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徽宗皇帝のブログ

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「推測」と「妄想」
「阿修羅」から転載。
あっしら氏が何を言いたいのか、今一つつかみにくいが、安倍総理と翁長知事は実は仲間だ、ということだろうか。安倍総理自身が沖縄に辺野古移転反対姿勢を堅持させていると?


「安倍首相を信じ切っているわけではないが、普天間基地を使用停止にしたいという気持ちと辺野古に新しい基地は建設したくないという気持ちの両方を持っているとは推測している。」

というあっしら氏の「推測」がどこから出てくるのか、まったく理解できない。
こうなると、あっしら氏が老いて頭がボケてきたのでは、とすら思う。
もちろん、自民党出の翁長知事をあくまで自民党側の人間、すなわち安倍の仲間だと「推測」した、というのなら、それは理解できる。だが、安倍一派イコール自民党ではないし、また辺野古移転に安倍一派が反対の気持ちを持っているという形跡は完全にゼロである。これはもはや「推測」ではなく「妄想」の類いだろう。
あっしら氏は普天間基地移転が喫緊の課題だ、と安倍一派の代弁者(あるいは産経や読売社説)のようなことを言っているが、沖縄県民は戦後70年も普天間基地と共存してきたのだ。今さら何が「喫緊の課題」か。これは辺野古新基地を作るための口実以外の何物でもないだろう。そして、辺野古新基地を作りたいのはアメリカよりも日本政府だ、というのは下記記事への二つの優れたコメントからも分かる通りである。
あっしら氏は、沖縄基地問題については、よく考えもせず、妄言を垂れ流してしまっているのではないだろうか。かつてのあっしら氏を尊敬する私としては残念だが、人は老いには勝てないもののようだ。

この記事は、本当なら「阿修羅」のあっしら氏記事へのコメントにすべき内容だが、私は他サイトや掲示板への投稿はしない主義の人間なので、ここに書いた。


(以下引用)


翁長さん、安倍さん、猿芝居をぎりぎりまで続けてください
http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/401.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 4 月 18 日 04:25:50: Mo7ApAlflbQ6s
   
 
    
「翁長さん、猿芝居はいい加減にしてください(生き生き箕面通信)」
http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/369.html

==========================================================================================
 タイトルのようなことを阿修羅に書いても、肝心な人たちは見向きもしていないはずだから問題はないだろう。


 辺野古問題については、翁長さんに限らず、沖縄知事選にわざわざ立候補し敗れた仲井真前知事も、安倍首相や菅官房長官も猿芝居を演じていると受け止めている。


(普天間基地を閉鎖するためにやむを得ず辺野古沖の埋め立てを認めた仲井真さんが県知事選に立候補し敗れたことで、沖縄県民多数派が辺野古基地建設に強い反対の意思を持っていることが際立った。仲井真さんの県知事選立候補はそのための猿芝居)


 猿芝居をしなかった(できなかった)鳩山由紀夫氏は、普天間基地の移転について「国外少なくとも県外」を主張したことで、国内主要メディアから足を引っ張られ、衆知の事実であった母親からの巨額献金問題が決め手になって首相職を辞することになった。


 最高裁が憲法適合判断を放棄したことでもわかるように、日本国で、憲法よりも上位にある規定が、日米安全保障条約であり日米地位協定なのである。


 要は、条文的には廃棄できる日米安保条約を廃棄しようとする政治家や国民が多数派になるのかという問題なのだが、世論形成に大きな影響を及ぼしている主要メディアが「鳩山事件」や「小沢事件」でもわかるように米国支配層の走狗なので、日米安保条約廃棄での多数派形成は今しばらくムリだろう。


 日米安保条約廃棄という立場から普天間に駐留する米国海兵隊の辺野古への移転問題には反対(基地の新設をやらせないことが重要だと思うから)だが、普天間基地の返還もしくは使用停止は喫緊の課題である。


 日米安保条約を廃棄できる政治的条件が整っていないのなら、移転先の基地を建設する素振りだけ見せて引き延ばしながら、普天間基地をできるだけ早く使用停止(やむを得ないときは県外で訓練など)に持ち込むという戦術しかないのではと思っている。


