"経済・政治・社会"カテゴリーの記事一覧
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「崖っぷち社長」が久し振りにブログを更新した。内容は例によって国民大多数とは違った角度から物事を見ていて興味深い。私も官僚悪玉論をよくブログに書く方だから、少し反省した。たしかに、新自由主義を批判しながら、官僚の手から民間の手に権力を移そうとするのは矛盾している。しかしまた、官僚の精神の変質というものもあるのではないだろうか。かつての官僚には多少ともあった「国民のために働いているのだ」という使命感が、最近の官僚にはまったく無くなってしまったという気もする。
(以下引用)
よくも悪くも、かつての政治家、官僚とその周囲にいた利権を構成する人々というのは、このバランスをとるのがうまく、同時に多くのカネを日本中にまわして、経済的な貢献も大きかったわけだ。
しかも、それだけのことをやりながら、他国のように財政の危機をもたらしたことは一度もなく(しつこいようだが財政危機はプロパガンダ)、その優秀さはずば抜けている。
言いたくないが、マスコミに騙されていい子ちゃんな意見ばかり振りかざしてる愚民よりも、そのアホどもに悪い、黒い、汚いと罵られている官僚のほうが、おいらからすればよほどマシだし、使えると思う。
これは本音だ。
で、ここ20年ほどで起こっている官僚悪玉論の蔓延と民営化の推進というのがどういうことなのか、そのへんの結果をフラットに見ればすぐにわかる。
アホな連中は、これを利権との戦いと見るわけだが、実際には、利権と利権のぶつかり合いなのだ。
官僚側にあった利権を、民間資本が奪い取ろうというだけだ。
また、マスコミなどを利用して、官僚機構内部の人間を都合のいい人材に置き換えるようなことまでやってきた。
そういう話が出ると、いい子ちゃん愚民は、例によって官僚よりは民間人のほうが善良でマシだと洗脳される。
冷静に国民の立場になって考えれば、よほど民間のほうがえげつないことをするし、監視の目も行き届かず、しかも海外資本などもたかってくる危険なものだとわかるはずだが、倫理観という名の妬みと憎しみで目が曇ってしまうわけだ。
まあ、おいらのような考え方がマイノリティなのはわかってるし、正直、アレルギー症状が出る人が多数だとは思うがね。
とはいえだ、是とするか否とするかという話はともかく、これを社会構造の現実として認識することはものすごく重要だと思う。
おそらく、わかっている人なら、この後の時代がどのようになるかある程度想像がつくだろうし、いかなる状況でも生きていくためのヒントを持っているはずだ。PR -
年金支給年齢引き上げ、つまり「年金を貰わないで死ぬ人間が増えるのを期待する」法案の次は、生活保護の打ち切り、失業給付の打ち切りというのが官僚どものプランだろう。つまり、「お前たち一般ピープルは奴隷として働き、最下層の生活で満足し、働けなくなったら死ね」というのが彼らの本音なのである。「俺たちは苦労して東大に入ったエリートだもんね。お前らとは人種が違うんだもんね」というわけだ。
(以下「阿修羅」より引用)
厚労省 生活保護法改正検討へ
http://www.asyura2.com/11/senkyo105/msg/534.html
投稿者 ドキッ!プロ奴隷だらけの水泳大会 日時 2011 年 1 月 25 日 15:53:54: hSNyXCkDoAhxY
1月25日 14時54分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110125/t10013611551000.html
厳しい雇用情勢が続き、生活保護の受給者の増加に歯止めがかからないことから、厚生労働省は、受給者の自立支援の強化や不正受給を防止する新たな対策を検討し、生活保護法の改正を目指すことになりました。
これは、細川厚生労働大臣が閣議のあとの記者会見で明らかにしました。生活保護の受給者は、失業者の増加などに伴って急増していて、去年10月の時点では全国で196万人余りに上り、最も少なかった平成7年に比べると2倍に増えています。こうしたなか、国と自治体が負担する保護費の総額は、平成21年度には3兆円を超え、政令市の市長会は、仕事ができる人の就労意欲を高めるプログラムを作成することや、仕事への意欲のない人は、原則として3年ごとに生活保護の適用を見直すなど、受給者の自立を促すための仕組み作りを求めています。厚生労働省は、近く、自治体の代表者らと協議の場を設けて、受給者の自立支援の強化や、不正受給を防止するための新たな対策を検討し、生活保護法の改正を目指すことになりました。細川厚生労働大臣は「働く能力があっても就職できずに生活保護を受ける人が増えていて、就職を促すためにはどうしたらよいのか、自治体としっかり協議していきたい」と話しています。 -
ニコさんのブログから、日本経済界はすでに外国人にほとんど支配されているという話である。株主の中の外国人株主比率についてのデータは、私も初めて見た。なるほど、日本経済界の連中は「彼ら」の代弁者だと思えば話が簡単だ。
かなり前から、なぜ日本の大会社に外国人役員や社長や会長が増えてきたのか疑問だったのだが、そうした人物の手腕に期待してというよりは、「彼ら」の頭にある手頃な人材が外国人だったにすぎないわけだ。「白人の白人による白人のための日本収奪作戦」の一環だ。
私はべつに国粋主義者でも人種差別主義者でもないが、アングロサクソン=ユダヤによる世界的収奪に対しては「日本人として」結束することも必要ではないかと思う。まあ、沖縄を日本の中に入れてくれればの話だが。
(以下引用)
先日の記事『「平成の売国」TPPは日本を滅ぼす!』で、経済産業省から出向中の京都大学助教中野剛志氏のTPP解説をご紹介し、大きな反響をいただいた。TPPは小泉・竹中のネオリベ路線の総仕上げというべきもので、日本は恐らく壊滅的打撃を受けるだろうと思う。保守派の重鎮西部邁氏をして「アメリカにレイプしてくださいって言ってるようなもの」と言わしめたように、これは米国の世界戦略にまんまと乗る究極の売国に等しいものと言えるだろう。日本を壊滅させないためには、TPPや米国年次要望書を粉砕することと、民主党を乗っ取り「国民生活が第一」のマニフェストを勝手に反故にし、国民生活を破滅に導こうとしている菅執行部および民主党ネオコン・ネオリベ一派(すなわち以前ご紹介したカレル・ヴァン・ウォルフレン教授の指摘する「アーミテージに会いに行く人たち」と重なる)を打倒・一掃することが必須であるということは明白である。対米従属新自由主義者グループは民主党にも自民党にも分かれて存在しているので非常に込み入っており注意が必要である。またみんなの党に至っては、党そのものが新自由主義・構造改革を掲げており、イメージのみで自民・民主に幻滅した無党派層の受け皿となりうる可能性があるので、これも警戒が必要である。これらの政党による連立の動きにも十分警戒すべきである。
さて前回の記事を書いている最中ふと疑問に思ったのが、このような日本を完全敗北に追い込むようなTPPをどうして財界は推進しようとするのか、という点である。そこで財界をコントロールしているのは誰なのか・何なのかということを考えてみた。私は情報源のよくわからぬ得体の知れない陰謀論に与する気はないので、なにか実証的なデータがないだろうかと探してみた。日本に長い間居住していない私はこのデータを見て少々面食らった。ひょっとすると今から書くことは、日本におられる皆様はとうにご存知のことかも知れないし、私は経済オンチなので分析も的を射たものかどうかは知らないが、見つけた資料を皆様と共有したいと思う。
[日本の経済界はすでに株と金融で支配されてきている]
企業を支配するのは株主である。上のグラフは東京証券取引所のデータに基づいて計算した持株比率の変遷を示している(東京証券取引所株式分布状況調査の長期統計より作成。その他参照サイトGarbagenews様の該当ページリンク1、リンク2)。データは1989年から2009年までのものである。それより以前は外国人持株比率はおおむね5%前後で推移していたが、平成以降徐々に増加し、橋本・小渕内閣の頃に一気に18%まで増加している。この時期に推進された規制緩和の結果によるものと思われる。オリックスの宮内義彦氏が規制改革委員会の議長に就任したのが1996年で、以後10年に渡り宮内氏が議長の座にあり続けた。
18%にまで外国人持株比率が増加した後、しばらく頭打ちの状態が続いていたが、いわゆる「構造改革」を推し進めた小泉・竹中の時に再び急増し、個人持株比率・法人持株比率を追い抜き、一気に25%を越えるまでに至った。サブプライム問題による世界金融危機のときには日経平均株価が年初の半額にまで暴落したが、外国人持株比率は若干落ちた程度に留まり、2009年には26%まで伸びている。この間、個人の持株はほぼ横ばいであるが、法人や金融機関の持株が漸減し、その分が外国人持株に回ったと言える。規制が大きく緩和され、株式相互持合いの形態が崩れ、企業グループの再編が進められる中、外国人投資家やファンドが割って入ったと言える。
さて日本の4分の1もの株が米国ファンドを中心とする外国勢力の手に渡ったのであるが、それはどういうことを意味するのであろう。ここに興味深いレポートがある。日銀による「賃金はなぜ上がらなかったのか?2002年~07年の景気拡大期における大企業人件費の抑制要因に関する一考察」(川本卓司・篠崎公昭、2009年7月) というワーキングペーパーである。この中で①企業が直面する不確実性の拡大、②「世間相場」の低下、③株主からのガバナンスの強まり、④海外生産・オフショアリングの拡大、という4つの要因が検証されている。この中で③株主からのガバナンスの強まりについて述べられている箇所を引用する。
[引用開始]——————————–
「2000年代半ばにかけて、外国人持株比率は上昇傾向を辿っており、06年度には全体の約1/4を占めるに至っている。こうした動きの裏側では、①持合い解消等に伴い、事業法人の持株比率が低下しているほか、②メインバンクを含む金融機関の株式保有の減少が生じている。
こうした株主構成の変化は、企業のガバナンス構造にも、少なからぬ影響を与えてきたと考えられる。すなわち、わが国企業では、経営陣が内部昇進によって選ばれることが多いため、持合いなどを背景に株主の影響力が相対的に弱い企業では、従業員の利害が優先される傾向が比較的強かったと考えられる。しかし、近年のように、海外ファンドなど「モノ言う株主」が増加し、株主への経営に対する影響力が強まってくると、人件費は抑制される一方で、株主への配当が優先される傾向が強まることが予想される。実際に、法人年報における大企業の人件費と配当金の推移を見ると(図表20(2))、2000年頃から06年度にかけて、配当金が急増する一方で、人件費は概ね横這い圏内で推移している。」(p.13)
[引用終わり]——————————
ここからわかるのは、外国人持株の比率が高まった結果、企業がこれら株主の意向に従わざるを得ず、結果人件費を抑制し、収益を配当に回すという構造ができあがったということである。さらに非正規雇用・派遣労働者の使用によってさらなるコスト削減を行っている。景気が回復し、企業の業績が回復したとしても、この構造では、企業幹部のみが高い報酬を得る一方、一般社員・労働者の賃金は上昇せず、安定的な雇用も生み出さないということがわかる。さらに株主への配当に多くが回るため、利益の多くは国内で循環せず、海外の株主に回るのである。この構造が続く限りは内需が拡大するはずがないと、私のような経済オンチでも想像がつく話である。格差が作り出され、それが固定化されるのである。
さて25%以上の株が米国ファンドを中心とする外国勢力に握られているということとその意味するものを見てきたが、25%というのは平均値である。中には外国資本が0%という会社もある。つまりそうしたものを全部ひっくるめて平均したものであるので、企業によってその比率はまちまちである。「株主プロ」というサイトで企業別の株主構成をみることができる。
「株主プロ」のこのページでは外国人持株比率が高い上位100社が提示されている。ぜひ別のウィンドウで開いて見ていただきたい。もともと外国企業であるリーバイスの90.9%というのは頷けるものがあるが、中外製薬74.8%、日産自動車68.5%、ヤマダ電機51.7%、オリックス50.5%、ソニー45.3%、キヤノン45.0%、任天堂41.5%など、日本でもなじみの深い有名企業がリストに名を連ねている。外国人持株が3割4割にもなってくると、もはや純粋な日本企業とは呼べないだろう。いちごグループや日本アジアグループなど耳慣れない企業もリスト上位にあるが、これらは不動産や金融関連の持株会社である。
