私の斉藤批判の根本は、彼が「地球温暖化詐欺」を鵜呑みにしている、あるいは詐欺と知っていて加担し、自分の議論の土台にしていることである。マスコミがマルキストの彼を重用しているのは、彼が「地球温暖化論」の強力な支持者だからだろう。斉藤が戦略として「地球温暖化論」を利用しているとしたら、なかなかの策士だが、それによるマルキシズム布教の利益と、地球温暖化詐欺の害悪とを比較したら、後者が圧倒的に大きい。
まあ、マスコミに出る人間で地球温暖化説を否定している人間はほとんどいないのだが、これはDSがマスコミを支配しているのだから当然である。地球温暖化説はグレートリセット計画の一部なのである。グレタ嬢のような登校拒否の自閉症少女がいきなり国連会議でスピーチした(できた)こと自体で、それは明白だろう。
ついでに言えば、バルセロナが二酸化炭素排出ゼロを達成するには、二酸化炭素排出を毎秒ごとに行っている「人間」や動物をゼロにするしかないだろうwww つまり、廃墟にするしかないww
まあ、都市という存在そのものが二酸化炭素排出で成り立っているようなもので、二酸化炭素排出ゼロを目指すなら、近代文明そのものを否定するか、少なくとも、あらゆる大都市は廃棄すべきだろう。
(以下引用)
刺激的な情報が多い
以上が斎藤の本を読んでの疑問である。
では斎藤の本は疑問だらけかといえばそんなことはない。
「フィアレス・シティ」(恐れを知らぬ都市)としてバルセロナ市の気候非常事態宣言が経済モデルを根底から変えようとする野心的なものだという話など、斎藤の新書に書かれた個別の情報は役に立つものが多かった。このバルセロナの話は斎藤が出演したNHK「100分de名著」の「資本論」の最終回でも映像として取り上げられていた。
斎藤は、同市の「宣言」を高く評価する。
この宣言は、「気候変動を止めよう」という薄っぺらいかけ声だけに終わるものではない。二〇五〇年までの脱炭素化(二酸化炭素排出量ゼロ)という数値目標をしっかりと掲げ、数十頁に及ぶ分析と行動計画を備えたマニフェストである。(斎藤前掲書KindleNo.3444-3447)
行動計画には、包括的でかつ具体的な項目が二四〇以上も並ぶ。二酸化炭素排出量削減のために、都市公共空間の緑化、電力や食の地産地消、公共交通機関の拡充、自動車や飛行機・船舶の制限、エネルギー貧困の解消、ごみの削減・リサイクルなど、全面的な改革プランを掲げている。その内容は、飛行機の近距離路線の廃止や市街地での自動車の速度制限(時速三〇キロ)など、グローバル企業と対峙しなくては実現できないものも多く、「フィアレス・シティ」の闘う姿勢が表れている。ここには、経済成長ではなく、市民の生活と環境を守るという意志がはっきり読み取れる。前章で見た、晩期マルクスの脱成長社会のエッセンスである「価値」から「使用価値」への転換をここには見出すことができるのだ。(同前KindleNo.3448-3455)
福岡市は、最近温室効果ガスを2040年までに「実質ゼロ」にするという表明をした。しかし、その計画はいまだにない。最近、そのことに関わる住民請願の審査があったのだが、なぜ国の2050年ではなく2040年なのかとその根拠を正しても、市側は根拠を答えることができなかった。同じく2021年2月1日に開かれた都市計画審議会で、「天神ビッグバン」でビルの建て替えをする地区計画が審議され、業務床が1.5倍にも膨れあがり、市として前述の「宣言」をしているにも関わらず、市側は新しいビルの床単位あたりのエネルギー量も、ビルとしてのガスの総量も答えることはできなかった。まさに「薄っぺらいかけ声」そのものである。
宣言の起草プロセスも、同様である。二〇〇あまりの団体から三〇〇人以上の市民が参加した「気候非常事態委員会」での検討を通じて、宣言は執筆されたのだ。自然エネルギーの公営企業(BarcelonaEnergia)や住宅公団などでの業務に従事する人々も、ワークショップに参加した。(同前KindleNo.3481-3483)
福岡市における計画策定への市民参加はせいぜいパブリックコメント止まりで、委員会を作って徹底した市民参加で作り上げたバルセロナとは比べ物にならない。
斎藤の本によれば、バルセロナでは、オーバーツーリズムによって住民の負担が大きくなり、住宅が民泊に変わって、住む場所がなくなる住民も生まれてきているという。
NHK番組のナレーションによれば、バルセロナでは次のように対策をとった。
2019年までの5年間でおよそ40%も家賃が上昇しました。それまで住んでいた人は高い家賃が払えず退去。住宅という富が民泊という商品になることで人々の生活を脅かしていったのです。そこで バルセロナ・イン・コモン(バルセロナ市の与党)は取り締まりを強化。違法で営業していた民泊 4900件に営業停止命令を出し、さらに低所得者世帯が安定的に暮らせる公営住宅の増設をする法律を制定しました。市民が自分たちの手で住宅というコモンを共同管理する——マルクスが唱えたアソシエーションにも通じる考えです。
オーバーツーリズムや民泊に苦しみ、市営住宅を一切新築しようとしない福岡市とは正反対の姿勢である。
このような情報がたくさんあるという点だけをとっても、斎藤の本書が刺激的な本であることは間違いない。
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