「阿修羅」所載の「日刊ゲンダイ」記事の後半だが、前にも載せたかもしれない。だが、割と蓋然性の高い重要な(我々庶民の生活に重大な影響のある近い未来についての)予測だと思うので、載せておく。前半は例によって例のごときプーチン非難なのでカットする。まあ、記者が馬鹿と言うより、上からのお達しで書いているのだろう。
このまま行けば世界的な「ロシア経済封鎖」で、ロシアは鎖国状態になり、DS(あるいは世界経済フォーラム)の狙うONE WORLD(全人類奴隷化)の実現が遠のくわけだ。それは世界にとっての希望になるのではないか、と私は思っている。
ちなみに、ルーブルが「西側諸国の投資家にとって」紙屑になっても、中国との友好関係があるかぎりロシアは平気だろう。「ルーブル崩壊」「ロシアのデフォルト」がどうこうという経済記事のほとんどは「投資家視点」「投資家の立場」から書かれているのに、それを無資産の貧民が読んで感心するというのは喜劇である。あんた、ルーブルやロシア国債など持っているのか? www
世界的な同時株安と大不況で企業倒産が続き、場合によっては銀行倒産(本来なら、ゼロ金利以降、ずっと前からたくさん発生しているはずだった。)もあるのではないか。完全に電子マネー化される前(まだ現金が使える段階)で良かった、と思うべきだろう。実物を手元に持てないという意味では電子マネーは(極端に言えば銀行預金も)資産ではない。そういう意味でもウクライナ戦争は西側諸国(DS)の「計画(世界金融グレートリセット)」を阻止する、までは言わなくても邪魔になる事態だったと思う。つまり、「プーチンもDSの仲間」という一部の訳知り顔の連中の「陰謀論」は、的外れだろう。
ロシアが金本位制になる(つまりドルの一極支配が終わる)という噂もあるが、それも今後の興味深い問題である。昔のマスコミ用語で言えば「成り注(成り行きに注目)」だ。
(以下引用)
この先、世界はどうなってしまうのか。もはや世界経済の混乱は避けられそうにない。
産油国、農業大国、さらにレアメタルの産出国でもあるロシアに“経済制裁”を科したことで、すでにあらゆるモノの価格が急騰している。原油価格は13年半ぶりの高値となる1バレル=116ドルまで高騰。ロシアが輸出量世界1位の小麦(2021~22年度)も約14年ぶりの高値を付けている。世界生産の4割を占める希少金属・パラジウムも7カ月半ぶりの高値を付けた。
さらに、石炭、アルミ、半導体製造に必要なネオン──と、キリがない。ロシアからの輸出が止まり、需給が逼迫するとの疑念が広がり、何もかもが値上がりしている。世界的な狂乱インフレが発生しかねない状況だ。仮に戦争が終わっても、ロシアへの経済制裁はすぐには解除されないだろう。
さっそくアメリカは、中央銀行に当たるFRBが3月中旬に0.25%の利上げに踏み切ると表明。金利を引き上げてでも、何としてでもインフレを抑えるつもりだ。
とくにヤバいのが、ただでさえ天然ガス供給の4割をロシアに頼っている欧州だ。物価高のみならず、金融危機を起こしかねない。デフォルト懸念が高まっているロシア国債を大量に抱えているからだ。
欧米の格付け大手3社は、ロシア国債の評価を投資に適さない「投機的水準」に大幅に引き下げている。ロシア国債がデフォルトとなるのは時間の問題とみられている。
「国際決済銀行(BIS)によると、イタリア、フランスの金融機関が保有しているロシア向け債権は昨年9月時点でそれぞれ約250億ドル。オーストリアも約170億ドル持っています。これらがすべて焦げ付く恐れがあります」(金融業界関係者)
1998年にロシアがデフォルトを起こした際も、その後、ルーブルの切り下げによって大手ヘッジファンドが巨大な損失を出したことが判明し、「ルーブル・ショック」といわれる金融危機に発展している。
ロシアに進出する日本の自動車大手各社も、現地の生産拠点を続々と操業停止にする予定だ。
このままでは世界恐慌が起きる恐れも捨てきれない。
経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
「最悪のシナリオは、インフレを抑えるために金利を上げ、その結果、景気が冷え込み、物価高が続くというケースです。物価高騰と景気悪化が同時に進行するスタグフレーションです。今回、FRBのパウエル議長はインフレ抑制を鮮明にしています。利上げは、インフレ退治のみならず、ルーブル安を招きロシアに打撃を与えることになる。“通貨戦争”の様相です。しかし、ただでさえウクライナ危機で各国経済の先行きは不透明です。一歩判断を間違えると、世界経済は大ダメージを受けることになりかねません」
