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徽宗皇帝のブログ

徽宗皇帝のブログ

アメリカと日本の今後を考える幾つかの材料
「ギャラリー酔いどれ」から転載。
記事が三つ含まれているが、それぞれに興味深いので、すべて載せる。田中宇の記事は予測記事なので、「当たるも八卦当たらぬも八卦」くらいに見ておけばいいのではないか。カレイドスコープ記事は、例によって、どこから得たのか分からないが詳しい「米国政治の内部情報」が書かれている。これも話半分で聞いておくだけだが、面白いことは面白い。鳩山氏らの鼎談は一番信頼性は高いが、「半分は終わってしまった話」だというのが残念だ。まあ、過去の反省の無いところに進歩は無いのだから、こういう「政府の内情」を責任ある人物が自分の口で語っているのは貴重である。zeraniumの掲示板は目を通したことがないが、いい記事を載せるものだ。



(以下引用)




親中の論者ですが、

◆https://tanakanews.com/161111trump.htm
田中 宇(さかい)  2016年11月11日  
米国民を裏切るが世界を転換するトランプ  


ドナルド・トランプが米大統領選挙で勝ったことで、来年1月に
トランプが大統領になった後、
尖閣諸島をめぐる日中対立に再び注目が集まりそうな流れが始まっている。

オバマ大統領は、尖閣諸島が日米安保条約の適用対象地域に含まれる
という解釈をとってきた。

中国が尖閣諸島に侵攻して日本との交戦になったら、米国は日本に味方し、
米軍が中国と戦うために参戦するということだ。

トランプは、大統領就任後、このオバマの解釈を廃棄し、代わりに
尖閣諸島は日米安保条約の対象地域に含まれない
という新たな解釈を表明する可能性がある。

米国の共和党系の論文サイト「ナショナル・インテレスト」は11月9日に
「トランプは就任から百日間にどんな新しい外交政策をやりそうか」
という記事を出した。

その中で「地球温暖化対策パリ条約にオバマが署名したのを撤回する」
「オバマ政権がイランと締結した核協約を破棄する」というのに続き

尖閣諸島は日米安保条約の対象地域だと言ったオバマの姿勢を撤回する。
尖閣諸島で日中が交戦した場合、米国が参戦するかどうかは
その時の状況によって変わる、という姿勢へと退却する


(日本を疎外しつつ米中間の緊張を緩和する)」というのが、
トランプが就任後の百日間にやりそうな新外交政策の3番手に入っている。

4番手には「中国を不正な為替操作をする国の一つとしてレッテル貼りし、
それに対する報復として米国が輸入する中国製品に高関税をかけ、
米中貿易戦争をおこす」というのが入っている。

尖閣紛争を日米安保の枠から除外して軍事面の米中対立を減らす代わりに、
貿易や経済の面で米中対立をひどくするのがトランプの政策として予測されている。

米フォーチューン誌は11月9日に「トランプ大統領は最初の1年間に何をしそうか」
という記事を載せた。

「米国内での大規模なインフラ整備事業の開始」「地球温暖化対策の後退」

「税制改革」などの後に、尖閣諸島問題をあげて

トランプの最初の外交試練は中国との間で起きると予測している。

日本の安全保障に米国が全面的な責任を負う従来の体制を拒否するトランプ
の姿勢を見て、中国がトランプを試すため、

トランプ就任後、尖閣諸島での中国側の領海侵犯がひどくなると予測し
これが「トランプの最初の外交試練」になると予測している。


英ガーディアン紙は「トランプ政権下で激動しそうな10の国と地域」
という感じの記事を11月10日に載せた。

タリバンの要求に応じて米軍が撤退するかもしれないアフガニスタン、
親ロシアなトランプの就任におののくバルト三国、
NAFTA改定を心配するカナダ、
トランプ勝利のあおりでルペンが来春の大統領選で勝ちそうなフランスなどに混じって、