「株主プロ」のこちらのページも開いてご覧になっていただきたい。金融機関の持株比率を見ることができる。3大メガバンクのうち三菱フィナンシャル・グループは外国人持株比率33.1%、三井住友フィナンシャル・グループは41.4%にもなっている。みずほフィナンシャル・グループは20.0%で比較的低い。りそなホールディングスは預金保険機構から資金注入を受け実質国有化されたので法人の持株比率が50.8%と突出している。その他地銀は一見外国人持株が少ないように見えるが、それはメガバンクがそれらの地銀の株を大量保有しているか、メガバンクが資金を拠出して作った信託銀行(日本トラスティ・サービス信託銀行はりそな・住友信託・中央三井トラストが3分の1ずつ出資して作られ、ゴールドマンサックスとつながりが深いと思われる。日本マスタートラスト信託銀行は起源がチェース・マンハッタン銀行で三菱・ロックフェラー系列と推測される。なおステートストリートバンクアンドトラストカンパニーは純粋な外資である)が株を保有しているためである。つまり多くの地銀はメガバンクに間接支配をされているわけである。
一般企業でも、直接の外国人持株の比率が低くても、これら金融機関の持株の比率が高ければ、外国人投資家・ファンドの間接支配を少なからず受けることになるだろう。カネが回らなければおしまいである。外国人持株も多く、金融機関持株も多い企業ほどその受ける影響はより大きいと思われる。つまり日本の経済界は米国ファンドの大きな影響下にあるという実体がわかる。株と金融で首根っこを押さえられてしまっているわけである。米国企業vs日本企業とか日米経済戦争などというのは遠い過去のことで、現在は外国資本が日本の経済内部に浸透して、支配を強化しているという現実に我々は目を向けるべきなのである。
[国家・社会・国民の利益と経済界の利益は一致しない。 財界人への認識を改めよ]
皆様もとうにご存知のことと思うが、前述の規制改革委員会の議長に10年に渡って就いていた宮内氏率いるオリックスという会社は、その5割から6割もの株を米国ファンドが握っているのである(現在は50.5%)。つまりオリックスは事実上外資企業であり、宮内氏はその代弁者と言っていいだろう。さらには宮内氏のオリックスの子会社オリックス不動産は郵政かんぽの宿の一括払い下げを受けようとしていたのである。このような人物を政府は規制改革委員会の議長に10年も座らせ、官僚が巧みに張り巡らせていた各種の規制を除き、わざわざ外資ハゲタカに玄関の扉を開いて招き入れることを許したのである。キヤノンは外国人持株比率が45.0%もある会社であるが、その御手洗氏もまた経団連会長として派遣労働推進の主張をしたり、経済財政諮問会議の議員として偽装請負の合法化を主張したりする一方、キヤノンの役員報酬を2003年に既に1億円以上もあったものを2006年までに2億円以上と約2倍に引き上げているのである。
国民の多くはいまだに財界人に対して本田宗一郎氏や「メザシの土光さん」やらのイメージを有しているのかもしれないが、それは実態としては遠い過去のものである。現在我々が目にしているのはそのような聖人君子の類ではない。現在の財界人は彼らの利益になるように動くのである。今彼らを支配しているのが米国ファンドであるなら、彼らはその利益のために働く代理人なのである。彼らにとって日本国民の大多数の生活や日本の国家や社会がどうあるべきかなどという事柄についてはどうでもよい問題なのである。同じ日本人だからという視点で見てはいけない。カレル・ヴァン・ウォルフレン氏が繰り返し訴えていたように、人物の背後関係をよく見極めなければならないのである。ウォルフレン氏は政治家・エリート官僚などでアーミテージ氏に会いに行く人物に気をつけるよう日本人に親身な忠告を与えてくれたが、経済人も同様にそのバックグラウンドを見極めなければならないだろう。
以上のような視点で見れば、経済界がなぜ国民生活を痛めつけるのが自明の消費税増税を主張するのかがわかる。彼らは株主からの圧力で法人税減税を要求しているのである。ただでも企業の収益の多くは海外に出てゆくのに、それをさらに増やすために法人税の国庫への献上を減らしたい。そこで税収減の穴埋めのために消費税を増税しろと主張しているのである。外国人株主の視点では当然だろう。日本の庶民の竃の煙を心配する気など毛頭ないのである。これが仮に国内だけでカネが循環する経済構造だとすると、増税によって消費が落ち、経済も停滞する可能性があるので、財界と言えどもそう簡単に法人税減税・消費税増税などと言えないだろう。現在の状況では彼らには国民の痛みなど関係のない話なのである。そしてさらに「平成の開国」をせよと迫っているのである。日本の財界人が話しているとは考えずに、外国人株主の代理人が流暢な日本語で話していると考えればわかりやすい。そうした人々を政府の諮問会議などの委員に任命しているのであるから、他国から見れば滑稽な話であろう。政治家の中にも最初からこのような状態を作ることを目的としていた連中もいるだろう。そして一般的に言えることは政治家は企業献金に依存しており、これでは自由な身動きが取れないのだろうと思う。
国家・国民の利益と企業の利益が一致したような時代もあっただろう。それは護送船団方式を採ることで、企業も労働者も一定の不満はあっただろうし、私もそれが理想型であるとは思わないものの、少なくともみんな食べていける国を作ってきたからである。国家・社会・国民の利益と企業のそれとの乖離が著しくなることがグローバリズムの本質だと思う。今や日米経済戦争など起こらないほど、米国資本は日本に浸透しているのである。日本では欧米に見られた反グローバリズムの嵐は吹き荒れなかったが、新自由主義で痛めつけられた国民の間に静かに転換が起こり、「国民生活が第一」「コンクリートから人へ」を掲げた民主党政権にその希望を託したのである。にもかかわらず鳩山氏退陣の後、民主党政権を乗っ取った菅氏や前原氏を筆頭とする対米従属新自由主義グループは、その国民の願いを踏みにじり、小泉・竹中路線で既にさんざんに開かれ蹂躙されてきた日本を「平成の開国」などという言葉でさらに開こうとしているのである。
(もうちょっと書きたかったのですが、長くなったので、続きは次回にします) -
水島朝穂早大教授は、学者には珍しく、権力サイドではなく民衆サイドに足を置いた貴重な存在だと私は思っているが、その水島教授がTPP問題について下記のように発言している。新しい内容ではないが、TPPがアメリカから日本へのの「命令」だというのが、この分析からもわかる。
菅総理が所信表明演説で、「増税」と「TPP参加」を明言したようであるが、我々国民は民主党を選んだときに、そんなことを聞いただろうか?そういう「マニフェスト」だったとしたら、はたして民主党に投票しただろうか?
選挙公約を守るか無視するかは、民主主義の根幹に関わる問題なのである。代議士が(あるいは政党が)公約を守らないことは、選挙民への裏切りであり、選挙そのものを無意味にしてしまうもの、つまり民主主義を壊滅させるものなのである。国民主権という日本国憲法が空文化されてしまうということなのである。
(以下、「阿修羅」投稿記事より一部転載)
TPPとは何か。昨年10月1日の所信表明演説で、この言葉が唐突に使われた。それまでは、知名度はきわめて低かった。シンガポール、ブルネイ、ニュージーランド、チリの4カ国で、2006年5月に発効した関税全廃、例外品目のない自由化を原則とする自由貿易協定のことをいい、FTA(自由貿易協定)や EPA(経済連携協定)よりも徹底した自由化の合意である。これら4カ国は中小国であり、関税を全廃しても大きな問題はない。日本はニュージーランドと FTAを結んでおり、いまなぜ、日本があわててTPPに参加しなくてはならないのか。
端的に言えば、TPPが問題なのではない。2009年11月、オバマ米大統領がTPPへの関与を表明した瞬間、4カ国の連携協定だったTPPの意味が変わったのである。それは「米国主導の一大経済連合」となり、「小国の軒先を借りて帝国の世界戦略を追求する」枠組に転化したと表現されている(田代洋一『世界』2011年1月号参照)。
「黒船」とか「第三の開国」(菅首相)とか、「扉は閉まりかけている」(前原誠司外相)とか、うわずった言葉が政治家の口から飛び出す。この状況には既視感がある。小泉「構造改革」の際、「官から民へ」のワンフレーズ政治が跋扈したことは記憶に新しい。反対する人々を一緒くたに「抵抗勢力」にしてしまうパワーこそまだ欠けるものの、メディアにはすでにそうした兆候があらわれている。
元旦の『読売新聞』社説は「大胆な開国で農業改革を急ごう」と、年頭には珍しく農業問題をもってきた。「日本が交渉に乗り遅れれば、自由貿易市場の枠組みから締め出されてしまう。後追いでは、先行諸国に比べて不利な条件をのまざるを得なくなる」。相変わらず「バスに乗り遅れるな」と煽る非理性的論調は変わらない。「農産物の自給を確保することは重要だが、農業が開国を妨げ、日本経済の足を引っ張るようでは本末転倒になる」。どちらが本末転倒だろうか。農産物の自給率低下を前提とした、おかしな「開国」論こそ本末転倒ではないか。
この種の論法は、学者のなかにも見られる。ある人は、「(TPPが)日本の輸出企業にとって大きなビジネスチャンスとなる」というメリットを強調しつつ、他方で「農産物の輸入が増加して国内生産が減り、経営が厳しくなる可能性もあるが、やむを得ない。それよりも、輸入品に対抗するために生産性を上げ、新商品を開発し、輸出も視野に入れた強い農業が育つことが期待される」と主張する(浦田秀次郎『産経新聞』2010年12月24日付オピニオン面)。「やむを得ない」と、いとも簡単に言うが、日本農業への打撃はきわめて深刻である。「強い農業」という言葉も怪しい。輸出しても売れる一部のブランド農産物もあるが、もともと農業は生活者の「食」を支えるもので、「商品」という市場の論理だけでは割り切れない。食料自給率の問題しかり、口に入れるものが、輸出入で遠距離を行き来しても、腐らず、見栄え良い「商品」となるために施される「加工」(薬剤等)の安全面なども、憂慮されるだろう。
農林水産省の試算では、農産物の生産減少額は4兆1000億円。食料自給率は40%から14%に低下し、農業の多面的機能の喪失額は3兆7000億円にのぼる。「商品」としての売り上げにとどまらない「なりわい」としての農業は、地域社会や環境など多方面にわたる影響を及ぼしているから、この喪失は国のあり方にもかかわる。国内総生産(GDP)の減少額は7兆9000億円に達し、就業機会の減少数、つまり離農や失業は340万人になる可能性も指摘されている。
農産物の減少はいうまでもなく、水産物への影響も深刻である 。ヒジキの生産量の減少率は100%、ワカメは90%で壊滅状態である。こんぶ70%、のり68%、ウナギ64%、サケ・マス63%…。水産物の生産減少額の合計は4200億円に達する 。
民主党代表や国交相の時代から「破壊的軽口」が問題となっている前原外相は、「日本の国内総生産(GDP)の割合で1.5%の第1次産業を守るため98.5%が犠牲になっている」と言い切った(『日本経済新聞』2010年10月20日付9面)。どこの国でも、第1産業の割合はそう高くはない。米国でさえ1.1%。ドイツや英国は0.8%である。第1次産業のGDP1.5%を「些細な数字」として、経済を単純な多数決的発想で考えたとすれば、きわめて不適切な比較である。
菅首相はやたら「開国」という言葉を使うが、これもまったくわかっていない。日本の農産物の平均関税率は11.7%で決して高くはない。米国の5.5%は異常に低いにしても、EUは19.5%で日本よりずっと高い(田代前掲参照)。端的に言えば、TPPは、米国との関係で関税障壁を完全撤去する、米国を相手としたFTAというのが本音だろう。 -
ニコさんという人の「書に触れ街に出よう」というブログから転載。記事を知ったのは「阿修羅」からである。
「小泉改革」以来の米国の「日本収奪作戦」の全容をうまくまとめてあるので、「近年史」復習にちょうどいい。こうした経緯を知らないで日本を論じられてはちょっと困る。ここに書かれたことはすべて事実だから、私のように記憶力が悪いためにデータ無しで主張するばかりの人間の文章より説得力があるだろう。
ニコさんの文章は冷静な筆致であり、分析も非常に確かであると思う。
(以下引用)
この記事を読む前に以前の記事2本をぜひお読みいただきたい。今回の記事は前回の続編である。
①「平成の売国」TPPは日本を滅ぼす!(1月16日)
②なぜ経済界は売国TPPを推進しようとするのか考えてみた(1月21日)
①では、マスコミ・経済界・菅政府が推し進めようとしているTPPが、実は全く日本のためにならず、単に日本を米国に売り渡すに等しいような代物であることを専門家の実証的で明快な分析を交えて検証してきた。もしこれが実行されるようなことがあれば、輸出は伸びないばかりか、農業は壊滅し、食糧安保は危機的状況となり、遺伝子組み換え農産物・食品等が流入し、郵政マネーはハゲタカ・ファンドに召し上げられ、移民問題・雇用問題、医療・社会保険問題など、様々な方面で深刻な問題が引き起こされるであろうということがお分かりいただけたことと思う。日本の社会・文化・国民生活が壊滅する可能性が非常に高い。民主党政権の乗っ取りに成功し、このような売国策を何かに憑りつかれたかのように推し進めようとする菅内閣・現民主執行部、そして政党を横断的に存在している対米従属ネオコン・ネオリベ政治家たちを打倒しなければならないことは、このTPPの正体を知ることでより明白になったことと思う。
