"雑談"カテゴリーの記事一覧
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「ロイター」記事を転載。
難病患者でなくても、年をとれば体が不自由になり、感覚器官も鈍くなり、頭の働きも悪くなるから、生きていても苦痛なことが多いはずだ。だからこそ、「早く死にたい」という老人がたくさんいるのだろう。しかし、自殺は周囲への迷惑があるから、なるべくなら「うまく殺してほしい」と思っている人が多いのではないか。本当は、自分でも気づかないうちに死んでいた、というのが一番幸せな死に方だろうが、それに次ぐのが「安楽死」である。
しかし、安楽死というのは、まだ生きられる状態の間に殺すか死ぬかすることだから、それを法的に(そしてキリスト教社会では宗教的にも)認めることは難しい。いわば「合法的殺人」「合法的自殺(幇助)」を認めるかどうかという問題だ。
スイスは、その数少ない、「安楽死」が法的に認められている国のようだ。そして、そのことは、世界各国の難病の人、(そして、記事には書かれていないが、「約半数」が難病の人らしいから、残り半数は高齢者だろう。)高齢者から垂涎の的のようだ。
当然の話である。
だが、問題は、スイスまで行くのも、そこで「殺処分」してもらうのも、おそらく相当な金がかかるだろう、ということである。金持ちでないと、楽に死ぬこともできないようだ。まあ、貧乏人は「ドアノブに紐をかけて」(笑)首吊りするという手もある。
遺体の処理は他人に迷惑をかけることになるが、それくらいは我慢してもらおう。
(以下引用)スイスへの「自殺旅行」が4年で倍増、調査で判明
[チューリヒ 21日 ロイター] - 安楽死が目的でスイスを訪れた外国人が、2009─12年の4年間で倍増したことが、「医療倫理ジャーナル」誌に掲載された調査で明らかになった。
スイスは1940年代から、直接の関係をもたない人物のほう助による自殺を合法と認めている。このほか、オランダ、ルクセンブルク、ベルギーと米国の一部の州でも安楽死が法的に認められているが、多くの国では依然違法。こうしたなか、末期患者などが近親者や医師の訴追を回避するため、安楽死目的で外国を訪れる例が出ている。
2012年にスイスでほう助自殺により人生を終えた人は172人で、09年の86人から増加。このうち、ほぼ3分の2がドイツ人と英国人だった。
自殺志願者の約半数については、まひ、運動ニューロン疾患、パーキンソン病、多発性硬化症など神経性の疾病が自殺の要因となっていた。
08─12年にスイスを訪れた自殺志願者は、31カ国の計611人。平均年齢は69歳だった。半数近くがドイツ、20%が英国から渡航。上位10カ国にはフランスとイタリアからの渡航が含まれ、この2カ国は特に増加が目立っているという。
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「ヤフー知恵袋」には面白い質問、面白い回答がたくさんあり、中にはふざけ半分の(「釣り」と呼ばれる質問など)もあるが、小説を読むよりよほど面白いことがある。これは2ちゃんねるでも同じであり、今の時代の作家はネットの面白さと競争するしかないのだから、なかなか大変だ、と同情する。その一方で、情報(資料)収集と編集次第では自分自身の頭をあまり使わずに即席で作品が作れ、電通などの協力を得れば、それがベストセラーにもなる。そういう時代だ。
ビリー・プレストンの「ナッシング・フロム・ナッシング」は私の好きな歌の一つ。
「ゼロ・マイナス・ゼロ・イコール・ゼロ」というような歌。しかし、ゼロからプラスを引くとマイナスになるわけで、社会の集合的意識をマイナス方向に変える操作は、より悪質だ。
(以下引用)「永遠の0」に首をかしげる人いませんか?
「永遠の0」に首をかしげる人いませんか?
「永遠の0」は、ネットの感想を見ても絶賛があまりにも多くて、批判的な意見を書くと袋叩きに遭うような感じさえしますが、私は、この小説、「まがい物」だと思い、読み終えた直後、BOOK OFFに売りました。
知り合いが「一生、自分の本棚に置いておきたい本だよ」と言って勧めてくれたのですが、とてもとても…。
若い人達がこの本を読んで、戦争や特攻について関心を持つ“入門書”となった事については評価するのですが、この本の作者は、「作家として、この姿勢はどうなのだろう???」と、首をかしげました。
主人公宮部久蔵の回想話を長々とする元戦友たちの「経歴」の部分は、「創作」が許されない(=ある程度史実に沿うべき)部分なので、何かの資料の引用や合成だと思われますし、元戦友たちが話す宮部久蔵のエピソードは、ほとんど「大空のサムライ」坂井三郎さんの実話からヒントを得た話(というより、明らかなパクリ)だし、つまり、この小説の80%gが資料からの引用、転用、合成、翻案であり、残りの20%(宮部久蔵の孫の姉妹とか特攻をテロ扱いする記者など)が作者の「創作」ですが、それがあまりに浅薄でステレオタイプな感じがします。
坂井三郎さんがこの小説を読んだら、まあ怒りはしないでしょうけど、「うーん…」という感じじゃないでしょうか。
膨大な資料をまとめあげ、こういう物語を紡いだ整理能力は評価しますが、一歩間違えば「贋作」と紙一重であり、「何か違う」「これをやっちゃいけない!」という感じが抜けません。
しかも、この作者が「真似」ているのは、過去の名作(作品)でなく、「史実」なのです!