オバマ政権からもらった尖閣諸島を守る約束を
トランプに反故にされかねない日本
が言及されている
(北の核の話と合わせ、日韓がひとくくりにされている)。

米国の外交政策の決定権は議会にもあり、大統領だけで決められない。

米議会は今回の選挙で上下院とも共和党が多数派になったが、
議会では軍産複合体の影響が大きく、
日韓など同盟国との関係見直しは議会の反対や抵抗を受ける。

とはいえ、議会と関係なく、大統領令や、大統領による意思表明によって
決まった政策もかなりある。

温暖化対策やイランとの核協定は、議会の反対を無視して
オバマが大統領令で固めた部分が大きい。

それらは、トランプが新たな大統領令を出すことで政策を転換できる。

日米安保に関しても、安保体制そのものを変えることは議会の承認が必要であり、
トランプの一存で決められないが、

安保条約の対象地域に尖閣諸島を含めるという決定・解釈は、
オバマ大統領が議会と関係なく発したものだ。

だからトランプ大統領も、議会と関係なく、
尖閣諸島は日米安保条約の対象地域でないと言ったり、
対象地域であるかどうか曖昧化してしまうことができる


対象地域から明確に外すと議会の反発を受けるが、
曖昧化は議会の反発を受けにくいのでやりやすい。

曖昧化されるだけでも、日本政府にとって非常に恐ろしいことになる。

世界的には、トランプ政権下で変わりそうなことの中で、日米安保よりも、
温暖化対策パリ条約からの離脱や、
イラン核協約からの脱退の方が意味が大きいようにも見える。

だが、パリ条約は批准国が55カ国を超えて事前の規定に達し、先日、
条約として発効した。

米国が離脱しても条約の体制は変わらない。

米議会はパリ条約の批准を拒否しており、オバマは議会上院を迂回して
大統領権限で条約を批准したことにしている。

トランプは、このオバマの策を無効化するつもりのようだ。

米国が転換・離脱してもくつがえらないのは国連で決まったイラン核協約も同じだ。

欧州やアジア諸国など他の世界各国は、
制裁をやめてイランとの経済関係を広げており、

いまさら米国がイラン制裁を再強化しても大したことでない。

オバマ政権下でも、議会はイラン制裁解除を拒否し続けており、
トランプはそれを追認するだけだ。

温暖化もイランも、トランプがやりそうなことは、米国自身の孤立を深めるだけだ。

日米安保から尖閣を外すことの方が、米国としての大きな方向転換になる


石油産業や金融界と癒着しつつ覇権構造を変える歴代共和党政権

トランプ政権になって新たに始まる外交政策の最大のものは、対ロシア関係だろう。

トランプとロシア政府は、選挙期間中に連絡を取り合っていたことを認めている。

前出のナショナルインテレストの記事は、トランプが大統領就任後、
自分の権限でやめられる対露制裁をすべて廃止し、

プーチンと会ってウクライナ問題とシリア問題を話し合う
と予測している。

シリア問題では、オバマ政権(ケリー国務長官)が何度もロシア側と会い、
ロシアに頼んでシリアに軍事進出してもらい、中東覇権をロシアに譲渡した観がある。

トランプは、この路線を継承する。

オバマが目立たないようにやってきたことを、トランプは大っぴらにやる。

ウクライナ問題での米露交渉は、トランプが独自に新たに始める部分だ。

オバマ政権は、ウクライナ問題の解決に参加していない(露独仏で推進)。

オバマ政権はむしろ、ウクライナの政権転覆を煽るなど、
内戦や混乱を引き起こした
犯人の側だ


ロシア敵視の一環として内戦を引き起こした米国が、
内戦解決のためにロシアと対話し始めるのだから、

トランプになるとウクライナ問題の意味が全く変わる。


経済分野では、米国内のエネルギー産業に対する優遇が
トランプ政権の一つの特徴になりそうだ。

温暖化対策を拒絶することがその一つで、
温室効果ガスを多く出すとして使用を規制されてきた石炭に対する規制を撤廃し、

環境問題を理由に止められてきた米国内の石油ガスパイプラインの敷設も解禁しそうだ。

シェールの石油ガスの採掘に対する規制も緩和される。

環境保護の観点から、トランプのエネルギー政策への反対が強まるだろう。

だが同時に、国内のエネルギー開発を抑制する既存の米政府の政策は、
環境保護にかこつけたサウジアラビアなど産油国からの献金や
政治ロビーの見返り(輸入に頼らざるを得ない状態の維持)という部分があった。

