露政府はおそらく、戦争犯罪の濡れ衣を晴らさず放置している。「優勢なのに負けたふり」「一進一退状況の演出」も続けている。これらの「偽悪戦略」をやるほど、米国側では「このままウクライナを支援して戦争を続け、ロシアを強く経済制裁し続ければ、ロシアは負けて崩壊するはずだ」という話になり、米国側がロシアを敵視・経済制裁して石油ガス資源類を輸入せずに頑張る状況が続く。米国側が今のような厳しい対露制裁を長く続けるほど、米国側とくに欧州諸国は、資源類をロシアからの輸入に頼っていただけに、経済的に崩壊していき、戦後のエリート支配が崩れ、選挙を経てあちこちでポピュリスト政権ができて親露露側に傾き、EUが反露諸国と親露諸国に分裂して崩壊していく。プーチンは、米国側を経済的に自滅させるために偽悪戦略を採っている。 (IS RUSSIA REALLY LOSING IN UKRAINE?)
米英主導の米国側は、ロシアから一切の資源を輸入しなくなり、対抗してロシアは中国やサウジアラビアなどを誘い込んで資源類が米国側に行かないように仕向けた。世界は、金融を握る米国側と、資源を握るロシア非米側に分裂した。それと同時に、米英がQE終了で金融危機になる流れが加速し、米国側は実体経済も資源不足に陥って不況とインフレで破綻していく傾向が確定した。それまで上位だった米国側・米国覇権が金融と実体経済の両面で崩壊していく。実体経済の繁栄に不可欠な資源類を握ったロシアなど非米諸国は、ドルや米金融に依存しない決済体制を構築し、米覇権の崩壊後に多極型の国際政治体制を作って世界の運営を引き継ぐ準備を進めている。 (BRICS holds talks on reserve currency – diplomat)
ウクライナ戦争で最も重要な分野は、ウクライナでの戦闘の状況でなく、金融で世界を支配してきた米国覇権が崩壊していき、ロシアが非米諸国を誘って世界の資源類を握り、米国覇権の崩壊を加速させる闘い(国際政治闘争)を展開しつつ、世界の覇権構造を米単独覇権から多極型に転換していく国際政治経済の分野である。戦闘よりも多極化・覇権転換の進展が重要だ。ウクライナでの戦闘は、この覇権転換にタイミングを合わせる形で、一進一退の感じを長引かせつつ展開していく。 (The Golden Road To Samarkand)
プーチンのロシアは今回、ウクライナからの分離独立とロシアへの併合を希望していたロシア系住民が多い東部4州をロシアに併合し、同時に、ウクライナ戦争を国家総動員体制に格上げした。米国側のマスコミや軽信者たちは、この動きを「ロシアはウクライナとの戦争に負けているので、完全に負けてしまう前に時間稼ぎのために4州を併合するとともに、国家総動員体制を敷いて徴兵によって兵力不足を補おうとしている。ロシアは負けつつある」とみなしている。4州併合後、早速ドネツク州のクラスニイ・リマンの街がウクライナ軍に包囲され、露軍が退却して明け渡している。徴兵逃れのために国外脱出を試みるロシアの若者たちのことが米国側で喧伝され、露国民はプーチンを嫌っていると報じられた(支持率8割だけど)。4州の併合後、プーチンら露政府上層部が、米国側との戦争で不利が増したら核兵器を使いうると表明したことも、ロシアが負けて追い込まれている象徴と米国側にみなされた。 (Russian forces withdraw from key Donbass town)
しかも経済面ですら、ロシアと米英が格闘して勝敗をつけるのでなく、ロシアはプーチンとかが「米英覇権を潰す闘いをするんだ」と宣言し続けて石油ガス資源類を米国側に売らないでいるうちに、米英が勝手に金融バブル崩壊していき、欧州も資源不足で経済破綻していく流れになる。米英がこれから金融崩壊していくので、ロシアは戦わずして勝っていく。米英は金融崩壊する可能性がどんどん高くなり、ロシアは何もしなくても不戦勝する。プーチンは、この流れに合わせて「米英覇権と闘って潰すぞ」と宣言し続けることで、何もしなくても「プーチンは米英覇権と闘って勝っている」という話になる。ロシア国内でのプーチンの高い人気が維持される。 (West and Russia already fighting WW3 – former US advisor)
で、こういういろんな矛盾が出てきたことを書くと、だんだんと停戦に向けて活動している人たちがいるのだ、といった希望を持つ人が世の中に結構いるような気がするわけですが、他方で、ヨーロッパでは、「European Political Community」なるプラットフォームが立ち上がって、意気軒高な様子がある。
しかも経済面ですら、ロシアと米英が格闘して勝敗をつけるのでなく、ロシアはプーチンとかが「米英覇権を潰す闘いをするんだ」と宣言し続けて石油ガス資源類を米国側に売らないでいるうちに、米英が勝手に金融バブル崩壊していき、欧州も資源不足で経済破綻していく流れになる。米英がこれから金融崩壊していくので、ロシアは戦わずして勝っていく。米英は金融崩壊する可能性がどんどん高くなり、ロシアは何もしなくても不戦勝する。プーチンは、この流れに合わせて「米英覇権と闘って潰すぞ」と宣言し続けることで、何もしなくても「プーチンは米英覇権と闘って勝っている」という話になる。ロシア国内でのプーチンの高い人気が維持される。 (West and Russia already fighting WW3 – former US advisor)