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徽宗皇帝のブログ

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オリーブの木よ、選挙戦術を転換せよ
「阿修羅」から日刊ゲンダイ記事の面白い部分だけを引用する。あれこれ書いているが、その中には、石原の維新の会入りが「真の第三極」潰しであったとか、小沢と維新、みんなの党は連合すべきであったなどと、私から見れば論外な部分(つまり維新の会を本物の第三極扱いしている)もあるので、そういう部分はカットする。
前回書いたように、ネットの世界では未来の党が圧倒的な支持を得ていても、それが国民全体の中ではわずかな割合でしかない、というのが現在、最大の問題なのである。
つまり、B層を味方につけない限り、政治は動かせない、ということだ。
電通の考え方は、口惜しいが、真実を突いているのである。実際、それによって小泉劇場政治は成功し、日本の今の暗黒状態が到来したのだが、ネット知識人たちはこの問題について真剣に考えてこなかった。その報いが、今度の選挙で表れることになりそうだ。

一つ言っておけば、原発問題は、争点ではあっても選挙の結果にはほとんど影響を与えないだろう。ほとんどの政党が「将来の」脱原発を公約で謳っているからだ。
その中で、自民と維新は「原子力は必要だ」という姿勢が目立つが、これも「当座はだ」と、いつでも言い逃れができるのだから、選挙の争点としては成立しないのである。
原発問題が選挙の結果に影響を与えるとしたら、福島原発が再度爆発するか、あるいは福島原発の状況が実は、現在の報道よりはるかに恐るべきものであったことがリークされるか、あるいは他の原発で大事故が起こった場合だけだろう。これはイスラエルの「日本原発管理部門」にでも依頼するしかないか。(笑)

「国民の生活」が「未来の党」と合流したことで、「国民の生活」の有能かつ知名度の高い政治家たちの存在が埋没した感もある。嘉田自身が、「小沢が表に出ない」ことを合流の条件にしたと言われているから、小沢が表に出ない以上、元「国民の生活」の議員たちも目立った行動はできない。これは予測できなかった合流のマイナスである。

そして、今回の選挙の真の争点となるべきであったTPPは、まったく争点になっていない。
表マスコミにおいて、政治家がTPPの真の恐ろしさを国民に訴えていたら、今度の選挙での大争点になり、それによって民主も自民も維新もみんなの党も吹っ飛んでいたはずなのである。


あらゆる意味で、改革派の選挙戦術の誤りばかりが目につく今回の選挙である。



(以下引用)



○この選挙は日本の終末の序曲になりそう


あとから振り返って「あの時が分かれ目だった」と、数年後に歴史の転換点に気づくことは多い。ほとんどの有権者は、まだ気づいていないが、12月16日の総選挙は、歴史の転換点になるとみていい。この選挙は、日本が終末に向かう序曲になるだろう。法大教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。


「民主党に失望した有権者は『ほかに入れる党もないし』という軽い気持ちで自民党に一票を投じるつもりかもしれない。しかし、軽い気持ちで投票したら、今回ばかりは、有権者の意図を超える重大な結果をもたらすと覚悟すべきです。『3年前の自民党政権時代に戻るだけさ』と思ったら大間違いです。3年前とは自民党の体質も、政治状況も一変しているからです。さすがに3年前は、自民党も〈国防軍〉や〈改憲〉を前面に出すことはなかった。安易に自民党に票を入れたら、こんなはずではなかった、という結果になりますよ」


国民生活も悲惨なことになる。まず、消費税が10%にアップされるのは確実だ。原子力村とベッタリ癒着してきた自民党政権では、国民が切望する「脱原発」も絶望的。オスプレイに怯える沖縄県民も見殺しにされるだけだ。


「最大の懸念は、中国とコトを構えそうなことです。安倍総裁は『尖閣諸島に構造物を造る』と中国を挑発している。しかし、中国との関係が決定的になったら、輸出もストップし、日本経済は大打撃を受けますよ。消費増税とダブルパンチで、国民生活はもたない。最悪なのは、安倍総裁は勇ましいことを唱えるだけで、国民生活にほとんど関心がないことです。このままでは、いつか来た道です。〈国が第一、私は第二〉と、国民生活はないがしろにされるでしょう」(五十嵐仁氏=前出)