そして前回の記事である②において、①の記事を書いている最中に私がふと思った「どうして経済界までTPP推進の大合唱をするのだろうか」という素朴な疑問に対する答えを明らかにしようと試みた。日本の企業は米国資本による株と金融による支配を強化されてきているということを、企業の持ち株比率や全体の長期的データとその意味するところを日銀の研究をもとに検証した。そしてグローバル時代での財界人というのはもはや日本国民のよきリーダーなどと呼びうる人たちではなく、実態は彼らを支配するファンド・株主の代弁者に過ぎないということと、日本の民衆は彼らに対する認識を改め警戒すべきであるということを、代表的財界人の背景や言動の検証を通して述べた。
[マスコミも支配する米国]
前回の記事では経済界がどのように米国に支配されるに至ったかを実証的に見てきたが、マスコミがどう米国に支配されるに至ったかについては述べなかった。マスコミの持株構成を調べてもなかなか実態がつかめないというのが実際のところだ。放送局は20%以上の株を外資に譲ると放送免許を取り消されるという規則がある。テレビ局の株を調べると、各局ともに15%から19.9%というギリギリの線まで外資に支配されており、その他の多くの株は系列の新聞社が所有している場合が多い。新聞社の株主構成に関しては株式を公開していないため謎が多く、どうなっているのかよくわからないのである。読売・朝日は創業者一族の支配が強いようであるが、それだけでは米国に支配されているということの証明にはならない(なお新聞社の株主構成に関しては岐阜大学の紀要に掲載された論文があるので参照されたい。リンク1、リンク2)。特に従来民権的論調だった朝日新聞と中庸だった毎日新聞が従米路線に転向したのは近年になってのことで、その時期に何か決定的なことが水面下で起こったと考えるのが自然であろう。証明できるような決定的なデータなどないのであるが、やはり多くの論者が指摘する電通による支配というのが説得力を持つ。ご存知の方も多いことと思うが、評論家の森田実氏は小泉政権時代に電通が米国の軍門に下ったという情報をいち早く掴んでそれを暴露し、日本のジャーナリズムが死滅しファシズムに走るという警告を発した。例の郵政解散の選挙前のことである。その後から現在に至るまでの経緯を考え合わせれば、森田氏のこの主張は非常に説得力がある。森田氏の2005年8月8日付「森田実政治日誌227;政治権力と一体化したマスコミの危険性-広告マスコミ業界内部からの告発」より引用させていただく。
[引用開始]————————–
「小泉政権は来るべき政治決戦=総選挙を「マスコミを使って勝つ」との基本戦略を立てて実行している。
日本のマスコミのほとんどが、放送法に規定された「不偏不党」=中立主義を放棄して、ブッシュ・小泉反平和・独裁政治体制の支配下に入ってしまった。
8月7日(日)昼頃、広告・マスコミ業界と裏情報に詳しい友人A氏から電話がかかってきた。非常に深刻な話なので、私のコメント抜きでA氏の話を以下に記す。
《日本の広告業界は、事実上、丸ごと、アメリカに買収された。日本の広告業界は巨大独占体のもとに一元化されている。この巨大独占体がアメリカ巨大資本に 事実上買収され、アメリカのコントロール下に置かれれば、日本のマスコミを自由に操ることができる。マスコミ企業は広告巨大独占体に睨まれたら倒産させられてしまう。生きるためには巨大独占体の言うとおりにしなければならない。いまや巨大独占体はアメリカそのものといって過言ではない。ブッシュ政権の意向は、日本の広告業界、マスコミ界にそのまま通るようになっている。(後略)》」
[引用終わり]———————–
それ以後起こったことを考えると、この記事には全く事実そのままの予言と言えるような驚くべき内容が書かれている。できれば全文目を通していただきたい。また森田氏のウェブサイトの2005年8月の記事一覧もご参照いただきたい。それ以降も日本のマスコミが広告会社・電通を通して米国に支配され、国民が情報操作にされていることを森田氏が告発し警告を発し続けていることがわかる。その後森田氏はテレビ等主要メディアから姿を消し、干しあげられた状態となったことは皆様もよくご存知であろう。小泉・竹中の構造改革批判の急先鋒だった植草一秀氏も冤罪(どう見ても私はそう思う)によって貶められ、社会的地位と名誉を失い、マスコミから干されてしまった。朝日・読売両紙の気骨ある記者が変死したのもこの時期である。2005年に朝日新聞社長に就任した秋山耿太郎氏による「改革路線」のもと、朝日新聞には珍しい親米派の大物経済記者であった船橋洋一氏が主筆に2007年に就任した。民権路線だった朝日新聞が突如として従米売国路線に転向したのは、日本のジャーナリズムにとって致命的であった。何しろ、独裁途上国などとは異なり、日本人の多くはマスコミを信頼していたのだから。
[恐るべき米国の長期戦略]
先日1月20日の東京新聞はウィキリークスが暴露した米国公電で、鳩山政権時代にすでに米国は菅直人財務相と岡田外相に目をつけていたということを紹介している。この時期から米国は菅氏を擁立し、民主党政権を乗っ取り、傀儡政権を樹立しようと画策していたことが伺える。
以上のようなことを見てくると、TPPの位置づけというのは、それまでに米国が画策してきた15年から20年以上にも渡る壮大な戦略の総仕上げというべきものであることが見えてくる。
もちろん全てが初めから計画されていたわけではないだろう。郵政資産強奪が計画通りいかなかったため、変更を余儀なくされたことだろう。対米独立を目指す小沢氏にマスコミ・検察を総動員して攻撃をしかけたが、従米新自由主義と決別するマニフェストを掲げた民主党政権の誕生まで許してしまった。その後脱米・脱ネオリベを図ろうとする鳩山政権を潰し、菅傀儡政権の樹立には成功したものの、小沢攻撃は成果をあげず、小沢氏が持ちこたえる間に、それまでに彼らが行ってきた戦略がネット言論を通して日本国民の多くに知れ渡ることとなった。彼らは相当焦って、なりふり構わず最新のパペットである菅首相にTPP参加を急がせているのだろうと思う。TPPは郵政マネー召し上げに失敗した米国が、それに逆恨みして郵政マネー強奪のみならず、国ごと全部巻き上げてその国民を奴隷化しようとしているようなものだ。TPPなどというものをそれまで聞いたことがなかった人が殆どで、どう考えても菅氏自らが積極的に参加を考え出したもののようには思えない。
しかしながら、日本政府・マスコミ・経済界をして「TPPに参加しましょう」と言わしめる、すなわち被害者自ら強姦者に向かって「レイプしてください」と言わしめるに至る米国の戦略は恐るべきものであり、敵ながら見事と言わざるを得ない。日本はこれほどまでに骨抜きにされてきたのだ。この間、おびただしい数の売国奴を日本から輩出したことになるが、いずれこれらの人々は日本から排出されねばならないだろう。
米国やその協力者たちが日本に対して行ってきた工作の全体像は以下のようなものではないだろうか。私は怪しげな陰謀論に与する気はないので、仮説ということにしておいていただきたい。だが当たらずとも遠からずと思う。
1)内部工作者・協力者の養成
カレル・ヴァン・ウォルフレン氏の指摘する「アーミテージに会いに行く人々」と重なる人たちで、政界・官界・財界・学界・報道界に幅広く分布していると思われる。彼らはよく「知米派」などといわれるが実態は「従米派」以外の何者でもない。真の「知米派」とは区別しておく必要がある。
2)規制を撤廃させる
日本経済の従来の強みは外国資本に依存しないことであったと思う。規制に反対する者から「非関税障壁」と揶揄される諸々の規制を官僚は巧みに張り巡らし、外国資本が実質日本に参入することを防いでいた。米国としてはそれを取り除きたいので、協力者を通して規制の利点を説明せずに弊害のみを強調し、それを取り除くことを「改革」と称して、「規制改革」「構造改革」なるものを推進させた。こうして「グローバル・スタンダード」なるものを押し付け、内側から門戸を開かせることに成功した。
3)資本を注入し株と金融で経済界を側面から支配する
バブル崩壊後、株価は高値の時の3分の1程度にまで暴落したままであり、外国資本にとっては値頃であったに違いない。門戸をこじ開けることに成功し、4分の1もの株を握ることに成功し、かつ金融機関の株を握ることで、いわば企業の首根っこを押さえることに成功した。これを「グローバル化」と呼んでいるわけだが、日本の資本が米国の4分の1の株を握ったなどという話はこれまでに一度も聞いたことがない。
4)マスメディアを支配する
ジャーナリズムを死滅させ、翼賛プロパガンダ報道を行うことで、国民レベルの武装解除を容易に行うことができる。特にマスコミに対する信頼が厚い国では短期的には非常に効果が大きい。評論家・政治経済論説委員・大衆受けする学者に加え、アナウンサーや芸能人も動員したり、イメージ操作をしたりすることでより大きな効果を得ることができ、「世論」なるものを作り出すことができる。
5)反対者の懐柔、粛清
森田実氏のように主要メディアの表舞台から干された人はかなり多いのではないだろうかと思う。現時点では証明されないだろうが、カネを受け取って転向したり、冤罪で嵌められたり、果ては殺害され自殺として処理された人もいるのではないだろうか。日本以外の国ではよくある話である。
さて1)から5)まではTPP関連の記事で検証してきた通りであるが、これらに加えてさらに計画に完璧を期すとすれば、皆様はどのようなことを考えられるだろうか? 私は実際に起きていることを考慮に入れれば、6)外交・安全保障で揺さぶり対米従属を固定化する、7)ナショナリズムを見当違いの方向に振り向けておく、の2点を追加したい。6)と7)は密接に関連している。
6)外交・安全保障で揺さぶり対米従属を固定化する
在日米軍は冷戦が終わり、かつ米国が単独覇権主義で暴走するに至った現在、存続させる意義があるのか大いに疑問のあるところで、却って日本を紛争に巻き込むことにもなりかねない代物であると思う。日本がアセアン+6へのコミットメントを深め、鳩山氏の提唱したアジア共同体への道筋がつけば、完全に無用の長物となり、お払い箱となるものだと思う。対米従属派にしてみれば、日本を米国に繋ぎとめておくために、何か危機を演出し、そのことで在日米軍や日米安保の重要性を強調する必要がある。一番身近な例は、民主党対米従属派の筆頭である前原氏が引き起こした尖閣問題である。
当時海上保安庁を所管する国交相であった前原氏の命令で中国漁船の乗組員は逮捕された。その後菅氏が民主党代表に再選された直後、前原氏は外相に就任。ちょうど折よくアーミテージ氏が来日し、オバマ政権とは関係ない人物であるにもかかわらず、思いやり予算の増額を要求したことは記憶に新しい。あまりにもタイミングが良すぎはしないだろうか。沖縄県知事選も間近に迫っていた中でこの問題は起こされたのだ。
そしてマスコミでは「日米同盟の重要性が再確認された」などというキャンペーンがはられ、「日米同盟を深化」させるなどという方向に無理やりもっていこうとしているのである。尖閣問題を巡っては、仙谷氏・馬淵氏の責任が大きくクローズアップされたにもかかわらず、どう見ても一番の責任者である前原氏を糾弾する声はマスコミから全く聞かれないということは不自然極まりなく、無理が多すぎる。さらに前原氏が次期首相候補になっているなどという宣伝がなされているのだが、私はこれを見てマスコミ世論調査の結果そのものも捏造ではないかと真剣に疑うようになった。
7)ナショナリズムを見当違いの方向に向けておく
ここまでの計画を実行してきたとして、一番の脅威が、愛国心や怒りで国民が団結してこちらに攻め寄せてくることではないだろうか。中南米では革命で親米政権が倒され、米国資本の企業が国営化されたところもある。また悪名高い軍事独裁政権を支持し民衆を弾圧して利権を守ったところもあるものの、歴史に汚点を残すことになった。こうした経験から学ぶことは、民衆の愛国心やナショナリズムといったものをとんでもない見当違いの方向に向けておき、こちらに向かってこないようにしておくのがよい。つまりここでは日本の隣国である中国や朝鮮に対する排外心を煽っておくと効果がある。米国側にすれば、成長する中国と日本が結ぶほど恐ろしいことはない。日本の郵政マネーを強奪し、さらに経済面で絞り上げて恒久的に隷属化させることは既に米国の世界戦略の中に組み込まれているのである。中野剛志氏のTPP解説の中の米国世界戦略の説明によれば、米国がTPPに参加しても、もし日本が参加しなければ、米国にとって利益はないという論理的結論になるだろう。日本だけはどうしても手放せないわけである。仮に日本が不参加を決めたとして、果たして米国はTPPに参加するだろうか? 逆に日本にしてみれば、自爆することが自明のTPPなどに参加するよりも、アセアン+6の枠組みを追求していくほうがよほど理にかなった選択であることがわかる。少なくとも国民にとっては米国の奴隷となるよりはそちらの方が幸せではなかろうか。
このような視点で見ると、マスコミによって度々行われる「中国の脅威」を煽るキャンペーンや、尖閣問題の時に白々しく行われた「日米同盟の重要性再確認」キャンペーンなどの意味がよく理解できると思う。孫崎享氏も指摘しているように、領土問題というのはナショナリズムに火をつけるのにはうってつけである。結果日本国民の敵対心を中国に振り向け、真の敵が誰なのかわからないようにしておくことができるだろう。