クリントン大統領になっていたら
環境保護=サウジとの癒着=サウジが支援するISアルカイダを米国も支援
の構図が続いただろうが、トランプはそれを破壊する。

米シェール産業とサウジ王政の、原油安とジャンク債市場が絡んだ長い戦いは、
トランプの登場により、シェール側が優勢になる。

経済面でトランプがやると宣言しているもう一つの政策は、
リーマン危機後に金融バブル防止のために制定された金融規制法である
「ドッドフランク法」を廃棄(Dismantle)することだ。

これは、選挙期間中にクリントンを支持し、トランプを嫌っていた金融界を
取り込むための作戦だろう。

大統領選挙の投票日、トランプが勝ちそうなのでいったん株価が暴落したが、
その後、株は反騰した。

ドッドフランクの廃止など、トランプも悪くないぞということらしい。

2300ページという膨大なドッドフランク法は、
議会審議の過程で金融界の強い介入を受けて骨抜きにされ、
発効したもののバブル防止の効果はほとんどない。

そもそも今の金融市場は、米日欧の中央銀行群が自ら
QEなどによって巨額資金を注入し、超法規的にバブルを膨張させており、

どんな強力なバブル防止法があっても意味がない状態


それでも、金融危機再燃防止策の象徴だったドッドフランク法を廃止する
トランプ政権は「一般市民の味方とか言っていたのに、
当選したら金融界の言いなりだ。騙された」という批判を受ける。

トランプの経済政策は、ブッシュ親子やレーガンの共和党政権がやってきたことの
ごたまぜの観がある。

ブッシュ親子は石油業界の出身で、米国内のエネルギー開発の徹底した自由化
をやって環境団体から批判されていた。

レーガンは金融自由化や劇的な減税をやり、米国の貧富格差拡大の源流となったが、
トランプはこれを継承している。

大幅な減税をやる一方で軍事費の増大をやる点も、
トランプはレーガンを踏襲している。

トランプは選挙戦で貧困層の味方をしたが、
就任後の政策が金持ち層の味方になるだろう


彼は、クリントンより規模が大きい詐欺師だ


米国内的にはそういうことだが、世界的には、レーガンが「冷戦を終わらせた人」
であるように、トランプは911以来続いている米国の軍産支配を終わらせるか、
弱体化させる
だろう。

トランプがウクライナ問題を対露協調して解決に乗り出したら、
今まで米国に睨まれていたのでロシアを敵視していたドイツやフランスは、
あわてて対露協調に転換する。

独仏が独自でロシアを敵視する理由など何もない。

NATOは内部崩壊だ。 エルドアンの高笑いが聞こえる。

英国メイもニンマリだ。

これだけでも、トランプがレーガンの後継者であることがわかる。

米露協調でシリアやイラクのISアルカイダを退治しようという話になれば、
米軍は増強でなく(ISカイダ支援をやめて)撤退するだけで、

あとは露イラン軍やシリア政府軍がISカイダを退治してくれる。

ISカイダは欧州などに行ってテロを頻発しようとするが、
それはフランスのルペンなど欧州のトランプ派を政治的に強化し、
難民や移民の流入を規制することで中長期的に抑止される。

米中関係は、しばらく貿易戦争した後、何らかの米中合意が結ばれるだろう。

全体として、トランプ政権下で米国の単独覇権体制が崩れ、
多極型の覇権体制の構築が進むことになる。

トランプが大統領になる意義はそこにある。



そもそも共産支那に「尖閣侵攻」の能力などないし、メリットもない。

習近平のやるやる詐欺です。



 


ど腐れ外人ども、よく使うわなぁw

◆http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-4638.html
カレイドスコープ・万華鏡 Sun.2016.11.13
ヒラリー逃亡、9.11の真犯人、メディアに侵入しているスパイ