うまく説明できないのですが、まだ特攻の生き残りやご遺族がご存命な時代なのに、もう「特攻」を「感動もののエンターテイメント」にしているような……不謹慎な?感じがします。
ある意味、「戦争の記憶が風化したからこそ生まれた小説」ではないでしょうか。
当方、作者の百田さんと同年代のノンフィクション好きのおっさんです。
この小説に疑問を持っていますが、ネットにあまりに絶賛の意見が多すぎて、「自分の感覚の方がおかしいんだろうか?」と考え込んでいます。
どなたか、私と同じような感じを持った方はいませんか?ベストアンサーに選ばれた回答
特攻という日本の長くて華麗な歴史に泥をぬるものを考案し認可し実行した軍上層部、司令官、部隊指揮官たちは、「お前たちだけを行かせはしない。最後の一機でオレも、、、」と言いながら、最後の一機どころか生き残って戦後の平和で豊かな生活を楽しみました。そして特攻を美化し、特攻隊員を神格化した本を書いてカネをもうけ、軍人としての自分たちの無能・無責任を隠そうとした。この「永遠のゼロ」もそんな路線の継承の様に感じられます。そして質問者さんのおっしゃる様に、いろんな戦記ものをかき集め、そのカッコいいところをつなぎ合わせたもの、、、そして著者自身の考えで書いた部分は、おっしゃる様に突然レベルがぐっと落ちる。そんな感じがします。
この本がものすごく人気を呼んだのは理解出来ます。世界のどこの国でもそうですが、国民が自信を失ってくると右傾化します。日本は東北大災害や中国、韓国、北鮮問題などを抱え、60年以上の平和ボケの日本人はどうしていいのか分からなくなっている。そういう時にこんな本が出てきたら飛びつきますよ。日本はすごい、日本は大したものだ、、、。別に日本の悪口を言いたいのではありませんが、過去の栄光にすがるのはどうかと思います。零戦自体はすばらしい飛行機で日本国民が誇りに思うのは当然ですが、あの戦争自体は日本の侵略戦争であり、国民はその侵略戦争を実に惨めに戦わされて地獄を見ました。それを美化してはいけませんね。
戦争の記憶が風化、、、そんなものはとっくに風化していますよ。戦後、国民がやっとメシを食えるようになった途端に忘れ去られました。そして今の平和ボケ。まあボケてもいいから平和がいいのか、少々厳しくてもビシッとした方がいいのか、難しいところですがね。「黒い雨」は本も読んだし映画も見ましたが「永遠のゼロ」とは次元が違いますね。作者の動機がまったく違うような気がします。
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國分功一郎の「哲学は売る。だが、誰が買う?」というブログ(本当は英語のタイトルだが、スペルを書き写すのが面倒なので、いい加減に訳した。)から転載。
各書物の紹介が、実に面白そうに書かれている。大学など行かなくてもいいから、こうした書物を自分で手に入れて熟読すれば、中卒高卒でも立派な知識人になれるのではないか。
(以下引用)
2011年07月24日高崎経済大学学生用、夏の推薦図書(再掲)
テーマ:ブログうちの大学では
教員が毎年三冊推薦図書を掲げるんですが、
結構提出を忘れている先生も。
ってわけで、
じゃあ、俺がたくさん出しますよ
ということで、
昨年たくさん出させてもらったのが、これ。
先のエントリーと重なるのもありますが、
コメントだけでも参考にしていただければ。
繰り返しますが、
夏休みですので、
みんなで本を読みましょう!