 また、東アジアの国際情勢も変化していくので、引き延ばしを図っているうちに、日米安保条約の「形骸化」を国民多数派が恐れなくてもよくなる状況が生まれる可能性もある。


 そのような策しかないのなら、「生き生き箕面通信」のように、翁長知事が「埋め立て許可を取り消す」といえばすむ話と考えるわけにはいかない。
 それにより辺野古での基地建設は暗礁に乗り上げる可能性もあるが、普天間基地使用停止のほうは実現しないからだ。
 裁判になり、沖縄県知事に取り消しの権限がないという判断が出てしまう可能性もある。その場合、政府は辺野古での基地建設をずるずる引き延ばす戦術が採りにくくなる。


 辺野古基地建設についてはこれまでも「出前の蕎麦」のように建設を進めているふりだけでいいと言ってきたが、そのふりが通用するためには、沖縄県と日本政府が激しく対立して思うように建設が進まないという状況を見せ続けなければならないのである。
 なぜなら、“建設ができない”、“建設ができる”のいずれであれ、決定的な状況を生み出してはならないからである。


 “建設ができない”なら、普天間基地の使用が固定化されてしまう。
 “建設ができる”なら、辺野古に新基地を建設するしかなくなる。


 安倍首相を信じ切っているわけではないが、普天間基地を使用停止にしたいという気持ちと辺野古に新しい基地は建設したくないという気持ちの両方を持っているとは推測している。


 安倍首相の“策”が揺らがないようにするため、米国の新基地建設意欲を削ぐため、安倍首相の真意を信じるひとも信じないひとも、辺野古での新基地建設に対する反対の意思を強く長く示さなければならないと思っている。


 



   
 



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コメント
 
01. 2015年4月18日 04:58:46 : h7H4FQnYpE
  
基地建設反対…沖縄の揺るぎない自信は、安倍政権と米国との軍事戦略のズレに起因!
http://carpenter.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1429169127/

 
 「すべての卵をひとつの籠に盛るな」


 これは、経済・投資用語として有名な諺だが、軍事戦略上でも同様の理屈がいえる。
 数々の米国高官や米戦略研究者の間で すでに常識化しているのは、アジア地域の米軍が沖縄に
 一極集中していることの脆弱性だ。彼ら専門家達は中国軍の近代化やミサイル性能の向上などで、
 沖縄の地理的優位性は確実に低下しているとみる。


 現在の中国の先制攻撃力を考えた場合、アジアの主力米軍が沖縄に集中し続けることは
 米国側からすれば自国の抑止力に足りえてない状況だといえる(ここが日米の重大なズレでもある)


 そこで、米国はグアムへの基地移転を進める等、中国の「先制攻撃圏外」に下がることで、中国軍の
 第一撃から主力米軍全体が壊滅するようなリスクを減らす「アウトレンジ戦略」をとりはじめている。


 この様に沖縄集中状態の主力米軍を部分撤退させて分散化したいというのが米国の本音であり、
 また同時に、財政赤字上、軍事予算の削減も行う方針だ。その過程で、
 出来得ることなら撤退部分を日本の自衛隊増強で補いたいと彼らは考えている。
 日本の予算から米国の兵器を購入してもらえば米国経済にとっても都合がよく、一石二鳥である。


 こうした米国-中国間の構造変化に対して、在日米軍の存在を中国からの盾にしたいという
 安倍政権の古典的戦略は、米国の現代戦略と適合が難しくなってきていると言えよう。
 米軍の撤退を食い止め、現状を「保守」したい安倍政権が必死になるのも分からなくもない。


 また、現状を保守したいという点では、基地利権に依存する霞ヶ関の天下り連中や
 沖縄保守とも思惑は一致する。「保守」というのは使い勝手がよい言葉で、それは古典戦略を維持する
 場合でも「保守」なのであり、基地移設反対でも「保守」なのである。


 日米中他、国際情勢を敏感に感じ取ってきた沖縄の嗅覚はあなどれない。沖縄は安倍政権の思惑と、
 米国のリスク分散の思惑とのズレを敏感に感じとり、確信を持って基地建設に反対している。
 そしておそらく、この潮流(特に米国の戦略転換)に逆行することは無理だろう。
 (政府関係者見聞)
 