より抜粋、

トランプは、公約どおり、
大統領在職の最初の100日以内に、9.11の再調査を行うと正式に公言した。

これは、世界中に大激震を引き起こすこと必至。

この人も("Dave" Spector)、ヒラリーと同じように日本から逃亡するのだろうか。


ヒラリー逮捕にFBIとペンタゴンが動く!? 
 ロシアの情報機関も協力か


ヒラリー・クリントン(と夫のビル)が逃亡計画を練っていたことは、
11月8日の米・大統領選の投票日前から
アメリカの多くのブロガーたちの間で「噂」になっていたことです。

事実、彼女は敗北の弁を述べた後、行方知れずとのこと。

すでに、夫とともに不正を働き、
「小さなことからコツコツと」集めた約1900億円という莫大な資金は
カタールに送金が完了しているとのこと。

また、それ以外の資産は、ロスチャイルドのスイスの金融機関
(タックスヘイブン)に預けてあるということですから、
つまりは、大統領選に敗北することを覚悟しての計画であった
と見なければなりません。

すでに、ヒラリーが国務長官時代、アメリカの極秘情報を
敵方に売り渡して巨額な報酬を得ていたことは隠せない事実となっています。

致命的なのは、リビアの米国領事館の職員4名を見殺しにしたベンガジ事件です。

同胞4人をテロリストに売り渡してアメリカ国民の怒りを増幅させ、
リビアへの絨毯爆撃を正当化しながら、
カダフィー暗殺指令を出したのはヒラリーです。

これが、アルカイダ系テロリストを中東と北アフリカに蔓延させ、
イスラム国の首切りサラリーマン傭兵をイラク、
シリアにはびこらせる遠因になった
のです。

それを主導したのはCIAですから、
ヒラリーの逃亡を手伝っているのもCIA内部の愛国グループではなく、
国際金融マフィアに操られた一派でしょう。

FBIのジェイムズ・コーミー長官は、
ベンガジ事件を封印するためにオバマが任命した男ですが、FBI内部で、
この男に対する反発が強くなって、
どうにもヒラリーの再捜査に踏み切らざるを得なくなったのです。

ヒラリー・クリントンと、ビル・クリントンのクリントン財団の犯罪については、
すでに明らかになっています。

この財団は、タックスヘイブンの闇が暴露されたモサック・フォンセカ法律事務所と
深い関わりを持っており、ビルが大統領のとき、犯罪者のマーク・リッチに
違法に恩赦を与えて解放した罪を問われています。

