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「阿修羅」掲載の雁屋哲氏のブログ記事に対するコメントを幾つか転載する。雁屋氏の記事の趣旨は、今回の普天間基地移設問題について孤立無援の戦いを戦った鳩山総理を擁護し、日本の「旧体制」、いわゆる安保マフィアとその腰巾着のマスコミを批判したもので、それ自体も素晴らしい内容だが、「年次改革要望書」や「思いやり予算」などについては、ある程度以上のメディア・リテラシーを持った人間には常識かと思われるので、ここでは省略し、それに対するコメントのみを掲載する。いずれも確かな知識と判断力、批判精神を持っている人々で、こういうコメントを見るだけでも、日本の将来はけっして暗くはないと思う。特に、最後の発言者の「アメリカの象徴への攻撃が、アメリカには効く」という言葉は、「あっ」という発想である。なるほど、彼らは「商売人の国の人間」である。ならば、政治以前に、その商売でダメージを与えられることを、彼らはいやがるのではないか。このアイデアは、今後、大きな戦術となる可能性がある。しかも、政治的行動とは異なり、彼らにとっては「取り締まり」がしにくいのである。ぜひ、アメリカ製品の不買運動とアメリカ文化の拒否運動、そして英語使用の拒否運動などを広げていこうではないか。ついでに、日本国民(庶民)の敵である「経団連」関連商品の不買運動もしよう。
(以下引用)
16. 2010年5月26日 04:21:52: CluaDTfsdc
沖縄の基地問題は日本がアメリカから独立出来るかという問題に
まっすぐつながっている。かつてアメリカ軍は日本軍を実力で排除
して沖縄を占領した。そのために数万人の死傷者をだしている。
そのアメリカ軍から沖縄を取り戻すのに話し合いでけりがつくと
考える方がどうかしていると日本人はそろそろ気がつくべき。
日本人は、果たして本気で沖縄を取り戻す気があるのか。
たとえアメリカと一戦交えてでも、沖縄を取り戻すという気概と
それを裏付ける実力を持たなければ、外交交渉などいつまで続け
ても埒はあかない。今回の普天間基地の返還に関する交渉のよう
に、アメリカが要求もしていなかった滑走路をわざわざ造るよう
にして、売国官僚や売国政治家どもに甘い汁を吸わせるだけだ。
自衛隊は沖縄を取り戻せるのかと、誰も問わないのは何故なのか。
かつて日本軍がアメリカ軍に負けたから、今の日本軍である自衛隊
も戦争をするまえから負け続けなければならないのか。空自の田母神
という人が、核武装などと威勢の良いことを言っていたが、沖縄を
アメリカから取り戻す戦略が提示出来ないなら、説得力は皆無だ。
沖縄基地問題は売国奴への究極の踏み絵だ。
日本人はかつてアメリカと戦い、そして沖縄を失った。さらに
降伏して独立をも失った。その独立を取り戻すのに話し合いで何
とかなるなどと考えるのは愚かすぎる。そんな風に得る独立は傀儡
の独立でしかない。歴史を紐解くまでもなく国家の独立は実力に
よってのみ勝ち取ることが出来る。
今問われているのは鳩山首相の能力でも、アメリカの外交でもなく
ましてや、我が首相が本当にルーピーなのかなどではなく、
私たち日本人の沖縄に対する覚悟であり、祖国の独立に対する決意
である。
17. 2010年5月26日 09:38:19: ZLoOLEdeCE
くやしいですが希望もあります。
こういう情報がすぐに見れるということです。
そして真実を知った者はもう元には戻りません。
確実に、目覚めた人が増え続けるということ。
選挙のたびに、飛躍的に、相乗的に増え続けるということ。
意外と独立は近いかも。
18. 2010年5月26日 12:49:48: 5RTixND9VU
アメリカとの協議が一筋縄でいかないこと位、初めから分かっていた筈です。
勝たないまでも引き分けるためにどういった戦略で臨むのか、全く整理されていなかったのだと思う。
そもそも、平野を官房長官に据え、責任者としたことが大間違いである。
今にして平野のコメントを振り返れば、国外はおろか県外さえも真剣に取り組もうとしたとは思えない。
米国債の売却ぐらいチラつかせて、恫喝には恫喝で対抗すればいいのに…
19. 2010年5月26日 13:11:54: vZBRTzIBJs
敵を間違えると言うより
鳩山首相が外交交渉でアメリカと戦う姿を見せないから
期待外れと
平野とかが裏交渉で事を進めるから、沖縄県民や日本国民の間に不信感が生まれる。
20. 2010年5月26日 15:20:30: 80nai9dWsM
首相に進言するルートは全て敵に囲まれており、孤立状態。誰とどんな話をしているかは敵に筒抜け。盗聴器を仕掛けられても、それを排除することさえ出来ないのは、官僚が全て敵方であれば、いかに一国の首相たりとも闘いようが無いのは当然である。記者会見を開こうにも妨害され、沖縄の声を聞きたくても聞けず。アメリカの親日派と話したくともセッティングされず、etc
川内議員がグアムから帰った報告をしたくとも、官邸に拒まれうんぬんってのはまさにそれを証明しているのではないか。さらには、首相になって早々に、秘書を逮捕され、腹心を剥され、自分の党の幹事長と会うのも堂々と行動できないくらい、その行動は見張られている。
