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徽宗皇帝のブログ

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ウクライナ問題の本質
ウクライナ問題については「櫻井ジャーナル」より深く詳しく書いてきたのが「Deeply Japan」で、下の記事はその中でも実に明晰にウクライナ問題の本質を説明している。
長いので、記事後半をカットするかもしれない。

(以下「混沌堂主人雑記(旧題)」から転載)

2022 - 02/27 [Sun] - 20:39

DEEPLY JAPAN より

上記文抜粋
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ウクライナ:2014年クーデターの完全なる失敗 (タッカー&スコット)
ウクライナのゼレンスキー大統領はどこにいるのだろう? キエフにいないという説もあるようだ。
ゼレンスキー大統領はプーチンに提案を受け入れ話し合うと言ったが、そこからまたいなくなったらしい。いずれにしても、どうやって降伏するのかという話だが、なんといっても、西側に担がれている大統領だからあっちこっちと話を調整しているんでしょうか。
そんな中、アメリカのFoxのタッカー・カールソン。
ucker: Biden broke the oldest rule of all 
ロシアがinvadeしちゃったっだろう、と。で、ここまで何度も何度も何度も、史上最強の制裁で彼らをdeter(抑止)するとかいってて、この様は何だと怒りまくった。これはアメリカにとっての権威の失墜。あんたはスーパーパワーじゃない、あんたはジョークだ、ときて、責任ある人物ならこうならないようにするだろう、しかしこの政権の人物たちはそんなこともできなかった。できもしない、実現しない脅しをするんじゃない、という経験則を破ってこの始末だ、と。
そこから、この政権の無責任さといって、ビクトリア・ヌーランドを出し、この人はイラク戦争を煽ってあの始末、そして今度の政権でまた取り上げられ、この始末だ、となじった。
さすがに今日は、お前だろ、クーデター焚きつけたのは、とは言わなかったが、それはもうタッカー・カールソンを見てる層は知ってる話。
なにせ、去年12月には、バイデン、ヌーランドらのオバマ政権こそウクライナでクーデターをやって、アメリカの傀儡を押し付けてウクライナの政権を作った張本人だろう、というのを、Foxニュースで報じたばかり。
ヌーランドはウクライナでクーデターを組織した人 by タッカー
その後は、名だたるネオコンが総出で、タッカーはロシアのスパイと騒ぐという馬鹿みたいな騒ぎが持ち上がったのは前に書いた通り。
ということなので、これらの人々は、当然、この失敗はバイデンを含むオバマ政権の失敗だと考えているだろうと思う。
もちろん、今はロシアは悪い奴となじるだろうが、8年間ずっと、この、ナチ派を担いだアホみたいなクーデター政権をそのままにして、
馬鹿な国会議員たちが何千億円ものカネを使ってウクライナに武器を持たせ
、何百人もの軍事のトレーナーが入り込み、かつ、カナダ、イギリス、ポーランドetc. の諜報から軍事まで、多数の人々も入り込み、
他方で、CIAなどは、ウクライナに反ロシアのinsurgencyを準備する、とかいってトレーニングし、それを今度はシンクタンクが、ロシアのアフガニスタンになるのだ、と言ってみるといった、危険な火遊びが続いた、
この顛末も忘れない。2024がある!
で、主にリアリスト系統は、で、それで一体NATOは何をする気でいるのか、ロシアと本気で戦争する気でいるのかと、ずっと怒っていた。
グランドピクチャーとしては、この2014年の馬鹿クーデターによって、結果的に、ロシアと中国が組んでいったことを、アメリカにとっての戦略的な大失敗だと考えているわけです。
そしてその提携の強さは、2014年より15年、18年より20年と、この8年間でさらに強くなっていった。これをどこかで止めなければと思いつつ、結局、まったくできなかったという思いがあるわけ。
日本では、タッカーなどが反中だ、といったレッテルを張る人が多いかもしれないけど(それが故に喜ぶ人もいるだろうけど)、リアリスト系統は、極端な宗教的反共主義者みたいな人たちとは違う。