02. 2015年4月18日 05:08:50 : h7H4FQnYpE
自衛隊幹部OBがいう。
「辺野古基地に駐留するのは海兵隊。海兵隊は敵地の海岸へ強行上陸するための部隊で、
国土を防衛する目的もなければ、能力もない。国防の喫緊の課題
である尖閣諸島など島嶼部防衛にも役に立たない」

 そもそも小泉政権時代に決められた在日米軍の再編合意書には、
島嶼部への侵略に対処するのは日本、つまり自衛隊の責任であることが明記されている。
尖閣有事に際し、辺野古に米海兵隊がいても出動することはないのだ。
“日本の安全を守るため”というお題目は崩れている。


「米軍は海兵隊をグアムに移転させるロードマップを描いていたが、
小泉政権時に“沖縄にいてほしい”と辺野古移設を提案した経緯がある。
小泉首相は政権幹部が辺野古は環境へのダメージが大きいので止めるべきだと進言すると、
“二度とその話をするな”と一喝した。そもそも、辺野古移設は日本側の利権の話であって、
米軍側の要請でもなければ、国防とも関係がない」(当時の官邸スタッフ)


 高村正彦・副総裁は、3月27日に訪米するとカーター米国防長官に
「国会を延長させ安保法制関連法案を今国会中に成立させる」と大見得を切った。米大使館関係者は唖然とする。


「安倍政権は我が国が喜ぶと思って辺野古も安保法制もTPPも進めているが、
そんなことは望んでもいない。よほど4月末の訪米と首脳会談を実現したかったのだろうが、
一方的でピント外れのラブコールにオバマ大統領は困惑している」
http://www.news-postseven.com/archives/20150410_314560.html





(徽宗追記)あっしら氏の書いた記事の元ネタらしい「阿修羅」記事(生き生き箕面通信)のコメント3が素晴らしいので、生き生き箕面通信記事と共に転載しておく。やはり県外の人より沖縄県民のほうがこの問題を深く理解しているようだ。「生き生き箕面通信」はたしか原発問題などで積極的に原発反対の声を上げているリベラルなブログだと思うが、「沖縄基地問題」については理解が浅いと思う。(コメント2なども同様。)仮に、翁長知事が「腹に一物」あろうと、彼を「オール沖縄」の旗頭として辺野古新基地反対の意思を示すことが一番大事なのである。コメント3にあるように、アメリカは民主主義を標榜しているので、これが一番こたえるわけだ。




翁長さん、猿芝居はいい加減にしてください(生き生き箕面通信)
http://www.asyura2.com/15/senkyo183/msg/369.html
投稿者 笑坊 日時 2015 年 4 月 17 日 11:18:27: EaaOcpw/cGfrA
   
 
    http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/b08a6a36e00c5b9e4b73139e77ace7a7
2015-04-17 08:02:02

 安倍晋三という男と沖縄県の翁長雄志知事との初の会談が、本日4月17日に首相官邸で行われます。しかし、何の進展もあるはずがない。やる前から、双方がそれぞれの立場を述べ合って、「会談はしましたよ。話し合いはやっていますよ」という、パフォーマンスをして見せるにすぎない、と言われています。今朝のNHKも、7時のニュースで「立場を述べ合うだけ」と伝えていました。


 恐ろしいことです。政府広報機関に堕したNHKですら、「単なるパフォーマンス。安倍訪米のアリバイづくり」といっているのですから。


 実際のところ、安倍・翁長会談は安倍訪米のアリバイづくりに協力するだけの意味しかない、と断言できます。


 翁長氏が知事に当選してからの一連の動きは、辺野古での米軍基地建設で、安倍政権と翁長沖縄県知事との“猿芝居”が続いていることを証しています。事実、基地建設工事は一向に止まる気配がありません。厳然とした事実は、安倍政権側が「粛々と」工事を進めており、「合法的に」工事が出来ると強弁できる状態があります。


 工事を止めるためには、翁長知事が「埋め立て許可を取り消す」といえばすむ話です。それ以外にないはずです。しかし、この「決定的な決め手」を打ち出すことだけは、翁長知事が頑として拒否し続けています。


 なぜか。埋め立て許可を取り消しさえしなければ、政府は工事を進められるからです。翁長知事は、政府が工事を進めることができるよう、許可取り消しを拒んでいる結果となっています。立候補前の政策協議にあたって、支援団体側が「公約の中に、『埋め立て許可を取り消す』ことを入れるべきだ」と強く主張しても、この点については頑なに拒否しました。