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推薦図書
國分功一郎
【自然科学】
チャールズ・ダーウィン、『種の起原』、上下巻、岩波文庫
# ISBN-10: 4003391241
# ISBN-13: 978-4003391242
# ISBN-10: 400339125X
# ISBN-13: 978-4003391259
有名な本ほど読まれない。この本はその代表。でも手に取ってみたら、ダーウィンの文章の読みやすさに驚くはず。各章の独立性が高いので、好きなところから読み始められます。第七章「本能」あたりから読み始めるとよいかも。本能の変化。奴隷を作るアリ。驚きの連続です。
ユクスキュル、『生物から見た世界』、岩波文庫
ISBN-10: 4003394313
ISBN-13: 978-4003394311
あらゆる生物がそれぞれの主観的世界を生きているという「環世界」論を提唱した書物。たとえば、ダニは、酪酸の臭い、37℃の温度、毛のない皮膚、この三つのシグナルだけから成る世界を生きている。驚くべきは各生物の感覚する「瞬間」が異なるということ。人間にとっての「瞬間」は18分の1秒。どういうことか? 気になる人は実際に本を読んでください。
【思想・哲学】
ミシェル・フーコー、『監獄の誕生』、新潮社
ISBN-10: 4105067036
ISBN-13: 978-4105067038
難解で知られるフランス現代思想の中で読みやすいものをあげるならこれ。権力のイメージを一新した記念碑的著作。権力が前科者をどう生み出し、どう利用しているのかを描いた第四部第二章は衝撃的。社会をシステムとして見ることの重要性を教えてくれます。ちなみに、冒頭部に描かれる十八世紀の処刑のシーンは、第一級のホラー小説。
ジル・ドゥルーズ、『スピノザ——実践の哲学』、平凡社ライブラリー
ISBN-10: 4582764401
ISBN-13: 978-4582764406
ジル・ドゥルーズの本としても、スピノザ哲学の入門書としても、最高の書物。何度読んだか分かりません。翻訳もすばらしい。難しいところもあると思いますが、まずは第一章と第二章だけでも。物事の見方が変わると思います。「事物も行為も、それ自体としてみれば、いいもわるいもない」。では、いいとわるいをどう定義するか?
ジークムント・フロイト、『あるヒステリー分析の断片』、ちくま学芸文庫
# ISBN-10: 4480089845
# ISBN-13: 978-4480089847
授業で紹介したら、「昼ドラみたいなドロドロ話」という感想があった。フロイトはどこから読み始めてもいいけれど、まずはこういう実話の分析を読むのもいいかもしれない。関心をもてた人は、ぜひ他の著作を。フロイトの著作はハズレなし。彼が書いたものは全部おもしろい。
ルソー、『人間不平等起源論』、中公文庫
# ISBN-10: 4122000696
# ISBN-13: 978-4122000698
ルソーは自然人を善良なもののように描いているけれども、別に性善説ではない。自然状態では、邪悪なことができる客観的条件がそろっていないということ。たとえば、所有という考えがなければ、人にものを盗まれても、それは川にものを落としたのと同じことです。だから恨みも発生しえない。有名な『社会契約論』より、こっちの方がおもしろい。
ホッブズ、『リヴァイアサン』、第一、二、三、四分冊、岩波文庫
ISBN-10: 4003400410
ISBN-13: 978-4003400418
ISBN-10: 4003400429
ISBN-13: 978-4003400425
ISBN-10: 4003400437
ISBN-13: 978-4003400432
ISBN-10: 4003400445
ISBN-13: 978-4003400449
近代の政治理論の起源。ホッブズのリアルなセンスは、今でも多くのことを教えてくれます。ただ、最初から読み始めると、冗長に感じるかも。さしあたっては、第一部第十四章の「自然法」の話から読み始めるのがよいでしょう。この本によって、lawとrightが区別されるようになりました。でも、両者が区別されていなかったとはどういうことでしょうか?
プラトン、『国家』上・下巻、岩波文庫
# ISBN-10: 4003360176
# ISBN-13: 978-4003360170
# ISBN-10: 4003360184
# ISBN-13: 978-4003360187
少々乱暴に言えば、プラトンの政治学は、大衆社会の政治学。しかもプラトンは大衆が大嫌い。大衆社会が極限まで来ている現代社会を考える上で必読でしょう。また、ハヴロックという研究者が指摘していますが、この本は政治学であると同時に教育学です。有名な「洞窟の譬喩」の教えるところは、いまでも教育を考える上で役に立つはずです。