騙して、メディアを使って宗教的に上から、お前は悪い奴、とか言い出す人たちよりずっとまだバランスがいい。バランス・オブ・パワー的。
■ スコット
イラク戦争に至る際の、フセインの大量破壊兵器の大げさ極まるメディア・プロパガンダ合戦に立ち向かったことで知られる、スコット・リッターは、もっとさらに、もっと、なんというかストレート。
ロシアが止めろと言ったことを誰も聞かなかった結果こうなった
2014年に据え付けたウクライナはもうない
ロシアはウクライナを占領したくない、そんなことはdisaster
現在の政権がinsurgency(反乱)に持っていかれないよう、現在の政権を脱軍事化して、別の(安定した)政権になったらベラルーシみたいに軍を持って、ということを思っているだろう
ウクライナにナチを据え付けているとロシアが非難すると、西側は大したことない、みたいなことを言い続けているが、ロシア人はナチスに3000万近く殺された人たちで、その深い心理の中に恐怖としてあるものを西側はまったく理解してない、と、このへんは若い質問者にすら批判的な感じがした。
そして、NATOは防衛組織じゃなくて、攻撃組織。ユーゴでリビアでシリアでやったことを見ればわかるだろう、(国際法がというが)NATOはUNの外のフレームワークに存在してる、などとも言ってる。
実際、この軍事同盟が世界を支配してきた、ってことを重々承知の人の言だわな、って感じ。
その他いろいろと、かなり面白い、これ。
NATO Too Weak to Face Russia: Scott Ritter on Russian Offensive
■ enough is enough
そんな話を聞きながら思うのは、同じころ西側各国の主流メディアなどが騒いだと思しき(よく見てない)、国際法的には侵略だ、とか、果ては戦争反対、みたいな議論は果たして何のためにやっているのだろう?ということ。
例えば、今回のケースの場合、究極的にはロシアとウクライナの問題。そこで、もし、最終的にウクライナ人たちの多くが、いやいやほんとにアゾフ大隊なんかの下に付けられている人生なんてまっぴらでした、とロシアの行動を最低でも是認した場合、日本人で口角泡を飛ばして騒ぐ人たちは何というの?
国際法的に認められないので、あなたはドンバスで恐怖に耐えなさい、そのうち死ぬか慣れます、とでもいうの? 
2014年外国主導のクーデター、民主的に選挙された大統領の放逐、ミンスク合意8年間放置、様々なナチスもどき、とりわけSSガリチア賛美者の投入、NATO各国によるそれらの人々への武器供与と訓練、といった問題を無視して語ればロシアの侵略話は通りがいいだろうが、そうでなければ法廷闘争としてすら、西側の言い分が通るかどうか疑わしいのじゃなかろうか。
そして、そうであるにもかかわらず、こうやってナラティブ管理をパワフルに行う西側によって、不利益を被った人々、なかんずくNATO諸国にやられっぱなしだった人々は世の中多数いるわけです。
その人たちにとっては、ここまで耐えるかというほど耐えて反撃に出たロシアは、頼もしいと思いこそすれ、西側の人間たちのように「悪者」と思っているとは到底思えない。上がほんとの国際社会、下が西側が信じる国際社会。
■ アサド大統領
その中でも、確実にロシアの行動に理解を示すであろうと思われるシリアのアサド大統領は、私のような控えめなことは言っていなかった。国営通信を見に行って、おおお、と思った。
「ロシアは自分を守っただけではなく、世界とヒューマニティーを守りました」
だそうです。
President al-Assad: Russia does not only defend itself, but it defends the world and humanity
中身をちょっと訳すとこんな感じ。
アサド大統領は、今日起こっていることは歴史に対する修正であり、ソビエト連邦の解散後に失った世界のバランスを取り戻すことであると強調し、西側のヒステリーは歴史を無法者が求めるカオスにとって都合のいい、間違った場所に置こうするものである、と付言した。
大統領は、今日のロシアは自らを守るだけでなく、世界と正義と人類の原則を守っているとみなしている。