また「ネトウヨ」とか「ネット右翼」とか呼ばれている擬似愛国者が多く存在しているそうだが、彼らの批判の対象は常に「中国(シナ)」「朝鮮(在日)」「反日」「サヨク」などである。彼らに向かって批判的な意見を述べる人たちも、彼らの手にかかれば、この分類のうちのどれかに属するということにされてしまうのである。これら「ネトウヨ」を糾合し組織化する擬似右翼団体やカルト団体があるのだが、彼らの中で米国を批判する意見を聞いたことがないのは、単なる偶然であろうか? カネの出所がわかれば、面白いことがわかるような気がする。彼らが米国の息のかかった者にコントロールされているのかどうかはわからないものの、結局はその擬似愛国心によって現在日本の中枢の支配強化をしている米国やそれに協力する真の売国奴の存在を覆い隠し、とんだ見当違いの方向に彼らの支持者のナショナリズムや敵愾心を振り向けることに成功しているのは確かである。日本国民を分断した状態においておくにも効果的である。結果的に彼らの「愛国心」が、好むと好まざるとにかかわらず、日本がより悲惨な状態になることに手を貸すことになってしまっているのであり、悲劇的といわざるを得ない。日本国民の本当の敵・真の売国奴に早く気がついてほしいと心から願うものである。 -
中野剛志氏によるTPP解説の続編
「阿修羅」にこれを転載した人物は中野氏の論説を非論理的だと批判していたが、論理明晰そのものであり、どこが非論理的なのか分からない。最初から自分の陣営に対立する人間の論説は否定するつもりだから、自分が非論理的であっても相手が非論理的だと非難するわけだ。そういうただの悪口でも相手を「非論理的だ」言えば、自分が論理的に見える。あるいはそう見えるような気がするものである。
(以下、「阿修羅」投稿より引用。投稿者の発言は不快なので省略)
TPP反対論を展開する中野剛志氏にインタビューを行いました。10月以降政府・大マスコミが「開国」論を展開する中、中野氏は「日本はすでに開国している」「TPPで輸出は増えない」「TPPは日米貿易だ」と持論を展開してきました。
TPPの問題点はもちろん、今までのメディアの動き、そしてインタビューの後半には、TPP議論の中で発見した新たな人々の動きについても触れていただきました。
* * * * *
中野剛志氏(京都大学大学院助教)
「TPPはトロイの木馬」
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TPP問題はひとつのテストだと思います。冷戦崩壊から20年が経ち、世界情勢が変わりました。中国・ロシアが台頭し、領土問題などキナ臭くなっています。米国はリーマンショック以降、消費・輸入で世界経済をひっぱることができなくなり、輸出拡大戦略に転じています。世界不況でEUもガタがきていて、どの国も世界の需要をとりにいこうとしています。1929年以降の世界恐慌と同様に危機の時代になるとどの国も利己的になり、とりわけ先進国は世論の支持が必要なので雇用を守るために必死になります。
このような厳しい時代には、日本のような国にもいろいろな仕掛けが講じられるでしょう。その世界の動きの中で日本人が相手の戦略をどう読み、どう動けるかが重要になります。尖閣、北方領土、そしてTPPがきました。このTPP問題をどう議論するか、日本の戦略性が問われていたのですが、ロクに議論もせずあっという間に賛成で大勢が決してしまいました。
─TPPの問題点は
昨年10月1日の総理所信表明演説の前までTPPなんて誰も聞いたことがありませんでした。それにも関わらず政府が11月のAPECの成果にしようと約1ヶ月間の拙速に進めたことは、戦略性の観点だけでなく、民主主義の観点からも異常でした。その異常性にすら気づかず、朝日新聞から産経新聞、右から左まで一色に染まっていたことは非常に危険な状態です。
TPPの議論はメチャクチャです。経団連会長は「TPPに参加しないと世界の孤児になる」と言っていますが、そもそも日本は本当に鎖国しているのでしょうか。
日本はWTO加盟国でAPECもあり、11の国や地域とFTAを結び、平均関税率は米国や欧州、もちろん韓国よりも低い部類に入ります。これでどうして世界の孤児になるのでしょうか。ではTPPに入る気がない韓国は世界の孤児なのでしょうか。
「保護されている」と言われる農産品はというと、農産品の関税率は鹿野道彦農水相の国会答弁によればEUよりも低いと言われています。計算方法は様々なので一概には言えませんが、突出して高いわけではありません。それどころか日本の食糧自給率の低さ、とりわけ穀物自給率がみじめなほど低いのは日本の農業市場がいかに開放されているかを示すものです。何をもって保護と言っているかわかりません。そんなことを言っていると、本当に「世界の孤児」扱いされます。
「TPPに入ってアジアの成長を取り込む」と言いますが、そこにアジアはほとんどありません。環太平洋というのはただの名前に過ぎません。仮に日本をTPP交渉参加国に入れてGDPのシェアを見てみると、米国が7割、日本が2割強、豪州が5%で残りの7カ国が5%です。これは実質、日米の自由貿易協定(FTA)です。
TPPは"徹底的にパッパラパー"の略かと思えるぐらい議論がメチャクチャです。
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ニュージーランド、ブルネイ、シンガポール、チリの4加盟国+ベトナム、ペルー、豪州、マレーシア、米国の5参加表明国に日本を加えたGDPグラフ。日本と米国で9割以上を占める。(国連通貨基金(IMF)のHPより作成(2010年10月報告書))
─菅首相は10月当初、TPPをAPECの一つの成果とするべく横浜の地で「開国する」と叫びました
横浜で開国を宣言した菅首相はウィットに富んでいるなと思いました。横浜が幕末に開港したのは日米修好通商条約で、これは治外法権と関税自主権の放棄が記された不平等条約です。その後日本は苦難の道を歩み、日清戦争、日露戦争を戦ってようやく1911年に関税自主権を回復して一流国になりました。中国漁船の船長を解放したのは、日本の法律で外国人を裁けないという治外法権を指します。次にTPPで関税自主権を放棄するつもりであることを各国首脳の前で宣言したのです。
APECでは各国首脳の前で「世界の孤児になる」「鎖国している」と不当に自虐的に自国のイメージをおとしめました。各国は日本が閉鎖的な国だと思うか、思ったフリをするため、普通は自国の開かれたイメージを大切にするものです。開国すると言って得意になっているようですが、外交戦略の初歩も知らないのかなと。すでに戦略的に負けています。
世界中が飢餓状態にある今、世界最大の金融資産国である日本を鵜の目鷹の目で狙っています。太ったカモがネギを背負って環太平洋をまわっているわけで、椿三十郎の台詞にあるように「危なっかしくて見てらんねえ」状態です。
─TPPは実質、日米の自由貿易協定(FTA)とおっしゃいましたが、米国への輸出が拡大することは考えられませんか
残念ながら無理です。米国は貿易赤字を減らすことを国家経済目標にしていて、オバマ大統領は5年間で輸出を2倍に増やすと言っています。米国は輸出倍増戦略の一環としてTPPを仕掛けており、輸出をすることはあっても輸入を増やすつもりはありません。これは米国の陰謀でも何でもないのです。
オバマ大統領のいくつかの発言(※1)を紹介します。11月13日の横浜での演説で輸出倍増戦略を進めていることを説明した上で、「...それが今週アジアを訪れた大きな部分だ。この地域で輸出を増やすことに米国は大きな機会を見いだしている」と発言しています。この地域というのはアジアを指しており、TPPのGDPシェアで見れば日本を指しています。そして「国外に10億ドル輸出する度に、国内に5,000人の職が維持される」と、自国(米国)の雇用を守るためにアジア、実質的に日本に輸出するとおっしゃっています。
米国の失業率は10%近くあり、オバマ政権はレームタッグ状態です。だからオバマ大統領はどこに行っても米国の選挙民に向けて発言せざるを得ません。
「巨額の貿易黒字がある国は輸出への不健全な異存をやめ、内需拡大策をとるべきだ」とも言っています。巨額の貿易黒字がある国というのは、中国もですけど日本も指しています。そして「いかなる国も米国に輸出さえすれば経済的に繁栄できると考えるべきではない」と続けています。TPPでの日本の輸出先は米国しかなく、米国の輸出先は日本しかない、米国は輸出は増やすけれど輸入はしたくないと言っています。
米国と日本の両国が関税を引き下げたら、自由貿易の結果、日本は米国への輸出を増やせるかもしれないというのは大間違いです。米国の主要品目の関税率はトラックは25%ですが、乗用車は2.5%、ベアリングが9%とトラック以外はそれほど高くありません。日米FTAと言ってもあまり魅力がありません。
─中国と韓国がTPPに参加するという話が一部でありました
中国は米国との間で人民元問題を抱えています。為替操作国として名指しで批判されています。為替を操作するということは貿易自由化以前の話ですから、中国はおそらく入りません。韓国はというと、調整交渉の余地がある二国間の米韓FTAを選択しています。なぜTPPではなくFTAを選んだかというと、TPPの方が過激な自由貿易である上に、加盟国を見ると工業製品輸出国がなく、農業製品をはじめとする一次産品輸出国、低賃金労働輸出国ばかりです。韓国はTPPに参加しても利害関係が一致する国がなく、不利になるから米韓FTAを選んでいるのです
日本は米国とFTAすら結べていないのに、もっとハードルが高く不利な条件でTPPという自由貿易を結ぼうとしています。戦略性の無さが恐ろしいです。
<関税はただのフェイント 世界は通貨戦争>
米国は輸出倍増戦略をするためにドル安を志向しています。世界はグローバル化して企業は立地を自由に選べるので、輸入関税が邪魔であればその国に立地することもできます。現に日本の自動車メーカーは米国での新車販売台数の66%が現地生産で、8割の会社もあります。もはや関税は関係ありません。それに加えて米国は日本の国際競争力を減らしたり、日本企業の米国での現地生産を増やしたりする手段としてドル安を志向します。ドル安をやらないと輸出倍増戦略はできません。
日米間で関税を引き下げた後、ドル安に持って行くことで米国は日本企業にまったく雇用を奪われることがなくなります。他方、ドル安で競争力が増した米国の農産品が日本に襲いかかります。日本の農業は関税が嫌だからといって外国に立地はできず、一網打尽にされるでしょう。グローバルな世界で関税は自国を守る手段ではありません。通貨なんです。
─関税の考え方をかえる必要がありそうです
米国の関税は自国を守るためのディフェンスではなく、日本の農業関税という固いディフェンスを突破するためのフェイントです。彼らはフェイントなどの手段をとれるから日本をTPPに巻き込もうとしているということです。
─農業構造改革を進めれば自由化の影響を乗り越えられるという意見はどう思いますか
みなさんはTPPに入れば製造業は得して農業が損をすると思っているため、農業対策をすればTPPに入れると思うようになります。農業も効率性を上げればTPPに参加しても米国と競争して生き残れる、生き残れないのであれば企業努力が足りない、だから農業構造改革を進めよと言われます。
それは根本的に間違いだと思います。関税が100%撤廃されれば日本の農業は勝てません。関税の下駄がはずれ、米国の大規模生産的農業と戦わざるを得なくなったところでドル安が追い打ちをかけます。さらに米国は不景気でデフレしかかっており、賃金が下がっていて競争力が増しています。関税撤廃、大規模農業の効率性、ドル安、賃金下落という4つの要素を乗り越えられる農業構造改革が思いつく頭脳があるなら、関税があっても韓国に勝てる製造業を考えろと言いたいです。
自由貿易は常に良いものとは限りません。経済が効率化して安い製品が輸入されて消費者が利益を得ることは、全員が認めます。しかし安い製品が入ってきて物価が下がることは、デフレの状況においては不幸なことなのです。デフレというものは経済政策担当者にとって、経済運営上もっともかかってはいけない病だというのが戦後のコンセンサスです。物価が下がって困っている現状で、安い製品が輸入されてくるとデフレが加速します。安い製品が増えて物価が下落して影響を受けるのは農業だけではありません。デフレである日本がデフレによってさらに悪化させられるというのがこのTPP、自由貿易の問題です。
農業構造改革を進めて効率性があがった日には、日本の農家も安い農産物を出荷してしまうことになり、さらにデフレが悪化します。デフレが問題だということを理解していれば、構造改革を進めればいいなんて議論は出てきません。
こういう議論をすると「農業はこのままでいいのか」ということを言い出す人がいます。しかし、デフレの時はデフレの脱却が先なのです。インフレ気味になり、食料の価格が上がるのは嫌なので農業構造改革をするということはアリだと思います。日本は10年以上もデフレです。デフレを脱却することが先に来なければ農業構造改革は手をつけられません。
例えばタクシー業界が競争原理といって規制緩和の構造改革をしました。デフレなのに。その結果、供給過剰でタクシーでは暮らせない人が増えて悲惨なことになりました。今回は同じ事が起ころうとしています。
─TPP参加のメリットを少しだけ...