 「埋め立て許可は取り消さない」のです。裏をかえせば、「政府は工事を続けて下さい」というメッセージです。認めたくないことですが、実は沖縄県民をだます政権と知事の「猿芝居」なのです。権力の座につくものはそのくらいのことはするものです。沖縄でも、琉球と呼ばれてきた時代から、幾多の「芝居」が演じられてきた歴史があります。


 大手のメディアも、許可取り消しが決め手であることを分かっていながら、その点を追及することだけは慎重に避けてきました。メディアも一体になった「騙しの結果の辺野古基地建設」といっていい状態ではないでしょうか。


 安倍晋三という男は、今月28日にオバマ大統領と会談がセットされました。その際、辺野古に触れざるを得ず、オバマ氏の方からは「沖縄の県民の反対が強いではないか」と指摘されることは目に見えています。その際、「地元とは丁寧に理解を求める手続きを踏んでいます。ご心配はご無用です」というための、アリバイづくりです。


 沖縄県民の心からの願いを実現するべく懸命に努力しているように見せる翁長知事。沖縄への中国からの観光客が増えるよう、翁長氏は訪中もするという。県民からは、「翁長知事は地元のために、大変良く努力されている」と、評価が高いようです。それが、実は……。信じられない。


 たしかに、知事が「埋め立て許可を取り消しても、政府は最高裁まで争うでしょうし、最高裁では許可取り消しが覆されるのは間違いない。そして、それ以上は、合法的な差し止めの手はない。


 安倍政権側は、「どのようなことがあっても、辺野古は完工させる」決意です。そこまで見通したうえで、さてどうしますか。本当の勝負は、そこからのはずですが、なかなかそこまでいきません。そうこうするうちに、辺野古は完成し、運用が始まる。……、……。


 



   
 



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コメント
 
01. 2015年4月17日 11:31:16 : YxpFguEt7k
安倍氏は会いたくないに決まってます。
翁長氏の勝ちです。

県幹部
「知事の訪米前に直接、辺野古移設反対を首相に伝えることが重要。知事の言葉は全国や米国にも発信されるだろう」
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=112018


翁長氏の訪米の日程が決まっちゃったのではないでしょうか? 米国メディアへの記者会見も開かれるでしょう(妄想ですが)。


02. 2015年4月17日 16:17:43 : AvH0wNavIk
 投稿の通り。知事選からの出来レースのようです。先日の菅の会談でも後の30分の会談内容も報道されてないし、埋め立て許可取り消しを指示するわけでもなしただ基地を造らせないの一点張りこれでは工事はどんどん進み基地建設は既成事実かしてしまいます。まさかと思っていたのですがそのまさか本当のようです。

03. 2015年4月17日 17:45:20 : KBRZINSFBU
沖縄の者です。

沖縄の中でも議論のあるところ思われます。私の考えを述べます。


>工事を止めるためには、翁長知事が「埋め立て許可を取り消す」といえばすむ話です。それ以外にないはずです。しかし、この「決定的な決め手」を打ち出すことだけは、翁長知事が頑として拒否し続けています。


>たしかに、知事が「埋め立て許可を取り消しても、政府は最高裁まで争うでしょうし、最高裁では許可取り消しが覆されるのは間違いない。そして、それ以上は、合法的な差し止めの手はない。


「埋め立て許可を取り消す」「決定的な決め手」を拙速に出した場合の最悪のシナリオ(すでの政府は想定問答集までつくっていると想像しますが)を私は心配しています。核の密約裁判が参考になりますか。また、小沢裁判のように、無罪を勝ち取っても、小沢つぶしの観点からは国の勝利です。適切な説明ができませんが、平たく言えば、政治的問題になった時、裁判所を信用していない。


裁判になって 可能性の順
1.日米安保条約のため裁判になじまないと裁定しない -> 工事はすすむ
2.沖縄の主張は認めるが工事は止めないでよい(一票の格差裁判と同じ) -> 工事はすすむ
3.国の完全勝訴 -> 工事はすすむ


