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徽宗皇帝のブログ

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全企業を政府が所有する社会
「カレイドスコープ」から転載。
私には理解できない記述も幾つかあるが、示唆的な情報が多い記事だ。
日銀が、あるいは政府が株を買っていることは前々から知ってはいたが、その結果、日銀や政府が主要企業(日経225)の大株主、あるいはさらには筆頭株主になる、ということまでは予想していなかった。なぜ、これほど当たり前のことを思いつきもしなかったのかと、自分の頭の悪さに茫然としてしまう。
日銀と政府は今や一心同体だから、無限の資金力(カネを印刷すればいいだけだ。)がある。そういう組織が株を買ったら、すべての企業が政府所有のものになるわけだ。これは世界史的に見て、初めてのことではないだろうか。少なくとも資本主義のままこうなった例はない。
つまり、合法的な形で成立した、「政府支配資本主義」という全体主義国家である。全企業を政府が所有すれば、それは実は「社会主義国家」なのである。しかもその「政府」は選挙を好き勝手に操作できる。つまり、独裁政府だ。
私の考えとはまったく逆の方向から日本は「独裁的社会主義国家」になるのかもしれない。これは、上に立つ人間がまともなら、「日本改造」の絶好の機会なのだが。
ユダ金がどうこうと言っている場合じゃないようである。むしろ、ユダ金はこの情勢に懸念を持っているのではないか。その気配が下の記事から伺える。
安倍が本当に「ナチスを見習って」ユダ金から中央銀行(日銀)を完全に「日本に取り戻す」なら、安倍に対する評価も大きく変える必要があるかもしれない。


(以下引用)赤字部分は徽宗による強調。「京セラや日清製粉が日銀の筆頭株主になれば」は主語と目的語が逆ではないのか。


Sat.2016.04.30  
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「米国は超インフレになる」 ジョン・エンブリの見立て

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現在、日銀はETF(Exchange Traded Funds:上場投資信託)を果敢に買い進めてきた結果、日経平均株価を構成する225種うちの約200社の企業の株式を保有している。
そのほとんどは、日銀が上位10位以内に入っている大株主である。
日銀が、今のペースでETFを買い進めた場合、17年末には京セラや日清製粉グループ本社で
日銀が事実上の筆頭株主になる見込み
外国人投資家は、日本の市場に入ることを躊躇し始めた。

(※メルマガ最新号の3本の記事のうちの1本のダイジェストです)
連休中のブログの更新はお休みです。メルマガは通常通りです。

日本はポスターボーイ

さて、ハリー・デントと逆の見方をしているのがスプロット・アセット・マネージメントのストラティジスト、ジョン・エンブリ(John Embry)です。
彼は、世界規模の金融システムのリセットが迫っていると警告しています。

現在、日銀はETF(Exchange Traded Funds:上場投資信託)を果敢に買い進めてきた結果、日経平均株価を構成する225種うちの約200社の企業の株式を保有しています。

・・・ポスター・ボーイ・・・ジョン・エンブリは、きわどい表現を使いながらも日本の危機を適切に表現します。

・・・最近の英紙「エコノミスト」の表紙を見たとき、エンブリだけでなく、市場のバブル崩壊を確信している市場関係者たちは思わず笑いをこらえきれなかったといいます。
それは、「ヒラリークリントンがアメリカの経済を立て直すためにできること」をトピックにした表紙だったからです。

ハイパー・インフレと世界的なリセット


ジョン・エンブリが心の中で最も蓋然性が高いと思っていることは、ハイパー・インフレの条件がととのったとき発症する重篤な病です。
「それは世界の全通貨システムの大規模なリセットを促すだろう」とエンブリは言います。

それが発生した場合、米国は世界の準備通貨を提供するという法外な特権を失うことになります。

日銀は日本の大企業の大株主


・・・ただし、日本政府が日銀の出資金の55%を出資しているので、17年末には、少なくとも京セラや日清製粉が日銀の筆頭株主になれば、もちろん、法律で禁じられてはいるものの、事実上、日銀を通じて政府の無言の支配力の下に置くことも可能になるかも知れません。

前日銀総裁の白川方明氏は、日銀の独立性を頑として譲りませんでしたが、今度の黒田総裁は非常に変わった人物と評されているように、安倍首相の官邸との二人三脚によって、どんな禁じ手も使うようです。

アベノミクス以来、官製相場と言われて久しい日本の株式市場ですが、ブルームバーグが指摘しているように、「日銀の事実上の大株主化は、皮肉にも安倍政権が企業に対し強化を促すコーポレートガバナンス(企業統治)の面で今後問題が表面化する恐れが出て来る」でしょう。

・・・さらに、自由な報道が官邸の圧力によって、ここまで阻害されている以上、大企業の恥部(悪材料)が発覚しても果たして報道されるのだろうか、という疑心暗鬼が外国人投資家を躊躇させるでしょう。

・・・この異常事態について、日本の証券会社のアナリストたちが沈黙を守っている以上、彼らは自分の首を絞め続け、近いうちに窒息してしまうでしょう。

欧州、米国では、すでに銀行破綻処理プログラムが起動


・・・結局、日経225の企業のほとんどに、日銀が“もの言う株主”になることもできる、というわけです。

“誇りある日本の政府”が自ら、こうした姑息で愚かしい行為を行うはずがありません。あるとすれば、国難を少しでも軽減するという、それなりの大義がなければならないはずです。

ここで、ある一つの見方を提示しましょう。

それは、黒田バズーカによって生成された株式市場のバブルを、小さな針を刺してパチンッとはじけさせた後で、バブル崩壊後の企業の債務整理を政府主導で行う意図が見て取れないだろうか、ということです。

世界規模の金融システムの崩壊が迫っていることは、この数年、欧米の有識者、学者、著名投資家たちがいっせいに言い続けていることです。
すでに、EUでは、今年1月1日から、破綻した金融機関を救済するための「ベイル・イン」制度が運用されています。

それは、キプロスの財政破綻のときの社会工学的実験を経て、完成されたシステムとして機能しているのです。

米国では、ベイル・インより酷い銀行破綻処理プログラムが、やはり起動しています。なんと、口座を開設している銀行が破綻した場合、預金者は全預金額のほとんどを強制的に没収されてしまうのです。

日本が、なかなか脱原発できないもうひとつの理由


ドイツにできて、この日本が、なぜ脱原発ができないのか。
それは、電力会社が原発を造るとき、銀行に莫大な借金をつくってしまったからです。

原発を廃炉にする技術は確立されていません。また、廃炉にかかるコストも正確には試算できないほど杜撰なのです。

原発の再稼動問題にしても、国民の反対どころの話ではなく、将来的に、列島全体を巨大地震が襲う恐怖が強まる中、それでも再稼働させなければ電力会社のバランスシート上では資産から負債に転じてしまうのです。

それは、銀行の不良債権問題に直結します。

その上、2019年からバーゼルIIIが日本の銀行に襲いかかります。

ブルームバーグの試算によると、「(日本)政府が機関投資家向けに発行した利付国債のうち、利回りがゼロ%を下回るのは600兆円超と約4分の3に達している。世界全体で利回りがマイナス圏にある国債の残高に占める割合も約3分の2に及ぶ」とのこと。

もう何も言いますまい。

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