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徽宗皇帝のブログ

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全国民のため、子孫のためにもなる投票行動を
「長周新聞」から転載。
来る衆院選に備え、先の沖縄県知事選を今、振り返っておくべきだろう。日本の他都道府県の人々、特に原発所在地の人々は下の言葉のような気持ちはあるだろうか。


県民はみんな自分の利益ではなくて、子や孫その将来を思って投票している



ぜひ、自分自身の良心に恥じない、誇りを持てる投票行動を。




(以下引用)赤字部分は徽宗による強調。



沖縄の流れを解散総選挙へ
歴史的快挙となった知事選
               圧倒的勝利に沸く県民世論    2014年11月19日付


 沖縄県知事選の圧倒的勝利から数日がたち、沖縄県民のなかでは勝利の実感がいたるところで語りあわれ、喜びが爆発している。多くの人人のなかで「県民だけでなく日本全体の勝利だ」と語られ、「今からが正念場。本当のたたかいはこれからだ」と口口に論議されている。
 
 押しとどめられぬ大衆行動

 今帰仁村に住む80代の男性は「表だってはいえなかったが心のなかでは万万歳だ。“国土のわずか0・4%の沖縄に70%あまりの基地が置かれている。この状況でいいのか”といって翁長氏は当選した。しかしこれから日本政府という大きな壁にどう立ち向かっていくのかが課題だ。今の政府はすぐ足下の地元の声ではなく、はるか太平洋のかなたの国の意見ばかりを聞こうとする。容易なことではないが、県民みんなで結束して立ち向かわないといけない。頑張りましょう」と語った。
 嘉手納町の60代の男性は「知事選の結果は当然のことだ。嘉手納町でも翁長が勝ったが、みな心の奥では思いがある」とのべた。「嘉手納は前町長が翁長陣営に入ったが、彼はもともと保守で20年間の町長時代に嘉手納基地のことでいえばいろんなことをしてきている。だから翁長支持は勇気のいる表明だったと思う。人間やはり最後にはどうするかといったときに、本人も自責の念があったのだろう。このままでいいのか、子や孫の未来を思ったときにこれでいいのかと思ったのだと思う」と語った。
 さらに「問題は、米軍基地があることを容認したうえでどうするかではなくて、基地そのものをどうするかということにたたかいを挑まないといけない」と強く語った。
 沖縄市の建築土木関係の会社で働く女性は「圧倒的な勝利だった。今回の勝利は翁長さんがいいとか個人の問題で投票したのではなく、みんな基地撤去の思いで投票した」と強調した。「自民党政府がアメとムチでカネをばらまいてくるなかで、そんなことには左右されない県民の本当の深部からの思いを突きつけた。圧勝の機運は町中にあふれている。今まで自民党を推してきた人も“今回は裏切り者を通すわけにはいかない”と意気込んで話していた。もう今までのような何千億円やるとかそういうことは通用しない。“カネより命が大事だ。基地はいらないんだ”ということを全国に伝えることが沖縄県民の一番の思いだった」と振り返った。
 また現在基地が返還されたところが商業地として発展していることを語り、「沖縄に基地があるからなにも発展しない状況が続いてきた。“基地があるから潤う”とか“守ってもらっている”とかいう人はいないし、基地があるから危険だとみんないっている。基地があれば発想も浮かばないし、町の発展もないどころか希望さえもなくなる。これからは基地を撤去し自分たちの力で発展させていくという新しい時代に入っていく。それをめざしてみなが投票したんだと思う」と語った。
 沖縄市内で商店を営む70代の婦人は、「よかった」とみなで喜びあった様子を興奮した面持ちで語った。「今回は日頃“誰がなっても変わらない”とか“選挙に興味がない”といっていた人たちが向こうから電話をかけてきて、“翁長さんを勝たせよう”と意気込んでいた。こんなことは初めてのことだった。さらに全国からも電話が入り、知り合いなどから“頑張って”という激励の言葉をたくさんかけられた。今回の選挙は沖縄だけの選挙ではなく、全国の人たちとつながった選挙だった思う」と確信を込めた。
 また「公明党の人たちも今回は翁長にたくさん投票したと聞いている。中央は自民党とつながってやっているけど、普通の人たちは良心ある人たちが多かったということだ。みながいろんなところで話をし、沖縄・日本のために投票した。一騎打ちならさらに圧勝というこの結果は歴史的に見てもないこと。沖縄だけの問題ではなく、戦争の体験を持っている世代が、“子や孫たちの時代に絶対に戦争をやらせてはいけない”と、そういう思いでやった結果だと感じている」とのべた。
 沖縄市で商店を営む男性は「自民党がなにをやっても民意は“基地はいらない”というものだった。総選挙をやるといっているが、自民党国会議員をたたき落とし、さらに県民の思いを示さないといけない」とのべた。