○真相に迫らず「民自対決」を強調するマスコミの旧態依然


ほんの3年前、国民が鉄槌を下した自民党が、なんの反省もせず政権に復帰する。しかも、3年前より悪くなっている。


こんなヒドイ選挙結果になりそうなのも、大新聞テレビが本当のことを伝えないからだ。まるで「民主VS.自民」の戦いのように報じているが、これでは自民党が圧勝するのは当たり前だ。


大手メディアは、〈政権政党VS.野党第1党〉という構図で捉えているのだろうが、あまりに旧態依然だし、有権者の判断を誤らせるだけである。政治評論家の本澤二郎氏が言う。


「いまや民主党と自民党の政策は、ほとんど変わらない。消費税賛成、原発再稼働、TPP賛成、オスプレイ強行配備……と、違いがない。この2党では対立軸がないから、国民は選びようがない。本来、選挙で問われるべきは〈自公民か、それとも第三極か〉のはずです。この対立なら〈消費税、原発、TPP〉すべてが正反対だから、有権者も選択しやすい。なぜ、大手メディアは、本当の対立軸を隠すのか、まったく分からない。これでは自民党を応援しているのも同然です」


そもそも、民主党と自民党は対立しているどころか、選挙後に連立を組む可能性が高い。大手メディアが〈民主VS.自民〉を強調するのは、デタラメすぎる。


「民、自、公の既成政党に対抗する政党がないのなら、大マスコミが〈民主VS.自民〉の構図を強調するのも分かります。でも、未来の党も誕生し、みんなの党もある。大新聞テレビの報道は、意図的すぎます」(本澤二郎氏=前出)


多くの有権者は、どうにもならない政治を一票で変えたいと思っているはずだ。なのに、選挙結果は、自民圧勝になりそうなのだから、不毛というしかない。


○すべては自民悪政復活のための陰謀


こう見てくると、すべてが自民党政権を復活させるための陰謀のように思えてくる。


既得権益にドップリ漬かった大マスコミは、自民に政権を戻したい。利権屋集団と化した大マスコミにとって、政官財の癒着政治が復活した方が都合がいいからだ。野田もそれに乗っかり、演説では自民党批判をしてみせる一方で、「3党合意は順守」みたいなことを平気で言うのである。茶番もいいところだ。


「そもそも、野田首相は自民党に政権を明け渡すために解散したようなものです。民主党の支持率は最低、そのうえ第三極の準備が整っていないタイミングを狙って解散を打ち、自民党の復権に手を貸した。自民党が大勝したら、その最大の立役者は野田首相ですよ。野田首相はまったく勝つ気がない。戦っているフリをしているだけです」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)


小沢の「オリーブの木」構想が実り、選挙までに第三極がひとつにまとまっていれば、〈既成政党VS.第三極〉の対決構図になっていたはずだ。争点もハッキリした。そうならないように、野田は姑息な解散を仕掛けたのである。






(追記)

やや論調がペシミスティックになっているので、それを中和するために「村野瀬玲奈の秘書課広報室」に載っていた歌の歌詞(後半)を引用しておこう。
どのような狂気に満ちた世界でも、やはりこの世界は美しい。この美しい世界を見捨てるわけにはいかないのである。
ここがお前の世界、さあ、ここで生きるんだ。




(以下引用2)



この世は残酷で狂気だらけだけど、それでも美しいから
朝起きるたびに青空が頭上に広がっていることをおまえに願う
この世は残酷で狂気だらけだけど、それでも美しい
ある日、おまえが目覚めた時
さようなら、と私が別れを告げる時かもしれない
これはおまえの世界、さあ、ここで生きるんだ

私がおまえの小さな体を抱きしめると
私は弱い存在だが強くもあると感じる
おまえに飛び立つ翼を与えて
おまえの船を導く星を見せてやる年月がこんなに短いなんて

この世は残酷で狂気だらけだけど、それでも美しいから
朝起きるたびに青空が頭上に広がっていることをおまえに願う
この世は残酷で狂気だらけだけど、それでも美しい
ある日、おまえが目覚めた時
さようなら、と私が別れを告げる時かもしれない
これはおまえの世界、さあ、ここで生きるんだ
これはおまえの世界、さあ、ここで生きるんだ



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