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徽宗皇帝のブログ

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グローバリズムによる先進国の貧困化と暴動
「darkness of asia」というブログから転載。直接には「株式日記と経済展望」の今日の記事から知ったブログ記事である。
イギリスでの暴動は、国民の経済的困窮と政治全般への不満によるものだろうが、その原因となったのがグローバリズムと、それに伴う移民の増加である、という指摘はおそらく正しいだろう。記事の後半には、日本でも「日本人対韓国人」の暴力闘争が起こるという予測が書かれているが、そこは割愛した。そうした記事は、意図がどうであれ、かえって両者の民族間憎悪を煽るきっかけになる可能性があるから、あまり触れないほうがいいと思うからだ。
日本では移民はそれほど多くはないから、政治への不満が移民への憎悪に転化することはなさそうだし、日本は今年に入ってからの大災害の連続にも関わらず、本当は世界最高の経済的体力があるという増田俊男の分析に私も同意している。政治による所得再分配をもう少しちゃんとやれば、日本国民は世界有数の幸福な国民となれるはずだ。まあ、国富(国家利益)の大部分を米国に献上していては無理、という面はあるが。
したがって、日本でイギリスのような暴動事件が起こることは無いと私は見ている。まあ、せいぜいが反韓デモでのこぜりあいくらいか。

ついでながら、イギリスでかつての植民地インドの財閥がイギリスのブランド企業の所有者となってイギリス人の憎悪を買っているという記事も同じブログの別記事にあったが、これは日本における韓国とまったく同じである。つまり、かつての被支配者を属国での支配者に仕立て上げ、属国国民の憎悪をその「現地統治者および統治民族」への憎悪に振り向けるという方式だ。もちろん、そのインド財閥や韓国人大金持ちは、ユダヤ・アングロサクソンによる「傀儡」である。これはローマによるユダヤ支配の方式をユダヤが学び、踏襲したものだ。


(以下引用)


2011年8月7日日曜日

暴動・デモ・政府批判。日本でも民族対立の暴力がやがて生まれて来る


現在、イギリスで暴動が起きている。これは銃犯罪取り締まりの警察官がタクシーに乗っていた黒人の男性と撃ち合いになって射殺したことによる抗議デモが発端になっている。

このデモは300人規模の小さなものだったが、一部が暴徒化して火炎瓶が飛び交う騒ぎになり、パトカーや2階建てバスに次々と燃え広がったという。近くのスーパーも襲撃されて略奪も発生している。



移民と住民の軋轢が底にある

多くの新聞はその背景についてはあまり触れていないが、いくつかの英語のサイトを当たっていると、その背景にはイギリス社会に巣食う複雑な事情が垣間見える。

イギリスは現在、ニューヨークとも並ぶほどの「移民都市」になっているのだが、それと同時に移民排斥や宗教嫌悪、人種差別が強くなってきている。

具体的に言えば、有色人種の移民である黒人・インド人に対する排斥や差別、イスラムに対する嫌悪がイギリスでも野火のように広がっている。

イギリスも暴力事件や治安の悪化が叫ばれるようになっているし、先日急逝したばかりの歌手エイミー・ワインハウスがドラッグ漬けだったのを見ても分るとおり麻薬も蔓延している。

住宅街にも麻薬の売人がうようよしているような状況で、かつてのクリーンなイメージはもはやイギリスにはない。


最後まで麻薬と縁が切れなかったエイミー・ワインハウス


なぜここにきて突如として移民や有色人種に対して軋轢が生じているのかというと、現在世界を覆っている不況がその一因となっているのである。

不況になると相対的に仕事が減る。仕事が減ると移民の排斥運動が起きる。「奴らが我々の仕事を奪っている」となって不満の矛先が移民に向くのである。

現実には、不況になるともっとも先に首を切られるのは移民側なので、困窮した移民の中には犯罪に手を染める人間も続出して、それがますます移民の見る目を厳しいものにする。

国に余裕があるとき、移民は3K(きつい、汚い、危険)な仕事に従事させられて社会から無視されるが、余裕がなくなると見捨てられて治安悪化の原因にさせられる。








グローバリズムがローカルと対立

そういったこともあって移民側と住民側の対立や軋轢や反目は、事件があるとそれがきっかけとなって暴発していくことになる。

今回の暴動もまたそういったイギリス社会の底に溜まったマグマの爆発のひとつだと見れば分かりやすい。

2011年7月22日に起きたノルウェーのテロはひとりの男が移民やイスラムの流入することに反旗を翻した事件だが、この事件とイギリスの暴動は根のところでつながっている。