マーク・リッチは、イスラエルとロシアの二重市民として働き、
ロシアのオルガルヒとしても、よく知られている人物です。

また、CIAに、現金と資源をロシアから巻き上げさせてルーブル危機を引き起こした
ロシアン・マフィアとしても有名です。

マーク・リッチは、ジョージ・ソロスの支援を受けて
不正な手段で富を築き上げたユダヤ人商品トレーダーです。

そうです、彼は国際的な経済破壊工作員でありスパイなのです。

そのジョージ・ソロスは、ロスチャイルドの支援を受けて成功した
インサイダーであることは隠せない事実です。

つまり、ヒラリーもビルも、ロスチャイルドの犯罪組織のエージェントとして、
アメリカだけでなく、ロシアの破壊にも手を染めていたスパイです。

CIAにも、ペンタゴンと同じく一枚岩ではなく、腐敗したエージェントが多数います。


トランプは、ヒラリーとの公開ディベートで、
「言いたくないことだが・・・」と前置きしながら、

「私が大統領になったとき、あなた(ヒラリー)の悪事を暴くよう
特任の捜査チーム設置して、必ず牢屋に入れるだろう」と言明しています。

その場面を記録した英語の動画が、いくつかアップされています。

スプートニクの記事では、「ヒラリーは刑務所にいくべきだ」と、
大分、大人しい表現になっていますが、実際はもっと激しい口調で言っているのです。

CIAは、組織としての過去のオゾマシイ犯罪の数々を隠蔽したいわけですから、
ヒラリーの逃亡を助けるだけでなく、トランプの暗殺さえ企てるでしょう。

ヒラリーが逮捕されれば、夫のビルとともに終身刑は免れないでしょう。

もちろん、オバマの犯罪も暴かれるので、彼は来年の1月20日、
トランプに引き継ぐまで、ヒラリーのように逃亡もできず、
極度の不眠症になってやせ細るでしょう。


9.11の真相が暴かれると同時に、この人の正体も分かる


髪を金髪に染め、凍り付くギャクで“一世を風靡した”デー○・スペ○ターさん。

かなり前から、CIAのエージェントではないかと言われているユダヤです。


今回の米・大統領選で、トランプの勝利を言い当てたとかで、
木村太郎を持ち上げている愚かな人々がいますが、
この男と安藤優子の二人は、過去、
どれほど国民を欺いてきたのか知らないとでもいうのでしょうかね。
さすが、フジテレビで仕事をする人たちです。


私が、前々から解せないこと・・・
それは、いったい誰が、さして才能があるとは思えない
デー○・スペ○ターさんをブッキングしたり、
キャスティングしたりしているのか、という謎です。

最近は、フリーメーソンのモルモン教徒(Kent Gilbert)がテレビ番組で、
うぶな日本の視聴者を誤った方向に誘導しているので要注意です。
モルモン教は、もろCIAにつながっているのです。


ご参照あれ!



 

面従腹従のシロアリ売国官僚の群れ、

◆http://8729-13.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-0ffe.html
zeraniumの掲示板 2016年11月12日 (土)
アメリカの意向を装い、自分たちの思うようにことを進める官僚」  ⑩


木村:私は沖縄問題を考える時に、日本が戦後、
   民主主義国家あるいは独立国家であった試しがあるのかという、
   根源的な問いが突きつけられていると考えています。
   沖縄は日本の国内植民地であり、その一方で沖縄は
   アメリカ軍事直轄植民地でもあるということです。

   日本がアメリカの属国ということであれば、沖縄というのは
   アメリカと日本本土の二重の植民地支配下に、
   今置かれているのではないかということです。
   こうした基本的な構造の状況がある中で、
   2012年以降の欠陥機とも言われているオスプレイの強行配備に続き、
   今また辺野古の新基地建設があらゆる手段を使って強行されようとしている。
   そしてさらに日本国憲法、平和憲法さえもこれから変えられようとしている。
   (略)

外務省官僚による捏造[「極秘文書」

鳩山:先ほどの普天間基地の移設の問題ですが、
   私は公約した最低でも県外を実現したいと動いていました。
   そして2010年の4月18日だったかあるいは19日に、
   いわゆる日米の作業部会で交渉してくれていた人たちが、
   米大使館の帰りに私のところに来てあるペーパーを見せてくれた。
   その書面には「極秘」という判子(はんこ)が押してあった。

   当時私は、最低でも県外の中で唯一残った候補地として、
   奄美大島の徳之島を検討していたのです。その話はもともと、
   その前年に徳之島の青年たちがやってきて、
   徳之島は高齢化が進みこのままでは生き残れないので、
   活性化させるために基地でも来ないと
   どうしようもない状況なのだと訴えたのです。
   それは商工会の若者たちが持って来た話で、
   町長も賛成しているという話だった。

   当時とすれば私にとって大変ありがたい話だったので、
   内密にこの状況を調べてほしいと
   官房長官に動いてもらうことにしました。
   ですがたちまちメディアの知るところとなり、
   徳之島の人たちにけしかけて大きな反対運動が起きてしまったのです。

木村:誰かのリークですね。

鳩山:(略)その極秘のペーパーには65カイリ、120キロ問題と書いてあり、
   移設場所は65カイリより近くでなければ駄目だというのです。(略)
   しかもその極秘だとされるペーパーには、
   そのことが米軍のマニュアルに明記されていると書いてあった。
   そうなると奄美大島、徳之島も65カイリどころか104カイリ離れているので
   無理だということになる。
   要するに沖縄の北部から65カイリで円を描いても、
   基本的にその中に存在し得る県外の基地はあり得ないのです。