デメリットは山ほどありますが、メリットはないんです。
米国が輸出を伸ばし日本が輸入を増やして貿易不均衡を直すこと自体は、賛成です。ところが、関税を引き下げて輸入をすると物価が下がるので、日本はデフレが悪化します。経済が縮小するので、結局輸入は増えません。農産品が増えれば米国の農業はハッピーですが、トータルで輸入は増えません。
本当は日本がデフレを脱却して経済を成長させれば、日本の関税は低いんだから輸入が増えるんです。実際に米国はそれをしてほしかったのです。ガイトナー財務長官は昨年6月、日本に内需拡大してくれという書簡を送りました。ところが日本は財政危機が心配だと言って財政出動をしないので、内需拡大をしようとせずに輸出を拡大しようとするので、米国は待ち切れずにTPPに戦略を変えたのでしょう。米国は「とりあえずTPPを進めれば農業は儲かるからいいや」となったのでしょう。
デフレを脱却し、内需を拡大し、経済を成長させれば、関税を引き下げることなく輸入を増やすことができます。環太平洋やアジアの地域は、例えば韓国がGDPの5割以上、中国も3割以上が輸出に頼っており、シンガポールやマレーシアに至ってはGDPよりも輸出が多いです。つまり輸出依存度が高く、その輸出先となっていた米国が輸入したくないと言っているので環太平洋・アジアの国々は困っていることと思います。
今、東アジアが調子が良いのは、資金が流入してバブルになっているからで、本当はヤバイ状況です。環太平洋の国々は経済不況に陥った米国やEUに代わる輸出先を探しています。日本は世界第2位のGDPがあり、GDPにおける輸出の比率は2割以下という内需大国です。その日本が内需を拡大して不況を脱し、名目GDP3%程度の普通の経済成長をしたとすれば、環太平洋の国々は欧米で失った市場の代わりを日本に求めることができるので、本当の環太平洋経済連携ができます。これなら、どの国も不幸になりません。
─あえてTPPを推進する狙いをあげれば、TPP事態は損だとしても今後FTAやEPAなど二国間貿易を進めるきっかけにしたいということなのでしょうか
それも無理筋ですね。自由貿易を進めている国として韓国をあげ、日本はFTAで韓国に遅れをとっているという論調があります。しかしFTAは、一つ一つ戦略的に見ていくべきもので、数で勝ち負けを判断すべきではありません。韓国はGDPの5割以上が輸出で得ており、自由貿易を進めなければ生きていけません。韓国人はやる気があるとか、外を向いているとかいった精神論ではありません。しかし、自由貿易は格差を拡大するものであり、それが進んでしまったのが韓国なのです。
韓国がなぜ競争力があがったかのでしょうか。韓国はこの4年間で円に対するウォンの価値が約半分になっている。韓国の競争力が増したことはウォン安で十分説明できます。日本がTPPで関税を引き下げてもらったとしても、韓国のウォンが10%下がれば同じ事ですし、逆にウォンが上がれば関税があっても十分戦えます。
グローバル化の世界は関税じゃなく通貨だということがここでも言えます。なんで全部農業にツケをまわすんだと言いたいです。とっちにしたって世界不況ですから海外でモノは売れませんよ。失業率が10%の米国で何を売るんですか。
<TPP議論の女性の反応>
─中野さんがおっしゃるような問題点が出されないままに大マスコミが一斉に推進論を展開し、有識者も賛成論がほとんどでした
外国から見ればこんなにカモにしやすい相手はいません。環太平洋パートナーシップ、自由貿易、世界平和など美しいフレーズをつければ日本人はイチコロなんです。
なぜこんなにTPPが盛り上がってしまうのでしょうか。TPPは安全保障のためだという人がいますが、根本的な間違いです。まずTPPは過激な自由貿易協定に過ぎません。軍事協定とは何の関係もありません。
米国はかつての黒船のように武力をちらつかせたり、TPPに入らなければ日米安全保障条約を破棄するなどと言ったりしていません。日米同盟には固有の軍事戦略上の意義があり、経済的な利益のために利用するためのものではありません。さすがに米国でもTPPで農産物の輸出を増やしたいので、その見返りに日本を命をかけて守れと自国の軍隊を説得できませんよ。TPPを蹴ったから日本の領土が危なくなるなんてことはありません。
それにも関わらず日本が勝手にそう思い込んでいるのです。尖閣や北方領土の問題を抱え、軍事力強化は嫌だなと思っているときにTPPが浮かび上がってきて、まさに「溺れる者は藁をもつかむ」ようにTPPにしがみつきました。でもこれにしがみついたって何の関係もないです。もし米国が日米同盟を重視していないのであれば、TPPに入ったって日本を守ってくれません。
その中で無理に理屈をつけようとするから、アジアの成長だの農業構造改革だのと後知恵でくっつけるからきわめて苦しくなるのです。TPP参加論は、単なる強迫観念です。
─推進派が根拠にしているのは経産省が算出したデータです(※2)。どこまで信用できるものなのでしょうか
経産省はTPPに入らなければ10兆円損をするというデータを発表しました。その計算方法は、日本がTPPに入らず、EU、中国とFTAを締結せず、韓国が米国、韓国、EUとFTAを結び発効した場合は10兆円の差が出るというものです。
なぜ中国とEUを入れているのでしょうか。おそらくTPPに加盟しても本当は経済効果がないことがわかったからでしょう。反対派の農水省と賛成派の経産省は数の大きさで争っているので、試算自体に水増しがあります。もっと言えば、なぜTPPとFTAが混ざった試算をするのかが疑問です。日本がTPP で韓国がFTAと試算していることを見れば、韓国がTPPに興味がないことを政府が知っていることがわかります。こんな不自然な試算を見ていると、TPP 参加の理屈をつけるのはさぞかし大変だっただろうなと同情したくなります。
─理屈が通らずに「平成の開国」というフレーズに飛びついた
「黒船の外圧でも、幕末・明治は変にナショナリスティックにならなかったからうまくいき、戦後はGHQによって屈辱的に占領されたものの日米安保を結び平和になり経済が繁栄した」ということをみんなが思っているから、今回も「開国」と聞いた瞬間に飛びついたのではないでしょうか。それまでは尖閣の問題できわめて「攘夷」の雰囲気がありましたから「開国」のフレーズに心理が動いたのでしょう。
しっかりと考えて欲しいのは、幕末・明治の開国がそのイメージと違うことです。富国強兵をして戦争に進み、関税自主権の回復を目指した、つまり開国した後の日本は独立国家になるために戦い抜いた歴史があるんです。それ以前に開国したのは江戸幕府であり、外圧になすすべなく国を開いた幕府の方が倒されたんだよ、と。そこからしてもう歴史観が間違っているんです。
─TPPの議論は「思考の停止」が起きているように見えました
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議論が複雑でやっかいかもしれませんが、せめてGDP比を見て「TPPは日米貿易に過ぎない」とか、米国が輸出拡大戦略をとろうとして輸入しないようにしているということぐらい知ってもらわないと、戦略を立てようがありません。推進派の人たちが国を開けとか、外を向けとか言っていますが、本当に外を向けば、TPPでは何のメリットもないことがわかるんです。そういう意味では推進派の頭の方が鎖国しています。
この程度の議論は、私みたいな若輩者が言わなくても、偉い先生が言うべきなのに誰も声を上げません、もはや民主主義国家じゃないですよ。
─「反対」はもちろん「わからない」と言いづらい雰囲気がありました
一般の人の方が正常な感覚を持っていたのですが、偉い先生が賛成しているから反対する自信がなかったんだと思います。それこそ下級武士が目を覚ませということで、それにかけるしかない状況です。
私は今回のTPPを見ていて女性の反応に驚きました。男どもが開国ごっこ、龍馬ごっこをやっていて、その安っぽいロマンチシズムのせいで自分たちの大事なものが奪われるかもしれないと不安に思っているのでしょうか。
「明治の開国は関税自主権の回復であり今回はそれを放棄しようとしている」と言うと、多くの女性がまさにその通りと言ってくださいました。女性の方が戦略性というものには敏感なんでしょう。
─日本史を教えている高校教師が「幕末・明治の開国を教えるときは、1911年・小村寿太郎をセットにして教えるほど関税自主権は基本的で大事なこと」と言いました。関税をゼロにするという話に飛びついた政府やマスコミは歴史に何を学んでいるのか疑いたくなります
幕末の開国はペリーが武力で迫ったものですが、今回はそんなことはありません。世界第2位のGDPがあり、何度も言っているようにすでに開国しています。なぜ自爆しようとするのでしょうか。こんな平成の開国の歴史を、僕らの子どもや孫にどうやって教えますか。雰囲気で決めるようなこの時代を、将来、歴史の教科書でどう教えるのですか。
─私は欧米に輸出している液晶モニターメーカーの営業経験がありますが、社員の関税に対するイメージが悪かった思い出があります。EUが関税を引き上げる度に域内の製品価格が上がり売上やマーケットに直結するため非常にセンシティブになります。関税に対するイメージの悪さが、関税撤廃を後押しする雰囲気につながっていることはありませんか
あるかもしれませんね。EUは関税が高いし、戦略的に関税をつかっていますし、そもそもEUはそのための関税同盟です。でも思いだして欲しいのは、 TPPはEUと関係ないんです。日本はEUとFTAを進めたいけどフラれています。それはEUにとって得にならないからです。どの国もひとつひとつ損得を考えて進めているんです。
<迫り来る食糧危機と水不足>
─結局TPPで困る人は?
国民全体です。農業界だけじゃありません。あるいは日本でデフレが進行すれば日本が輸入しなくなり、世界全体も困ります。
心配なのは食料価格の上昇です。世界各国がお金をジャブジャブに供給していて、お金の使い道がないから金や原油の価格が上がっています。食料価格は豪州は洪水と干ばつなどの影響ですでに上昇しており、投機目的でお金が流れてくるとさらに上がることが予想されます。
─TPPの問題は家庭の食卓にも迫ってくるわけですね
1970年代の石油危機がありましたよね。石油の問題はみなさん心配されますが、石油よりも危険なのは食料です。中東の石油は生産量のほとんどを輸出用に回していて、外国に買ってもらわないと経済が成り立たないため、売る側の立場は意外と弱いものです。ところが穀物の場合は、輸出は国内供給のための調整弁でしかなく、不作になれば売らないと言われかねません。
穀物はまず国内を食わせて余剰分を輸出します。当然不作になれば輸出用を減らして国内へまわすものです。もともと農業は天候に左右されるため量と価格が変動しやすく、特に輸出用は調整弁なので変動が大きいのです。変動リスクが大きいから、穀物の国際先物市場が発達したのです。
日本のトウモロコシはほぼ100%米国に依存しているので、僕らは米国の調整弁になっているということです。不作になったら安く売ってもらえなくなります。そのトウモロコシの大生産地である中西部のコーンベルトで起こっていることが、レスター・ブラウンが警告する地下水位の下落です。水不足の問題です。
米国は水不足がわかっているから、ダムのかさ上げ工事を始めています。例えばサンディエゴ市に水を供給するダムは、将来の水不足に備えて市民の1年分の水が追加的に貯められるようになる計画が進められています。米国のフーバーダムひとつで、日本の約2,700のダムの合計貯水量を上回ります。ところが日本は「ダムはムダ」とか言っています。世界が水不足になる中で、日本の水源地はどんどん買われていると聞きます。本当におめでたい国です。
このようにして国は外からでなく内側から滅びるんです。カルタゴを始め、歴史上別に滅びなくてもいいような国がバカをやって滅んでいきました。日本もそういうサイクルに入ったということかもしれませんね。
欧州では「トロイの木馬」の教訓があります。それは「外国からの贈り物には気をつけよう」という言い伝えです。外国から贈り物を受け取るときはまず警戒するものですが、日本はTPPという関税障壁を崩すための「トロイの木馬」を嬉々として受け入れようとしているのです。
<TPP問題の側面にある世代抗争>
こんな状況が広がっている中で、TPP推進派が「日本には戦略が必要だ」と言いながら米国に依存しようとしています。
米国の庇護の下で経済的な豊かさだけを追って、何をしても成功し、ちょっとバカをしても大した損はしなかった世代の人々が90年代以降に企業や政府のトップになり、それ以降日本のGDPが伸びなくなりました。この世代の人たちが「日本の改革のためには外圧が必要だ」「閉塞感を突破するためには刺激が必要だ」という不用意な判断をするので、ものすごい被害を及ぼすことになるのです。
例えば日本は13年連続3万人の自殺者がいます。その前までは、日本は先進国の中でも自殺率が低い国として有名でした。バカなことをすると一気に転げ落ちてしまうんだという真剣さに欠けている人たちが、今の日本を牛耳っているんです。「最近の若者は元気がない」と言う人たちが元気だったのは、彼らが若いころはバブルだったからです。愛読書は「坂の上の雲」と「竜馬が行く」のこの世代は、「開国」と聞くと条件反射的に興奮するようです。
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先日朝日新聞社から団塊の世代の方がインタビューに来た時に、彼らの世代の口癖を指摘しました。このままでは日本が危ないという話をすると必ず「そんなことでは日本は壊れない」という口癖です。しかし、日本はもうすでに壊れているんです。政界はもちろん、私も含めた官僚、財界そして知識人は、毎年3 万人の自殺者の霊がとりついていると思うぐらいの責任感をもって、もっと真剣に国の行く末を考えないといけません。
私は1996年に社会人になり、以来、一度も名目GDPの成長を経験していません。私より下の世代はもっとひどい。この世代は「いい加減にしろ」という気持ちになっているのでしょうけど、へたっている上、少子高齢化で上の世代が多すぎて声が出ないんです。でも「最近の若者は元気がない」などと偉そうに言わせてる場合じゃないんです。