 そして「私も長年自民党を支持してきたが、これからは絶対に自民党には入れない。共産党とか社民党とかそういうものを支持しているわけではなく、“基地が沖縄発展の最大の阻害要因。基地はいらないんだ”ということで投票した。沖縄の人たちの本当の思いは本土の人たちと対立することではなく、一緒になって基地を国外に撤去しようというものだ。だからよく新聞で書かれるような対立はない。みんな基地は国外撤去であり、それはこの六九年間の思いからきている。それが10万票以上の大差となり、仲井真の再選を阻止したんだ」と力を込めて語った。
 今回の選挙の争点となった普天間基地のある宜野湾市でも「普天間の危険除去のために基地が辺野古に行けばいいなんて宜野湾市民は誰も思っていない。普天間の人がいらないと思っている米軍基地は辺野古の人たちもいらないし、沖縄県民がいらないものは本土の人たちもいらない。アメリカに持って帰るのが一番だ」とあちこちで語られた。宜野湾では今年に入ってから中小企業に対するばらまきなどがおこなわれるなど、仲井真陣営も「普天間の危険除去」とかなり力を入れていたが、その宜野湾でも基地反対の思いが圧倒的であることを示した。
 ある商店主の男性は「今回の選挙は最初から沖縄県民の基地反対の世論が圧倒した選挙だった。仲井真や日本政府は沖縄県民は金で買えるとばかりにさまざまな交付金を示してきたり、票割り候補を立てたりしたが県民の基地反対の世論はひっくり返らなかった。これは歴史的な選挙だ」と誇りを持って語った。今までの選挙はどれだけ県民が基地反対の思いを持っていても雇用問題などに争点をすりかえてきたことを話し、「復帰から40年間、沖縄にはかなりの交付金が下りてきている。それでも一般庶民のところにその恩恵はないし、沖縄は全国一の失業率で平均所得も一番低い。それは基地に依存しなければいけないような仕組みがつくられていて、日米政府からすると沖縄県民が貧乏であればあるほど都合がいいからだ。基地があるかぎり沖縄は発展しない。9・11のときには“米軍基地があるから沖縄もテロにあう”という噂が流れて、観光客がほとんど来なかった。沖縄は観光産業というが、観光と基地は絶対に相容れない」といった。
 「今回の選挙で沖縄県民の意志は示したが、これからが勝負だ。みんな翁長さんが知事になったことで簡単に基地問題が変わるとは思っていない。今まで革新系で当選してきた市長なども東京に行って接待を受けるうちにひっくり返った人もたくさんいる。日米政府はマスコミなど総動員して中国や北朝鮮の脅威の宣伝などで沖縄には米軍基地がなければならないと攻撃してくるだろう。基地問題の大元はアメリカなのに、沖縄タイムスや琉球新報は“沖縄だけが負担を強いられている”というような本土と沖縄を分断させるようなことしか書かない。絶対にアメリカには怒りが向かないようにしている。今の日本は未だにアメリカの支配下で、日本政府はアメリカにはなにもいえない。これからが本番だ」と語った。
 別の市内の男性も「翁長さんが当選して基地問題が変わるとは思っていないが、それでも沖縄県民の基地反対の意志とプライドを示す必要があった。宜野湾では前日は仲井真陣営の声しか聞こえないほど大宣伝をしていたから、これは拮抗するかなと思っていたが想像以上の大差だった。市内の建設関係はみんな仲井真の支持をしていたが、その宜野湾でも翁長が勝った。表向きとその裏の思いは違うということだ。県民はみんな自分の利益ではなくて、子や孫その将来を思って投票している」と話した。
 70代のさとうきび農家の男性は、「八歳が敗戦だった。父は戦地に行き、私は母と一緒に逃げまどってひもじい思いをしてきた。だから絶対に戦争はだめだ。戦争反対をしないといけないという強い気持ちで今回の選挙に臨んだ」とのべた。
 「農協の上は仲井真をやっていたから表だって選挙活動はできなかったが、電話などであちこちに“頑張ろう”といってまわった。今回の結果は本当に良かった。新しい沖縄の始まりだ」と感激の面持ちで語った。
 また、はぐるま座の中部農林高校での学校公演の反響に喜び、「若者たちにぜひ伝えていってほしい。こういう歴史の真実は伝えないと土のなかに埋もれてしまう。頑張ってほしい」と語った。
 那覇市の80代の婦人は、みなと手をたたいて喜んだことを語った。「“沖縄県民はバカだ”という者がいるが、“バカではなかった”ということをはっきりと示した。私は戦時中、国頭村の山のなかを米軍の艦砲射撃から逃げまどった。弟を背負い、母が妹を背負って逃げたが、本当に恐ろしい経験、苦しい体験をしてきた。米軍がなにをしてきたのかは今でもはっきりと覚えている」と語った。
 「今の若い人は体験を聞き、戦争を止めないといけない。このまま戦争になれば沖縄だけでなく日本がなくなってしまう。絶対に反対していかないといけない。この選挙で示されたのは県民の“戦争を止める”という思いだ」と確信を込めて語った。
 選挙戦は自民党本部が総がかりで物量戦を展開するなどかつてなく激しいものだった。しかし分裂構図を見抜いて、多くの県民が投票行動をとり、日本政府を震撼させる結果を突きつけた。戦争を阻止する沖縄全島の決意を見せつけるものとなった。この確信が揺るぎないものになっている。

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