白井:つまり辺野古以外にないと言っているに等しい。

鳩山:そうです。そういう文面を持って来られて、
   これがアメリカ側との交渉の結果からできた文書ですというのです。
   しかし最近、川内博史君などが調べてくれていますが、
   これが本当に極秘文書なのかどうかという疑いがあり、
   「極秘」と書いてあれば極秘文書なので、
   当然貴重な書類としてどこかに整理保存されているはずなのですが、
   実は外務省などのどこにもそれが存在しないことがわかってきました。
   それから本当に米軍のマニュアルに、65カイリの記述があるのかどうかも
   確かではないのです。これはひょっとすると私に徳之島を諦めさせるために、
   捏造された文書ではなかったかということで、
   いま関係者にそれについて聞いても、未だに
   まともな答えが返ってきていないという状況です。(略)
   (P.172,173、174に捏造の疑いのある「極秘」文書が掲載)
   その他にその文書には、徳之島では町民の反対運動が激しいので無理である、
   と書かれていた。それを捉えて沖縄タイムスは、
   自分たちは反対運動をしても政府は一切無視で目もくれないのに、
   徳之島の場合は反対運動が強いから基地建設は不可能だ
   という論理はどういうことだ、ダブルスタンダードではないか
   と批判していました。
   いずれにしてもこの文書自体を再びきちんと調査して、
   その出所や真偽を確かめる必要があると考えています。

白井:アメリカ側は徳之島というプランに対して、
   どんな態度表明も実際にはしていないんです。

鳩山:おそらく外務省がアメリカを利用して、徳之島を諦めさせようとしたのでしょう。

木村:そのことについて実は琉球新報が連載して本にまとめた
   『普天間移設 日米の深層』に次のように書かれています。

   「在沖米海兵隊は2013年10月、65カイリの基準について尋ねた
   琉球新報の取材に対し、米本国にも確認したが、
   120キロを明記した基準や規則はない』と回答した。
   在日米軍も同じ認識だ。
   外務省のものとみられる日米政府の内部(極秘)文書のとおりに、
   米国側が実際に説明したのかどうかはっきりしない。
   海兵隊関係者はヘリ部隊だけを移す徳之島案は現実的ではない
   と否定的ではあった。
   だが鳩山政権が掲げた県外移設の検討に、最後のとどめを刺したのは、
   実は海兵隊の公式な基準ではなかったことになる。
   米軍に実際には基準が存在しなかったことを聞かされた鳩山は、
   『米側が知らなかったのか』と信じられないといった表情を見せた。(略)」

   先ほどの話では、外務省にその極秘文書が正式に残されているか
   どうかもわからず、ない可能性すらあるということですね。

鳩山:ですから実際には、極秘文書にもなっていないのかもしれない。
   私が外務省官房長官に聞いた時の答えは、「確認できない」でした。

木村:であれば、外務省が勝手につくって悪用したということですね。

鳩山:それで、もう捨てているかもしれない。

白井:ほとんど怪文書みないなものですね。

木村:しかし、そういうもので日本の運命が決められたというのは驚きです。

鳩山:私が申し上げたいのは、この論理でいけば県外移設はあり得ないわけで、
   このような手を使えば県外というのは絶対にあり得ない。
   私は最終的には海兵隊の存在そのものが問題となってくると考えています。
   国と国との闘いがある意味で古い戦争の時代だとすると、
   これからの戦争の形態はテロとの戦いであって相当形が変わってくる。

   そうすると海兵隊の果たす役割も極めて限定的になると考えており、
   普天間の海兵隊が縮小され、グアムとかテニアン、ハワイ、
   あるいはオーストラリアや沖縄などにも、
   数か月ずつローテーションを組んで回していくというやり方で、
   必ずしもどこかに固定するのではない方式も
   十分あり得るのではないかと考えています。