今回は地べたを耕している農家、ドブイタ選挙をやっている政治家、女性、この人たちの「危ない!」と思った直感を大切にしなければいけません。全体が賛成派の中で黙っていた人、発言の機会さえ与えられていない人、真剣に生きている人たちに声を上げてもらいたいと思います。(了)
※インタビューの内容は中野氏個人の見解です。
2011年1月14日《THE JOURNAL》編集部取材&撮影
【関連資料・記事】
■(※1)オバマ大統領、TPP推進の決意を示す APEC最高経営者サミットで講演(AFP)
■(※2)EPAに関する各種試算(pdfファイル)(経産省HPより)
■TPP「開国」報道に"待った"の動き(NewsSpiral)
■続・世論調査の「TPP推進」は本当?地方議会の反対決議(NewsSpiral)
■TPP "見切り発車"は許されない(琉球新報社説 1.18)
■怪談!TPP環太平洋連携協定 TPPって何?(TOKYO MX)
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110114_nakano4.jpg【プロフィール】 中野剛志(なかの・たけし)
1971年、神奈川県生まれ。京都大学大学院工学研究科(都市社会工学専攻)助教。
1996年、東京大学教養学部教養学科(国際関係論)を卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。2000年より3年間、 英エディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年、同大学院より優等修士号(Msc with distinction)取得。2003年、同大学院在学中に書いた論文がイギリス民族学会(ASEN) Nations and Nationalism Prizeを受賞。2005年、同大学院より博士号(社会科学)を取得。経済産業省産業構造課課長補佐等を経て現職。
著書に「考えるヒントで考える」「成長なき時代の「国家」を構想する」「自由貿易の罠 覚醒する保護主義」「恐慌の黙示録―資本主義は生き残ることができるのか」など。 -
TORAさん、と言ってもフーテンの寅ではなく、「株式日記と経済展望」の筆者だが、彼が書いた下記の文章は現在の日米関係の良い要約になっているので、転載しておく。その前のウィキリークス関連部分はネット世界では今更、という記事なので省略する。日本が米国の奴隷国家であることの証拠など、ウィキリークスという怪しげな(おそらく米政府公認のリーク機関だ)団体の思わせぶりな記事など見なくても明らかなことである。それに大騒ぎするのは表のマスコミしか知らない人々だけだろう。
(以下引用)
日本の政権がアメリカの傀儡であることは誰でも知っていることですが、その証拠をつかむことは非常に難しくて、日米会談の中身も微妙なことになると秘密にされてしまう。沖縄返還などの密約なども最近明らかにされましたが、アメリカ側が公開しても日本政府は秘密にしてしまう。日本の政権がアメリカの傀儡であり独立国でないことは、アメリカの軍事基地が日本全国に展開していることからも明らかだ。
この観点から見れば、アメリカ政府が鳩山、小沢体制を崩して菅、岡田体制に切り替えようとすることも不自然なことではない。つまりアメリカ政府は日本の総理大臣の実質的な任命権者であり、国会における首班指名は国民を欺く行為に過ぎない。その代わりにアメリカ政府の支持が取り付けられれば、中曽根政権や小泉政権のように5,6年わたって長期政権が続く。
アメリカ政府が、日本の現政権が好ましくないと考えれば、CIAが日本のマスコミにスキャンダルをリークして失脚させたり、マスコミを動員してネガティブキャンペーンを張れば支持率が低下して辞任させられる。鳩山政権も検察庁や国税庁を動かして鳩山・小沢体制に圧力をかけて、菅・岡田体制に切り替えさせた。
高級官僚の多くがアメリカ留学組みであり、若手官僚の多くがアメリカに留学して洗脳されて帰ってくる。だからいくら総理大臣がこうしたいと思っても、アメリカ帰りの若手官僚が周りを囲ってしまうから、総理は孤立してルーピー呼ばわりされて辞任に追いこめられる。国民の支持率が高ければこのような工作も跳ね返せるのですが、マスコミは支持率を上げ下げして操ろうとしている。
菅総理の中国首脳やアメリカの首脳会談におけるオドオドした態度は見苦しいものがありますが、そんな小物総理のほうがアメリカや中国にとっては扱いやすいのだろう。現在の民主党は菅・仙谷グループと小沢・鳩山グループに二つに割れていますが、二つに割れる原因は対米外交にある。
田中角栄にしても小沢一郎にしても、わずか4億5億の金で失脚させられるというのは口実に過ぎず、背後で働いているアメリカ政府の意思が失脚の原因なのだ。普通ならば政権の最高権力者であれば検察や国税庁を指揮監督してスキャンダルは抑えることが出来るはずだ。しかし検察も国税庁も政権の監督下には無く、幹部たちはアメリカの意向で動いている。
このような政治構造は、戦前の満州国と現在の日本国との類似点ですが、満州国は独立国でありながら日本の保護国であった。満州国政府は日本政府の意向によって従っていましたが、動かしていたのは岸信介を中心とする官僚と関東軍であり、現在の日本政府も岸信介が自民党政権を作って満州国の従属体制をそのまま移植した。
ウィキリークスによる米公電の暴露は、チュニジアの大統領の海外への亡命騒ぎに発展しましたが、日本に関する公電の暴露は菅政権にどのような影響をもたらすだろうか? 去年暴露された公電も鳩山から菅への移行にアメリカ政府の意向がかなり関与していたことの証拠でもある。韓国政府も鳩山政権の外交政策に危機感を持っていたことがわかる。
私も民主党政権に期待するところがありましたが、公約が次々反故にされて、アメリカへの従属体制も菅傀儡政権の誕生で、そのまま存続してしまうようだ。確かに在日米軍がなくなればアメリカの世界帝国支配は不可能になるわけであり、アメリカは日本のバックアップが無ければ成り立たない。イギリスはインドを失うことで世界覇権を失いましたが、アメリカは日本を失うことで世界覇権を失うことになる。
◆日本と中国を分割統治するというのは、アメリカのアジア専門家の間では大前提になっている。日本と中国が急激に接近したら八つ裂きにされる。 2009年10月27日 株式日記
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/a0e4587c20cd981c19c41df8f06fbf21
・wikipediaによる保護国の定義紹介。
・(例)米国は、2007年以降、東京の米国大使館の土地賃料を支払っていない。
・(例)首都圏は、米軍の各司令部、基地だらけで、空域の航空管制権は米軍が握っており、占領下にある。
・(例)在日米軍駐留経費の半分も負担させられている。
・(例)湾岸戦争以降、日本は米国のためのキャッシュディスペンサー役。 -
「阿修羅」記事より転載。
かなりの悪文だが、内容は今後の日本の行方をかなり正しく読んでいると思う。「300人委員会」の名を聞いただけで「例の陰謀論か」と思ってパスする人も多いはずだが、世界の政治経済が国際的資本家と王族、一部政治家(必ずしも国家元首ではなく、その下の人間のほうが実質的命令権を持っている)などによって動かされているのは事実であり、その命令伝達の場がダボス会議であるというのはおそらく確かだ。
日本の行方については、ここに書かれたことの八掛けくらいで実現するだろうというのが私の予測だ。
気候変動まで彼らの意思によるものだというのは、さすがに私もまだ信じにくい。いわゆるHAAARP(綴りはこうか?)という気象操作装置が存在するというのが「陰謀論」の中にはよくでてくるのだが、どこにどの範囲で影響が起こるか分からない、そういう不確実なものは「武器」にはならないのではないか?
(以下引用)
トンチン菅直人が国会よりもダボス会議を優先しなければならないワケ
http://www.asyura2.com/11/senkyo105/msg/179.html
投稿者 むにゃ 日時 2011 年 1 月 21 日 02:28:36: okMc52wnlhCtY
トンチン菅直人が国会よりもダボス会議を優先しなければならないワケ
2011年01月15日16:36 超高層マンション スカイヲーカー
http://blog.livedoor.jp/sky7777777777/archives/51731321.html
「菅直人首相は今月末にスイスで開催される政財界指導者らによる「世界経済フォーラム」年次総会(ダボス会議)に出席する意向を固めた。28日夜に出発し、29日に演説、30日に帰国する予定。首相は関係部局に準備に入るよう指示した。菅政権は28日を軸に通常国会召集を検討しているが、首相は国会会期の冒頭でも国際会議に出席し、経済連携に力を入れる日本の姿勢をアピールする考えだ。
政府関係者によると、首相は29日の演説で「今年を日本人全体が世界に羽ばたく『平成の開国元年』にしたい」などと強調、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉などについて、日本の積極姿勢を表明する。米国や中国首脳の出席は不透明で、首脳同士の二国間会談については見通しは立っていない。
国会会期中に閣僚が海外出張するには国会の了承が必要だが、召集当日の夜に出発して週末の日曜日に帰国する日程を組めば、国会対応との両立は可能と判断した。ただ、対決姿勢を強める野党側の了承が得られない可能性もある。
首相は8日、首相公邸で民主党の岡田克也幹事長と会談。ダボス会議も含めた今後の政治日程や召集前に行う内閣改造・党人事などについて意見交換した。」
トンチン菅直人は国会よりも優先してダボス会議に出席しなければならないのだ。そもそもダボス会議とは、スイスのジュネーブに本部を置く世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum)が、毎年1月にスイスのリゾート地ダボスで開催する年次総会の通称であって、ダボス会議を主催するWEFは、国際的な非営利団体であり、政財界をはじめとする各界のリーダーたちの連携を通し世界の経済・社会の現状の改善に向けて取り組むことを目的としているのだ。1971年に、当時ジュネーブ大学の教授であったクラウス・シュワブが欧州の経営者を集め、グローバルな企業経営について議論する場を持ったことがその始まりであり、1987年に「世界経済フォーラム」と名称を変更し、現在に至っているとされるんだが、いち大学教授が世界から政治経済の有力者をダボスに一堂に集めるという政治力があるワケがないのであって、これは世界の政治経済を支配する300人委員会の下部組織であるからこそ可能なのだ。表面上は非営利団体による経済会議なんだが、その単なる経済会議になぜ頓珍漢といえども一国の首相の立場にあるトンチン菅直人が国会より優先して真っ先にダボスに出席しなければならないのかは、トンチン菅政権に対する命令がそこを基点に発せられるからなのだ。つまり、ダボス会議とは300人委員会が認める政治経済のリーダーの意見交換の場であり、次世代のリーダー育成の場なのだ。同時に非公開会合も存在し 、そこで300人委員会の決定事項を命ぜられるのだ。例えば、「今年は大規模な気候変動を引き起こし各都市を破壊に導く。結果、農産物価格が急騰するすることになる。」だとか事前に300人委員会での決定事項の一部が披露されるのであって、「あなた達国家のリーダーは、これから引き起こる現象を念頭において政策を決定しなければならない」と命ぜられるのだ。トンチン菅直人はダボス秘密会合でこのように命ぜられるだろう。「これから本格的なソブリンリスクが拡大するだろう。つまり、国債の急落現象と市場金利急上昇現象が引き起こる。従って、国家財政破綻が現実となるのであって、直ちに財政再建プログラムを実行しなければならない。加えて、TPPは是が非でも実現いただく。国際協調をますます推進していかねばならない。」とね。トンチン菅が再改造内閣に着手しなければならない理由は、このダボス会議を実際に支配している国際金融資本家をリーダーとする300人委員会の命ずる日本国内の大増税を実行し、それを原資に世界中の不良資産を肩代わりするためなのだ。気候を人工的に変動させ、穀物価格を急上昇させる。通貨価値、国債を暴落、金利を急上昇させ、金融機関を破壊し、インフレを拡大させ大衆を追い込んでゆくのだ。つまり、日本を大恐慌に持ち込んで行くのだ。通貨は暴落し、食料エネルギー価格が急騰する。金融機関が将棋倒しとなり、軒並みにペイオフが実行される。基軸通貨である米ドル、ユーロは暴落し破壊される。多くの大衆は財産も職も失い失業するのだ。年金、失業保険、生活保護費の支給は財政難を理由に大幅に縮小削減される。一方で食料価格エネルギー価格が急上昇するから年金、生活保護世帯は生活が維持できなくなる。大量の餓死者が現実となる。米国は州債からディフォルトが引き起こり、続々信用の将棋倒しが起こってくる。連邦政府は州政府の財政破綻の連鎖を食い止めることができなくなる。これに従い、米ドルはさらなる大暴落を迎える。米国国債は信用を失墜し暴落してゆく。これで世界一ドルを有する日本国は破滅に向かうのだ。その日本破滅のために必要なことは、現在の日本国民の財産を不良資産で軒並み汚染させる必要があるのだ。ユーロ諸国の破滅は欧州の大国スペインが財政破綻するところから本格化するのだ。ギリシャやアイルランドなどの小国の財政赤字の補填程度なら日本の特別会計の埋蔵金で処理可能だが、GDP100兆円規模のスペイン破綻で日本の資金的支援も限界を迎える。ユーロは破滅するのだ。日本が国際協調を名目に国民の血税で密かに支えていた債権は軒並み紙切れとなり、日本の財政危機が現実化するのだ。この日本大破壊のためには、日本国民の財産をすべて不良資産で満たし紙切れにしなければならない。そしてTPPを実現することで日本国民の食糧自給率を実質ゼロに追い込み、米国穀物メジャーに生存権を委託しなければならないのだ。TPP実現で日本人の大量虐殺も思いのままになるのだ。日本人は財産も国家も破壊させられ生存権さえ召し上げられる。あとは奴隷となり生かされるも殺されるもご主人様の意向次第という存在になるのだ。この人類大虐殺プログラムを実行するにあたり、最も邪魔な存在が強固な日本の存在なのだ。日本の存在は300人委員会にとって最も邪魔な存在であり、是が非とも崩壊させなければならない存在なのだ。今後、日本の方向性はデフレ下で無理な大増税政策を採り、国内経済を大破壊する必要があるのだ。加えて、世界中の不良資産で充満させ財政破綻させる必要がある。TPPの目的は日本人の生存権を自ら放棄させるためのものだ。この日本人大虐殺の命令を受けるためにトンチン菅はスイスくんだりまでご主人さまの元にはせ参じる必要があるのだ。ダボス会議の日本人出席者を決定するのは闇の支配者だが、窓口はあの邪悪なる工作員竹中平蔵なのだ。世界中でとんでもない災害が巻き起こる。そして着実に人類奴隷化プログラムに向け追い込まれてゆくのだ。 -
