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徽宗皇帝のブログ

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ポツダム宣言を読もう
「ポツダム宣言」というものは、「日本国憲法」の土台、あるいは露払いになったという点で、今を生きる日本人全員にとって大事な歴史的文書であるようだ。しかも、短い文章だから、全文を社会科教科書に載せるべきだろう。私自身、恥ずかしながら、つい先ごろまで「審らかには知らず」その趣旨しか知らなかった。
下の(引用1)は、ポツダム宣言がなぜ大事な文書であるかということを示す法学者の文章で、「ネットゲリラ」記事のコメント欄から拾ったものである。
赤字で強調した部分から分かるように、明らかに日本国憲法の根本点がここに示されている。そして、それは大日本国帝国憲法(明治憲法)で規定されていた日本の「国体」を根底から覆すものである。つまり、国家主権が、天皇の手から国民の手に渡されねばならないとされていたのである。したがって、当事の日本の主権者たる昭和天皇やその近臣が、これを受け入れることは絶対にできない、と考えたのは理の当然であっただろう。その結果、終戦が遅れ、広島・長崎などの惨劇が起こったわけだ。
太平洋戦争の開戦についての責任と同時に、その終戦の遅れによる被害の拡大についても昭和天皇の責任は大きいと言わざるをえないが、しかし当事の国体から言えば、日本という国そのものが、いわば天皇の所有物だったわけであり、それをどうしようが所有者の勝手であったとも言えるのである。つまり、「民主主義」の存在しなかった国に対して、現在の人間が民主主義の観点から非難攻撃する、というのも「事後立法」的な話でしかない。もちろん、「人道主義」的観点からの非難はできるが、それも当事の日本人全体の人心のありかたを考慮しないと不公平なものになるだろう。「現人神」としての天皇崇拝をナンセンスだ、とするのは、現在の観点のみを絶対視する考え方であり、それは実は常に世界を錯誤に導く考え方かもしれないのである。もちろん、私も「現人神」としての天皇などナンセンスだと考えている。だが、今の人間が当時より賢くなったとはまったく考えていないのである。安倍自民党独裁政権が昭和天皇独裁政権より少しでもマシだとはまったく考えていない。それはオバマのアメリカに対してもそうである。
現在の日本が昔よりマシであるとすれば、それは日本国憲法によって国民の主権と人権が保障されたからである。そして安倍政権により、日本国憲法の形骸化が「粛々と」進められている、というのが現在の状況だ。
今、改めて「ポツダム宣言」を読む意義は十分にあるだろう。
それはともかく、私は「尊皇主義者」であると同時に「民主主義者」である。つまり、現在の日本国憲法の規定どおり、「象徴としての天皇」というものが、天皇の理想的位置づけだ、と考える者だ。


(引用1)赤字部分は徽宗による強調。

第一に、日本国憲法の制定に外国の意思が関与
したという問題については、次の諸点を考慮し
なければならない。
すなわち、
1.ポツダム宣言は、連合国が日本に対して行
った無条件降伏の一方的命令でなく、不完全な
がらも、連合国と日本の双方を拘束する一種の
休戦条約の性格を有するものであると解される
こと、
2.この休戦条約は、内容的には、国民主権の
採用、基本的人権の確立など、明治憲法の改正
の要求を含むものと解されること
したがって
3.連合国側には、日本側の憲法改正案がポツ
ダム宣言に合致しないと判断した場合には、そ
れを遵守することを日本に求める権利をもって
いたと解することができること、である。
条約上の権利に基づいて、一定の限度で、一国
の憲法の制定に関与することは、必ずしも内政
不干渉の原則ないし憲法の自律性の原則に反す
るものではない。


「第二章 日本憲法史」 P27~P28
芦部信喜「憲法(第五版)」(岩波書店)




(引用2「岩下俊三のブログ」より)*冒頭の「現代語約」はもちろん「現代語訳」の誤り。



参考までに宣言の現代語約を示しておこう。

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ポツダム宣言


1. 我々、アメリカ合衆国大統領、中華民国主席とイギリス首相は、我々の数億の国民を代表して協議した結果、この戦争終結の機会を日本に与えることで意見が一致した。

2. アメリカ、イギリス、そして中国の陸海空軍は、何度も陸軍、航空編隊の増強を受けて巨大になっており、日本に対して最後の一撃を加える体制が整っている。この軍事力は、日本が抵抗をやめるまで同盟国によって維持できるものだ。


3. 世界中の自由な人々は立ち上がった。それに対してドイツが採った無益かつ無意味な抵抗の結果は、日本の人々に対しても極めて明快な例として示されている。現在日本に向かって集中しつつある力は、ナチスの抵抗に対して用いられた力―全ドイツ民の生活、産業、国土を荒廃させるのに必要だった力―に比べると、測り知れないほど大きいものだ。決意をもって、我々の軍事力全てを投入すれば、日本軍は壊滅し、また、日本の国土は焦土と化すだろう。


4. 日本が決断する時は来ている。知力を欠いた身勝手な軍国主義者によって制御され続け、滅亡の淵に至るのか。それとも、理性の道を選ぶのか。


5. 我々の条件は以下の通り。条件からの逸脱はないものとする。代替条件はない。遅延も一切認めない。


6. 日本の人々をだまし、間違った方向に導き、世界征服に誘った影響勢力や権威・権力は、排除されなければならない。無責任な軍国主義が世界からなくなるまでは、平和、安全、正義の新秩序は実現不可能である。


7. そのような新秩序が確立されるまで、また日本の戦争遂行能力が壊滅したと明確に証明できるまで、連合国軍が指定する日本領土内の諸地点は、連合国軍がこれを占領するものとする。基本的目的の達成を担保するためである。


8. カイロ宣言の条項は履行されるべきものとし、また、日本の主権は本州、北海道、九州、四国及びわれわれの決定する周辺小諸島に限定するものとする。


9. 日本の軍隊は、完全に武装解除されてから帰還を許し、平和で生産的な生活を営む機会を与えることとする。


10. 我々は、日本を人種差別し、奴隷化するつもりもなければ国を絶滅させるつもりもない。しかし、われわれの捕虜を虐待した者を含めて、全ての戦争犯罪人に対しては厳重なる処罰を行うものとする。日本政府は、日本の人々の間に民主主義的風潮を強化しあるいは復活するにあたって、障害となるものは排除する。言論、宗教、思想の自由及び基本的人権の尊重が確立されなければならない。


11. 日本は産業の維持を許される。そして経済を持続し、正当な戦争賠償の取り立てに充当する。しかし、戦争を目的とする軍備拡張のためのものではない。この目的のため、原材料の入手はこれを許される。ただし、入手と支配とは区別する。世界貿易取引関係への日本の事実上の参加を許すものとする。


12. 連合国占領軍は、その目的達成後そして日本人民の自由なる意志に従って、平和的傾向を帯び、かつ責任ある政府が樹立される限りにおいて、直ちに日本より撤退するものとする

13. 我々は日本政府に対し日本軍の無条件降伏の宣言を要求する。かつ、誠意を持って実行されるよう、適切かつ十二分な保証を求める。もし拒否すれば、日本は即座にかつ徹底して撃滅される。

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なお太字部分はぼけ老人の僕が勝手に太くしたものでありけっして、今のフクイチ(4)や晋三個人(6)や辺野古(12)についてのことでは「ない」。

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