確かに今回の米軍基地問題では首相を批判したくなる気も無いとは言いませんが。私はそれでも鳩山首相を応援します。
21. 2010年5月26日 15:31:24: FzsESZxNUo
アメリカは敵だということには、賛成しない。ただ日本がアメリカに従属してきたことは確かだ。そして、自民党政権や官僚等々は、日本よりも自分の利益を優先し、日本の国民をアメリカの言いなりになるように洗脳してきた。
今回鳩山首相が普天間基地移転に関して、国民の期待を裏切ったのは確かだと思うが、その一因は、前政権によって敷かれていた路線から新しい路線に乗り換える力が不足していたからだと思う。
もっと大きな国民運動にならなければいけなかったのだと思う。自分の近所に米軍基地は来させないという声は強かったが、米軍は日本から出ていけという声は聞こえなかった。一体共産党は何をしているんだ。
そして、マスコミは民主党を叩いているだけで、安保見直しの世論喚起はしていない。
民主党の中にも小泉シンパがいるし、政界の再編が必要なのではないか。
22. 2010年5月26日 16:36:03: FHVyh15Kso
アメリカを攻撃するのもいいけど、でも、順番が違う。
沖縄の民意を無視した「泡瀬干潟」の埋め立てはどうなるのか。
「反米」というキーワードでは片付かない。
「土木利権」「埋め立て利権」と、それを「政策立案」してしている官僚機構の体質にメスを入れないと意味がない。
しかも、現実的に、「反米」って何なのか。
マックの不売運動とか、マイケルジャクソンのDVDを叩き割るとか、マルボロなどのタバコを廃棄するとか。
アメリカが「ヤバイ」と思うのは、そういう状況。米国の象徴が否定された場合。
お台場の自由の女神に『ヤンキー・ゴーホーム』なんて落書きされないでしょ?
「メイド・イン・チャイナ」なんていうイタズラ書きはされても、本気で「こんなもの叩き壊せ」って感情は抱かないでしょう「東京の」ヒトは。
簡単に、反米感情なんて使うべきではない。
しかも、戦うべき相手は、「日本の官僚機構」。
官僚機構の根性を叩き直したうえで、アメリカと外交する。それが順番。
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「がんばれゲイツ君」でおなじみのTONOSAKI氏によるi-pad評。私自身はi-padにはたいして興味は無いが、どのようなものかは知っていたほうがいいとは思うので、御同様の方々のために転載する。個人で持つ意義はあまり感じられないが、本文中でも書いてあるように、ビジネスシーンでは案外と利用できそうなツールだという気がする。特に、教育関係ではいろいろな用途がありそうだ。塾業界など、生徒全員に貸与しても、それで宣伝効果があるのだから、費用分は回収できるのではないか。まあ、大抵の業者は、最初から授業料にその分を上乗せするだろうが。(笑)←こういう書き方はあまり好きではないが、当世では冗談や皮肉も、最初から断っておくほうが無難だろう。
(以下引用)
製品コンセプトとしてはだいたい予想通りのものが出てきたといった所ですが、しかし価格が500ドルというのはかなり魅力的ですね。さらにデザインがやはり秀逸で、この点ではAmazonのKindleなどとは申し訳ないですが(^^;比べものにならないかと思います。
で、この手のデバイスになると、タッチスクリーンが非常に有効ですね。
iPhoneはいいのだけれど、あの大きさで指でタッチするとなると、指のタッチを想定して専用のUIが必要になって来るはずなのですが、このくらいの大きさだとPC用の画面がかなりそのまま使えるでしょう。
なのでこの製品、日本だと個人向けよりはビジネス用でかなりブレークするんじゃないかと思うんですね。わかりやすい例で言うと生命保険などの営業でしょうか。社内のシステムにオンラインでつないでその場でシミュレーションをするなんて用途にはかなり使えそうで、そうした用途にあの画面の大きいタッチパネルは非常に有効ですね。
個人向け、という観点で言うと、米国だとiBooksもリリースされるので非常に流行るでしょうが、やはり日本向けとなると、大きさがどうしても気になりますね。iPhoneやiPodのようにポケットに入れることもできないので鞄が必要となると、ちょっとした外出時に気軽に携帯というわけにも行きませんし。というわけで、液晶を二つ組み合わせて折りたたみができる技術が開発されると、日本でもかなり売れるかもしれません。
あとは、iBooksですね~。個人的には雑誌のオンライン配信をやって貰えれば嬉しいのですが。雑誌は読みたいんだけれど、文庫本と違ってかさばるし、取っておくと場所を取るんで泣く泣く捨てるとあとで記事を読み返したいと思った時に困りますしね。
Kindleだとモノクロなのでどうしても普通の本がターゲットになってしまうと思うので、なんとか雑誌をオンライン配信できるような革命をAppleには起こして貰いたいものです。省資源も出来ますし、流通コストも削減できるし配信もリアルタイムで出来ますしね。コンテンツを作る側からしても在庫を減らしたい書店としても良いことづくめでしょう。
