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徽宗皇帝のブログ

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「 厳冬期にホームレスを追い出して、生活保護しない大阪維新政権」の背後にある日本現代史の暗黒面
「東海アマブログ」記事で、アマ氏がこれまで書いた記事の中でも重要性、社会的意義という点ではかなり上位に来る記事だろう。マスコミに載らない貴重な証言が多く含まれている。(記事の前半は、私同様、多くの人にはたぶん興味が無い話と思われるので省略する。)
引用部分は国連などの人権問題部門に訴えるべき重大な話であるが、まあ、国連自体も怪しい組織なので、動かない可能性が高いかと思う。少なくとも「良心のある」日本人は心にとどめておくべき問題である。
ついでに言えば、「維新」という「新自由主義」政党の正体も丸わかりの記事だ。相手が無力な弱者だと平気で大量殺人をする政党だということだ。自民党や公明党よりはるかに悪質である。大阪や関西の市民はそれでも彼らを支持するなら、その人間性も麻痺しているか、人間性をかなり失っているのだろう。あるいは単なる馬鹿か? 目の前のわずかな利益に巧妙に騙されているのか?

(以下引用)


 
 厳冬期にホームレスを追い出して、生活保護しない大阪維新政権

大阪・西成でホームレス強制退去 立ち退き命じる判決確定後も「あいりん総合センター」に寝泊まり 12/1(日)
  https://news.yahoo.co.jp/articles/0fa82195ca40f032f638d25915eb4bbe1eb9c565

 大阪・西成で強制退去、野宿者「乱暴すぎる」 機動隊含め500人で
 https://www.asahi.com/articles/ASSD10383SD1OXIE036M.html

 大阪府が、閉鎖した「あいりん総合センター」に寝泊まりしていた野宿者たちを機動隊を使って強制排除した。
 厳冬期に、何一つ所有物もないまま路頭に放り出された人たちへのケアがあるのかというと、たぶん一切ない。
 「勝手に餓死、凍死しろ!」というのが大阪府、吉村洋文、大阪府知事(維新)の姿勢である。

 もちろん、大阪府は、「福祉的措置をとった上での強制執行」と弁明しているのだが、その中身は以下に示されている。
  https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000008085.html

 一番必要なことは、今日の寝場所、食事なのだが、大阪府は「生活ケアセンターへの入所」を勧めるようなことを言っている。
 https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000199871.html

 中身を見ると、「高齢、病弱者を2週間だけ宿泊食事の援助をする」と書かれている。
 つまり、半月収容後は、路頭に放りだすと宣言しているに等しい。
 その半月の間に、生活保護や入居場所の確保に協力する旨の記載は一切ない。これまでも、大阪府はあいりん地区でのホームレス保護に対しては、積極的姿勢を見せなかった。ただアリバイ証明としての、みせかけの「保護」を口にしていたにすぎない。

 ちょうど、宮下公園のホームレスを強制排除した、長谷部健渋谷区長の姿勢と同じだ。
 これでは、半月だけの「福祉措置」であり、ホームレスは勝手に餓死凍死せよと言っているに等しいではないか。
 
2021/07/09 「ホームレス」排除が招く〝間接的殺人〟やさしくなくなった宮下公園
 https://withnews.jp/article/f0210709003qq000000000000000W08u10101qq000023304A
 長谷部健が宮下公園のホームレス強制排除に踏み切った動機は、「MIYASITAPARK」という複合商業施設を開設するための利権だったといわれている。
 もちろん、長谷部は、ホームレスのアフターケアを一切せず、強制的に路頭に迷わせ、餓死凍死するのも自己責任と言い放っていた。
https://noratokyo.exblog.jp/26166620/

 今回、吉村弘文大阪府知事が、あいりん総合センターの強制閉鎖を決めた理由も、表向きは老朽化だけを挙げているが、本当は誰でも知っている別の理由である。

 大阪・西成ホームレス排除のウラに「あの世界的イベント」の影 「あいりん総合センター」が3月末で閉鎖され 2019年04月21日
 https://friday.kodansha.co.jp/article/42316

 「あいりん総合センター」の閉鎖は、行政が推し進める”西成浄化作戦”の第一歩に過ぎない。今後、ますますホームレス排除の動きは加速するだろう。背景にあるのはもちろん、昨年11月に開催が決定した’25年の大阪万博だ。

 『貧困と地域』の著書がある桃山学院大学社会学部准教授の白波瀬達也氏が言う。
 「’25年大阪万博に向けて街が整備されるのは良いことですが、開発が進みすぎると生活困窮者の行き場を奪うことにもなりかねない。あいりん地区は様々な背景を持った人たちを包み込んできた。他の地域で排除されがちな人たちを受け入れてきた歴史があるのです。今後、彼らの暮らしをどう支えていくのか。行政や地域が一体になって対策を講じていく必要があるでしょう」