グローバル社会とは人も金も国境を越えるのを認める社会である。それによって弱まっていくのは「国家」と「民族」の概念だ。

企業はモノを安いところで作って、高いところで売れば儲かることを知っている。だから、多国籍企業は常にそうやって動いて来たし、常にグローバル派である。

どこでも工場を作れることやどこでも売れること、あるいは持っている金をどこにでも動かせることや、それに規制がないことは、企業にとっては今やもっとも重要な命題になっているのである。

だから、グローバリズムは推進される。そして、それこそが地域愛、郷土愛、愛国心のあるそれぞれの国の人たちと鋭く対立していくことになっているのである。

金儲けに愛国心は必要ない。むしろ邪魔なものだ。また労働者は安く使えればそれに越したことはないので安く働いてくれる移民は大歓迎である。

政府も人口が増えれば税金が増えるし、移民で企業が潤えば企業からの税収も増えるから移民には積極的になる。


騒乱の嵐になっていく

ノルウェーの移民反対・異宗教反対のアンネシュ・ブレイビクは、「極右」「精神異常者」と烙印を押されてそれ以上の分析はされない。

しかし、アンネシュ・ブレイビクのテロは、企業や政府が国民の感情と対立するかのように進めてきたグローバリズムに対して真っ向から暴力で挑んだ姿でもある。

どのみち、平和運動で「多文化反対!」「グローバリズム反対!」とやっても埒があかないと悟った上で、入念に計画して世界を揺るがすテロに走ったのだと言える。

もしアンネシュ・ブレイビクがプラカードを持って「グローバリズム反対!」とやっているだけなら、私たちは彼の名前を死ぬまで知らなかったはずだ。

そして、ノルウェーでこのようなグローバリズムが社会を破壊していることにも気がつかなかったはずだ。

彼は大量殺戮というデモンストレーションを通して、世界にノルウェーの問題を知らしめたということになる。

暴力は激しい嫌悪と批判を巻き起こすのだが、暴力によるインパクトは歴史すら変える。

これが反グローバリズムの巻き返しだという見方をすれば、移民の暴動やデモに加えて今度は反グローバリズムのテロや暴動まで加わるのだから、ヨーロッパが騒乱の嵐になっていくのは容易に推測できる。

騒乱を収めるには経済的な成長が必要なのだが、今の欧州はどうなっているのか。ギリシャ問題から派生したユーロ危機は、今やイタリアにまで伝播している状態だ。


イスラエルの抗議デモ

経済状況が良ければ人々は寛大でいられるが、経済的に追いつめられる人たちが増えていくと、寛大さは失われて不満は何らかの形で暴発していくことになる。

今日はイギリスが暴発しているし、ここ最近はイスラエルでも大きなデモが起きているのが報道されている。

2011年1月から起きた北アフリカの暴動は、チュニジアの国民が起こした「物価高」に対する抗議が発端だった。

今イスラエルで起きている30万人規模の超巨大デモもまた「住宅価格高騰」「物価高」を背景にしたものである。イスラエルのデモと言えば、今までは宗教的・政治的なものばかりだった。

ところが、今起きているのはそんなものではない。経済的なものなのである。

チュニジア、エジプト、サウジ、イエメン、ヨルダン、シリア、リビアとまわりの国が民主化デモで大混乱しているこの最中に、イスラエルでも物価高騰を背景にした大規模デモが起きている。

アラブの民主化運動が、アラブではないイスラエルにも伝播しているのはどこか奇妙な姿に見える。イスラエルがアラブ国家に「民主化デモ」を起こさせて混乱させていると主張している人もいたからだ。

今起きているのはイスラエルそのものに民主化デモが起きて混乱している姿である。

イスラエル政府は常に擁護されるので、イスラエルのデモはあまり大きな扱いにならないが、30万人の人々が集まるデモと言えば尋常ではない。数日後には内閣が瓦解するレベルである。

物事を単純に考えるのであれば、国民が経済的に困窮しつつあり、不満が渦巻いているのだと考えれば分かりやすい。


日本でも民族対立の暴力が生まれる

貧しくなっていく国民は必ず暴動やデモや政府批判を行動で示すようになる。

日本も恐らく例外ではない。

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