また、意外と今までコンピュータが使えなかったユーザ層にはかなり訴求するかもしれません。スイッチを入れてほぼ一瞬で起動しますし、操作もタッチパネルで直感的で使いやすいし、拡張性が無い分安定しているし、当然携帯の画面よりは大きく見やすいし、というわけで、PCに敬遠していた高齢者の方などには結構受けるかと。アップルもそこらへんをもう少しアピールすべきでしょうね。幸い高齢化社会ですし(^^;。 -
白州次郎「プリンシプルのない日本」を読んだ。
白州次郎とは何者か、と言えば、ただ「カッコいい男」の一言で済む。吉田茂の懐刀とも言われ、茶坊主と非難されたりもしたが、正体はただの硬派で天性の頭の良さを持った高校生がそのまま大人になったような人物だ。菊地寛曰く、「白州次郎っていうのは天下の美男子だ」。
英国紳士の外貌とサムライの心を持った長身の美男子で、誰に対しても平気でずけずけと物を言う快男子であり、単純な正義感と合理的な判断力と先見の明を持っているという、そういう人間に、男ならなってみたいものだ。
河上徹太郎、今日出海、白州次郎の三者対談(鼎談)から
(以下引用)
河上「こいつはすごいやつだよ。戦争が始まったら、もう負けるって決めちゃったんだからな」
今「始まる前だよ。まず戦争が起こるっていうことを言い出してさ。ほんとに始まったら負けるって言ってさ。その前に東京が焼けるってすっかり言うんだよ。食糧難に陥るからって、鶴川村へ引っ込んで農業に励むんだからな」
河上「まあ、お蔭で俺は焼け出された時、そこへ逃げこんだけどね」
白州「戦争前は日本の全部が自己陶酔だね、一種の……。始めはちっちゃな嘘なんだ。ちっちゃな嘘をついて、それがバレそうになると、だんだん嘘を大きくしてゆくんだな。しまいにその嘘をほんとだと自分で思っちゃうんだ」
(引用終わり)
白州次郎が言っていることは日本を戦争に導いた軍部や官僚の話だが、実は政治とマスコミが交わる場面では恒常的に発生する現象だろう。
もう少し引用しよう。
(以下引用)
白州「いま日本でいけないのはすぐ人の脚をひっぱることだね。これは大変な奴だと思うと脚をひっぱちゃう。だから日本で何かのトップにゆく奴は、毒にも薬にもならない奴が大部分だよ」
今「だからね、俺は脚をひっぱられない方法を教わったよ、役人に」
白州「それは、余計なことを言うなっていうんだろう」
今「そう、向こうが何か言ったら、それをやっつけて帰しちゃいけないんだな。たいへん有益なお話を伺いまして、非常に参考になりました、なお研究の上、善処いたしましょう、と言わなきゃいかんていうんだ」
白州「そうしてその人が帰ると、何言ってやがんだい、馬鹿野郎ッて言うんだろう。それがいけないんだよ。なぜハッキリ言わないのかね。会議なんかでもそうだよ。(中略)議論したければ議論すればいいんだ。ところが、痛烈なことを言うと恨むんだね。人の前で恥をかかしたって、面子々々っていうけど、八月十五日以来、日本人に面子なんてあるかっていうんだ」(「文芸春秋」1950年八月号)
(引用終わり)
「八月十五日以来、日本人に面子なんてあるかっていうんだ」と私も思う。逆に言えば、個人の面子にこだわって、現実を隠蔽し、糊塗する人間たちが日本の進路を誤まらせてきたのではないだろうか。 -
今日は旧暦では何日だかわからないが、今、窓の外には満月らしいまん丸な月が出ている。沖縄では昨日あたりから晴れが続いていて、梅雨も明けたかという感じだが、まだ油断はできない。階下では大学生の娘が「ワンダと巨像」をやっていて、ガメラみたいな怪物を倒すのに四苦八苦している。平和なものだ。
世の中の人間が、恋愛も戦争もテレビゲームの中だけで満足していれば、今のように毎年の自殺者4万人ということもないだろうに、世界中の金を掻き集めることにしか興味の無い連中のために、世界中が不幸に陥れられているのだ。そして、彼らにとって金とはただ数字でしかないのである。彼らは現実生活では金など使う必要すらないのだから。それなのに、「もっと、もっと金が欲しい」と叫び、自分たちのその欲望のために世界中で戦争を起こし、人々を騙し、金を掻き集めるのである。
彼らも、たまには月でも見るがいい。
自分たちのやっていることがいかに愚かであるか。自分たちの存在は世界中の誰をも幸福にせず、不幸を撒き散らすだけだと知りながら、それでも金を掻き集めることにどれだけの意味があるか。人生を幸福に生きるのに必要な金はどの程度なのか、たまには考えてみるとよい。「起きて半畳、寝て一畳」、それ以上のものが、何が必要だろう。 -
デヴィ夫人について、以前に普天間基地問題に関し「考えが浅い」と批判したが、[天安]沈没事件について述べたブログの一部に、次のような発言(ずっと下の所に引用)があった。なかなかいい事を言っている。下に挙げられただけではなく、「アメリカの陰謀」は膨大にあり、その大半は露骨きわまるもので陰謀とすら呼べないくらいだが、表のマスコミで真面目に取り上げられないために、世間の大半の人間は気づいていない。要するに、アメリカとは世界最大のならず者国家であり、日本はその手下なのである。そういう日米同盟関係を続ける以外に、本当に日本には選択肢が無いのか。日米同盟の一言で思考停止をすることをやめて、真剣に考えてみるべきだろう。
なお、「天安」沈没事件から「トンキン湾事件」や「メイン号事件」を想起する人は、なかなかの「通」である。やはりこれは「普天間基地」問題と、(デヴィ夫人も述べているが)韓国大統領選挙を現政権(および米国)にとって有利に進めるためのでっちあげ事件だろう。
