「Deeply Japan」の2023年の記事で、シリアは現在では「テロリスト(その正体は下の記事に書かれている)」によってアサド政権が打倒されたが、ここに書かれたおおまかな世界の「事実」あるいは「真実」はそのまま有効である。つまり、マスコミやネットの上の「物語」は単なる民衆心理の操作にすぎない。
(以下引用)冒頭の文章はその前に書かれた「フランス国内の問題(マクロンの暴政=議会や国民の声の無視)」の話に続いている。末尾の赤字は徽宗による強調。


(以下引用)冒頭の文章はその前に書かれた「フランス国内の問題(マクロンの暴政=議会や国民の声の無視)」の話に続いている。末尾の赤字は徽宗による強調。
でも欧州諸国の場合、EU/NATOという上位レイヤーが作る方針が強く支配する構造になってしまっているので、国内の問題を国内だけで片付けられない。
例えば、EU/NATOの対ロシア戦争に加担してなけりゃ、食料もウランも石油も今まで通り旧ソ連地区から安価に入ってきたのに、それができなくなったからインフラが引き起こされ、その方針を支えるために馬鹿みたいな軍事・治安まわりの金がかかるという構造がある。この状況からフリーな国家を想像してみればわかる。事情は全然違ってくる。それなりに国家国民のための妥協点を探すしかなくなるだろう。こういう選択をヨーロッパの個々の国家は取り得るのか?
ということで、欧州方面の政治はもはやEU/NATOというレイヤーが著しく不都合になっていると考えることをパスしては語れないフェーズになったと思う。大変な道ですね。
■ アサド大統領、モスクワ訪問
そんな欧州を後目に、ミドル地区では、14日、シリアのアサド大統領がモスクワを訪問、15日にロシアのプーチン大統領と会談した。

Meeting with President of Syria Bashar al-Assad
先月のトルコ・シリア地震でのロシアの支援に感謝し、ロシアが立場を変えずずっと支援してくてることを喜んでいる旨を述べ、さらに、
シリアは、今般のロシアの特別軍事作戦を支持しているし、ドネツク、ルガンスク、ヘルソン、ザポロージャを含んだロシアの新しい国境を認めていると言及。
そして、こんなことを言う。
ウクライナでの特別作戦の開始以来初めての訪問なので、この機会を利用して、ネオナチとその先任の者たちに対するこの特別作戦をシリアは支持していると言うことをもう一度述べたいと思います。
私が新旧のナチに言及しているのは、西側が過去に古いナチを受け入れ、現在は新しいナチを支持し始めているからです。私たちの立場は、友情と献身だけに基づいているわけではありません。私たちの立場は、世界を安定させる必要性から生じています。そうしなければ、大きな雷が鳴り響くことになるのです。
アサド大統領は、ウクライナにいるのが昔のナチの子分のバンデラ一派が主体で、その派生形が現在だという認識を前々から表明しているので、あっさりこのようなことを言う。現在世界でこうした認識を正式に表明する、プーチン以外では唯一の国家指導者ではなかろうか?
大きな雷というのは、要するに大戦争のことでしょうね。
経済が上手くいかなくなったらデカい戦争して解決しようとかいう不埒な奴らがいるが、そうはさせない、というのはプーチンが過去に何度か触れているところだし、多くの人が既に認識しているところでもあるでしょう。
■ 振り返ってみる
シリアの一件が本当に重要なのは、もし2015年、16年にロシアが乗り出さなかったらどうなっていたのかを考えればわかる。
要するに、西側が、ユーゴやイラク、リビアをずたずたにしていったのと同じことが、まだ続いていたわけですよ。
西側というのは軍事覇権をハリウッド映画がカバーアップしているような設計だから、軍事的に自分より強くないところを勝手に荒らしまわって、えへらえへらしていた。ところがそこにロシアが登場して、シリアを陥落させられないのみならず、ロシア軍は有能で、ロシアが持ってると言っていた優秀な兵器類が本当にあることも確認された。
シリアについて書いている頃よく使った図だけど、ここにロシア軍が小さいながらも基地を持ちS-400を設置したというのは、もうね、びっくりな出来事だったわけです。これ以降、シリア領内に航空機が勝手に入り込むと巨大なリスクが発生することがデフォルトになった(マジで、イスラエルや米の軍用機が降りた。その後またへんな策を弄するんだけど前のようなことはもうできない)。

そこから、サウジの国王がロシアを訪問するという出来事があり(2017年)、次第次第に、テロ資金供与の主力であるサウジが変身し始めた。

2017-10-08 18:02:52
西側がイスラム過激派を使っては事件を起こしてきた仕組みが壊れ始めたとも言えますね。
(もとより2014年には、プーチンその人が、西側が「テロリスト」と呼びならわしているそれは、傭兵だって知ってるけ?と西側のジャーナリストを前に発言し、その動画が1000万回以上視聴されるという事態が生じていた。)
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