「阿修羅」投稿記事より。「株式日記」のTORA氏自身の投稿のようだ。
竹原市長については、その目的には賛同してもその手法には賛同できないというのがほとんどの人の気持ちだろう。それがあの選挙の拮抗した投票数になったのではないか。
こういうように、一人の人物の中にプラスマイナス両面があるというのは、ある意味当たり前ではあるが、問題はそのどちらを重視するかだ。ところが、いったん決定をすると、「お前は、じゃあ竹原派だな」「お前は反竹原派だな」というように「全肯定」「全否定」のどちらかに算入されてしまう。
公務員問題もそうで、真面目に働いている公務員も無数にいることは分かっているが、民間企業とくらべての好待遇はやはり理不尽である。ここにも「肯定部分」と「否定部分」があるのだ。こうした問題を解決するには、やはり問題の所在点をもっと明確にするべきだろう。公務員を全否定するような問題の立て方や論じ方をやめて、公務員給与・公務員待遇をどうすべきかだけを論じればよい。そうすれば、明らかに「サラリーキャップ制」と「勤務評価システムの改善」が答えとして出てくるだろう。もちろん、採用時のコネ採用は、「犯罪」として扱うべきである。
(以下引用)
地方公務員として役所に入るには議員か幹部役職のコネがきくが、賄賂の相場は300万円といわれる。37万人が無試験で採用され
http://www.asyura2.com/11/senkyo104/msg/929.html
投稿者 TORA 日時 2011 年 1 月 19 日 14:40:01: CP1Vgnax47n1s
株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu232.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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地方公務員として役所に入るには議員か幹部役職のコネがきくが、賄賂の
相場は300万円といわれる。46%にあたる37万人が無試験で採用された。
2011年1月19日
公務員の異常な世界 給料・手当・官舎・休暇
http://www.bk1.jp/product/02985059
◆若林亜紀著 「公務員の異常な世界」 書評
http://www51.tok2.com/home/sendatakayuki/etcgenkou4/syohyou175.html
本書を読み終えて、全く脱力感に苛まれる。怒ることも出来なくらいアホらしく、無能な人間集団である事が分った。公務員に仕事をさせるより、全員を生活保護で養ったほうがはるかに安くつく。社会保険庁みたいに仕事をさせればミスだらけ、その後始末に数千億円の金を必要とする。まさに泥棒に追い銭とはこのことだ。閑職と厚遇というのが地方公務員のイメージであるが、民間労働者からみると想像を絶する実態が曝露される。先日大分県で教員採用に賄賂が常習化してことが明るみになり、県教育委員会の要職者が逮捕された。同じ事は県市町村の職員採用でも噂どころか当然といわんばかりに話されている。それほど公務員の生活はおいしいのである。地方地方でさまざまな独自の手当が給与にプラスして支給され、厚生福利なども民間との格差は広がるばかりである。これは財源がすべて税金を使用していること、経済原理が働かず、予算内で節約のインセンティブは働かないこと、労働組合との長年の馴れ合いから来ている。国と地方財政の借金は合計1000兆円超える先進国中最悪の状態である。国が滅びても霞ヶ関は不滅と云う信仰に裏打ちされ、財政収支健全化と称して、さらに増税と借金をしようとしている。公務員は職業ではなく、武士とおなじ「身分」なのである。
4月 入庁式(裏口採用)
毎年入庁してくる信じん公務員は、国家公務員で3万人、地方公務員で5万人もいる。地方公務員として役所に入るには議員か幹部役職のコネがきくが、賄賂の相場は300万円といわれる。法律では職員の採用は競争試験によると決められているが、民主党の長妻氏の調査では国家公務員80万人(2003年)のうち46%にあたる37万人が無試験で採用された。著者の勤めた厚生労働省の特殊法人日本労働政策研究所では、研究員と称して事務員を採用し、「仕事はないからお茶でも飲むか本でも読んでいて」といわれたと云う。役所にはタイムカードは無く、遅刻はざらである。オフィスは余裕があり、茶室まであったという。
5月 ゴールデンウィーク(公務員の休日)、メーデー(労働組合)
地方公務員の個人的国内旅行は届出制、国家公務員では個人的国内旅行は自由であるが国外旅行は承認制である。だから海外旅行は申請はせずこっそり行っている。今日本の労働者で組合に入っているのは18%です。公務員の労働組合は民間に較べて桁違いに強い。最強の自治労は北海道庁と社会保険庁である。北海道庁(職員2万人)の組合専従職員が97人である。5000人以上の民間企業では専従員は平均4.9人である。以下に公務員労働組合専従者の数が多いかが良く分かる。そして決定的なのが、勤務時間中の専従者の給料は公務員では支払われており、民間では支払われないので組合費から払っていることだ。組合加入はほぼ強制的であり、組合を脱退するとリストラの対象となる。消えた年金問題で散々叩かれて、社会保険庁の「自治労国費評議会」労働組合では仕事が極めて楽なことが判明した。パソコンキータッチは一日5000回以内とか、45分働くと15分休憩、個人情報にアクセスしても記録を残さないとかと云う取り決めがあったそうだ。また組合に反対する職員に対する人事、昇給差別が公然と労使でおこなわれている。このような役所に批判が集中し、消えた年金記録の責任を取る形で2010年には社保庁は解体される予定です。(中略)
12月 冬のボーナス(賞与と査定)
社会保険庁のように公務員は不祥事を出しても賞与は減らない。退職金も満額もらえる。公務員の平均年収は814万円で、41歳で月給40万円、夏のボーナスは104万円、冬のボーナスは110万円である。日本経済連の大手企業でボーナスの平均は89万円である。中小企業ではさらに少なく20-30万円というところだ。民間企業では会社の業績がよければボーナスは増え、悪くなれば減る。しかし公務員は財政が赤字でもボーナスは減らない。もう一つ公務員が気楽なのは査定が無い事だ。年功序列が堅く守られており、同期ならボーナス額は同じである。国家公務員法では「勤務評定をする」ことになっているのだが、組合の反対でこの何十年と査定はおこなわれた事がない。都道府県と政令指定都市では勤務評定はおこなわれているが、それ以外の市町村では50%程度であった。それも形ばかりの査定で、少しも差が付いていない。まさに公務員は社会主義国と同じである。官僚主義で競争原理が働かないのだ。この役所の意識を変えるには夕張市のように一度破綻する必要がある。
1月 成人の日(給与と手当て)
ヤクザな橋下知事で有名な大阪府の市町村の職員互助組合が職員に出産、入園、入学、成人祝い金などが配布されるが、これに自治体が60%も補給していたと云うことが話題になったのは最近のことだ。全国では2006年会計院の調査でその手当補助金が総額667億円にもなった。地方自治体で面白い手当てがある。独身手当て、出世困難手当て、窓口業務手当て、旅行手当て、寒冷地手当てなどやりすぎではないか。国家公務員の平均年収は一般で814万円、自衛隊は593万円、地方公務員では東京都で801万円、全国平均で700万円だ。民間の平均年収は616万円だ。いかに民間に較べて優遇されているかがわかる。驚きの例として、緑のオバサンが802万円、給食調理員が728万円、清掃職員大阪市で1000万円(同和問題が絡んでいそう)、神戸市バス運転手890万円、公用車運転手805万円(タクシー運転手379万円)と云うことで、民間類似職種の給与と較べて公務員の給与は、1.5倍から1.9倍もあった。又地方公務員の管理職の比率が極めて高い。管理職が60%も占め、民間では9%以下である。自治体では人事に差をつけるのは忍びないそうだ。こんな理屈が通る事が問題だ。
2月 議会(役人と議員)
前鳥取県知事の片山義博しは政府の地方分権委員会で「殆どの議会は八百長。シナリオを決めて読みあう学芸会にすぎない」と述べた。一番ひどいのが北海道議会で、シナリオに無い質問をすると「品位がない」と懲戒処分が下されたらしい。全国都道府県議会のうち38議会は質問内容を事前通告制にしており、神奈川・高知など9議会は事前通告無の樹結うな議論がおこなわれている。質問については国会でも同じで、前もって質問を届け出、官僚が答弁書をかいて閣僚が読み上げると云う猿芝居である。官僚内閣制といわれるのは政治家が余りにだらしないからで、一人官僚のせいににするわけにもゆかない。官僚は政治家を篭絡するために、情報提供と入札の便宜と箱物行政である。政治家の不勉強、政治家自身の利益の機会提供、地元への土産のためである。(後略)
(私のコメント)
公務員の実態はテレビなどでも暴露されていますが、公務員組織に対して議会や市長などのチェックがまったく働かずに馴れ合い状態になってしまっている。先日行われた阿久根市長選挙でも公務員組織の強力ぶりが伺える結果になっている。地方にはこれといった産業も企業も無いような所では、まともな勤め先は役所か農協ぐらいしかない。あとは素朴な農民たちばかりで役人たちはしたい放題になる。
まさに地方においては公務員は特権階級であり、最近では世襲制に近くなってきて親や有力者のコネで入る地方公務員が多くなってきた。このようなところでは地方公務員の組織は強力であり、阿久根市のようなケースは例外であり、地方公民組織に立ち向かうと竹原前市長のように孤立してリコールされて失職してしまう。阿久根市は公務員によって乗っ取られてしまったようなものだ。
確かに竹原市長のやり方は強引過ぎましたが、市議会は市の職員組合とずぶずぶの関係であり、いくら市の財政が火の車でも職員の給与カットも市議会で可決しなければどうにもならない。つまり市議会も公務員組合が仕切ってしまえばどうにもならない。まさに地方は公務員による公務員のための公務員の政治が行われている。
公務員組織を監視する議会が機能不全になってしまうと公務員天国になることは、戦前における陸軍の暴走がいい例になるだろう。先日もNHKの特番で「巨大組織陸軍暴走のメカニズム」を放送していましたが、五一五事件や二二六事件の後になると陸軍を抑える勢力が無くなり陸軍のやりたい放題の世界になってしまった。
ヒトラーのようなやり手の政治家がいれば、陸軍とは別の武装組織を作って軍を取り締まって政権を強化しましたが、日本も警察組織を強化して警察予備隊を作って陸軍を大粛清すれば戦争にならずに済んだはずだ。陸軍は憲兵隊という警察組織がありますが政府直轄にしても良かったのではないだろうか? しかし陸軍という巨大な官僚組織を政治家はどうすることも出来なかった。
現代にも公務員という巨大組織がありますが、議会が無力化してしまうと公務員組織は暴走を始めて、給料は取り放題になり、定年間近になると天下り法人を作ってそこの理事に納まる。国も地方も議会と馴れ合いになってしまっているのだから歯止めが利かない。今でも戦争をなぜ止められなかったのかという反省はなかなかなされませんが、マスコミも戦争を煽ってきたから議会も何も出来なかったのだ。
マスコミも官僚から情報を貰って記事を書いているから、官僚組織を批判するのは問題が起きたときだけであり、結局は国民世論はマスコミに左右されるから、官僚組織は記者クラブを作って情報統制を行ってしまう。株式日記で公務員批判を行ってもマスコミにはとても対抗が出来ない。マスコミの記者は公務員以上の特権階級だから既得権を死に物狂いで守ろうとする。公務員も同じであり、阿久根市においても巻き返して竹原市長を辞職に追い込んだ。
ブログなどを見ても竹原市長のやり方に批判的な人が多数派ですが、しかし市長が議会で孤立してしまうと何も出来なくなってしまう。市議会議員も選挙で選ばれていると言いますが、地方においては公務員組織しかまとまった組織が無い。自治労が議会を仕切ってしまえば市議会議員になれるかどうかは、公務員組織が支持するかどうかで決まってしまう。
同じような問題は名古屋市や大阪府でも起きていますが、首長一人ではやれることは限られてしまう。名古屋や大阪のようなところなら支持を集めれば何とかなるのでしょうが、阿久根市のようなところでは市長が改革しようとしても孤立してしまう。もちろん市長のやり方にはやりすぎがありましたが、既得権を守ろうとする公務員組織との対立で強硬手段と見られる方法しかなかったのだろう。それで全国の注目が集まることが竹原前市長の計算でもあったのだろう。 -
「マスコミに載らない海外記事」にクリス・ヘッジスの署名記事が載っていたので転載する。小泉による戦争協力によって我々日本人もイラクを地獄化する犯罪に加担したのである。
(以下引用)
2011年1月18日 (火)
たとえ敗戦でも大企業は儲かる
Chris Hedges' Columns
2011年1月10日投稿
AP / Petros Giannakouris
Chris Hedges