韓国側の声明のように、「米韓合同演習の真っ最中に」北朝鮮が魚雷を打ち込んだなら、相当の度胸である。普通なら、そのまま戦闘状態に入るはずだろう。仮に、米国艦隊が傍にいながら北朝鮮にそのような行為を許すなら、安保マフィアたちの言葉は大嘘で、米軍による「抑止力」などまったく存在しないということになり、大笑いである。連中がこの事をどう言い訳するか見ものだ。
(以下「デヴィ夫人のブログ」より引用)
・アメリカは朝鮮半島で南北戦争を起こし、停戦に署名しました。
・アメリカはベトナムで南北戦争を起こし、敗北、撤退しました。
・アメリカはキューバに上陸しようとして失敗し、カストロ政権に
制裁を与え続けています。
・アメリカはイラクが大量破壊化学兵器を隠していると糾弾、
フセイン大統領の息子達を殺害、大統領を絞首台に送りました。
・インドネシアではスカルノ政権が倒され、親米のスハルト将軍が
33年間独裁し、資源の豊富なインドネシアを私有化しました。
・イランでは言うことを聞かなくなったパーレビ国王を追い出しました。
・フィリピンでは用のいらなくなったマルコス政権が倒されました。
・アフガニスタンは王国でした。王族は一人残らず、殺害され、
以後、国は乱れ、戦争状態が続いています。
世界で色んなことが起こる度に アメリカが背後にいるのではと
思ってしまう程です。 -
「マスコミに載らない海外記事」より転載
前に紹介したプロパガンダ映画「グリーンゾーン」への批判の記事だが、この記事に付け足されたサイト管理人の言葉が、沖縄基地問題の重要な側面を語っているので、ここに転載する。なお、「マスコミに載らない海外記事」は、世界政治の真相に関する重要な記事が掲載されていることが多い。お勧めのサイトである。
(以下引用)
2010年5月 9日 (日)
『グリーン・ゾーン』: こわごわと提示された余りに遅すぎる疑問
Jane Stimmen
2010年3月19日
監督:ポール・グリーングラス、脚本:ブライアン・ヘルゲランド、ラジブ・チャンドラセカランの著書に基づくもの
イギリス生まれのポール・グリーングラスが監督した映画『グリーン・ゾーン』は、ラジブ・チャンドラセカランによる2006年の本『インペリアル・ライフ・イン・ザ・エメラルド・シティ』=エメラルド・シティーでの帝国の生活、邦題は『グリーン・ゾーン』)に“ヒントを得た”と言われている
全米図書賞候補となった『インペリアル・ライフ』は、2003年のイラク侵略準備と、侵略直後の余波を描いている。舞台裏の有力者たちや、テレビ・カメラの前に立っていた連中の役割と狙いを暴き出している。
『インペリアル・ライフ』は、アメリカ国務省とペンタゴンとの間の権力闘争、えこひいきに基づく人事、秘密主義、賄賂、儲かる契約、アメリカ当局者が語った嘘、バグダッドとイラクの住民全体に対する戦争の影響を詳しく述べている。チャンドラセカランの著書の中で主役になっていないのは、悪名高い“大量破壊兵器”(WMD)捜索だ。ところが、これが映画の焦点なのだ。
(中略)
記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2010/mar2010/gree-m19.shtml
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とんでもないエセ広報ドキュメンタリー『ユナイテッド93』を作った監督の作品、見る気力が起きない。ハート・ロッカーと同じく、これもハリウッド「グローバル・テロ戦争」プロパガンダ映画の一つだろう。
『反空爆の思想』吉田敏浩著 NHKブックス1065の30ページを引用しよう。
アフガニスタンとイラクの戦争被害者への間接的加害者である日本人
『イラク戦争の出撃拠点』(山根隆志・石川巌著 新日本出版社二〇〇三年)によれば、横須賀を母港とする空母キティホークの艦載機はイラク戦争中、五三七五回出撃し、八六万四〇〇〇ポンド(約三九〇トン)以上の爆弾を投下した。巡洋艦カウペンスとイージス駆逐艦ジョン・S・マケインはトマホーク・ミサイルを約七〇発も発射した。三沢基地と嘉手納基地に所属するF-16戦闘機とF-15戦闘機も、クウェートにある基地を拠点にして空爆に参加した。在日米軍からイラク戦争に投入された兵員の総数は約一万人である。さらに沖縄駐留の海兵隊が二回に分けて計五〇〇〇人ほどイラクに増派され、二〇〇四年四月と二月のファルージャ包囲無差別攻撃にも加わった。
(徽宗注:以上がNHKブックスの引用。以下はサイト管理人の言葉)
在日米軍基地の維持経費には、日本の国費すなわち税金が使われている。提供施設地代、基地周 辺対策費、施設整備費、光熱費、水道料、労務費など、日本が負担する米軍駐留経費は年間総額六〇〇〇億円以上にもなる。つまり、日米安保条約の枠を超えたイラク戦争への出撃を認め、在日米軍基地を財政的に支えることで、日本はアメリカの戦争に加担していることになる。
「在日米軍基地や海兵隊」抑止力などではなく、帝国の世界制覇用先制攻撃の足場だ。日本語を正確に使う義務がマスコミにはあるだろう。「語彙・読解力検定」など主催する前に、自分たちの歪んだプロパガンダ言語表現をこそ改めるべきだ。
