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徽宗皇帝のブログ

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介護業という「日本の難問」
「逝きし世の面影」の記事の一部を転載。
最初読んだ時は何となく読み飛ばした部分だが、再読して、これは今の日本の重要問題の一つを指摘しているな、と思ったので転載した。
介護業界というものは、何かを生産する仕事ではない。サービス業はすべて非生産的なものではあるが、たとえばマクドナルドのように、その企業が潰れれば、他に別のハンバーガー会社があり、ハンバーガー会社全体が潰れても牛丼屋がある、というような代替が簡単に利くようなものと、介護業界とは話が別だ、という視点が必要なのではないか。
で、何かを生産する仕事ではない、ということは、その収入と支出が「物への対価」という明確なものではないことを意味する。このグレーゾーンから様々な問題が生まれることは推測できる。たとえば国庫補助の問題。この国庫補助は、サービスの対価を支払う人間自体が、カネを持たない貧困者である場合が多いにも関わらず、人道的見地からはこれらの貧困者への介護も断るべきではない、という考えによるものだ。言い換えれば、ここでは社会主義的政策が機能しているのである。人道主義と社会主義は親戚なのだ。
つまり、介護問題は資本主義自体に投げかけられた難問だと言える。
では、その介護業が直面する具体的な問題は何か。

それは第一に、「切実さ」の問題だ。
介護を必要とする高齢者や障碍者は、待ったなしの状況であり、今すぐに介護を必要としているのである。外食産業のように、気が向いたから外食する、というような呑気なものではない。
第二に、「膨大な需要者」の数である。
これは説明の要も無いだろう。今や、日本全体が高齢化し、老人の数は膨大である。しかも、そのほとんどは必ず介護を必要とするようになるのだ。
第三に「労働者の絶対的不足」である。
これは下記記事が言うように、報酬があまりに低いことが主な原因で、それに次いで労働内容の悪さ(きつい、汚い、など)があるだろう。

以上を考えると、今の日本は安部総理のように外国に何兆円ものカネをばら撒ける状況ではまったく無いことが分かるし、この問題はおそらく労働者を外国から輸入するという安易な手段では解決できず、外国からの労働者輸入は日本国内に新たな問題を生むことも分かるだろう。
ではどうするか。その考察は、例によって私自身への宿題、である。
(念のために言うが、小学生や中学生の宿題とは違い、私は自分で勝手に設定した宿題を考察するのが面白いのである。これは「宿題」という言葉にトラウマのある人々への老婆心からの注釈w)




(以下引用)


『最悪の人種差別推進コラムのタイトル(趣旨)は「労働力不足と移民」だった』

それにしても今回の曽野綾子による時代錯誤も甚だしい最悪の人種差別推進コラムのサブタイトルが『労働力不足と移民』だった。
曽野綾子ですが介護労働者の不足を理由にして、経団連などが主張する『外国人労働者の解禁』を主張して、つい筆が滑りうっかりと本音『人種隔離政策』(アパルトヘイト)を語って仕舞ったのである。
今のアメリカにおける黒人問題や欧州におけるイスラム問題も出発点は何れも同じで、過去の安易な労働力不足の解決策(国外からの労働力の輸入)が、解けない難問を現代に突きつけている。
介護労働者の不足問題ですが、今の日本人の有能な若者の志願者は多いが長続きしない。その原因は簡単で報酬が低すぎて熱意があり働き続けたくても、生活の為に続けられないのである。
労働に見合った報酬さえ払えば、今の日本の抱えているデフレ経済など大問題の全ては簡単に解決する。
(機械相手の製造業とは違い、そもそも『介護』など人間相手の仕事は、気心が知れた同じ日本人の方が間違いなく上手くいく)
介護では無いとしたら、何が目的なのだろうか。
少し前には1日3000人だったフクシマの原発作業員は今では6000人を超えている。放射能被曝の上限値の為に人間の使い捨てなので、新たな原発労働者の確保は待ったなしなのです。たぶん、フクシマが危ないのである。

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