権力は、選挙民にあるのではない。権力は、二大政党のいずれかにあるのではない。マスコミが権利を代表しているわけでもない。権力は、略奪者達から我々を守ってくれる司法組織によって裁定されるわけではない。権力は大企業にある。しかも、大企業は、たとえ戦争には勝てる可能性が全くなくとも、戦争で非常に大きな収益を得られるのだ。公式の権力体制に対する、あらゆる礼儀正しい懇願では、イラクとアフガニスタンでの戦争を終わらせられないのだ。我々は戦争機構を物理的に妨害するべきであり、さもなくば我々は戦争の共犯者という役割に甘んじるしかない。
2004年に、反戦抗議行動が一時停止したのは、民主党の大統領候補ジョン・ケリー上院議員を大統領にするのを支援しようとして考えられたものだ。それは馬鹿げていて、屈辱的な妥協だった。ケリーは指名されるや否や、からくり人形のように、パッと敬礼した。イラクでの勝利について、止めどなく語った。自分ならファルージャからは撤退しないと国民に請け合った。そしてジョージ・W・ブッシュが、もう一期勤めるべく選出される頃には、反戦運動は勢いを失っていた。議会を民主党支配に変えて、イラク戦争を終わらせようという、2006年の試みは、もう一つの不信の体験となってしまった。民主党は、多数派になるや、イラクとアフガニスタンの戦争に資金を出し、拡大した。そして、2008年のバラク・オバマも、企業・軍エリートの為のもう一つの広告宣伝の道具に過ぎないことが証明された。こうした戦争を止めるべく、政治プロセスの枠組みの中でなんとかしようという我々のあらゆる試みは、絶望的で、惨めな失敗だった。そして、我々が時間も無駄にしている間に、何万人ものイラク、アフガニスタンやパキスタンの民間人もアメリカ兵や海兵隊員も、心の痛手を負わされ、重傷を負わされ、殺されている。
人は、戦争に反対か、そうでないかのどちらかだ。人は、体を張って、戦争が終わるまで、d戦争を挑発する連中や兵器製造業者に盾突くか、そうでないかのどちらかだ。人は、オバマを含め、自分の核となる道徳的信条をあざ笑ったり、無視したりする連中を糾弾するだけの品位と性格の強さをもっているか、そうでないかのどちらかだ。人は、何かのために戦うか、そうでないかのどちらかだ。だが、2004年、2006年、そして、2008年に、反戦運動をしていた、余りに多くの人々は、弱く甘かったことが立証されているので、我々は一から始めるしかない。今度は、堅持できる反戦運動を立ち上げなければならない。我々は制度全体に挑まねばならない。民主党が選挙に勝つのを助けるのは我々の仕事ではないことを認めねばならない。働く男女のために立ち上がろうとし損なったこと、ウオール街への卑屈さ、これらの戦争を止めることを拒否したことから、もはや信頼に値しないことを、民主党は十分に証明してくれた。我々は我々自身を信じるしかないのだ。だから我々は制度そのものを崩壊させなければならない。読者が前回参加され損ねた場合、こうした戦争に抗議する次の機会は、3月19日、土曜日のイラク侵略八周年だ。街頭デモが、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴや、ワシントン、D.Cで予定されている。詳細は、www.answercoalition.org/national/index.htmlでお読み頂ける。
アメリカは、主として赤字の山を作り出すことで、年に約1兆ドルもこうした戦争に支払っている。戦争をするために、赤字を跳ね上げている一方、アメリカでは、3000万人以上の人々が失業し、約4000万人が貧困な生活を送り、更に何千万人もが、婉曲的に“近貧困”と呼ばれる範疇にある。兵器製造業者と民間契約者の利益は、アフガニスタン侵略以来、四倍になった。しかし、企業の強欲のための慢性的コストとして 長期失業があり、不完全雇用があり、連邦や州の公共サービス事業は大幅に削減されている。大企業は、戦争がどれだけ不利になろうとも、紛争から膨大な利益をあげるのだ。連中には金を稼ぐ装置を止める意図など皆無だ。イラク人など死ぬにまかせろ。アフガニスタン人など死ぬにまかせろ。パキスタン人など死ぬにまかせろ。アメリカ国民など死ぬにまかせろ。そして、議会やホワイト・ハウスの高級官僚は、テレビのニュース番組に登場する、支配者の太鼓持ち連中と一緒に、冷笑的に“我々の痛みを感じ”大企業の分厚い札束と引き換えに、我々国民を裏切っている。
イラク戦争を経験した退役軍人で、マーチ・フォワード!共同創立者の一人、マイケル・プリスナーは理解していた。彼のグループは3月19日の抗議デモに参加する団体の一つだ。2001年6月、プリスナーは高校を中退して、軍に入隊した。彼はイラク侵略軍の一員だった。彼はイラク戦争中、標的を監視し、空爆や集中砲火を要求していた。イラク人の家の夜間家宅捜索にも参加した。尋問者も勤めた。地上監視任務も行い、車列を防衛した。2005年、戦争とそれを維持するための嘘に愛想をつかして、軍を辞めた。以来、彼は高校や街頭抗議デモで反新兵募集運動をして、軍を辞めさせる運動に携わっている。彼は、平和を求める退役軍人の会が組織した12月16日の反戦デモ時に、ホワイト・ハウスの前で他の130人と共に逮捕された。
“戦争をする理由、我々があそこに行く理由は、イラク国民を助け、大量破壊兵器を見つけ出すためだと信じていました”数日前に話した際に彼は言った。“しかし、戦争のこの二つの理由は全くでたらめであることが間もなく明らかになりました。大量破壊兵器の話題を、諜報部員に言えば、笑い物にされましたよ。そうしたものを探すことは、任務の一部でさえありませんでした。もしも、それが任務の一部であったなら、イラク北部で唯一の諜報部隊の隊員だった私も知っていたはずです。イラク国民を助けるために、ここにいるのかもしれないと思ったのですが、あの国に居た時に見た全ては、イラク人が残忍な仕打ちを受け、彼らの生活条件は劇的に悪化することだったのです。イラク人は私に、アメリカ兵はサダムよりひどいと言っていました。戦争には別の狙いがある、我々は永久軍事占領の準備をしているのだということに、間もなく気がつきました。派兵されていた間の実体験のおかげで、イラク戦争の現実が見え、アメリカの外交政策に疑問を持ち始めたのです。総じてアメリカ外交政策とは一体何なのか疑問に思い始めたのです。イラクは小宇宙だと思いました。色々な国を金持ち用に征服するために、ウオール街のために、マーケット、土地、資源と労働力を奪取するために、アメリカ軍は利用されているのです。これがアメリカ外交政策を動かしているのです。”
“2008年にオバマが選ばれた時、国の大多数がイラク戦争に反対になったのです”彼は言う。“イラク戦争には反対だとリップ・サービスをしなければ、大統領立候補する民主党議員にはなれませんでした。人々が戦争に反対していた理由は、アメリカ軍兵士やイラク民間人の絶えざる無意味な死があるからです。戦争はアメリカの資源の浪費です。占領の商標を変更したとて、これは変わってはいません。アメリカ兵は依然として、殺害され、負傷させられ、心理的に心の痛手を負わされています。特に、前回の派遣時に、心の痛手を負わされ、再度心の痛手を負わされる三度目、四度目あるいは五度目に派遣される人々が。数日前、イラクで、二人のアメリカ兵が死亡した。2003年に人々を戦争に反対するようにさせた原因は、今もそのままです。唯一変わったものはと言えば、最前線に配備して、数歩後ろにいるアメリカ兵と共に、戦闘作戦の矛先を担うだけの十分なイラク人をアメリカが採用できていることだけだ。アメリカ兵は依然として、戦闘に関与しているのだ。私たちのグループに一ヶ月前に参加した[マーチ・フォワード!]メンバーの一人は、今イラクにいます。彼は昨日私に言いました。前に9ヶ月派兵されていた時より大きな衝撃を受けたと。戦闘は依然として現実です。人々は今も殺害され、重傷を負っています。”
“戦争は以前として続いています”彼は嘆いた。“戦争は、やはりアメリカ兵にとっても、ひどいもので、イラクは完全に破壊されました。イラク国民にとって戦争は大惨事です。この現在の作戦を‘新たな夜明け’と呼ぶこと、こんなものが、イラク国民にとって、新たな一日だなどと言うのは、イラク人は電気も使えず、耐えざる武力衝突の中で暮らし、政府は機能しておらず、占領軍は依然居すわり、劣化ウランや他の原因によってはびこる先天異常に苦しんでいるという事実を無視しています。イラクの‘新たな夜明け’はひどいものです。イラクが正当に扱われる迄、つまり、全ての占領軍の完全かつ即時の撤退と大量の賠償金がイラクに支払われるまでは、イラクはこのままでしょう。”
サダム・フセインの残忍さにもかかわらず、戦争前、イラクは非常に教養の高い中流階級がいる豊かな国だった。イラクのインフラは近代的で、効率的だった。イラク人は高水準の生活を享受していた。イラクは、文明の利器にも事欠かなかった。うまくいっていたのだ。だから、ニューヨーク・タイムズの中東特派員だった頃に、何度も経験しているが、イラクで暮らすことは、国家の抑圧があるので、やる気をなくさせるものではあったものの、決して困難ではなかった。アメリカによる占領以来、イラクは機能不全に落ち込んだ。工場、病院、発電所、通信、下水道も、配電網も機能していない。運が良ければ、イラク人は一日に三時間、電気が使える。43度という暑さの中で、これを体験して頂きたい。貧困はこの国土着のものとなった。百万人以上のイラク民間人が殺害された。約五百万人が自宅から立ち退かされたか、難民だ。昨年、マーサー生活環境調査は、バグダッドを、諸都市の最後に位置づけた。地球上、最も居住に適さない都市だ。かつては自国の石油を支配していたイラクが、石油採掘権を外国企業に引き渡すことを強いられている。イラクに残されたものはといえば、それだけだ。暴力、窮乏と窃盗。
イラク戦争もアフガニスタン戦争も、大衆の支持を得ているようには見えない。最近のCNN/オピニオン・リサーチ社の世論調査は、アメリカ国民の63パーセントが、アメリカのアフガニスタン介入に反対していることを示している。更にイラクでの戦争を巡る不満の度合いは一層高い。にもかかわらず、我々は、破綻したリベラルな機構の二枚舌や、 来る年も来る年も我々を裏切り続けている、腐敗した政治プロセスを受け入れ続けている。世論は我々の側にある。反撃の為に、我々は世論を動員すべきなのだ。私や他の抗議デモ参加者、12月16日に、ホワイト・ハウスの外にいた時に、アフガニスタンやイラクに兵士として派遣されたことがある警官の何人かは、退役軍人達に手錠をかけながら、戦争については、お前たちが正しいとつぶやいた。反戦感情は広まっている。だから、我々は反戦の声が聞こえるようにするための勇気を見いだす必要があるのだ。
“雇用状況は底知れずひどく、授業料は上がる一方なので、こうした人々全員が、軍に入隊しているのです”プリスナーは言う。“多くの若者達は、大学教育からはじきだされています。生計をたて、家を買い、医療、子供を育て、十分な教育を受けさせたくて、人々は、軍へと向かうのです。もしも、イラクとアフガニスタンの戦争に使われる金のごく一部が、人間的なニーズに使われていれば、子供たちも、手の届く学費で大学に通えるでしょう。彼等が高校を卒業する時には、若者用の仕事を作り出すこともできていたでしょう。我々が生み出す膨大な額の富は、こうした戦争や軍にどっと注ぎこまれ、アメリカの国民は、一層の困難に直面しています。私たちは、変化を求めるのではなく、変化を要求し、そのために戦わなければなりません。”
“我々は、久しぶりに、最も進歩的な大統領を選出したはずなのに、そして、民主党が、下院と上院の主導権を握ったのに、戦争は拡張し、激しくなるばかりです”プリスナーは言う。“戦争は、現在、他の国々、特にパキスタンとイエメンに拡大しています。民主党は、議会で、議事進行を妨害されないような大多数を獲得していまする。我々は、一見したところ進歩的な大統領を選びました。しかし、我々が得たものは、益々多くの戦争、更なる軍事支出、外国における無辜の人々への更なる爆撃、柩で帰国するアメリカ軍兵士の増加に過ぎません。これで、民主党は我々の味方で、何かをやり遂げてくれるのだ、というような考え方は、絶たれ、粉砕されます。このままにしておけば、ワシントンの装置は戦争推進を継続するでしょう。ワシントンの装置は、こうした国々を支配し、そうした国々を、他の国々を侵略するための足場として利用し続けます。アメリカの外交政策には本当のチェンジなどありませんでした。もし我々が、現時点で民主党を傷つけられていれば、結構なことです。我々は既存体制の外に、独立した政治運動を作り上げる必要があります。それが、アメリカ史上、我々が本当の勝利を勝ち取る唯一の方法です。”
Chris Hedgesは、ネーション・インスティテュートの上級研究員。彼の新刊は“Death of Liberal Class”
記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/even_lost_wars_make_corporations_rich_20110110/
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そのまま、日本の民主党にもあてはまりそうな文章?
中学校か高校か覚えていないが、生物でヘッケルの法則を習った記憶がある。
『個体発生は系統発生を繰り返す』というあれだ。政治に置き換えると、
『属国の政治プロセスは宗主国の政治プロセスを繰り返す』のだろうか。
我々は既存体制の外に、独立した政治運動を作り上げる必要があります。
頻繁に翻訳させて頂いているwswsのいつもの結論そっくりなのにびっくり。
エセ二大政党のまやかしに、いまだにしっかり取り込まれている
『属国の政治プロセスは宗主国の政治プロセスを周回遅れで繰り返す』
もののようだ。
Chris Hedgesのような人々やwswsのような団体に活躍頂いて、宗主国の政治を変えて貰わない限り、イラク統治の手本とされる属国の政治、あと百年は良くなりそうもない。
追記:1月17日、宗主国では祝日。下記記事をどうぞ。
キングの夢を悪夢に変える-Chris Hedgesのコラム
2011年1月18日 (火) アフガニスタン・パキスタン, アメリカ, イラク | 固定リンク