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かつての反権力の雑誌「噂の真相」編集長で現在は沖縄に在住している岡留安則氏のブログより転載。特に、辺野古移転は防衛省の意向であるという部分は重要かと思われる。
「きっこの日記」などにも、米政府の公文書を元にして書かれていたように、アメリカ側はグアム移転を大前提としており、地元民の意向を無視して特に辺野古に執着する理由はない。つまり、すべては日本政府の決断に任されているのである。そして、日本政府の意向とは、すなわち防衛省の意向であったわけだ。というより、防衛省を含む「日米同盟を飯の種にしている既得権益層(岡留氏の言う「安保マフィア」)」の意向によるものであろう。
(以下引用)
2010.05.24
■5月某日 鳩山総理が総理就任後二度目の沖縄訪問。今回の沖縄訪問で、鳩山総理が普天間の基地の移転先として辺野古という地名を初めて口にした。沖縄県民は「裏切られた」との思いで怒り心頭である。筆者的にも、ある程度想定内とはいえ、鳩山総理に抱いてきた一縷の望みが切り捨てられた瞬間だった。仲井真知事や北部の市町村長に対する説得行脚で、生卵や火炎瓶を投げつけられなかったのは幸いである。しかし、県民の中にはそういう気持を抱いた人々も多かったはずだ。物々しいSPによる厳重警備もそうした事態を想定していたのではないか。
鳩山総理がイの一番に訪問した仲井真知事も「大変遺憾だという点と極めて厳しいということをお伝えするしかない」と回答し、辺野古を抱える名護市長の稲嶺進氏も「断固反対」、「基地移設の可能性はゼロ」とまで断言した。地元紙は号外まで出す熱の入れようだった。まさに「沖縄切捨て」の屈辱の日となったのだから、県内紙としては当然だろう。しかし、地元がこれだけ反対している中で米軍の新基地が建設できるものなのか。地元が説得できなければ、機動隊でも自衛隊でも動員し、暴力装置を発動してまでゴリ押しするつもりなのか。その覚悟もしているのか。そういえば、鳩山総理が説明に訪れた政府案には、辺野古代替基地は自衛隊との共用も明記されている。筆者は以前から辺野古新基地建設に執着しているのは、実は米軍というよりも防衛省であると睨んでいた。まさに防衛省も本音丸出しで開き直ったということだろう。
この鳩山総理日帰り日程の中で、最後に那覇空港で民主党沖縄県連との会談が設定されているとのことだったので、喜納昌吉代表にオブザーバーとして参加できないかと聞いたら「ぜひ」との返事があった。この際だから、県民の気持を代弁するつもりでいたが、最終的に「オブザーバーの参加は困る」との総理サイドの返答があった。筆者は08年の民主党沖縄ビジョンのオブザーバーでもあったし、鳩山氏とは一応面識もある。別に怪しくもないし敵でもないはずだが、一体誰が決めたのか知りたいところだ(苦笑)。2日前の飲み会であった高嶺善伸県議会議長から直接聞いた話だが、県議会と鳩山総理の10分程度の会談の日程を調整してきたのは防衛省だったという。さすがの高嶺議長もこれには呆れて、会談拒否に転じたのだという。鳩山総理の沖縄訪問の仕切りが防衛省というのも驚きではないか。意図もミエミエではないか。
今回の鳩山総理の辺野古案への原点帰りの背景にあるのは、高嶺議長の話でも分かるように、鳩山側近が防衛・外務官僚や官邸組みに完全に包囲されていることだ。鳩山総理には都合のいい情報しか上がっていかない取り巻きのシステムがつくられていることが推察できる。外交や軍事の評論家にしても、重宝されているのは「沖縄の海兵隊は抑止力である」という主張の持ち主ばかりで、抑止力に疑問を持つ識者は排除されているのではないか。そう考えないと、鳩山総理の「沖縄切捨て」裏切り政策の裏事情は理解できない。
鳩山総理は抑止力必要発言あたりから、辺野古移設しかないという結論に傾いたようだ。<抑止力を学べば学ぶほど在日米軍と沖縄の海兵隊が必要だと気が付いた>というのが本音であれば、いったい誰から学んだのかと突っ込みたくなる。どうせ、防衛・外務官僚や岡本行夫あたりの「安保マフィア」の連中に「洗脳」されたに決まっている。辺野古基地建設に執着する岡本行夫元首相補佐官は、つい最近も名護市まで足を運んで島袋前名護市長を担いだ利権誘導勢力の再結集のために奔走したという情報が流れている。いったいどこの意を受けた回し者なのか。悪名高い「島懇」でも暗躍し、沖縄防衛局の建物を嘉手納町に移設させて、特例の補助金を供出させたのも、この岡本行夫である。沖縄は再びアメとムチ、お決まりの地元分断工作にさらされるのか。これじゃ、自民・公明政権と同じ、いやもっとタチが悪いじゃないか。まったくもって、怒、怒、怒! -
「阿修羅」の記事から転載。私自身は、政界再編もいいと思っているが、それでアンシャンレジュームに戻るという「逆コース」は御免である。「日刊ゲンダイ」の下記の記事は、これまでの状況と、今後の指針を要領よく示していると思う。
(以下引用)
メディアの中でも正論を記事にしていると言われる「日刊ゲンダイ」記事が、ウェブサイトに載せられていたので下記にご紹介します。
ゲンダイ的考察日記 ( http://octhan.blog62.fc2.com/blog-entry-1438.html ) より