【経済】
『資本論』(世界の名著54、55、マルクス・エンゲルスI、II)、鈴木鴻一郎編集
ISBN-10: 4124006640
ISBN-13: 978-4124006643
ISBN-10: 4124006659
ISBN-13: 978-4124006650
高崎“経済”大学の学生なのだから、やはり読んでおきたい。でも、全三巻。文庫なら九冊。長い…。そういう人には、この鈴木鴻一郎編集の『資本論』がおすすめ。理論だけがうまくピックアップされて、大著の全貌が見渡せるようになっています。これならなんとか夏休み中に通読できる。マルクスの嫌み・悪口・皮肉に大笑いしながら読んでください。
『ミシェル・フーコー講義集成〈8〉生政治の誕生』(コレージュ・ド・フランス講義1978-79) 、筑摩書房
ISBN-10: 4480790489
ISBN-13: 978-4480790484
よく耳にする「新自由主義(ネオリベラリズム)」という言葉。でも、これをきちんと説明している本はほとんどない。この本は30年も前に行われた講義の記録ですが、フーコーは既にそれを明確に定義しています。曰く、新自由主義は自由主義が復活したものではない。では両者の違いとは? 1979年2月7日の講義を熟読するところから始めるのがおすすめ。
【人類学】
西田正規、『人類史のなかの定住革命』、講談社学術文庫
# ISBN-10: 4061598082
# ISBN-13: 978-4061598089
人間が定住を始めたのはたかだか一万年ほどまえのこと。人類はそれまでずっと遊動生活を送ってきた。人間は〈住む〉のが当たり前だと僕らは思っているけれども、実は、遊動生活を送るほうが実はずっと性に合っているのかも。だって、ゴミのことも、トイレのことも気にしなくていい。退屈な日常に悩まされることもない。
【宗教・聖書学】
『創世記』、関根正雄訳、岩波文庫
ISBN-10: 4003380118
ISBN-13: 978-4003380116
聖書は一冊の書物。その意味でこの図書館にあるどの書物とも変わらない。聖書は読むことができる。読むなら岩波文庫収録の翻訳がおすすめ。関根正雄は、訳文もいいけど、注が破天荒におもしろい! たとえば「アダム」は固有名詞だと思われているけれど、これはヘブライ語で「人」を意味する一般名詞である等々。
田川建三、『イエスという男』、作品社
ISBN-10: 4878936819
ISBN-13: 978-4878936814
まず、イエスとキリストを別々に考えること。イエスは一人の男です。彼が当時の支配体制とどう戦い、どう死んだのか。その死がどう解釈され、どう利用されたのか。イエスの「逆説的反抗」を通じてこれらの問いに答えていく田川氏の筆は実にスリリング。キリスト教を作ったのはイエスではありません。「善きサマリア人の譬え」の解釈は何度読んでも感動。
【日本の政治】
丸山真男、『現代政治の思想と行動』(新装版)、未来社
# ISBN-10: 462430103X
# ISBN-13: 978-4624301033
日本の支配機構を「無責任の体系」として描き出したことであまりにも有名な本。個人的には、日本兵の心の有り様を言い当てた「小心翼々」という四字熟語がとても印象に残っている。丸山は現在再評価の気運が高まっていますが、まずはこれを読まないと。日本政治を考える上での必読書。
大川周明、『復興亜細亜の諸問題』、中公文庫
ISBN-10: 4122019923
ISBN-13: 978-4122019928
大戦後、民間人としてはただ一人、A級戦犯として起訴。裁判中、前に座っている東条英機の頭をぶん殴ったりして裁判を免れたという逸話あり。コーランの全訳でも有名。いまとは違い、戦前は、右翼の思想家の中にも壮大な構想を抱いていた人がいた。それを知っておくことは重要。彼はアジア諸国の連繋を考えていました。
『石橋湛山評論集』、岩波文庫
ISBN-10: 4003316819
ISBN-13: 978-4003316818
湛山が戦時下も自由主義者であり続けたのは有名。彼の小日本主義は、いまこそ見直す必要がある。驚くべきは、かつての日本では、こういう知性の持ち主が政治家になれたということ。学者もたじたじの論陣を張れる人が、政治家で、しかも首相にもなった。いまの政治家はこのような文章を書くことはおろか、読むことすらできるのだろうかと思わずにはいられない。
中江兆民、『三酔人経綸問答』、岩波文庫
ISBN-10: 4003311019
ISBN-13: 978-4003311011