日本経済も無傷では済まない。ロシアに経済制裁を科した返り血を浴びるのは間違いない。
帝国データバンクの「緊急調査:日本企業の『ロシア進出』状況調査」(2月24日付)によると、ロシアに進出している日本企業は347社だった。
リポートは〈ロシアに拠点を置き、多くの部品・製品をロシア国外から調達してきた製造業のほか、市場開拓を進めてきた日本の小売・卸売といった流通産業などもダメージが避けられなくなる〉と分析している。今後、多くの企業がロシアからの撤退を余儀なくされるはずだ。
ロシア極東サハリンの石油・天然ガス開発事業から撤退するかどうか、大手商社はアタフタしているが、もはやロシアでのビジネスは諦めるしかないのではないか。欧米企業は次々とロシアからの撤退を表明している。
「急激なルーブル安で、これまで各企業がロシアで投資してきた資産は著しく目減りしている可能性があります。手をこまねいていると、ルーブルが紙屑同然になる危険がある。企業は早期に撤退すべきです。逃げ遅れれば取り返しがつかないことになる可能性があります」(斎藤満氏=前出)
国民生活も苦しくなる
国民生活も一気に苦しくなるはずだ。
このまま原油価格が平均1バレル=110ドルで推移したら、22~23年の家計負担は計4万円も増えるという。足元の原油価格は1バレル=116ドルを付けているから、負担増は4万円を軽く突破する恐れがある。狂乱インフレによって庶民のなけなしの資産も紙屑になりかねない。
「庶民にとって誤算なのは、これからはじまる春闘には期待できそうにないことです。ただでさえ、コロナ感染と資源高に直撃され、企業経営者は賃上げに二の足を踏んでいた。そこにウクライナ危機が加わってしまった。企業防衛に走り、賃上げを渋るのは間違いないでしょう。庶民は給料は増えないのに物価高によって支出だけは増える最悪の事態に直面しかねない。暮らしは相当、苦しくなるはずです」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)
アベノミクスの失敗によって、ただでさえ日本経済は低迷している。2021年の経済成長も、アメリカは5.7%、イギリス7.5%なのに、日本は1.7%という惨状である。体力を失った日本は“世界不況”にのみ込まれる恐れがある。
もう世界は“ウクライナ危機”以前には戻れない。世界も日本も、その覚悟が必要ということだ。
このまま行けば世界的な「ロシア経済封鎖」で、ロシアは鎖国状態になり、DS(あるいは世界経済フォーラム)の狙うONE WORLD(全人類奴隷化)の実現が遠のくわけだ。それは世界にとっての希望になるのではないか、と私は思っている。
ちなみに、ルーブルが「西側諸国の投資家にとって」紙屑になっても、中国との友好関係があるかぎりロシアは平気だろう。「ルーブル崩壊」「ロシアのデフォルト」がどうこうという経済記事のほとんどは「投資家視点」「投資家の立場」から書かれているのに、それを無資産の貧民が読んで感心するというのは喜劇である。あんた、ルーブルやロシア国債など持っているのか? www
世界的な同時株安と大不況で企業倒産が続き、場合によっては銀行倒産(本来なら、ゼロ金利以降、ずっと前からたくさん発生しているはずだった。)もあるのではないか。完全に電子マネー化される前(まだ現金が使える段階)で良かった、と思うべきだろう。実物を手元に持てないという意味では電子マネーは(極端に言えば銀行預金も)資産ではない。そういう意味でもウクライナ戦争は西側諸国(DS)の「計画(世界金融グレートリセット)」を阻止する、までは言わなくても邪魔になる事態だったと思う。つまり、「プーチンもDSの仲間」という一部の訳知り顔の連中の「陰謀論」は、的外れだろう。
ロシアが金本位制になる(つまりドルの一極支配が終わる)という噂もあるが、それも今後の興味深い問題である。昔のマスコミ用語で言えば「成り注(成り行きに注目)」だ。
(以下引用)
欧州で金融危機の恐れ |
この先、世界はどうなってしまうのか。もはや世界経済の混乱は避けられそうにない。
産油国、農業大国、さらにレアメタルの産出国でもあるロシアに“経済制裁”を科したことで、すでにあらゆるモノの価格が急騰している。原油価格は13年半ぶりの高値となる1バレル=116ドルまで高騰。ロシアが輸出量世界1位の小麦(2021~22年度)も約14年ぶりの高値を付けている。世界生産の4割を占める希少金属・パラジウムも7カ月半ぶりの高値を付けた。
