http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2015/04/post-5015.html
このニュースを横目で見たときに
あっ、嵌められたな!
というのが直感です。
真相はわかりませんが。
<転載開始>
狡猾な手段による言論締め上げは、朝日新聞、報道ステーションから、次のステージに移った。
今度は『クローズアップ現代』である。
ついに国谷裕子キャスターが謝罪する事態にまでなった。
国谷裕子キャスターが番組内で謝罪 「ブローカーの活動拠点ではない」
【クローズアップ現代やらせ問題】
The Huffington Post | 執筆者: 中野渉
投稿日: 2015年04月10日 11時14分 JSTNHKの報道番組「クローズアップ現代」でやらせが指摘された問題で、国谷裕子キャスターは4月9日の番組内で謝罪した。NHK調査委員会が同日公表した中間報告で一部の誤りを認定したことを受けた。
国谷キャスターは「昨年5月の放送で『(詐欺の)ブローカーの活動拠点』としてお伝えした部屋は活動拠点ではありませんでした。取材が不十分だったもので、部屋の借り主と視聴者の皆様におわびします」と述べた。
さらに、調査委がさらに調査を進め、できるだけ早く報告をまとめることも伝えた。
この問題では、調査委が中間報告で、国谷キャスターの発言と同様に、番組の収録現場を「(詐欺の)活動拠点」と表現したことは「誤りであり、裏付けが不十分だった」と認めた。ただし、その他の点では記者と出演者の話が大きく食い違っているとして、やらせの有無や不適切な演出の有無を調べて報告書を近くまとめ、外部委員の「見解」と併せて公表する方針。
中間報告全文(文字エンコーディングをShift JISにしてご覧下さい)(THE PAGE 4月9日(木)10時47分配信 ) を見れば、内容は、朝日新聞の吉田調書問題なんか可愛く見えるほど、あざとい。
と言っても、この写真や動画と比べれば、まだ、はるかに罪は軽い。
横並びなら良いというのだろうか。
いまだに、誤解を招いたと謝罪するメディアも、どうしてこんな写真や動画をばらまくことになったのか検証するメディアも、赤旗を含め、聞いたことがない。
視聴者の関心をひきつける、刺激的な映像を見せようとするドキュメント番組では、今回のやらせ程度のことは日常茶飯事に行われていると思わせるほどに、最近のテレビ番組の劣化ははなはだしい。
たたけば、どこも埃だらけのはずだ。
だから、なぜ、この番組がたたかれるのかを問題にする。
戦前と違い、さしたる言論弾圧装置を持たないまま、これほど言論が貧困になるとは想像もつかなかった。
今や、時代は、非常時には政権批判は慎むべしというのが、共産党を含むコンセンサスになってしまった。
「クローズアップ現代」は、そうした中で、国谷キャスターの突出した能力とバランス感覚で、変わらぬスタンスを維持している。
とくにテレビの言説が見事なほどに劣化してしまったため、立ち位置が変わらない「クローズアップ現代」が目立つようになった。
国谷キャスター:解釈の変更は日本の国のあり方を変えると言うような事だと思うのですが、国際的な状況が変わったというだけで憲法の解釈を本当に変更してもいいのかという声もありますよね。
菅官房長官:これはですね、逆に42年間、そのままで本当によかったかどうかですよね。今、大きく国際化という中で変わってることは、事実じゃないでしょうか。そういう中で、憲法9条を私たちは大事にする中で、従来の政府見解、そうしたものの基本的論理の枠内で、今回、新たに我が国と密接な関係がある他国に対する武力攻撃が発生し、我が国の存立そのものが脅かされ、国民の生命・自由・幸福追求の権利が、根底から覆される明白な危険ということを入れて、今回、閣議決定をしたということです。
(中略)
国谷キャスター:密接な関係のある他国のために、もし集団的自衛権を行使した場合、第三国を攻撃することになって、第三国から見れば日本からの先制攻撃を受けたということになるかと思うんですね。戦争というのは、自国の論理だけでは説明しきれないし、どんな展開になるかわからないという危険を持ったものですから…
菅官房長官:いや、こちらから攻撃することはありえないです。
国谷キャスター:しかし集団的自衛権を行使している中で、防護…
菅官房長官:ですからそこは、最小限度という、3原則という、しっかりした歯止めがありますから、そこは当たらないと思いますよ。
最悪の場合は、番組終了という事態も想定されるだろう。
朝日新聞バッシングの時のように、「クローズアップ現代」を擁護する論が多くないのは、籾井会長のNHKが対象だからだろうか。
NHKの心ある記者は、「クローズアップ現代」を支えようとしているに違いないのだから、連帯したい。
下記記事は、3月21日現在で、論点を精確に分析しているし、深刻な見通しを語っている点で、大いに参考になった。
最後に笑うのはアノ人!? NHK『クローズアップ現代』の”やらせ疑惑”は今後こうなるという予測!
水島宏明 | 法政大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター
2015年3月21日 13時29分
略
実は、このケースがNHKの局内調査で「やらせ」「ねつ造」だと判明した場合、ほくそ笑むのは誰かというと意外かもしれないが、NHKの報道、とくに『クローズアップ現代』などを中心とした数々の調査報道を、「偏向報道」だとして苦々しく考えている人たちだ。
具体的にいうと、安倍政権の幹部たちだ。
昨年、『クローズアップ現代』に菅義偉官房長官が生出演した際に、キャスターの厳しい質問が続いたことで首相官邸側が後で抗議したと伝えられる例など、『クロ現』は政権にとっては目の上のタンコブである。
また、NHKの番組が「偏向している」という認識を公言していた籾井会長をはじめ、政権の意向をひしひし感じている現在のNHKの経営陣にとっても、この報道番組に介入する口実ができたことになる。もし『クロ現』での「やらせ」「ねつ造」がはっきりすれば、番組を打ち切る、あるいは、番組内容を大きく変える、とか、あたりさわりないテーマを多くするなどの「口出し」を露骨にしてくるに違いない。NHK局内では早くも『クロ現』つぶしの声まで上がっているという。
今回の「やらせ疑惑」が確定した場合、関係者の処分や再発防止の対策、体制見直し、BPOでの審議などへと発展してだろう。
だが、視聴者はよくよく注意してほしい。
それでもエッジの効いた調査報道を時々、見せてくれる『クローズアップ現代』の灯を消してはならない。
優れた調査報道を見せてくれた番組で起きた「やらせ疑惑」は非常に残念だが、私たち国民は「角を矯めて牛を殺す」ようなことになっていかないか、注意深く、事態の推移を見守っていくべきだと思う。
そうした監視の目を強めていないと、最後に笑うのはアノ人たちだという構図を理解しておいた方がいいだろう。
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