デジタル人民元（DCEP）はブロックチェーンや 公的な台帳には存在せず、当局によって一元管理され、政治的な気まぐれでいつでも変更できるようになっています。DCEPはピアツーピアの暗号通貨ではなく、公式に規制された金融仲介業者を利用する必要があります。また、デジタル元には、アルゴリズムによるプロトコルがなく、貨幣の創造に似た新しい資産の生産を指示し、ましてや、これ以上生み出さないという終了期日もありません。デジタル人民元は、政府によって完全にコントロールされた、自由裁量のマネーサプライを備えた通貨です。

貯蓄なし、自由なし、プライバシーなし

また、中国政府に国民を監視する新しい方法を提供し、当局が追跡可能な新しいデータを作成します。これは、ビットコインのような他の暗号通貨がユーザーのプライバシーを仮名で保護しているため、特に有用となる可能性があります。

中国とそのディストピア的な社会政策は、新世界秩序のための実験場として機能しています。世界経済フォーラムの創設者クラウス・シュワブは最近、中国のテレビに出演した際、中国を世界の変革のモデルとして賞賛しました。

シュワブ氏は、北京の中国国際放送局「ワールドインサイト」のホストであるティエン・ウェイ氏に、先日インドネシアのバリ島で行われたG20サミットについて話しました。このサミットの印象を聞かれたシュワブ氏は、選ばれた世界のリーダーたちに「もっと上を目指せ」と注文をつけました。

「我々は戦略的なムードを持たなければならない。」と言い、「我々は明日の世界を構築しなければならない。それは世界のシステム的な変革です。」「 この変革期の後に、世界がどうあるべきかを「定義」しなければならない、」と彼は語った。

シュワブ氏の中国への賛辞は、フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューでジョージ・ソロス氏が発した言葉を彷彿とさせます。

ジョージ・ソロスはこのインタビューで、グローバルエリートが「新世界秩序」と呼ぶものを実現するための計画を説明しました。ソロスによれば、中国はこの新世界秩序を主導しなければならず、米国が「現在の秩序を所有している」のと同じように、「それを作り、それを所有する」必要があると言います。