この本を学生に読ませる教員が増えているらしい。現在の日本の政治が完全に崩壊しているからでしょうか。今も昔も政治が直面する問題が変わっていないことがこの本を読むとよく分かります。三人の討論という形で戯曲のように書かれているので、読みやすいでしょう。たとえばあなたなら「豪傑君」の考えにどう答えるか? -
「ネットゲリラ」から転載。
「じゃりんこチエ」DVD(テレビ放映30周年記念)のCMもそのまま掲載する。というのは、実は私はここのところずっと飯時にはネットテレビでこれを見ているからだ。面白いですよ。
以前、放映されていた時には見逃した回も見られるのがネットテレビの有難さだ。放映時にはテツ役の西川のりおが下手くそだと思ったが、今見直すと、そう悪くもない。チエの中山千夏は最適役だが、主題歌(これも中山千夏)の声があまりに甲高くて、これは少々難点。まあ、早送りして見ればいい。ネットテレビにはそういう機能もある。
監督(メインディレクター)の高畑勲は、この種のユーモアがわりと好きなはずなのに、一方では見た者は誰でも悲しみに暮れ、ほとんど絶望的気分になる、あの陰々滅滅たる名作「火垂の墓」も作るのだから面白い。私は、駄作扱いされている「狸合戦(「平成狸合戦ぽんぽこ」だったか?)」も好きだし、あの中の狸たちが演じる百鬼夜行はなかなかの名場面だったと思う。
というわけで、未見の方々に、知られざる名作アニメ「じゃりんこチエ」をプッシュする。原作漫画の作者のはるき悦巳は、これ以外には作品がまったく知られていないと思うが、まあ、「こち亀」一つで漫画史に名を残すだろう人物というのもいるから、これだけの名作を残しただけでも十分か。
宮崎駿が「猫の視点で描こう」と考えたのも面白い。作っていたら宮崎駿版「吾輩は猫である」になっただろう。そういう、「実現しなかった名作」は無数にあるはずだ。たとえば、黒澤明は「平家物語」を映画化したいという夢を持っていたそうだが、それもぜひ見てみたかったものの一つだ。もっとも、あまりに素晴らしい原作は、映画化されても原作を超えるのはほぼ無理であり、好きな小説は自分の「脳内映画」で我慢しておくのがやはり無難だろう。
青島幸男は私の幼い頃のヒーローの一人であった。東京都知事になって何をやるのかと期待していたが、何もやらないのでがっかりした記憶がある。
今にして思えば、政治を私物化していろいろ悪事を働く知事よりは、何もやらない知事の方が数倍ましだったのだな、と思う。
しかし、青島幸男の「時間無制限弁明」は見たかった。『スミス都へ行く』のクライマックスシーンみたいな見物になったのではないか。
「財界の男メカケ」って、安倍総理の話じゃないか、と今なら思う人も多いだろう。いやいや、そんな「国家機密」を漏洩したら、懲役10年くらい喰うかもしれんから、そういう危険な発言はやめておこう。もう言ったけど。
(以下引用)
野次馬 (2013年11月 9日 11:40) | コメント(0)
「山本太郎とは何なのか?」という話なんだが、ところで思い出すのが青島幸男の事で、長く国会議員をやって、都知事もやった。天才バカボンで「青島幸男が国会で決めたノダ」という決めゼリフがあったが、あれは意味深な言葉で、ギャグなので、「政治を動かしているのは青島幸男ではない」という真実を踏まえて、そう言うからギャグになるんですね。
テレビ業界で当初は放送作家として成功し、高度成長期を歌った『スーダラ節』を作詞。クレージーキャッツはもとより、若大将シリーズなどでも映画の主題歌を作詞したり、小説を執筆すれば処女作『人間万事塞翁が丙午』が直木賞を受賞、ドラマ『いじわるばあさん』で主演し国民的キャラクターとして定着するなど、多才の人として知られ「超マルチタレント」と呼ばれた。また、タレント政治家として高い人気を誇り、選挙期間中に選挙公報作成、政見放送録画以外の選挙運動を一切やらずに当選し続けた点等が逆に注目されたりした。
ただ、都知事時代はめぼしい業績を残さなかったことや世界都市博覧会中止以外の公約を反故にしたことにより、そのカリスマ性も薄れ、都知事退任後、国政復帰はならなかった。
TVで顔が売れているのを飛び道具として、「まったく選挙活動をやらない」というスタイルで当選を重ね、都知事になった時も、公約は「何もしない」だった。実際、当選したら進行中だった世界都市博を中止に追い込み、たくさんの土建屋が青くなったw すでにバブルが崩壊した後だったので、この世界都市博中止は評価する公が高い。他にもバブル崩壊で危機にあった2信組にカネを投入しないように頑張ったんだが、コレは成らず。国会議員としての実績で、もっとも有名なのは「総理は財界の男メカケ」発言です。
「資本主義国家なんですから、企業からお金を集めてそれを政治資金にするというのは、私は明らかにすればそれでいいと思うのです。できないならできないと明確におっしゃったほうが、一そうはっきりするのです。その代わり、政府はスポンサード・ガバメントであり、総理は財界のちょうちん持ちで男メカケである」
