https://indeep.jp/suicide-is-the-leading-cause-of-death-among-young-people/
深刻な現実
昨日(6月4日)、厚生労働省が 2024年の人口動態統計(確定値)を発表していました。
目についたのは、
「 10歳から 39歳までの年齢層のすべての死因の第一位が自殺」
だったことでした。
2024年の死亡数(人口10万対)の年齢別の死因順位
人口動態統計
40代も、死因の第二位が自殺です。
「結構異常なことだよなあ」
と思いながら、この表を見ていました。
2024年の小中学生の自殺数が、統計開始以来、過去最多だったことは、今年の 3月に報じられていました。
ちなみに、世界と比較すれば、日本は自殺数が特別上位というわけではありません。最近は、ずっと韓国が一位です。
10万人あたりの自殺率の比較
Suicide in South Korea
アメリカも「自殺率は過去 20年間で 30.3%増加した」と報じられていたりと、主要国では、とにかく増え続けています。
過去 20年間というのは、つまり 21世紀に入ってから劇的に増加したということになりますが、何が要因なんだろうなとは思います。
単に経済的に苦しいというのなら、過去数十年の間に、現在よりもっと激しい経済危機や金融危機がありましたけれど、それでも、その頃のほうが(アメリカにおいては)自殺率は今よりはるかに低いものでした。
しかも、景気の後退というのは、中年層以上の場合、ある程度は影響があるだろうとしても、少なくとも 10代や 20代の子どもや若者の自殺の直接的な動機になりやすいとは言えないはずです。
まあ、確かに、今の世の中は閉塞していますし、若い人も、受験だ就職だオンイラン・コミュニケーションだと、息苦しいのはわかりますけれど、それでも、やはり、過去には、受験や就職などにおいて、もっと息苦しい時代もあったはずです。
ちなみに、10代の自殺の劇的な増加と、スマートフォンの普及率の間には、ある程度の相関がありますが、それもここでは置いておきます。一応、参考までに、以下は、2014年からの年代別の日本の自殺数の推移と、スマートフォンの普及率の推移です。
2014年〜2023年の日本の年代別の自殺数の推移
舞田敏彦
スマートフォンの普及率の推移
不破雷蔵
いろいろなグラフを見ていますと、いろいろな「似た傾向のラインを描く」グラフが見つかることにも気づきます。
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