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メモ日記トゥディ「日本の不況と合成の誤謬」6.22

現在の世界が抱える最大の問題は、「人々に、いかにして職を与えるか」である。IT革命は幻想ではなく、実際にあったのだが、しかしそれは無数の人々の仕事を奪う結果になったのである。つまり、作業の効率化によって、これまで10段階くらいあった仕事が5段階くらいに減らされたならば、その削減された仕事に従事していた人間は仕事を失うのである。これが「効率化」のもたらすものだ。様々な仕事において効率化、すなわちリストラ(仕事の再構築)が行われた結果、無数の人間がリストラ(解雇:もちろん、これは世間一般の用法)されたということである。カルロス・ゴーンが日産を建て直したのは確かだが、そのために職を失った人間もたくさんいたわけで、その人々から見ればカルロス・ゴーンは疫病神でしかないだろう。もちろん、経営者の立場から見れば、不要人員を抱えることこそが悪なのだから、ゴーンを責めるわけにはいかない。しかし、問題は、それが全社会的に行われるとどうなるか、ということなのである。もちろん、現在の日本になるのである。
経済学では「合成の誤謬」という言葉がある。私なりの解釈では、それは「個々の事象においては正しい判断でも、全体として見れば間違った判断」ということだ。
現在の日本の不況は、まさしくその「合成の誤謬」にほかならない。(ついでに言うと、これはデフレ不況ではなく、庶民に金が無いところからくる不況である。デフレは庶民の購買力低下の結果として生じてきたのであり、不況の原因ではない。)個々の企業は合理的判断をしてリストラをしてきた。それはつまり、被雇用者に払う金をできるだけ減らし、会社が利益を上げるようにしてきたということだ。では、それを日本全体として見たらどうなるか。その結果は明らかであり、一般大衆の貧困化がどんどん進んできたのである。そうすると、庶民の購買力は低下するから高い買い物はできない。すると、企業は値下げ競争をするしかない。当然、デフレ状態になるのである。そして、企業そのものが売り上げ低下に苦しむことになる。これこそまさしく合成の誤謬そのものだろう。
この状態を変えるには、ケインズ流の大規模な社会政策が必要だろう。それこそ、日銀に金を印刷させてヘリコプターで庶民の頭の上からばらまくくらいの処方をしないと、この状態は変えられない。もちろん、ヘリコプター云々は冗談だが、たかだか子供手当て程度を「ばら撒きだ」と非難している自民党などには、貧困に苦しむ庶民の姿がまったく見えていないのである。
話が長くなって、「人々にいかにして仕事を与えるか」について論じる時間もなくなったが、菅総理の言う「福祉と経済政策のドッキング」は悪くない案だと私は思っている。ただし、「福祉や教育で金儲けをしよう」というワタミ社長のような連中をいかにして排除するかが問題だろう。

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