その当時は、佐藤栄作総理ですね。大騒ぎになって、怒った自民党が懲罰動議を出そうとしたんだが、「懲罰を決議するためには本会議で弁明の機会を与える必要があり、この弁明は時間無制限」だったために、懲罰は課されず、発言が会議録から削除されるだけに留まった。まぁ、あんな口達者なヤツに無制限でしゃべりまくられたら、たまったもんじゃないw
ところで、青島幸男が初当選した選挙では、参院全国区の一位が石原慎太郎で、二位が青島、三位がNHK出身の上田哲だったので、「タレント候補の走り」とも呼ばれてますね。まぁ、ホントのところでは、「何もしない」のが公約の青島以上に、当選しても何もしなかったタレント議員が多いんだがw
(徽宗注:以下、「じゃりんこチエ」DVDのCM)
宮崎駿監督の「猫の視点で描こう」というぶっ飛んだアイデアが不採用になり、テレビアニメの巨匠・高畑勲監督が演出を務められたそうです
宮崎監督はずっとすねてたとか(笑)
スタッフォロールを見るとそうそうたるメンバーですね
巨匠のもとに天才たちが集まって作ったのだから名作になるのは当然です
声の配役も完璧
最近は俳優や芸人がアニメの声を当てることが多いですが、この作品はそれが成功した稀有なケースだと思います -
FRBの通貨発行権期限切れの問題で前に書いた後、その期日とされていた12月22日も過ぎたので、自動延長されたのか、それともガセネタだったのか、と私自身思っているのだが、来年早々の新100ドル札発行は事実のはずだのに、それがまるで話題にならないのも不自然な気がする。あるいは世界的に全マスコミに対して緘口令が敷かれているという可能性もある。つまり、新ドル発行に合わせた米国の強引な借金踏み倒しの可能性はある、ということである。
まあ、何も起こらない可能性もあるが、米国の半デフォルトが起こった場合、日本にどのような影響があるか。最低でも再度の大幅増税と福祉予算の大削減は避けられない気がする。
年の瀬に縁起でもないことを言うようだが、起こり得るあらゆることを想定しておけば、いざとなっても慌てることだけはない。
慌てても貧乏人や無力な庶民には対応のしようがない、というのが本当のところだが、まあ、江戸時代の町人の大半(職人など)は貯蓄ゼロでも毎日生きていくことができたのだから、我々もそれを見習って「宵越しの金を持つのは江戸っ子の面汚しでえ」というくらいの気持ちで生きるのもいいだろう。
本当は面汚しでもいいから宵越しの金が欲しいけどね。(笑)
とりあえず、大枚千円を投じてわずか3枚買った宝くじが当たるのを願うことにしよう。学校の教師や芸能人の中には、「夢は必ず実現する」、とのたまう人もたくさんいるからね。えっ、そういう夢はダメですか。そうですか。
下の引用は「ありすのお部屋」というブログに転載されていたツィッターである。
(以下引用)
くりえいと
@kurieight
12月22日には、FRBの持つ100年前に
アメリカ政府から与えられた通貨発行の権利が切れる。
政府と米国議会が発行権限を私企業FRBから取り上げられるのか?
それとも自動延長?全然報道がないのも臭う。
財務省局長級以上の正月召集令状のウラには、これもあるだろう。
https://jp.twitter.com/kurieight/status/281620065332375556
くりえいと
@kurieight
非常に不可解なのは、アメリカでは年明け早々から
100ドル札が一新されるという大変革がある。
これも、一向にマスコミで取り上げられない。
この新紙幣の発行と紙幣発行権の帰属問題などただでさえ大問題なのだが、
雲行きをみるとオバマ 大統領がウルトラCをやるかもしれない。
https://jp.twitter.com/kurieight/status/281621210549334016
くりえいと
@kurieight 米国の減税の期限切れと
緊縮財政の強制執行によって「経済の崖」がくる。
経済崩壊に陥るのを避けるため、オバマ 大統領がドラスティックな
策を打ち出しそうなのだ。
そのネタが「新紙幣の発行」と「発行権の問題」などである可能性が高い。
https://jp.twitter.com/kurieight/status/281621636971646976
くりえいと
@kurieight 米国では、金融労働者に対して、
クリスマス休暇や正月休暇を返上して、
自宅や事務所で待機せよと通達が出ているようだ。
「財政の崖」の協議の行方を見守るためというのが名目だ。
https://jp.twitter.com/kurieight/status/281622855320485888
くりえいと
@kurieight 日本では22日 ~24日は3連休、