また、西側諸国は、シリアとウクライナのみならず世界の様々な国で、汚い手法でテロリストを支援しているのだから、人々をコントロールすることを目的とした政策の結果としての混乱と流血の結果は、西側諸国が負うものである、とも述べた。
だそうです。
シリアの2016年のアレッポ陥落こそ西側優位世界の終わりの始まりだと思う私にしても、こうまでは言えなかったわけだけど、シリアの大多数の人にとって、人の生活空間の中に入り込んだテロリストを犠牲を払いながら引きずり出してくれたロシアとイランの将兵を思えば、そうなるに決まってるとも思う。
歴史に対する修正、という部分は、ソビエト空間の人たちがスターリンよりナチを好んでいたかのような説とか、ナチを倒したのがアメリカ人だと言ってはばからない説といった西側が売り込んでる歴史に対する修正ということでしょう。そして、もっと長いスパンのこともあるでしょう。東地中海の人だもの。
世の中、NYTとBBCが審判を下しているわけではないのよ。
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抜粋終わり
DEEPLY JAPAN  より
上記文抜粋
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ウクライナ:アフガン化の夢はいかに
これからやってくるのかどうか知らないですけど、ともあれ、アメリカ国内から、CIAはウクライナで反乱を起こそうという計画をソ連があった時から持っているが、もうそれダメっしょ、という記事が出てた。
ロサンゼルス・タイムズに25日に出ていた。
Op-Ed: The CIA has backed Ukrainian insurgents before. Let’s learn from those mistakes
実際、今回も2015年からウクライナ人を連れ出してアメリカで訓練していたと既に報道されていたし、1月には、ロシアが侵略したら、それらのinsurgent集団が活躍するだろう、みたいな記事があちこちに出ていた。
CIA-trained Ukrainian paramilitaries may take central role if Russia invades
CIAトレーニングの兵が「分離派」が支配するドネツクの「前線」に忍んでいくの図、らしい。
今となってみるに、これじゃ、ミンスク合意もへったくれもないのも当然なんだよな、と改めて思う。
キエフの傀儡政権とそのハンドラーのCIAのおっさんたちにとって、ドンバスのキエフ政権に反対している人たちは、ウクライナ国民の一部ではなくて、敵だという設定で教えるんだもの。
そして、だからこそ、ドネツク、ルガンスクの人たちは、今に至るまで、ウクライナの東南部の住民ではなくて、「親ロ派」だのrebels(反乱者)だのというタグで分類される。
全般的には、要するに、アフガニスタン化であり、それはつまり、「テロリスト」の養成と同じ手法ですね。とにかく「敵」を作ってそれに向かっている気にさせる。市街地に入って行って、一般人を盾に戦うことを教え、それに大義があるんだ、と心理操作する。これがCIA。MI6も同じでしょう。
で、だからこそ、クーデターによって政権を奪取することが必要だったわけですよね。だってまともな政府なら、ちょっと待てよ、と。いかにアメリカやヨーロッパが金をくれるといっても、どうもおかしなプログラムを持ってきてるぞ、と気づく。そこでやめようとする。市民にそれを訴えたら、そりゃそうだ、となる。
であらばこそ、傀儡政権が必要であり、であらばこそ、無意味なまでの「ヘイト」が必要だ、ということ。どうしてそうなのかわからないが、とにかく、ロシアは天敵だ、悪の帝国だ、場合によっては、シオニストだ、ユダヤだ、ロスチャイルドだ、世界の共産化だ、となんだっていいわけです。夢想によってくっついていく類の人間を作れるなら。あとは金。それは刷る(笑)。
ウクライナで起きてることは、この1月、カザフスタンで、治安当局者が過激派が入って来ているのに止めなかったことを理由として逮捕され、そこから治安機関を含む政府の総入れ替えみたいなことが起こったことを思い出させられる。
使用した軍事・技術のスケールは違うけど、結論は一緒になるんじゃないか。いわゆる戦犯の大量逮捕が待ってるでしょう。ロシアは、ウクライナの、脱ナチ化+脱軍事化が作戦の目標だと言ったが、その脱ナチ化にはこれらの外国教唆の一群の排除が当然に含まれると思う。
■ ヨーロッパ、ネオナチ同盟
思えば、2019年にこんなことがあった。
ロシア連邦安全保障会議書記のニコライ・パトルシェフさんは、最近のインタビューで、
ヨーロッパでネオナチ同盟が出来ることを排除しないと言っている。
バンデラを称えるウクライナ&欧州ネオナチ同盟
で、ここで重要な役割を果たすのが、西側が教えている歴史が、実に、既に、かなりナチ化しているという事実でしょう。
前から書いている通り、ナチも悪いがスターリンも悪い、とかいう迂闊なことを言っているうちに、ウクライナから東ヨーロッパは、時間軸の特定なく、ソ連にかき混ぜられて苦労したのだ、みたいな話になってる。
ソ連がナチを倒し、ソ連、東欧の1200ぐらいの都市からナチの兵隊を追い出した、という歴史的事実を教えてこなかったことは、この謀略にとって実は重要な役割を果たしていた、というところだと思う。
ブタペストがどうやって陥落したのかなんて、日本で見られるほとんどの歴史解説に書いてないと思う。
1945年2月13日、ブタペストついに陥落
ハンガリーとくれば、ソ連が憎い、でお終い。そこはそれでいいんだが、その前にハンガリーはソ連に攻めに行っていたという事実さえ知られてないのじゃないか?
アウシュビッツは、赤軍がポーランドを解放中に解放されたのだ、ということすら知られてない。最近は、これも米が解放したと思ってる人が多いようだ。
そうすると、じゃあ誰がナチを倒したのだ、ということとなり、それは英米です、とかいう、うすら寒い嘘が穴を埋める。
米政府:米英がナチを打ち破りました
そして、こんなことに驚く人が多数出る始末。
WW2の決定的な勝者はソ連だよと人々が言うの巻
ということで、いやほんと、戦後の体制はナチ2.0だったんだなと、毎週結論してる気がするが、否定できない。
■ オマケ
どうも多くの人は、ウクライナはNATOに入ってないからロシアに守られなかったんだわ、みたいに迂闊なことを思い込まされているっぽい。だがしかし、ウクライナを枕にして、一体誰がロシアと戦う気になるんでしょう? NATO??? 
根本的に、NATOは動く気もなかったが、動こうにも動けないことが(やらなきゃバレないのに)バレた、というramifications(影響)が実は非常に重要。
だから、それを見せないために西側が総力あげてプロパガンダに励んでいる。それしかやれることがないから。
■ オマケ
こんなものがあった。中国は普通おとなしいのに、とアメは思ってるはずだが、永遠にそうであると誰が言った、って感じでしょう。

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