(以下 日刊ゲンダイ10.05.21より引用)
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■民主党を見捨てるわけにもいかないが、その不甲斐なさ頼りなさにあきれ苛立ち、
選択に悩んでいる
「毎日毎日、何をモタモタやっているんだ」「もう少ししっかりしてくれよ」
鳩山政権を見る選挙民の心情は、こんなところだろう。連日のTVニュースや新聞で報じられるのは、鳩山首相の優柔不断ぶりと政権の混乱ばかり。だから、どうヒイキ目に見たってオソマツな政権としか映らない。普天間問題では軽い言葉を吐き続ける首相はまともなのか。小沢幹事長はまだ検察にやられているのか。高速料金見直しも結局やれずじまいか――と、そんな印象ばかりを持ってしまう。
そこで「支持率20%に急落」なんてニュースを見せられると、「ああ、やっぱりダメか」と多くの選挙民が思ってしまうのだ。
宮崎県の口蹄疫のスピード拡大でもそうだ。手際いい対応とはとても言えないから、責任を押し付けられた赤松農相はオロオロしているとしか見えない。「鳩山政権で本当に大丈夫なのか」と言いたくなるし、不甲斐なさ、頼りなさに呆れ、苛立つのも無理はないのだ。
だが、その一方で「じゃあ、自民党政権時代に戻った方がいいのか」と自問自答すれば、明らかにノーだろう。民主党政権の迷走が、自民党時代の負の遺産や官僚の妨害に足を引っ張られていることはウスウス分かるから、鳩山政権を見捨てるわけにもいかない。そこが悩ましく、選挙民の心情は揺れているのだ。
■期待したい政党がなくなった国民
「政権交代から8カ月経ちますが、だんだんと国民の表情が暗くなってきた感じがします。昨年11月の事業仕分けの頃までは、政権交代をしてよかった、民主党は何か違った政治をしてくれる、世の中のムードが変わりそうだと、そんな期待と明るさがあったのですが、報道が“政治とカネ”の問題だけに集中したり、テレビが鳩山首相に怒る沖縄県民の声をことさら強調したことで、民主党政権を支持していいのか自信がなくなってきた。マスコミ報道に流され、半年前までの期待がどんどんしぼんでしまっている。それが表情にも出ているのだと思います」(筑波大名誉教授・小林弥六氏)
ヘマが多い民主党政権に代わるベストの政治勢力がどこかに存在するのなら、話は簡単だ。選挙民もサッと乗り換えたいだろう。だが、現実問題として、そんな勢力はない。
第2政党の自民党は崩壊消滅に向かい、とても政権を担うバワーと組織力はない。大体、国民へ謝罪もせずに、自分たちの悪政を棚に上げて一方的に民主党を攻撃する厚かましさにヘドが出ると思っている国民が圧倒的多数だから、復権の資格はゼロだ。
といって、雨後のタケノコのような新党は、話題にするのも憚(はばか)られる極小政党ばかりで、話にならない。それでは、選挙民はどうしたらいいのか。こっちダメ、あっちもイヤで、政党支持なし層だけがどんどん増えている。
期待したい政党がない、安心して政治を任せられる勢力がない。この政権は、相当にヤバイ。不況が長引く中で、欧州から再び金融危機が迫っているし、日本は本当の危機寸前と言うしかない。
■国民が民主党を見放したら旧勢力の思うツボ
だが、ここで民主党政権を見限って、果たしてプラスなのか、ここは考えどころである。
民主党政権はいま、既得権益を失いたくない連中から猛反撃を受けている。大マスコミやオール霞ヶ関、日米安保マフィアなど、自民党政権下で甘い汁を吸ってきた面々が民主党政権を潰そうと必死になっている。
検察とマスコミが結託し、一大疑獄事件に仕立てた小沢事件はその象徴だし、米軍の言いなりでやってきた自民党のデタラメは黙殺し、鳩山首相だけを悪者した普天間問題もそうだ。
党内に吹き荒れる執行部への批判、小沢辞任をほのめかす前原らチンピラ大臣の言動も、外部や官僚からそそのかされたものといわれている。
それだけに、選挙民がここで見限ったら、連中の思うツボなのだ。
「すでにダマされている国民は多い。例えば、小沢を『起訴相当』とした検察審査会の議決。抽選で選ばれた一般の人がそろって“有罪”としたのだから、小沢はやっぱり悪いことをしていたんだと思ってしまう。しかし、検審は事前に小沢捜査の担当検事から“説明”を聞いている。この検事が何を話したのか、密室だと分からない。また、ほとんど報じられていないが、検審の審査補助員は米澤敏雄弁護士はヤメ検で、所属法律事務所のパーティーには、自民党の谷垣総裁や民主党嫌いのタレント、みのもんたが参加していた。本当に中立性が保たれていたのか、国民は疑ってかかるべきなのです」(司法関係者)
旧勢力は笑いが止まらないだろう。自らの手を汚さなくても国民が勝手に小沢を強制起訴してくれる。民主党は小沢さえ封じればバラバラだ。すべて連中の狙い通りだ。
ついには、ガラガラポンでもう一度、政界を再編すべしなんて論調まで出てくる始末。
冗談じゃない。やっと政権交代で誕生した民主党政権が潰れたら、次に来るのは大混乱と政治の空白だけ。官僚支配が再び復活し、いいことなんて何もないのだ。
■民主党は原点に立ち返り熱くなれ
