2015/02/27

放射能汚染を可視化すると

「ハフィントンポスト」から転載。
放射能は目に見えない、というのが最大の問題点だろう。黒澤明の「夢」の中の「赤富士」ではないが、放射能に色がついていたら、今の日本がこれほどのんびりとしてはいられないはずだ。
福島原発の汚染水がどんどん海中に流れ込んでいる状況であり、それは日本近海だけの問題ではとどまらない。太平洋が「腐海」と化すのは時間の問題かもしれない。

（以下引用）

放射能汚染を可視化すると、物を言わないはずの植物や魚が静かに語りかけてくる（画像）

The Huffington Post

投稿日: 2015年02月26日 17時09分 JST 更新: 2015年02月26日 18時12分 JST

音もなく、臭いもなく、目にも見えない放射能を「オートラジオグラフィ―」という手法で可視化した画像を記録した写真集「放射線像」が発売された。

本書は、東京電力福島第一原発事故で汚染されたサンプルを対象にした「放射線像」を記録したもので、黒く映し出された部分は放射能汚染を受けた箇所だ。より黒い部分は、より強く汚染されていることを意味する。日常では垣間見えない、透明な沈黙の世界に存在する放射線の姿が浮かび上がってくる。

写真集「放射線像」より

本書の編集を担当した皓星社の晴山生菜さんは、出版に至った経緯を次のように述べた。

「都内のあるギャラリーではじめて放射線像を目にしたとき、驚きで言葉を失いました。展示会場で立ったまま、解説を読みふけりました。私たちは、放射能は目に見えないものだと思い込んでいますし、もちろん肉眼で見ることはできません。しかし、あらゆる問題が現在進行形であることを、もの言わぬフキや鯉や軍手の像が静かに、しかし強く伝えてきました。これらの放射線像と解説を一冊の書籍として、記録物として残さなくてはならないと思いました」