さらに、石炭、アルミ、半導体製造に必要なネオン──と、キリがない。ロシアからの輸出が止まり、需給が逼迫するとの疑念が広がり、何もかもが値上がりしている。世界的な狂乱インフレが発生しかねない状況だ。仮に戦争が終わっても、ロシアへの経済制裁はすぐには解除されないだろう。
さっそくアメリカは、中央銀行に当たるFRBが3月中旬に0.25%の利上げに踏み切ると表明。金利を引き上げてでも、何としてでもインフレを抑えるつもりだ。
とくにヤバいのが、ただでさえ天然ガス供給の4割をロシアに頼っている欧州だ。物価高のみならず、金融危機を起こしかねない。デフォルト懸念が高まっているロシア国債を大量に抱えているからだ。
欧米の格付け大手3社は、ロシア国債の評価を投資に適さない「投機的水準」に大幅に引き下げている。ロシア国債がデフォルトとなるのは時間の問題とみられている。
「国際決済銀行(BIS)によると、イタリア、フランスの金融機関が保有しているロシア向け債権は昨年9月時点でそれぞれ約250億ドル。オーストリアも約170億ドル持っています。これらがすべて焦げ付く恐れがあります」(金融業界関係者)
1998年にロシアがデフォルトを起こした際も、その後、ルーブルの切り下げによって大手ヘッジファンドが巨大な損失を出したことが判明し、「ルーブル・ショック」といわれる金融危機に発展している。
ロシアに進出する日本の自動車大手各社も、現地の生産拠点を続々と操業停止にする予定だ。
このままでは世界恐慌が起きる恐れも捨てきれない。
経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
「最悪のシナリオは、インフレを抑えるために金利を上げ、その結果、景気が冷え込み、物価高が続くというケースです。物価高騰と景気悪化が同時に進行するスタグフレーションです。今回、FRBのパウエル議長はインフレ抑制を鮮明にしています。利上げは、インフレ退治のみならず、ルーブル安を招きロシアに打撃を与えることになる。“通貨戦争”の様相です。しかし、ただでさえウクライナ危機で各国経済の先行きは不透明です。一歩判断を間違えると、世界経済は大ダメージを受けることになりかねません」
日本企業も大打撃 |
日本経済も無傷では済まない。ロシアに経済制裁を科した返り血を浴びるのは間違いない。
帝国データバンクの「緊急調査:日本企業の『ロシア進出』状況調査」(2月24日付)によると、ロシアに進出している日本企業は347社だった。
リポートは〈ロシアに拠点を置き、多くの部品・製品をロシア国外から調達してきた製造業のほか、市場開拓を進めてきた日本の小売・卸売といった流通産業などもダメージが避けられなくなる〉と分析している。今後、多くの企業がロシアからの撤退を余儀なくされるはずだ。
ロシア極東サハリンの石油・天然ガス開発事業から撤退するかどうか、大手商社はアタフタしているが、もはやロシアでのビジネスは諦めるしかないのではないか。欧米企業は次々とロシアからの撤退を表明している。
「急激なルーブル安で、これまで各企業がロシアで投資してきた資産は著しく目減りしている可能性があります。手をこまねいていると、ルーブルが紙屑同然になる危険がある。企業は早期に撤退すべきです。逃げ遅れれば取り返しがつかないことになる可能性があります」(斎藤満氏=前出)
国民生活も苦しくなる
国民生活も一気に苦しくなるはずだ。
このまま原油価格が平均1バレル=110ドルで推移したら、22~23年の家計負担は計4万円も増えるという。足元の原油価格は1バレル=116ドルを付けているから、負担増は4万円を軽く突破する恐れがある。狂乱インフレによって庶民のなけなしの資産も紙屑になりかねない。
「庶民にとって誤算なのは、これからはじまる春闘には期待できそうにないことです。ただでさえ、コロナ感染と資源高に直撃され、企業経営者は賃上げに二の足を踏んでいた。そこにウクライナ危機が加わってしまった。企業防衛に走り、賃上げを渋るのは間違いないでしょう。庶民は給料は増えないのに物価高によって支出だけは増える最悪の事態に直面しかねない。暮らしは相当、苦しくなるはずです」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)
アベノミクスの失敗によって、ただでさえ日本経済は低迷している。2021年の経済成長も、アメリカは5.7%、イギリス7.5%なのに、日本は1.7%という惨状である。体力を失った日本は“世界不況”にのみ込まれる恐れがある。
もう世界は“ウクライナ危機”以前には戻れない。世界も日本も、その覚悟が必要ということだ。
PR
コメント