国に勝てるチャンスは、国民を味方にする。アメリカの弱点をつくです。
翁長さんの菅官房長官との話し合いの発言で、それに成功したと思います。とくに、「沖縄の自治は神話だ」でアメリカの不正を指摘して、アメリカを土俵の上に上げたと言えます。アメリカは民主主義を売り物にしているので、そこを突かれたことは、かなりこたえるはずです。今後は、沖縄で、反基地運動と独立運動に発展することに神経質になると思います。
国民を味方にする件は、沖縄では大丈夫でしょうが、本土ではマスコミが醜いですので盛り上がりを潰されると読んでいます。やはり、アメリカ経由で政府を動かすしか道はないと考えています。メンツを保ちながらいかに諦めされるか。


わかりにくい文章になりましたが
選挙前ならともかく、今後は、結束して翁長さんを支えるのがベストです。
繰り返しますが
拙速な埋め立て許可を取り消す -> 裁判
の流れは、国がほくそ笑むパターンにはまるような気がします。


ここまでまって、国の不正義がより目立ってきました。今の流れのように、決定的な国の不正義をどんどん明らかにしたタイミングの
埋め立て許可を取り消す -> 裁判
で勝訴となる確率を高めるか、アメリカが裏で諦めるよう日本政府に言うか。。


まとめあぐねています。


04. 2015年4月17日 21:43:01 : IJjjrLkBu1
  このような事態は、本土では公共事業で散々行われて来たことであり、例えば成田空港は鎖に身体を縛り付けた農民を引きはがし、死者まで出して決行されたのである。また長崎諫早湾においても、漁業者の反対を押し切って湾を閉ざしあえて入植者を入れ、今度は開放は農業破壊だ、という抗議運動が起こるのを承知で、地元民の感情を二分したのである。ダム建設工事においても、村人の感情を二分しつつ強引に推し進められたが、今ではむしろ土砂の堆積による決壊の危険が取りざたされている。成田空港においてもやはりというべきか、利便性に非常な難があり、やはり羽田だ、と言わんばかりに羽田空港の拡張整備が脚光を浴びている。諫早湾においては二分した地元民感情をなだめるべく、裁判所は国に、漁業者、農業者、双方への補償金の支払いを命じる始末である。全て血税である。
  とにかく、公共事業はタダでは出来ないが、関係者には打ち出の小づちでもあろう。一度大型予算が懐に入るとなれば、何としても中止する訳には行かない、というのが、政財官護送船団ムラの気持ちだろう。そこへロビイストとして米国などから財務省へニコニコ顔でやって来るから、最早引っ込みが付かない、というのが、統治システムが出鱈目な租税国家の末路、ということになろう。
  租税国家は会員制組織同様、会費の使途は会員総意で決定するべきを、会計担当者が財布を握り胸先三寸で会費を使っていれば、会として腐敗する。だから厳しく第三者による会計監査がされるのである。
  ところが、財布を預かる財務省や各省庁を監査すべき主権者代表である閣僚が、本務を全うしていない。行政への政治介入は禁止、と言われてポストだけ省庁に置き、官僚の政策の広報担当に成りきっているのである。
  本来は官僚機構という事務方を管理監督すべき大臣が一緒になって公共事業利権の恩恵に預かり、監査役を放棄すれば、後は下を力で押さえるしかなく、本土では地元民が泣き寝入りをするしか術が無かった。これが、粛々、というやり方だ。
  本土の首長が原発立地にしても大型公共事業にしても、もう少ししっかりしていれば、調査にかかる予算と建設にかかる予算を中央に持って行かれ、稼働維持費だけを負担させられ疲弊する、などということは無かったろう。既に本土で首長が悪しき前例を作ったのだ。
  とにかく、沖縄県知事は本土の原発立地などの首長とは違い、首を縦には振っていない。それだけでも良とすべきである。
  後は、世界がどれ程関心を示すかわからない。北朝鮮の民衆を見る程度に哀れみを持って日本の納税者を見るだけかも知れないが、地元民や労働者だけが密かに国の理不尽な対応に苦しんだ頃よりは、もう少し現状を内外に知らせることが出来るのではないか。何よりも、政財官の、徒党を組んだ怖い物知らずの集団が、彼ら自身がコントロールを失いつつあることを知り、謙虚になるしか方法は無い。
  とかく世論は大勢を見て、形成不利な民衆やそれを率いる者を、叱咤激励を超えて行動の不十分さを徹底批難したくなるが、それは本土における過去の例から言っても、徒労に終わることは間違い無いのである。







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