   私は、中国脅威論から戦争を論じるような時代ではもはやないと考えており、
   そういった世界情勢を踏まえたときに、古い固定観念の中で
   普天間を閉じたとして、同じように次に県内のどこかに
   基地をつくらなければいけないという発想そのものが、
   もう間違いなのではないかと考えています。

木村:在日米軍、特に在沖米軍はもう縮小、撤退の方向に
   転換しなければならないということですね。

鳩山:私はもうそういう時代だと思っており、その論理を日本として、
   あるいは沖縄としても堂々と出して
   アメリカと交渉していくべきではないかと思います。


アメリカの意向を装い、自分たちの思い通りに事を進める「官僚」

白井:海兵隊員が住民とのトラブルや犯罪を起こす確率が非常に高い
   と言われています。海兵隊員の質の問題だけでなく、
   戦場に送られたりというストレスからくる複合的な原因もあるでしょう。
   アメリカの歴史においても、海兵隊無用論が何度も取り上げられ、
   実は廃止の危機もこれまで何度もあった。

   ですから今後、アメリカ自体が、もう海兵隊はいらない
   という結論を出す可能性もある。
   沖縄普天間基地のもっとも望ましい解決は、単純に閉鎖することだ
   と私は考えており、閉鎖して代替施設もなしにする。
   それはアメリカの国益から考えても悪い話ではないはずで、
   十分交渉できる話だと考えます。

   ただし問題は、その時に日本政府に、
   そのような交渉をする意思がないということです。 
   したがって本気で交渉する主体は、実は沖縄になってくるのではないか
   と感じています。もうすでに翁長体制になってから、
   県レベルで独自の外交というものにかなり力を入れてやってきています


木村:アメリカのワシントンに事務所もつくりましたね。

鳩山:アメリカの識者、あるいは元議員のような人々も、
   たとえばジム・ウェブさんは基地問題を議論するときは、
   東京とワシントンだけではなく、沖縄やグアムなどの
   関係する地域も入れて会議を行なうべきだと主張しています。

   これまでのようにワシントンと東京だけで話をすると、
   日本はアメリカのそれこそ従属(官僚)ですから、
   ワシントンの言いなりに日本(の官僚)が動く。
   あるいはワシントンの意を察して、沖縄に居続けてください、
   というような話をこちらから持っていく。
   ですがそこに沖縄やたとえばグアムやハワイが入っていれば、
   そういう話にはならないわけです。
   そのような形の議論を起こす必要があると考えています。

木村:私はやはり、普天間問題は琉球新報社の世論調査でも出ていたように、
   一番多かった「即時閉鎖」から話をはじめる必要があると思います。
   2番目が「国外移設」で、3番目が本土移設につながる「県外移設」でした。
   本来なら1995年の少女暴行事件のとき、
   あるいは最低でも2004年8月13日の沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落の時点で、
   普天間は即時閉鎖で(略)国外移設を考えるべきだった。
   当時から田岡俊次さんや孫崎亨さん、政治家では川内博史さんや
   伊波洋一さんが指摘したように、

   アメリカにとって今の海兵隊は、
   紛争時に最初に突撃するとか上陸するといったような役割ではなく、
   特に沖縄海兵隊の任務として考えられるのは朝鮮半島で何かがあったとき、
   朝鮮半島、韓国にいるアメリカ関係者を救出、脱出させることであり、
   そのためには2000人から3000人のユニットを残せば済む話だ
と指摘されている。

   そうであれば揚陸艦は佐世保にあり、
   佐世保の近くに海兵隊がいないと緊急時には時間的に間に合わないので、
   長崎の大村航空基地(海上自衛隊)と相浦駐屯地(陸上自衛隊)などに
   分散移転することで、あとは全部国外に移転することが
   アメリカにとってベストであったと思います。
   しかしそうならなかったのは、1960年代に立てた
   辺野古沖への軍港を含む新基地建設案をアメリカがずっと持っており、
   アメリカがそれを要求したということではなく、結局、
   日本側の意向で海兵隊が引き上げようとするのを何度か引き留めてきたのです。
   つまり、辺野古新基地建設に固執する人が
   米軍の一部の中にもいるとは思いますが、結局、相対的に見ると、
   辺野古新基地建設に固執しているのは実は日本側なのです。
   日本政府側の外務官僚や防衛官僚、ゼネコンだけでなく、
   やはり自衛隊が将来の使用を見越して固執しているのです。