また29日から1月3日までは正月休みで市場は閉まったままである。
その間に市場に衝撃が走る可能性が大きそうだ。
動乱を指をくわえて見ていることになりそうだ。
金融混乱も考えられるので、万一に備えて必要な資金は手元に置いていた方がよいかも。
https://jp.twitter.com/kurieight/status/281624075644829696
くりえいと
@kurieight なお、可能性として、財政の崖協議が物別れとなれば、
100ドル札が一新される事に乗じて新ドルと
旧ドルとの交換比率を1:1でなく発表する可能性がある。
(1:1なら新ドルにする意義がない)。
仮にそれが、10:1となれば米国の借金は一気に
10分の1に減少させられる。(えええ~~~)
https://jp.twitter.com/kurieight/status/281625184476209152
くりえいと
@kurieight 金融アナリストのチャード・ウィッテントン氏が
「その結果は来年1月の防衛株の動向に重要な影響を及ぼすだろう 」と言ったという。
戦争銘柄急騰?なに?新ドルと旧ドルとの交換比率を変えれば、
500兆円とも700兆円ともいわれる膨大な米国債を保持している
中国や日本はネコババされるわけで~
https://jp.twitter.com/kurieight/status/281626661181587456 -
今日は政治とも経済とも無関係の思弁的駄弁である。
下記文章によって私の夫婦生活を推定しないでほしい。私自身は、結婚しなかった人生よりも結婚した人生がはるかに幸福だっただろうと考えている。つまり結婚して良かった、ということだ。これは妻に気兼ねしてそう書いているのではない。そもそも私の妻は私のブログの存在など知りもしない。
ということで、下の文章はあくまでも一般論であり、恋愛と結婚、そして人間性についての、ある意味では哲学的な考察なのである。
下記記事は「ウォールストリートジャーナル」日本語版から転載。
一言でこの問題の本質を言えば、実は「他人とともに居ること自体がだいたいのストレスの原因である」ということだ。
人間の自己愛というものはほとんど本能に近いものであり、自己嫌悪だって「理想の自分と現実の自分との隔たりの大きさ」から来るものだから、自己愛が原因だ。その自己愛は自己防衛や自己保存のエンジンでもあるから、我々が生きていることと自己愛は切り離せない。そこで、自己愛を完全に捨て、他者への愛に生きる人間を聖人と言うのである。
おおかたの恋愛が根本的に間違っているのは、他人に対して「私のために生きてほしい、私に尽くしてほしい、私のために戦ってほしい、私を守ってほしい」という図々しい要求を無意識に行っているからである。
真の恋愛とは自分自身よりも相手の幸福を願う気持ちであるが、それを他人に要求することはできない。したがって、ほとんどの恋愛は「愛する側」と「愛されてやっている側」の「支配と被支配の関係」であるのが現実だという結果になる。
恋愛論はともあれ、人間は自己愛によって生存している存在であり、この世で自分ほど貴重な存在は無い、と我々は無意識に考えている。自分が死ねば自分にとっての世界はそこでお仕舞いなんだから、当たり前である。
さて、他人とは自分とは異なる存在である。したがって、その一挙一動が気に障るのは当然だ。他人のことが気に入るのは、それが自分と良く似た考えをし、自分をほめてくれ、自分をいい気持ちにさせてくれる場合だけである。
つまり、我々は自分をそういうように満足させる人間とだけ一緒にいたいと思う。それが友人であり、恋人であり、夫婦である。
しかし、結婚してみないと夫婦がお互いにどんな人間なのかは、本当にはわからない。
そこである時に、(家の片づけ方などを巡る精神的闘争の果てに)「ついに(夫が、妻が)分かってきた!」と叫ぶことになる。
アメリカの場合はそこから離婚までは一直線である。あの連中は馬鹿だから、結婚というのが「他人同士が一緒に住むことの不快感や不自由さも含めての結びつき」であるということが未だに理解できず、結婚すれば恋愛段階よりも素晴らしい天国が待っている、と思うわけだ。そして自分が不愉快なのはすべてパートナーのせいである、ということで離婚、となる。まったくの阿呆である。そういう親のもとで生れ育った人間もまた阿呆になるのは言うまでもない。まあ、そういう不幸の中から天才が生まれることもあるが。
書くのが面倒くさくなったから、ここまでにする。
結論。人間とは自己愛の動物であることを勘定に入れないいかなる考察も計画も無益である。マキャベリ曰く、「人間は自分の父親が殺されたことは忘れても、自分が貸した金のことは忘れないものだ」。そういうものだ。
(以下引用)
身近な片づけの悩み、実は夫婦の深い問題?