 どこにワシらを受け入れてくれる街があるっていうんや――本誌の取材に力なくそう答えた男性の言葉が、彼らの置かれた実状を物語っていた。
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 引用以上

 私は、若い頃から山谷や高田の馬場のタチンボ暮らしを経験したこともあるので、普通の人よりは、「寄せ場」の事情に詳しい。
 「タチンボ寄せ場」の成立事情は、戦前の日本電力などのダム工事が大きく影響している。ダム工事現場には、必ず山口組などの手配師による「たこ部屋」が設けられ、暴力的な強制労働が行われていた。

 たとえば、黒四ダムなど、もの凄い危険な険谷を10時間も歩かないと入れないし、つまり出られない。だから、労働者としてたこ部屋に入れられたなら、殺されようが手足をたたき折られようが逃げ場がまったくなかった。
 そこでは、病気を理由に現場監督(ボウシン)の指示、労働強要を無視すれば、たちまち殺されてダムのコンクリートに埋められた。
 https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5828480.html

 そんなたこ部屋のための「人夫出し寄せ場」として、山口組よる釜ヶ崎(あいりん)、東京の山谷、高田の馬場があった。背後には、東京電力や関西電力があった。
 その当時の電力会社の役員は、山口組の組員を兼ねて、入れ墨をいれているのが普通だった。
 ちなみに、関西電力は原発利権絡みで、大飯町長への殺害指令も出しているが、福井県警を買収していたため、立件されずにすんだ。
 
  反原発町長を、はよ殺さんかい! 2019年10月01日
 https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6081394.html

 私が、人夫寄せ場に関与したのは1970年頃なのだが、私の目の前で、ナイフで人が刺され殺害される事件も経験している。
 実は、こうした社会の底辺問題の背景には、1910年~1945年までに、当時日本が併合した朝鮮(大韓帝国)の人々、当時で、1300万人のうち、実に300万人が、「日本人」として日本本土にやってきた事情があった。

 公称移住者は210万だが、密入国の障壁が低くなってしまったため、90万人くらいが密入国したともいわれている。
 その半数が帰国したことになっているが、ウソだ。実際に帰還したのは30~40万人程度にすぎないといわれ、残りはそのまま日本人になった。

 朝鮮から300万人もの人々を受け入れた日本側の事情としては、第二次世界大戦に700万人以上の日本内地の若者たちが動員されたことがある。
 これで、戦争に必要な重工業や炭坑、ダム工事などの労働力が圧倒的に不足したため、徴兵制を施行していなかった朝鮮地域の人たちが、大挙して日本に移住してきたのだ。

 その移住先は、当時の軍需工場やダム、炭坑の多かった九州、広島、大阪、名古屋、東京、神奈川などだった。
 戦争が終わって、日本兵が帰還するとともに、戦争需要が消えたため、移住者たちは仕事を失って困り果て、寄せ場近くでスラム街を作って住むことになった。
 全国の大都市のスラム街が成立した事情は、こういうことだ。
 それでも、ろくにトイレもないような朝鮮に帰るより、はるかにマシな生活だったのだ。

 だが、彼らは民族差別を受けていたため、まともな就業先がなかった。
 それで臨時労働のあった釜ヶ崎や山谷、などの寄せ場周辺に住み着くことが多かった。
 だから人夫寄せ場の問題は、そのまま在日朝鮮韓国人の問題でもあった。
 私が、高田の馬場でお世話になったのも、在日韓国人の解体屋だった。
 
 この問題は、現在の日本の最も深刻な都市事情の一端をなしていて、在日問題がタブー視され、行政もまともに取り組まなかった。
 日本人の生活困窮者には「民生委員」という制度があって、事情を把握し援助してくれる生活保護制度もあった。
 ところが、在日者には、密入国者も多いので、行政手続き上、登録困難なことから保護の網の目から落ちる人が多発していた。

 このことが、あいりん地区ホームレスが、生活保護に救済されない事情になっている。
 あいりんのホームレスたちは、住民票も戸籍も持たず、行政登録が不可能な者も少なくない。だから、愛隣センターを追われたなら、もうどこにも行き場がないのだ。
 だから、我々は、生きてゆくための最低条件、暖かい寝場所、食事を保障する、身元を問わない施設を作って、最底辺の人々を救済する義務があると思う。
 いずれ、私もお世話になるかもしれない。
 

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