   長期的に見てアメリカ側が、とりわけ海兵隊が
   沖縄にずっといるという必要性がないことはアメリカもわかっている。
   しかも長期的にはアメリカには財政危機もあり、海兵隊どころか
   海外の基地もどんどん閉鎖していく方向にある。

   特に海兵隊については、無用論もある中で、むしろグアムやテニアン、ハワイ、
   オーストラリアに移動したほうが訓練もしやすく、抑止力も高まる
   といったことが、米軍の公文書の中で触れられている。
   そうであるのに辺野古に固執するのは、
   問題はやはり日本側にあると考えられるのです。

   鳩山政権のときに、外務・防衛官僚が面従腹背
   (めんじゅうふくはい・表面は従うフリをしながら裏では敵対)で
   日本の首相である鳩山さんの意向よりも、
   アメリカ側の意向に従って動いた、とウィキリークスなどが暴露していますが、
   これは実は日本の首相の意向、アメリカ側の意向ということではなく、
   自分たちの意向をアメリカの意向のように見せかけて利用し、
   辺野古案に持っていったというのが真相のようです。

鳩山:それは結果的に私の実力不足だと言われれば、そのとおりなのです。
   ですがこの官僚たちの対米従属、
   あるいはアメリカの意向であるかのように装いながら
   自分たちの意向で物事を進めていくという構造は実は極めて根が深く、
   出世の道もそれによって決まるほどのもの
なのです。
   したがって新しく誕生した新政権がいくら国民的な支持、
   特に沖縄県民の情熱を引き受けてやろうとしても、
   そう簡単には動くものではなかったのです。

木村:前泊博盛さんや伊波洋一さん、川内博史さんも指摘していましたが、
   1万8000人いるといわれている海兵隊の数についても
   何ら根拠が示されていないのです。
   日本政府は実際に海兵隊がいつ、どれくらいの人数が滞在しているかも
   把握していない。それなのに1万8000人という数が独り歩きしている。
   実際には5000人か6000人しか常時はおらず、
   3分の2くらいは海外に出払っている
のです。
   これは矢部宏冶さんが本に書いていますが、
   米軍関係者がいま、日本に何人いるかさえ日本政府は把握していない。
   そういう実に呆(あき)れるような植民地状況にあるのです。


アメリカは尖閣の問題で中国と戦える状況にはない

鳩山:把握する必要がないというより、把握できないのでしょう。
   いやむしろ、把握しないほうがよいと思っているかもしれない。
   ランド研究所の報告書が発表されましたが、
   いまアメリカは尖閣の問題で、中国に対して
   日本とともに戦うということは考えてはいない
ということです。
   すなわち戦っても、中国の性能が抜群に優れてきたミサイルで
   嘉手納を叩かれたら、数週間飛行機が飛び立てなくなり、
   戦いなどできないということです。
   ですから中国と米国の東シナ海の戦争を想定した場合、
   アメリカは中国に対して勝てる見込みが薄いのです。

   たとえば辺野古にまた基地をつくったとしても、
   そこも叩かれたらお終いですから、
   もう沖縄に基地を新たにつくるということが、現実的にも
   ランド研究所の報告でも意味がないということを、
   アメリカ自身がすでに発表しているようなものなのです。

木村:それはジョゼフ・ナイというジャパン・ハンドラーの中心人物も
   一貫して言っており、沖縄に基地が集中していることによって
   中国のミサイルの標的になっており、
   脆弱性を強めているのでもう撤退すべきだと言っていますね。


     『誰がこの国を動かしているのか』
      木村 朗・白井 聡・鳩山友紀夫  詩想社 新書12

            抜粋




トランプの公約通りw



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