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徽宗皇帝のブログ

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学校や学級という「閉鎖空間」がいじめを産む
社会学者内藤朝雄氏のインタビュー記事の一部である。
私も内藤氏の考えに全面的に賛成である。つまり、「子供自身が学校で自分の居場所を自由に選べない」ことがいじめ問題の根本原因であり、大学になるといじめはほとんど消滅してしまうのは大学が「開放系空間」だからだろう。閉鎖空間に押し込められ、法律や道徳などの外部のルールを無視した「治外法権的ローカルルール」による全体的な服属を強制しているから、子供たちのストレスが高まり、そのストレス解消のためにそこは力のある者や狡猾な者の支配する場所になるのである。簡単にその空間から逃げ出せることがいじめ問題の根本的解決策だろう。


(以下引用)元記事は確か「カマヤンのツィッター」で知ったと思う。



◇極端な集団主義を採用する日本の学校制度こそがいじめの温床


ーーいじめをなくすための解決策は。



内藤 私は極端な集団主義を採用する日本の学校制度こそがいじめの温床だと思っています。それまで何の縁もなかった他人がクラスメートとして1カ所に集められ、長時間にわたって集団生活をさせられます。子どもたちはストレスの強い状態に置かれます。流動性が低い閉鎖空間に押し込められて、実質的には個人として集団から距離をとることが禁止されています。そのうえ学校独自の奴隷的ともいうべきルール、校則が細かく厳しく決められています。このような学校制度を改めることが、根本的解決をもたらします。



ーー具体的には?



内藤 生徒の髪の長さ、パーマや染髪しているかどうか、スカートの長さ、靴下、下着の色までがんじがらめに拘束されています。学校は「生徒らしく」「学校らしさ」を保つことに力を注ぎます。持ち物検査、給食の食べ方など細かく強制されていて、自由はありません。市民社会では普通のことが許されず、逆に市民社会で許されない暴行、脅迫、強要などが通用し許されている。



 閉鎖的な空間に閉じ込めたうえで、こうした学校独自の全体主義を強制するしくみがいじめを蔓延させていると思います。これをなくせばいじめは少なくなるはずです。私が考える方法としては「中長期的な解決策」と「短期的な解決策」があります。



ーーそれぞれの解決策について教えてください。



内藤 「中長期的解決策」としては、生徒を一つの学校に縛りつけることがない新たな制度を実施すること。一人一人の学力、地域性、学びたいことなどに応じ、好きな学習支援団体を選ぶことができるようにします。バウチャー制にし自由に学ぶことができるような制度です。ただ、実現までに時間がかかるので、「短期的な解決策」として「学級制度の廃止」「学校への法の導入」をセットで実行することが有効だと思います。



ーー学級制度を廃止するのですか?



内藤 そうです。クラスを廃止し、大学のように授業を単位制・選択制にすることで、人との距離感が取りやすくなります。生徒は授業ごとに教室を移動し、思い思いの席につく。食事も教室や庭、カフェテリアなど好きな場所で好きな相手と食べる。だれかが無視したり、悪口をいってもクラスという閉鎖空間がないので、いじめそのものが力を失います。大学でいじめが激減するのは、そのためです。



 現在、学校は外部からのチェックが働かない治外法権の場所となっています。道や駅で人が殴られたり、金品を強要されたりしたら、犯罪として通行人は警察に通報しますよね。それが、学校では聖域として許され、当たり前のこととされています。これを変えるしかありません。





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