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徽宗皇帝のブログ

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今のままだと日本の輸出企業の前途は暗い
「阿修羅」から転載。
経済に強いあっしら氏らしく、「人民網日本版」という珍しいところまで広く目配りをしている。
そして、この記事は特に反日的な色は無く、非常に冷静に今の日本の経済の弱点を分析している。日本人にとっては、「良薬は口に苦し」かもしれないが、有難い指摘である。
で、どこが特に意味があるかというと、日本の輸出企業の製品のお得意さんであった欧米は、購買能力が低下しており、今では日本製品を買う国が無い、というところである。
発展途上国は安価な中国製品を買うだろう。
欧米の富裕層は欧州のブランド品や米国の先端技術製品を買うだろう。
欧米の低所得層は日本製品よりは安価で日本製品と同レベルの品質のある韓国製品を買うだろう。
というわけで、日本製品を買うのはどこだ、という話になる。
もちろん、中国や韓国には無い商品を日本しか作っていない場合、日本製品にも需要はあるが、大きく話をくくれば、上に書いたように、「日本製品にとっての市場は世界に無い」ということになるわけだ。
日本の輸出企業の経営者たちは、このことを深く考えるべきだろう。
中国と勝負するなら「安売り競争」の泥沼になり、労働者賃金の高い日本には勝ち目はない。
韓国と勝負するには、今の日本企業は技術者を冷遇しすぎて、若い世代に有能な技術者が育っておらず、イノベーション力を失っている。
つまり、これは日本の大企業の経営者たちがいかに物事を見る目がなかったか、という話なのである。
これを自業自得と言う。

ただし、たとえば自動車業界であれば、軽自動車などのように、世界に誇れる技術を持った企業もいくらかはあるのだから、上に書いたことは、何度も言うが、総論的に言えば、ということだ。
まずは、軽自動車を世界基準として売り込むことを日本の政治家には要求すべきだろう。あるいは、究極の低燃費車として、ゴルフカートを一般路上でも使用可能にし、次にそれを世界に売り込むとか、柔軟に考えればアイデアはいくらでも出てくるはずである。「今の法律に合わない」という一事ですべてを考察の外に置く、という官僚的思考が、案外日本の経済的低迷の根本原因かもしれない。


(以下引用)


日本は輸出大国にお別れ 外部環境と革新不足が原因:国内需要(供給)低迷が生産拠点として競争力が劣化した主要因
http://www.asyura2.com/14/hasan85/msg/301.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 1 月 25 日 03:29:24: Mo7ApAlflbQ6s






日本は輸出大国にお別れ 外部環境と革新不足が原因
 2014年01月23日08:22

 あるデータによると、2013年11月に日本の経常収支には巨額の赤字が出現し、5928億円に達した。これは日本にとって過去30年間で最大の赤字だ。日本はこれまでずっと「貿易立国戦略」を取ってきたが、経常収支が赤字になったことは日本の戦略を根底から揺るがし、日本を資金の豊富な国から資金不足の国へと転落させる可能性がある。「国際商報」が伝えた。

 日本の財務省がこのほど発表した昨年11月の速報値の国際収支によると、日本と海外とのモノやサービスや投資などの取引情況を示す経常収支は5928億円の赤字で、比較可能なデータがある1985年以降で最大となった。このうち貿易赤字は1兆2500億円に達する。

 日本は輸出によって経済発展を推進してきたが、このモデルはいまやすっかり過去のものとなったことに感慨を禁じ得ない。安倍政権は量的金融緩和政策を通じて大量の円を市場に投入し、輸出拡大をはかったが、実際には満足できる効果を上げていない。


 ▽輸出競争力の弱まりで巨額の赤字

 原因として容易に察することができるのは、石油、天然ガス、石炭などのエネルギー製品の輸入が増加して資金が流出しているが、日本には今のところこれを補うだけの優れた輸出製品がないということだ。外交学院の周永生教授は、「現在の日本で生産される安価な製品は国際市場では完全にコスト割れで、科学技術力の高い製品を生産しようとしても、日本企業はイノベーション(革新)力の面で優位に立っていない」と指摘する。

外部環境の低迷も日本の輸出を減少させた主要因だ。中国社会科学院(社会科学アカデミー)日本研究所の張季風研究員は、「2008年に国際金融危機が発生してから、世界経済の低迷情況は根本的に改善されていない。これまでは、欧米などの発達した経済体が日本製品のお得意さまだったが、今ではその購買力はかなり低下している。末端の市場での需要の落ち込みが日本の経済成長における多くの問題を白日の下にさらしている」と話す。

 輸出競争力の低下も日本企業のイノベーション力不足という問題を明らかにした。商務部(商務省)国際貿易経済合作研究院国際市場研究部の白明研究員によると、日本はハイエンド製品の研究開発能力で優位に立ってはいない。米国には多くのオリジナルな製品があるが、日本は技術の応用をより重視しており、オリジナルの技術と組み合わせることが必要だ。世界経済が全体として落ち込んでいる時に、オリジナルのイノベーションを欠くという日本の弱点があらわになるという。

 経済構造の欠陥もかつて貿易で国を発展させた日本を、今では国際市場で手も足も出ない情況に追いやっている。白研究員の説明はこうだ。ハイエンド製品の分野では、米国がオリジナル技術で他を圧倒する。末端製品の分野では、韓国の産業構造が日本と似ており、製品の質も接近している。大量生産の分野では中国が譲らない。日本の今の情況はまさに四面楚歌だ。

 また張研究員によると、日本の一連の有名企業は管理が硬直化し、研究開発では究極の製品ばかりを追い求めるが、現代市場におけるリニューアルやバージョンアップの速いリズムにまったく対応できておらず、多くのチャンスを失っている。日本企業は一度は技術で勝ったが、今では経営で負けているという。(編集KS)

 「人民網日本語版」2014年1月23日

http://j.people.com.cn/94476/8519946.html



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