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徽宗皇帝のブログ

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絶望と希望と夢
山科恭介氏のブログより転載。前半部は省略。
こういうように一部だけ引用されるというのは、引用される側には迷惑な部分もあるだろうが、前半部に書いてある内容「インターネットでの発言は無力である」には私は反対意見なので、引用しない。もう趣旨だけの引用はしたが。
引用部分については、私も山科氏と認識を共有している。今の日本はまさしくこういう国である。だが、権謀術数に勝れた人格低劣な人間ほど上に行く、というのは必ずしも日本の特性ではなく、組織というものは「冷酷非情な部分を持った人間でないと上には立てない」ものなのである。ただ、「公徳心がまったく欠如した冷酷非情なだけの人間」が上に立つのが問題なのだ。そして東電や現政府のように、そういうことはしばしば起こる。それは、「悪人は何でもできるが、善人にはできないことがある」結果、権力闘争では常に悪人が勝つからだ。それはこの世の基本原理だ。だが、権力もまた道義の前に敗れ去ることもある。

私は山科氏のブログのファンであるが、氏の「絶望」には共感しない。毎度言うが、「絶望の虚妄なること、希望と相同じい」(魯迅)が私のモットーの一つなのである。つまり、絶望も希望も、どちらもただの幻想だ。現実になるまではすべて幻想にすぎない。ならば、有益な幻想である希望を虚無的幻想である絶望よりも選ぶということでいいではないか。

私は「夢」に関してはいつも憎まれ口を叩いている。「夢は必ず実現する」などというJポップスのフレーズには吐き気がすると。あんなのは「夢商売人」のセールストークだと。しかし、岸田秀ではないが、我々の文明自体が「幻想」を土台にしているとも思っている。国家という幻想を信じるから我々は税金を払い、民主主義という幻想を信じているから選挙の投票に行くのである。そして、その幻想の一部は確かに実現されていく。それを100%であってほしいと無理な夢を持つから絶望するのである。

「夢は必ず実現するということは絶対にありえない」
しかし、
「夢を持つことによって人間は生きる力を得る」
ことも確かだろう。

夢とは、「一見実現不可能な計画」のことだ。したがって、子供が「私は将来お菓子屋さんになりたい」というのは夢でも何でもない。「それは君の人生計画だ。でも、そのために何をやるかが分かっていないと、ただの夢で終わるよ」ということである。
日本が良い国になるためにどうすればいいかについて、私にはプランがある。したがって、それは夢ではなく、ただ周囲に理解されない計画にすぎない。10年後、あるいは100年後にそれを実現してくれる人が出てくるかもしれない。それが私の希望することだ。


(以下引用)


福島周辺農民および漁民達の放射能汚染された食材の出荷要請、生食用でない食材の生食への提供、汚染されたセメント材料が日本中に出荷されていたという事実、政府自治体の隠蔽体質とそれを助長し擁護するマスメディアの姿勢、そして、それらを鵜呑みにする多くの国民。
生活住民と政府自治体とのせめぎ合いや、食品を管理する団体と業者間との裏取引、自分達の生活さえ守られれば、遠くの日本人など、どうなっても知らないという感覚・・・、
こういった事例に接すると、もはや日本人の矜持など何処にもないのだと考えざるを得ない。
かつて、日本の農民達が自分達が精魂込めて作った作物を出荷し、美味しい物を食べて欲しいと願った 「農民の気概」 など、すでに過去の遺物だ。
みんなが皆、自分達さえよければそれで良いという感覚は、そのうち、国家という共同体を滅ぼすだろう。

企業体で低い地位で働いている人のうち、そういったものを持っている人は出世できず、日本は中国とはまるで違ったピラミッド構造を為している。
日本という国家は、上に行けば行くほど、保身に凝り固まったアホやタコが多いのだ。
そして、その頂点が今の内閣総理大臣である。
これは、日本という国家が重大な欠陥を抱えているという証拠だ。

多くの人々は日々、生活を確保するために働き、時間に追われ、人間としての思考を奪い取られている。時間があり、かつ心にゆとりがあれば他愛もなく判る事も、こういった状況の中では、容易に考える事も出来ない。
緊急時には人間はパニックになるが、日本の普段の状況は緩やかな緊急時状態を演出しているように思える。
カネの再分配が不適当に行われ、その絶対量が少なく、働いても働いても取得する金銭は少なく、いつまで経っても生活は楽にはならない。
すべての神経はそちらに費やされてしまう。
日本人の民度が低く、約九割の人間が政治や経済や思想哲学などを考えもしないのは、
なにも、日本人の特質だけの問題ではないだろう。

しかしながら、国家存亡に瀕し、
日本という国家を動かしてきた本当の勢力・・・・、
天皇を仰ぎ見た閨閥・財閥の時代が、国家の解体と同時に事実上の終焉を迎える。

そして、
事態は、さらに悪くなる。

では、何を為すべきなのか?

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