地球の記録 - アース・カタストロフ・レビューさんのサイトより
https://earthreview.net/bangladesh-in-chaos/
<転載開始>
警備隊と対峙する抗議者

tribune.com.pk

軍も出動し、事実上の戒厳令下に

学生たちの抗議デモが暴力化に発展しているバングラデシュで、政府は、それに対して全土の携帯とインターネット通信網の遮断を実施した後、7月20日には、「外出禁止令」を発令しました。


夜間外出禁止令となっていますけれど、外出が許されているのは、正午から午後 2時だけのようで、さらに、AP 通信によると、外出禁止の時間帯に外出している者に対しては、


「発見次第、発砲せよ」


という「射殺もやむなし」という命令が伴っているものだそうです。


それでも、現状では、デモは収まっていないようで、当局は、抗議者たちに対しての「実弾の使用」を認めています。



抗議者側の死者はすでに 100名を超えていると報じられています。以下は暴動の様子がおさめられた動画です。


さらに、首都には「軍の検問所」が設営されたようで、つまり、現在のバングラデシュは事実上の戒厳令下にあるようです。


軍隊が出動したことにより事態は収束に向かう可能性が高いようにも思いますが、太陽活動も高いこういう時期ですので、なんとも言えません。


しかし何より思いましたのは、バングラデシュは人口 1億7000万人の国ですが、「理由が何であれ、全国の電話とインターネットを一瞬にして遮断できる」権限を政府は持っているということでした。そういう権限は日本政府にもあるのだと思います。


今後のバングラデシュの動向を見ることは、自分たちの未来の動向とも、まったく関係のないことではないようにも思います。抗議の理由が違うだけで。


バングラデシュの現状についての報道です。

バングラデシュ、学生主導の抗議活動が死者を出す中「発見次第射殺命令」を発令

Bangladesh Issues 'Shoot-On-Sight-Order' As Deadly Student-Led Protests Spiral
zerohedge.com 2024/07/21



バングラデシュでは、学生たちが主導する数週間に及ぶ抗議活動が、深刻な経済危機と、シェイク・ハシナ首相率いるアワミ連盟の支持者に高給の公職を与えるという不当な利益を与えると広く見られている物議を醸す新法の施行を背景に、暴力行為の増加に発展している。


6月初旬以来、キャンパスでの抗議活動は、新政策が撤回されるまで、国を全面的に閉鎖するよう求めている。夏の初めに下された高等裁判所の判決は、1971年のパキスタンからの独立戦争で戦った退役軍人の家族に政府職の 30%を保証する割り当て制度を支持するものだった。


これに対して、学生抗議者たちは実力主義のシステムを要求した。一連の大学抗議活動は、当初は平和的だったが、次第に混乱を招き、警察との衝突が起こり、死傷者も出た。


そこから抗議活動は全土規模に拡大した。


デモ参加者の死者は数十人に上り、警察も死傷者を報告している。一部の報道によると、デモ参加者の死者は 100人を超え、その数は日ごとに増加しているという。


当局が必死に事態の収拾を図ろうとする中、人口 1億7000万人の同国では通信が断続的に途絶えている。


当局も緊張を高め、20日には治安部隊が抗議活動を鎮圧するために実弾を使用することを認めた。 AP 通信は以下のように報じている


公務員のポストの割り当てをめぐる衝突で数十人が死亡、数百人が負傷したことを受け、警察はバングラデシュ全土で「発見次第発砲」命令を伴う厳格な夜間外出禁止令を発令し、軍部隊は 20日に首都の一部を巡回した 。


与党アワミ連盟のオバイドゥル・クアデル書記長は、夜間外出禁止令は深夜 0時に始まり、正午から午後 2時までは必要不可欠な用事を済ませるために緩和され、日曜午前10時まで続く予定で、極端な場合には警官が暴徒に発砲することも許可されると述べた。


夜間外出禁止令を施行するため、首都ダッカの路上に警察と軍の検問所が設置された。


事実上、戒厳令が出されている状態であり、目撃者の一人は「人々は軍隊が派遣されるとは思っていなかったので不安になっている。しかし、バングラデシュでは軍隊に対する尊敬の念が非常に強いので、安堵している人たちもいる」と語っている。


アルジャジーラの特派員は「学生たちを支援している一般人はたくさんいる。現在、国内には大きな不満があり、多くの人々が現政権を受け入れられず、首相が力ずくで権力を握ったと感じている」と述べている。


一方、政府は野党が騒乱を煽っていると非難し、財産の破壊を非難し、さらに約300人の警察官が負傷したと指摘した。




<転載終了>