となれば、答えはひとつしかない。民主党に力強く立ち直ってもらうことだ。官僚支配の打破、税金のムダ遣いの洗い直し、国民の暮らし優先など、掲げた理念や政策に間違いはない。事業仕分けによって天下り法人のデタラメや、覆い隠されてきた暗部が白日の下にさらされただけでも大きな成果だ。自民党時代よりは何倍もいい政治をしてやろうとしているんだから、民主党は原点に立ち返り、死に物狂いで頑張ってもらうしかない。そうすれば、国民の期待は戻ってくる。
政権をとって現実政治に対処したり、官僚のレクチャーを受けていれば、野党時代のように批判だけでは政治が回らない場合はある。迷走があるのは仕方がないことだ。
それでも基本線からブレず、できないこと、時間がかかりそうなことはしっかり国民に説明すればいい。妨害があってうまくいかないなら、国民に訴えればいいのだ。
法大教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「民主党政権はすでに多くの成果を挙げています。水俣病患者や被爆者の救済問題、シベリア抑留者への給付金、そして19日にはアスベスト訴訟で国の責任認定と、当事者だった自民党政権では絶対に解決できなかった難問が次々に動きだした。子ども手当も高校授業料無償化など、国民生活への直接の支援策も実現している。いずれも政権交代の大きなメリットです。政治とカネの問題ばかりが旧勢力に利用され、民主党政権のいい面が見えにくくされているが、国民は冷静に、客観的に評価する必要があります。期待が大きかっただけに、物足りなさがあるかも知れないが、政権交代に抵抗や障害はつきものです。前に進むのが遅いからといって、後ろに下がるなんて本末転倒です」
国民だって、何もマニフェストを全部半年で実行しろと迫っているわけではない。民主党政権を潰したい大マスコミの「公約違反だ」戦法にダマされているだけだ。
鳩山首相のように、自縄自縛(じじょうじばく)になってグズグズしているのが最悪で、きっちり説明すれば国民も理解する。政権交代は支持されているのである。
民主党が一丸となって古い政治を壊し、国民の生活が第一の姿勢をとことん貫けば、選挙民の心は動かせる。政権奪取前のあの熱気を、もう一度取り戻すことは十分可能なのだ。
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(日刊ゲンダイ 2010/05/20 掲載、引用おわり)
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すでにマスコミのニュースにも流れているとおり、普天間基地の移転先は辺野古に決定したと鳩山総理は仲井真沖縄県知事に伝えたようだ。大山鳴動して鼠一匹といったところである。鳩山総理は、これでずいぶん男を下げてしまった。このために参議院戦で民主党は苦戦を強いられることになるのではないか。
だが、まあ私としては鳩山総理を責めようとは思わないし、民主党がマスコミに攻撃されて内部崩壊し、政界再編の第二段が起こるのもいいことだと思う。
しかし、フランス革命がその途中から急進性を失ってブルジョワの利益中心の革命に変質していったように、民主党が国民の生活を守るという基本理念をずるずると失っていかないように祈るばかりである。腹の底から腐りきった自民党や公明党とは違って、民主党の中には真面目で良質な政治家が多いのは確かなのだから。
基地移転問題は、結局、米国べったりの自民党や官僚どもの望みどおりに辺野古移設で決着したわけだが、今度は、「鳩山総理のせいで事態が紛糾し、日米同盟にひびを入れた」とか何とか言って非難されることは確実である。要するに、どちらを選んでも悪口を言われるのだから、鳩山総理は目の前の批判を無視しても基地の国外移設という歴史的な偉業を成し遂げるべきであったと思う。だが、これは死んだ子の年を数えるようなものだ。
さて、次の問題は、普天間基地が移転した後の、軍用地地主への補償がどうなるかだが、案外と水面下ではこれも決定済みなのかもしれない。すべて政治には偶然というものはない。辺野古決着も、最初から決まっていたことなのだろう。 -
「前田有一の超映画批評」より。ハリウッド映画が米国支配グループのプロパガンダ手段であるということを知らない人間も多いかと思うので、その事について明瞭に述べているこの文章を転載する。ハリウッドを握っている資本家グループの存在と、毎年のようにユダヤ人迫害問題のハリウッド映画が作られることとの関連を考えたこともない人間が世間の大多数だろう。ただし、プロパガンダが目的でも、それが映画としても優れている場合もあるのだから、芸術と資本との関係はやっかいである。
本文中にも書いてあるが、「ハートロッカー」のアカデミー賞受賞は、アカデミー賞がどのような性質のものかを世界中に知らせた事件だったが、それでもまだアカデミー賞とかノーベル賞の権威を信じているB層の人間が世界の圧倒的多数を占めているのである。だから、「嘘も100回繰り返せば真実になる」という、アイヒマンだか誰だかの言葉は世界政治の基本となるのである。つまり、「9.11事件」のようなボロだらけの陰謀でも、マスコミさえ握っていれば十分役に立つということだ。さらに、マスコミを握ればすべてが簡単に操作できることはとうの昔に「シオン長老の議定書」に書いてあることである。
(以下引用)
『グリーン・ゾーン』80点(100点満点中)
