について見解を問われた3氏全員が「憲法違反だ」と明言した。
招かれたのは早大教授の長谷部恭男氏と笹田栄司氏、慶大名誉教授の小林節氏。長谷部氏は、安倍政権が進める安全保障法制整備について「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかないし、法的な安定性を大きく揺るがすものだ」と批判した。
小林氏も「憲法9条2項で軍隊と交戦権が与えられていない。仲間の国を助けるために海外に戦争に行くことは憲法9条違反だ」と強調し、9条改正を訴えた。笹田氏は、従来の憲法解釈に関し「ガラス細工で、ぎりぎりのところで保ってきていた」とした上で、集団的自衛権行使については「違憲だ」と述べた。
(引用2)
安保関連法案は「違憲」… 3人の憲法学者が国会で
テレビ朝日系(ANN) 6月4日(木)17時1分配信
「安保関連法案は今の憲法に違反する」と明言しました。
早稲田大学・長谷部恭男教授:「集団的自衛権の行使が許される点について、私は憲法違反であると考えている」
慶應大学・小林節名誉教授「私も違憲と考える。憲法9条に違反する」
早稲田大学・笹田栄司教授:「踏み越えてしまったということで、違憲の考えにあたると思う」
衆議院の憲法審査会に与野党の推薦で出席した3人の憲法学者が安保関連法案は憲法違反だという認識を示しました。安保関連法案の審議が進むなかでのこの発言に、与党内からは「タイミングが悪すぎる」との声も上がっています。今後の審議にも影響が出そうです。
最終更新:6月4日(木)19時40分
(引用3)
与党参考人が安保法案「違憲」 “人選ミス”で異例の事態 野党「痛快」 憲法審査会
産経新聞 6月4日(木)18時58分配信
衆院憲法審査会は4日、憲法学の専門家3人を招いて参考人質疑を行った。憲法解釈変更による集団的自衛権の行使を含む新たな安全保障関連法案について、与党が推薦した参考人をはじめ全員が「憲法違反だ」と批判した。与党が呼んだ参考人が政府の法案を否定するという異例の事態となり、“人選ミス”で墓穴を掘った。
自民党や公明党などが推薦した早稲田大の長谷部恭男教授は審査会で、安保法案について「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」と明言した。
これに対し、法案作りに関わった公明党の北側一雄副代表は「憲法9条の下でどこまで自衛措置が許されるのか突き詰めて議論した」と理解を求めた。だが、長谷部氏は「どこまで武力行使が新たに許容されるのかはっきりしていない」と批判を続けた。
関係者によると、自民党は参考人の人選を衆院法制局に一任したという。ただ、長谷部氏は安保法案に反対する有識者の団体で活動しているだけに調整ミスは明らか。「長谷部氏でゴーサインを出した党の責任だ。明らかな人選ミスだ」(自民党幹部)との批判が高まっている。
審査会幹事の船田元(はじめ)自民党憲法改正推進本部長は、長谷部氏らの発言について、記者団に「ちょっと予想を超えた」と釈明。船田氏はその後、佐藤勉国対委員長から「自分たちが呼んだ参考人の発言だから影響は大きい。安保法制の議論に十分配慮してほしい」と注意を受けた。
一方、野党は衆院平和安全法制特別委員会で「政府・与党の矛盾」を追及する構えだ。審査会で長谷部氏の発言を引き出した民主党の中川正春元文部科学相は党代議士会で「憲法審査会で久しぶりに痛快な思いをした」と満足げに語った。
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