• 2012年 7月 11日 18:01 JST
カレン・スティールさん(43歳)がカリフォルニア州ローズヴィルの自宅の変化に気づいたのは、彼女が2年前に再婚してまもなくだった。
本や洋服、おもちゃ、赤ちゃんの品々を捨てるのは辛いと思っても、パートナーが共感できないことも。
問題は自宅にある夫のオフィス。部屋は書類とプラスチックのホテルのカードキーが詰まった「がらくた入れ」と化していた。収納箱には写真があふれ、デスクには複数の皿とコーヒーカップが常に散乱。カレンさんは、その部屋に足を踏み入れ、ひと言。「ついに(夫が)わかってきた」。彼女は、整頓が行き届いたキッチンで過ごす方が好きだ。
技術系企業の営業マネージャーであるカレンさんは、「家族の家のまんなかに独身貴族の城があるようなものだ」と話す。
ソフトウエアの営業職に就く夫のブルース・スティールさん(49歳)は、仕事中に手を伸ばせば楽に届くように、書類を積み重ねて手元に置いておくのが好きだ。「何がどこにあるのかわかるのがいい。引き出しにしまったら、もう二度と見ないよ」。彼は、他の部屋はきれいに保つよう心がけていると言う。
忙しいなか、楽しく暮らそうと努力する家族にとって「散らかし」は手ごわい問題だ。心理的にストレスがたまり、家族関係が悪化することもある。専門家によると、手がつけられない状態になって初めて問題の重要性を認識するカップルがほとんどだという。
また、カップルが問題克服を決意したとしても、その過程は主導権をめぐる争いになることがしばしばだ。「床に落ちている汚れたタオルについて口論することは、もっと言えば、責任の追及につながる」とニューヨークで開業している精神科医、エドワード・ハロウェル氏は言う。
ある程度の散らかりは気にならず、居心地がよいという人もいれば、家が片付いていないのは家と家族の生活が最優先されていない証拠だと考える人もいる。
ハロウェル氏によると、多くのカップルは、治療の過程で散らかりの問題を話し合うことに戸惑いを感じるという。たまった郵便物や寝室の椅子に脱ぎ捨てた靴下について文句を言うのはつまらないことではないか、と思うからだ。「(散らかしは)セックスやお金ほど議論の対象にならないが、同じくらい身近な問題だ」とハロウェル氏は言う。
持ち物を捨てる必要性にどう対応するかという点で、散らかし屋も潔癖症も軽度の強迫性障害かもしれないと精神科医らは指摘する。ため込み癖は、潔癖症の最も対局にある症状だ。
チャーラ・ブレガンテさん(49)と夫のポール・クレッチュマーさん(57)は、散らかしなど結婚生活の問題を解決するために、セラピストに通っている。2人とも家が雑然としがちであることは分かっている。しかし、現在の散らかりがより大きな争いの種となり、物事の優先順位をはじめ、時間の過ごし方、家でどのくらいの時間を過ごすか、他人にどうみられるかをどの程度考慮するかといった「より深い問題」を引き起こしている、とブレガンテさんは話す。
ブレガンテさんは、専業主婦だった頃は家をきれいにしておくことが自分の務めだったと話す。障害を持った学生を指導する仕事に復帰した今、家は前よりも散らかっている。しかし、夫の助けはない。
クレッチュマーさんは、行動を変えることは難しかったと言う。彼は、散らかっている状態は嫌いで、家がもっときれいであってほしいと思っている。しかし、妻が子どもと一緒に家にいた時代、彼は、家事のやり方やタイミングについて関わることをやめた。「実は、家のそうじをもっとやりたいと思っている」とクレッチュマーさん。彼は、この問題についてのいざこざは、「2人の主導権争いを示している」と付け加えた。
セラピストの指導の下、クレッチュマーさん夫婦は、彼らが住む3ベッドルーム付きコンドミニアムの各部屋の掃除の仕方についてリストを作成、大方の片づけを終える期限も日本から交換留学生が来る7月中旬とすることも決めた。留学生は、カリフォルニア州ゴレタにある彼らの家に10日間滞在する予定だ。
本や洋服、おもちゃ、こどもの物を捨てることは、カップルの片方にとって辛くても、もう片方にはその辛さが不思議で理解できない、とカップルの心理に詳しい臨床心理学者、パティ・アン・タブリン氏は指摘する。
この感情のずれは、がらくたが昔の結婚や恋人の思い出の品々だった場合に特にひどくなる。こうした持ち物を2人で一緒に整理すればストレスが和らぎ、パートナーとの間に絆が生まれやすくなる、とタブリン氏は言う。
精神科医のハロウェル氏によると、相手の散らかす行動を非難するよりも、散らかしは日常茶飯事であるというジョークの方が、ムードを明るくする。たまには相手のがらくたの片づけを手伝うのも良い合図かもしれない(ただ、相手のがらくたを単に他の場所に積み上げるのは避けたい)。
ハロウェル氏は、女性が、男性よりも散らかしやすいとか散らかしにくいということはない、と言う。
散らかしに対する姿勢は、幼少期に学ぶことが多い。ハリー・ファルバー氏(66)は、母親がいつも紙くずを散らかしたままにしていたと話す。彼の妻は、小間物を彼女の母とまさに同じやり方で集めている。
「彼女の実家に入る時、横向きに歩かなければならない。でも、可愛いものだ。(ごみが散乱し荒れ果てた屋敷が舞台の)映画『グレイ・ガーデンズ』のような感じではない」とファルバー氏は話す。
結婚して16年、ファルバー氏と妻のパトリシア(54)は、コネティカット州ウェストンの自宅(4ベッドルーム、花崗岩のキッチンカウンター付き)に2人の物を置かない「中立地帯」を作った。「決められたエリアにだけ自分の物を置くという暗黙の停戦を考えついた」(ファルバー氏)
ファルバー氏、パトリシアのいずれも、散らかしがゼロになったわけではないが、彼らは互いのがらくたを分けている。そうじの時、責任の所在が明確になるからだ。「がらくたは混ざることはない」とファルバー氏は言う。
記者:ALINA DIZIK