Green Zone 2010年/アメリカ/カラー/114分/配給:東宝東和
監督:ポール・グリーングラス 原案:ラジーフ・チャンドラセカラン 脚本:ブライアン・ヘルゲランド 出演:マット・デイモン グレッグ・キニア ブレンダン・グリーソン エイミー・ライアン
お笑いプロパガンダ
『グリーン・ゾーン』を見ると、この映画を作った製作者らスタッフが、現代アメリカの本流というべき立場にいることがよくわかる。アメリカウォッチャーは、今後はこの人たちの作る映画から絶対に目を離すべきではないだろう。
フセイン失脚直後のイラク、バグダッド。米陸軍のミラー准尉(マット・デイモン)のチームは、大量破壊兵器を探す任務についている。ところが情報は常に誤りで、一向に見つかる気配はない。犠牲ばかりが増え続ける現状に納得できないミラーは、ようやくつかんだ重要情報を国防総省のクラーク(グレッグ・キニア)が握りつぶしたのをみて、何かがおかしいと感じ始める。
私はこの映画を見て、内心笑いが止まらなかった。イラク戦争の大義だった「大量破壊兵器」が実在せず、プロパガンダだったことは今では常識。ところがこの映画ときたら、この世紀の大嘘は一人の悪い小役人のせいで、国民もいたいけな米軍兵たちも、それにだまされた被害者だというのだ。
まさに厚顔ここにきわまれり。タブーを暴いたふりをして責任を矮小化し、自分たちの大多数を正当化する。本年度ダントツトップの、トンデモプロパガンダムービーである。
「ブッシュ政権のころにやってればもっとよかったのに」などという人がいるがとんでもない。政権交代したあとに公開するからプロパガンダの意味があるのだ。悪いことは前政権のせい。政権交代してみそぎを済ませたので、今の米軍はきれいな米軍ですよ──と、こういうわけだ。まさにアメリカ版・易姓革命。米中の仲がいいわけである。
アカデミー賞を取った「ハート・ロッカー」もこの『グリーン・ゾーン』も、言っていることは同じ。前の政権は悪いやつで、それに操られてひどいことをやったけど、米軍ひとりひとりは心の通った私たちと同じ市民であり、命がけで正義にまい進する立派な集団ですよということ。
アイゼンハワーが退任演説でその存在に言及したアメリカの軍産複合体は、10年ごとに在庫セールをやらないと立ち行かないと指摘する人は多い。アメリカが定期的に大戦争を起こすのはそれが理由だ、と。大不況時代を世界大戦の特需で乗り切った記憶から逃れられないアメリカは、自国最大かつ最優秀な製造業であるこの業界を、景気けん引役にしたい欲求を抑えることができない。
彼らは民主国家であるから、いつでもその「切り札」を使えるよう、いまのうちに世論作りに精を出すのは当然。なにしろ現在、アメリカは出口の見えない大不況下にいるのだから。実際に景気対策で戦争をやるやらないは別にして、選択肢を確保しておくのは為政者として当然のことだ。そのためにいま、もっとも重要なのは、イラク統治失敗に伴う罪悪感からくる国民の厭戦感情を抑える事。私が米大統領だったら、必ずそう考える。
その役割を担うのが、世界最大のコンテンツ制作集団ハリウッドということになる。アカデミー賞受賞作や、本作のような一流のスタッフ・キャストによる作品が、絶え間なく同じこの価値観を米国民(および世界のハリウッド映画ファン)に押し付け続けるのは、そういう事情があるのだろう。
つまり、現在は傷ついた米国民のリハビリ回復期間であり、「ハート・ロッカー」も本作も、米軍の信頼回復キャンペーンの一環ということだ。これで計算どおり自信を回復し、それが最良の選択肢となれば、オバマであろうが誰であろうが米国はまた「やる」だろう。翻訳家の中俣真知子氏は「アメリカ人が今、最も信頼する組織はダントツで軍隊」だと明らかにしている。望みどおり、リハビリの効果が出てきたわけだ。どうやら「その日」は近いかもしれない。
となれば、彼らのファミリーセール催事場に、日本近海が利用されないようにすることが、何より肝要である。鳩山首相には、そういう視点で普天間移設問題にあたってほしいと思う。肝心の同盟国が一番食えない相手という、日本独特の状況を決して忘れてはならない。
さて、脱線が激しくなってきたが、要するに本作の政治映画としての欠陥は、「大量破壊兵器」の嘘をついた理由に言及していない点である。確かに大量破壊兵器の嘘じたいは認めた。だが、その嘘がどんな国益に沿ったものなのか、それを伝えなくては何の意味もない。それをあえて(詳しく)語らないから、本作が100%プロパガンダ品と判明するのだが。
どんな「国益」のためにこんな嘘をついたのか。それをいえば、その「国益」が現在も進行中だとばれるので、権力者たちは言いたくない。本作の目的と背後関係が、バレバレになる瞬間である。
ポール・グリーングラス監督&マット・デイモンは、ジェイソン・ボーンシリーズでおなじみの黄金コンビ。アクションシーンのキレのよさ、大作感を感じさせる本格的な映像作りのうまさには定評がある。本作でも、実銃や本物軍人のエキストラを多数利用するなどして、見ごたえある軍事アクションを作り上げた。単なるアクション映画、戦争映画としても、抜群に面白いレベルだ。
政治映画として一流、アクションものとしても一流。お笑いプロパガンダとしては超一流。政治に興味ある大人が見る娯楽として、これ以上のものはない。オススメだ。
